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女性におすすめの公務員の種類は?なぜ女性が働きやすい?

女性におすすめの公務員の種類は?なぜ女性が働きやすい?

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女性にとって公務員が働きやすい理由

そもそも一般的に、男女関係なく公務員全体に対して「安定している」「長く働くことができる」など、働きやすい環境が整っているというイメージがあると思います。

ここでは、特に女性にとって働きやすい理由は何か?という視点で、収入面や制度面を中心に公務員として働くさまざまなメリットを紹介していきます。

収入の男女差が小さい

公務員の大きなメリットの1つは、収入の男女差が小さいことです。

民間は、同じ大卒で比較した場合、働き始めの初任給の段階では男女差がほとんどないものの、年齢が上がるにつれて差が開いていきます。

令和4年賃金構造基本統計調査で大卒男性と大卒女性の賃金を比べると、女性の賃金は男性の賃金の75%程度でした。

一方の公務員は、年齢が上がっても男女差は民間ほどは大きくありません(具体例は後述します)。

大卒程度、高卒程度の試験区分や事務職、技術職などの職種によって差はありますが、男女間では差が小さいのがポイントです。

政府が女性公務員の活躍を後押し

政府も、女性公務員が活躍できるように後押ししています。

国家公務員の採用では、女性の採用比率を30%にする目標を掲げ、2015年以降連続で達成しています。

さらに2020年12月の閣議決定で目標を35%まで上げることが決まりました。

採用だけでなく、役職における女性比率向上の目標も掲げています。

地方公務員に関しても同様に、女性採用率向上、各役職段階における女性比率向上の目標が定められました。

また、キャリアアップ研修の内容の充実、妊娠・出産・育児等と仕事の両立支援制度の拡充、ハラスメント防止対策等、勤務環境の整備も推進されています。

子育てなど家庭との両立を支援する制度が充実 

公務員には、家庭との両立を支援する制度が充実しています。

子育てや介護に関しては、よく知られている育児休業や介護休業はもちろんのこと、フレックス制、早出遅出、育児時間・介護時間取得など、勤務時間を柔軟に選択できる支援制度も多数存在しています。

そのほかにも、不妊治療の支援である出生サポート休暇(年5日)や、妊娠中の深夜勤務・時間外勤務の制限などの負担軽減策、配偶者が海外転勤をするときに外国で一緒に生活するための配偶者休業同行制度(3年を超えない範囲)など、長く働き続けられるようさまざまな支援制度が用意されています。

公務員の育休については、こちらの記事で詳しく解説しています。

【あわせて読みたい】公務員の育休中の給料(手当)・ボーナスは?男性の育休取得率は?

女性におすすめの公務員の種類

では、公務員の仕事の中で女性におすすめの種類はどんなものでしょうか。

ここからは、公務員として働くうえで「収入の男女差が少ない」「勤務地の見通しを立てやすい」「女性職員の活躍を応援する制度がある」など特長のある勤務先をご紹介します。

地方上級(都道府県や政令指定都市職員・大卒程度)  

下記の表は、全国の都道府県職員(一般行政職)の平均給料月額を男女で比較したものです。男女の差はほとんどありません。

▼都道府県職員(一般行政職)の平均給料月額

年齢 男性 女性
20〜23歳 18万7,503円 18万7,408円
24〜27歳 20万6,676円 20万6,700円
28〜31歳 23万5,692円 23万4,976円
32〜35歳 26万8,880円 26万6,522円
36〜39歳 30万8,851円 30万2,661円
40〜43歳 34万9,062円 34万1,291円
44〜47歳 37万5,212円 36万7,849円
48〜51歳 39万1,624円 38万3,748円
52〜55歳 40万6,475円 39万8,553円
56〜59歳 42万2,579円 40万9,156円

【参考】政府統計の総合窓口(e-Stat)「平成30年 地方公務員給与実態調査」>「第2 統計表I [基幹統計調査関係] 一般職関係 第1表~第3表の5」

都道府県職員は、全国転勤(場合によっては海外転勤)の可能性もある国家公務員と比べると、異動しても所属先の都道府県内に限られることが多いと言えます。

子育てや介護などを含めた人生プランが立てやすいでしょう。

都道府県や政令指定都市が、女性職員の働きやすさのために実施している施策の一例としては、次のようなものがあります。

  • 女性のキャリア形成のための人事配置に配慮(埼玉県)
  • 幹部向け研修で両立支援制度の理解促進(神奈川県)
  • 育休前・中・後のフォロー体制強化(神戸市) など

市役所上級(市役所の職員・大卒程度)

下記の表は、全国の市職員(一般行政職)の平均給料月額を男女で比較したものです。

年齢が上がるにつれ少し男女差は開きますが、差が最も開く50歳台後半でも女性の平均給与月額は男性の96%程度あります。

▼市職員(一般行政職)の平均給料月額

年齢 男性 女性
20〜23歳 18万5,266円 18万5,643円
24〜27歳 20万3,696円 20万4,458円
28〜31歳 22万9,505円 22万9,736円
32〜35歳 25万8,546円 25万6,824円
36〜39歳 29万8,024円 29万3,012円
40〜43歳 33万7,159円 33万0,403円
44〜47歳 36万8,770円 36万0,230円
48〜51歳 38万9,934円 37万9,111円
52〜55歳 40万7,401円 39万3,338円
56〜59歳 42万2,114円 40万5,336円

【参考】政府統計の総合窓口(e-Stat)「平成30年 地方公務員給与実態調査」>「第2 統計表I [基幹統計調査関係] 一般職関係 第1表~第3表の5」

市職員は住民サービスの担い手として地域密着型の業務につくため、勤務地は基本的に市内です。

遠方への引っ越しを伴うような転勤の可能性は低いという点で、働きやすいと言えます。

女性支援に関しては、次のような施策が実施されています。

  • 産後に復職した女性職員の体験を聞く「ワークライフバランス研修」の実施(金沢市)
  • 「昇任前の研修」で不安解消(小田原市)
  • 意欲・能力のある女性職員の育休ハンデを解消し、管理職へ積極登用(豊中市) など

国立大学法人・公立大学法人

国立大学は、2004年に国立大学法人に移行しましたが、職員は現在でも公務員に準じた待遇となっています。

公立大学も、現在は公立大学法人化が進んでいますが同様です。

国立大学法人・公立大学法人の事務系職員は2〜3年ごとの部署異動が多いですが、勤務先は基本的にキャンパスのある場所や図書館などの附属施設となります。

近隣にまとまっている場合は引っ越しを伴う転勤になる可能性は低く、働きやすいポイントの1つです。

国立大学では、事務職員の女性の比率が2022年に50%を超えており、役職者も含めて女性の比率は増加傾向が続いています。

大学ごとに男女共同参画に関して行動計画を定めていて、働きやすい環境の整備に力を入れています。

受験においては、採用試験の筆記試験が教養試験のみの場合が多く、公務員志望者にとっては併願しやすい点もメリットでしょう。

【Q&A】公務員を目指す女性のよくある質問

公務員を目指す女性のよくある質問を3点まとめました。

公務員にはどんな種類がある?

公務員の職種は多種多様です。

まず、大きく国家公務員と地方公務員に分けられます。

▼国家公務員

省庁職員、裁判所職員、国税庁の職員、衆院・参院議員の職員など

▼地方公務員

都道府県庁職員、政令指定都市職員、市区町村職員など

職種としても、一般的にイメージされやすい事務職だけでなく、理系公務員(技術職)や資格職である心理職、福祉職、警察官や消防官なども。

公務員の種類については、こちらの記事でより詳しく解説しています。

【あわせて読みたい】【地方公務員・国家公務員】公務員の職種と仕事内容

公務員になるには?

公務員になるには公務員試験に合格する必要があります。

前述のようにさまざまな職種があるので、まず「どれを受験するか」を決めましょう。

複数の受験先を併願するケースが多いです。

その後、各試験案内に目を通します。

公務員試験は広く開かれた試験ですが、年齢制限がある場合が多いので、受験できるかどうかの確認は必須です。

試験日や試験科目を把握したら、試験対策を始めます。試験科目は広範囲に及ぶので、効率的にコツコツ進めていきましょう。

【あわせて読みたい】公務員になるには?国家公務員・地方公務員を目指す基本情報まとめ

公務員の人物試験対策は? 

公務員試験は「筆記試験」と「人物試験(面接やグループワークなど)」で構成されていて、近年は人物試験に重きを置く試験種が増加しています。

面接対策で押さえておきたいポイントの1つは、「面接カード」の書き方です。

面接官は受験生が事前に提出する「面接カード」をもとに質問します。

つまり面接カードの書き方次第で、自分が答えやすい質問へ誘導することができるのです。

また、最近の面接は、受験者の体験・エピソードに基づく自己PRや志望動機から「なぜそう考えたのか」「なぜその行動に出たのか」などが深掘りされる傾向があるので、体験を効果的に織り交ぜた回答ができるように、話したい内容をしっかり整理しておきましょう。


【あわせて読みたい】【公務員・人物試験】面接対策のポイントや回答のNG例を解説

まとめ

この記事では、女性にとって公務員が働きやすい理由や、女性におすすめの公務員は何かを解説してきました。

  • 政府は女性公務員の活躍を後押ししている
  • 公務員は男女で収入の差が比較的小さく、家庭との両立支援制度が充実
  • 女性におすすめの公務員の種類は地方上級、市役所、国立大学法人

公務員を目指すことを決めたら、公務員試験の対策が必要です。

面接だけでなく、広範囲に及ぶ筆記試験の勉強に取り組まなければなりません。

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