資格・免許が必要な公務員とは?勤務先や仕事の特徴を解説

公務員には、職種によって次の6つの区分があります。

行政職:官公庁や市役所役場などの事務員
技術職:土木・建築・電気・機械・農業・化学などの業務を担当する職員
福祉職:福祉事務所や児童相談所の職員
心理職:家庭裁判所などの職員
公安職:警察官や消防隊員など
資格免許職:看護師や保育士、栄養士など

上記のうち「資格免許職」では、特別な資格免許を必要とします。例えば、公立病院で看護師として働く場合や、公立施設で保育士として勤務する場合などは、年齢条件に加え資格の取得が必須です。

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資格・免許が必要な公務員とは?勤務先や仕事の特徴を解説


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代表的な公務員の資格免許職

公務員の資格免許職には、どのようなものがあるのでしょうか。

ここからは、代表的な資格免許職の概要を解説します。

目指している職種がある方は、ぜひ参考にしてください。


看護師、助産師

公務員の看護師・助産師は、都道府県や市町村といった各自治体が運営している病院・診療所や、公的機関である保健所・保健センターに勤務します。

公立の病院に勤務する場合、業務内容自体は民間の病院と特に変わりはありません。

助産師が保健センター等で勤務する場合は、デスクワークや市民からの相談受付、新生児訪問などが主な仕事となります。

なお一般地方独立行政法人が運営する病院に勤務する場合は、「準公務員」扱いとなります。


▼国家公務員の場合

看護師・助産師が国家公務員になる場合、厚生労働省や防衛省といった官公庁に入省しての勤務となります。

例えば厚生労働省の看護系技官試験では、小論文試験や面接といった選考が実施されます。

応募時には、看護師に加えて保健師か助産師の資格と規定年数以上の業務経験も必要です。

なお国立病院は国立病院機構という法人が運営しているため、勤務する人は国家公務員ではなく準公務員扱いとなります。


▼地方公務員の場合

看護師・助産師が地方公務員として働くには、その自治体が実施する公務員試験に合格する必要があります。

試験では、自治体にもよりますが一般的に小論文試験や面接、適性試験などが行われることが多い傾向です。

なお勤務先は公立の病院や保健センターのほかに、公立の教育機関や児童福祉機関などもあります。


保健師

公務員の保健師は行政保健師と呼ばれ、都道府県や市町村といった各自治体が運営している保健所や保健センターに勤務します。

仕事内容は勤務先にもよりますが、地域の住民の健康診断、健康指導、母子健康管理などが主な業務となります。

なお、保健所は各都道府県や政令指定都市などに設置され、保健センターは市町村及び特別区などに設置されています。


▼都道府県職員の場合

保健所に勤める行政保健師は、各都道府県や政令指定都市の公務員として考えるとよいでしょう。

保健所の場合、必要に応じた家庭訪問や保健指導、病院との連携・調整などが主な仕事です。

行政保健師として保健所で勤務するには、その都道府県や政令指定都市が実施している公務員試験に合格する必要があります。

試験では、自治体にもよりますが一般的に教養試験・小論文試験・面接・集団討論・適性試験などが行われます。


▼市町村職員の場合

保健センターに勤める行政保健師は、各市町村の公務員として考えるとよいでしょう。

保健センターの場合、健康診断・健康指導や母子健康管理などが主な仕事です。

行政保健師として保健センターで勤務するには、その市町村が実施している公務員試験に合格する必要があります。

試験では、自治体にもよりますが一般的に教養試験・小論文試験・面接・集団討論・適性試験などが行われます。


薬剤師

薬剤師が公務員として働く場合、勤め先によって業務内容が異なります。

国家公務員の場合は厚生労働省の薬系技官や麻薬取締官のほかに、内閣府や消費者庁、環境省などに出向して働くこともあります。

地方公務員として公立の病院に勤務する場合、薬剤師の業務内容自体は民間の病院と特に変わりはありません。

病院以外では、保健所などに所属して薬事衛生や食品衛生の管理業務などをする場合もあります。


▼国家公務員の場合

薬剤師が国家公務員になる場合、厚生労働省などの官公庁に入省しての勤務となります。

例えば厚生労働省の薬系技官試験では、看護系技官と同じく小論文試験や面接といった選考が実施されます。

薬系技官は化学、生物、薬学などの基礎知識を備えた技術系の行政官で、健康のための制度や医療に関する仕組みを作るのが主な仕事です。

応募時には、薬剤師の資格に加えて規定年数以上の業務経験も必要となります。


▼地方公務員の場合

薬剤師が地方公務員として働くには、その自治体が実施する公務員試験に合格する必要があります。

試験では、自治体にもよりますが一般的に小論文試験や面接、適性試験が行われることが多い傾向です。

なお勤務先は公立の病院や保健所のほかに、都道府県庁の薬務課や衛生研究所などもあります。


幼稚園教諭、保育士

幼稚園や保育園には、私立と公立があります。

地方自治体が運営する公立の幼稚園や保育園で働く幼稚園教諭・保育士は、公務員となります。

私立と公立で業務内容はそれほど大きく違いはありません。

幼稚園も保育園も、私立では独自の方針などを掲げているケースがありますが、公立の場合は基本的に自治体ごとに同じ方針となります。


▼幼稚園教諭の場合

幼稚園教諭が地方公務員として働くには、その自治体が実施する公務員試験に合格する必要があります。

試験では、自治体にもよりますが一般的に教養試験・専門試験・小論文試験や面接、適性試験などに加えて、模擬保育やキーボード伴奏と歌唱などといった実技試験も行われる傾向です。

勤務先は幼稚園以外に、子育て支援センターや児童福祉施設などもあります。


▼保育士の場合

保育士が地方公務員として働くには、その自治体が実施する公務員試験に合格する必要があります。

試験では、自治体にもよりますが一般的に教養試験・専門試験・小論文試験・適性試験や面接が行われることが多い傾向です。

なお、認可保育園であれば公立の保育園というわけではありません。

認可保育園は自治体から認可されて国からの補助金で運営されている保育園のことで、私立の保育園も含まれます。


管理栄養士、栄養士

管理栄養士・栄養士が公務員として働く場合、配属先によって業務内容が異なります。

国家公務員の場合、厚生労働省の栄養系技官が代表的な職種です。

なお、栄養系技官になるには栄養士ではなく管理栄養士の資格が必要です。

地方公務員の場合は、都道府県や市町村といった各自治体が運営している学校や保健所などに勤務します。

病院や学校で働く場合、病院食や給食の献立作成や調理業務などが仕事となります。


▼国家公務員の場合

管理栄養士が国家公務員になる場合、厚生労働省などの官公庁に入省しての勤務となります。

例えば厚生労働省の栄養系技官試験では、小論文試験や面接といった選考が実施されます。

栄養系技官は、国民の健康に関わる栄養政策の立案が主な仕事です。

応募時には、管理栄養士の資格に加えて規定年数以上の業務経験も必要です。


▼地方公務員の場合

栄養士が地方公務員として働く場合、学校で働く学校栄養士、保健所や保健センターで働く行政栄養士、公立病院で働く病院栄養士などがあります。

栄養士・管理栄養士が地方公務員として働くには、その自治体が実施する公務員試験に合格する必要があります。

試験では、自治体にもよりますが一般的に教養試験・専門試験・小論文試験や面接、適性試験が行われることが多い傾向です。


司書、学芸員

公務員の司書や学芸員は、公立の図書館や博物館・美術館などが主な勤務先です。

国立国会図書館に司書として勤める場合は、国家公務員となります。

地方公務員の場合は、都道府県や市町村といった各自治体が運営している図書館や博物館・美術館などに勤務します。

業務内容は扱う展示物によって異なりますが、私立の図書館や博物館・美術館と大きな違いはありません。

なお国立博物館・国立美術館に関しては独立行政法人が運営しているため、勤務する人は公務員にはあたりません。


▼国家公務員の場合

国立国会図書館に司書として勤務する場合、特別職国家公務員となります。

採用後は、定期的な異動によって調査業務、司書業務、一般事務といったさまざまな業務を経験します。

勤務先は東京本館、関西館、国際子ども図書館のうちのどれかです。

採用試験には教養試験・専門試験・英語試験・小論文試験・面接があります。


▼地方公務員の場合

司書・学芸員が地方公務員として働くには、その自治体が実施する公務員試験に合格する必要があります。

試験では、自治体にもよりますが一般的に教養試験・専門試験・小論文試験・適性試験や面接が行われることが多い傾向です。

なお採用予定人数はいずれも若干名であることが多く、募集がない場合もあるため、応募したい自治体がある場合は注意しましょう。


獣医師

獣医師が公務員として働く場合、勤め先によって業務内容が異なります。

国家公務員の場合は厚生労働省の獣医系技官として、食品安全対策や感染症対策などに関する施策を立案します。

地方公務員の場合は、都道府県や市町村といった各自治体が運営している保健所や衛生検査所などが主な勤務先となります。


▼国家公務員の場合

獣医師が国家公務員になる場合、厚生労働省や農林水産省などの官公庁に入省しての勤務となります。

例えば農林水産省の獣医系技術職員試験では、教養試験、専門試験、グループディスカッションや面接といった選考が実施されます。

入省後の配属先は、農林水産省のほかに動物検疫所、動物医薬品検査所などです。


▼地方公務員の場合

獣医師が地方公務員として働くには、その自治体が実施する公務員試験に合格する必要があります。

試験では、自治体にもよりますが一般的に教養試験・小論文試験・適性試験や面接が行われることが多い傾向です。

衛生検査所や保健所で勤務する場合、牛や豚など食肉の検査、飲食店やスーパーなどの食品衛生監視、食中毒の予防や発生時の対応に関する業務などが仕事となります。

なお、保健所が動物愛護センターを兼ねている場合は地域の動物愛護に関する業務なども発生します。


その他の資格免許職

▼理学療法士

理学療法士が公務員として働く場合、地方自治体が運営している公立病院や保健所、もしくは市役所など行政機関が主な勤務先となります。

行政機関の場合は患者の治療に関わるというよりも、保険利用者に対する対応等が主な仕事となります。


▼作業療法士

作業療法士が公務員として働く場合、地方自治体が運営している公立病院や保健所、市役所などの行政機関、就労支援施設、特別支援学校、福祉センター、療育センターなどが主な勤務先となります。

行政機関では介護福祉課・障害福祉課などの業務、就労支援施設では就労能力の評価や職業訓練などが主な仕事となります。


▼診療放射線技師

臨床心理士が国家公務員になる場合、厚生労働省の医療放射線管理専門官という職種があります。

地方公務員の場合は、地方自治体が運営している公立病院や診療所などが主な勤務先となります。


▼臨床検査技師

臨床検査技師が公務員として働く場合、地方自治体が運営している公立病院や保健所、地方衛生研究所、科学捜査研究所などが主な勤務先となります。

保健所では公衆衛生に関する検査、地方衛生研究所では感染症や食中毒、河川や土壌などに関するさまざまな検査が仕事となります。


▼臨床心理士

臨床心理士が国家公務員になる場合、少年院、少年鑑別所、保護観察所で働く心理技官(矯正心理専門職)などの職種があります。

地方公務員の場合は、地方自治体が運営している公立病院や児童相談所、児童福祉施設、教育相談センターなが主な勤務先となります。


▼社会福祉士

社会福祉士が公務員として働く場合、地方自治体が運営している公立病院や保健所、市役所などの行政機関、児童相談所などが主な勤務先となります。

市役所では福祉保健課や生活支援課などでの業務、各相談所では高齢者など行政サポートを必要とする地域住民からの相談対応が主な仕事となります。


公務員におすすめの資格は?

公務員におすすめの資格はいくつかありますが、行政書士は公務員経験が特に役立つ資格だと言えるでしょう。

行政書士は、新規事業の許認可申請や事実証明・権利義務関係の書類作成代理などの業務を行える国家資格です。

合格率が平均11%程度と難関の資格ですが、公務員はこの行政書士になるための大きな優遇措置が受けられます。

公務員は高卒以上なら17年、中卒でも20年の行政事務経験があれば、改めて試験を受けなくても行政書士登録ができるのです。

実際に、公務員を退職したあとに行政書士としてキャリアチェンジをしたり、独立して事務所を開いたりする人も多くいます。

行政書士のほかには、司法書士、税理士、弁理士、社会保険労務士、中小企業診断士なども公務員におすすめの資格です。


まとめ

今回は、公務員の資格免許職について解説しました。

  • 代表的な公務員の資格免許職は看護師、助産師、保健師、薬剤師など
  • 国家公務員の場合は各分野の技術系行政官となる
  • 地方公務員の場合は公立の施設や役所などの行政機関での勤務が多い
  • 公務員が資格を取得するならおすすめは行政書士

資格免許職はそれぞれの資格を取得したあと公務員試験にも合格する必要があるため、試験対策に苦労している受験者も少なくありません。

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