公務員は、国の機関や地方自治体が実施する採用試験をパスしてその職位が与えられます。基本は公務員試験を受験・合格するだけで特別な資格などは必要ありません。ただし、職種によっては筆記・面接試験に加え、資格試験の合格も採用条件となります。
公務員には、職種によって次の6つの区分があります。
上記のうち、6の「資格免許職」では、特別な資格免許を必要とします。公立病院で看護師として働く場合や、公立施設で保育士として勤務する場合などは、年齢条件に加え資格の取得が必須です。
資格免許を持って勤務する、公務員の代表的な職種は下記表の通りです。
看護師 | 公立病院や公営の福祉施設で看護業務を担当 |
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保健師 | 保健センターやその関係機関で保健指導などを担当 |
薬剤師 | 公立病院や保健所、またはその関係機関で調剤業務などを担当 |
保育士 | 公立の幼稚園や保育所、病院、または児童相談所などで保育業務を担当 |
栄養士 | 公立の病院や学校、福祉施設などで栄養管理や調理といった業務を担当 |
司書 | 公立図書館、公立学校の図書館などで受付業務や資料整理、蔵書管理といった業務を担当 |
獣医師 | 公立機関で家畜の防疫対策や衛生業務、試験研究などを担当 |
資格免許が必要な公務員職種はさまざまですが、ここでは地方公務員を目指す場合の看護師試験についてご説明します。
都道府県・市区町村運営の病院や高齢者施設、障がい者施設などで働くには、運営母体の自治体が実施する公務員試験に合格する必要があります。いうまでもなく、国家資格である看護師免許の取得が受験条件です。
その公務員試験ですが、看護師を採用するにあたって一般知識や教養を試す採用試験などは行われません(※自治体によって異なるケースもあるため、詳しくは自治体HPの採用情報を確認してください)。看護師採用試験では、一般的に小論文試験と面接試験(適性試験)のみが行われます。公務員試験で看護スキルを試す問題が出されることはなく、多くの場合は適性や性格、志望動機などが採用の判断基準となります。
ちなみに地方公務員の看護師職は、民間病院より求人が少なめです。その一方で、地方は慢性的な看護師不足に悩んでいる状況。看護師を目指す方は、公務員になる道もぜひ選択肢に入れて検討してみてください。