| 女性公務員の割合
各省庁・自治体ともに、女性にとって働きやすい職場環境を目指してさまざまな取り組みを実施しています。その成果もあり、女性公務員は着実に増えている状況です。
国家公務員
人事院によると、平成31年4月1日付けの国家公務員試験の採用者に占める女性の割合は35.4%でした。
職種 |
総数 |
女性の数 |
女性の割合 |
総合職 |
704人 |
243人 |
34.5% |
一般職 |
4,316人 |
1,652人 |
38.3% |
専門職 |
3,099人 |
979人 |
31.6% |
合計 |
8,119人 |
2,874人 |
35.4% |
内閣官房内閣人事局「女性国家公務員の採用状況のフォローアップ」平成31年4月12日(報道資料より)
国家公務員採用試験総合職のデータをみても、女性採用者の割合は34.5%に上りました。政府は総合職採用者のうち、女性の割合を30%以上とする目標を設定しており、5年連続で目標を達成しています。
地方公務員
総務省によると、女性職員の採用率は都道府県で32.6%、指定都市で44.0%です(平成26年度)。また、管理職(本庁課長職以上)に占める女性の割合は都道府県で7.2%、指定都市で11.8%、市区町村で13.1%に上っています。平成13年度の調査開始以来、管理職に占める女性の割合は増加傾向にあります。
自治体は、女性活躍推進法に基づき、特定事業主行動計画を策定。働き方改革や育児取得のバックアップ、女性キャリア向けの研修プログラムの実行を通して、女性職員が離職することなく長く働ける環境の整備を目指しています。
| 女性公務員にとって働きやすい環境は整備されていてる
現在、日本全体で「女性が働きやすい社会」を大きな目標に掲げています。そのための制度設計も進んでいる状況です。
仕事と育児の両立支援
子育て中のママ公務員が職場復帰しても困らないよう職場環境を整えるための枠組みが、『育児・介護のための両立支援制度』です。このなかでは、男性・女性ともに育児休暇を取得しやすくするための支援内容が盛り込まれています。
たとえば妊娠中の女性職員は、「深夜勤務および時間外勤務の制限」「業務軽減」「休息、補食のための職務専念義務の免除」などの適用が受けられます。通常の休憩時間だけでなく、休みたいときや疲れを感じたときは別枠で休憩時間を請求できるのです。
また、育児休業中であっても、育児休業手当の支給や共済掛け金の免除などの支援制度があります。育児休業を終えて職場復帰した後の報酬は、申し出によって標準額が保証され、場合によっては扶養手当の対象となります。
| 「法的に守られている」という安心感
もともと、公務員は福利厚生の制度が充実しており、給料やワークライフバランスの面で大きな心配もなく働き続けられるというメリットがあります。女性の場合、結婚・妊娠・出産・育児などのライフイベントが訪れるにともない、仕事との両立が難しくなるという課題に直面します。育児休暇を終えて復帰した後、元気な姿で職務に励んでもらうためにも、メンタル面や経済面などさまざまな観点から組織がフォローアップする必要があるのです。
国の政策もあり、両立のための支援制度はますます充実するようになりました。女性公務員の育児休業取得率も99%を超えています。女性職員・女性管理職が増えている現状をみても、公務員は女性にとって働きやすい職業といえるのではないでしょうか。
(出典・参考:リンク)
厚生労働省:(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html)
内閣官房内閣人事局:
→女性国家公務員の採用状況のフォローアップ(https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/190412_followup.pdf)
→女性国家公務員の登用状況及び国家公務員の育児休業等の取得状況のフォローアップ
(https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/181102_followup.pdf)