下記の理由で公務員試験の受験を諦めた方はいませんか?
近年、そんな方でも受験できるチャンスが増えています。国立大学職員採用試験や東京都(新方式)や神奈川県また東京都23区外の市町村職員など、教養科目のみで受験できる試験は増えています。つまり科目数が多く1科目あたりのボリュームがある専門試験なしで受験できる試験も増えているということです。
教養試験のみで受験できる公務員試験は以下の通りになります。
【国家公務員】
【地方公務員】
その他にも各社会人経験採用枠やその他独立行政法人などもあります。
教養科目のみの試験なら従来の公務員試験の勉強に費やす時間の約3分の1の勉強量で済みますので、民間企業の就職活動にも時間を充てることができます。
これら試験区分の受験希望者は多いため、倍率が高い傾向にあります。そのため教養試験のみでも高得点を取る対策や配点比重の高い面接やグループディスカッション、プレゼンテーションといった人物試験対策に時間をかけることが必要不可欠となります。| 日程が重ならない併願先を決める
SPI試験とは、民間企業を受験する際の筆記試験で最もメジャーな試験の1つです。SPI試験では「言語分野」・「非言語分野」・「性格適性検査」に分かれています。「言語分野」では文章を読んで文意や要旨を的確にとらえる文章読解力や文章の空いた部分への空欄補充、類義語・対義語といった語彙力などが試されます。対して「非言語分野」は、例えば確率や速度、損益算といった数的処理能力や暗号、対応関係といった論理的思考力を試す問題が中学受験レベルの算数的知識が問われます。「性格適性検査」とは、個人のパーソナリティについての検査となります。
SPI試験の受験方法には筆記受験とWeb受験の2種類あります。Web受験ではテストセンターという試験会場にあるPCを使って受験します。最近は、民間企業の筆記試験ではWeb受験が主流となっており、また市町村の筆記試験でもこのWeb受験の活用が増えてきています。
SPI試験と公務員試験には共通部分がみられます。どちらかといえば公務員試験の範囲が広く、勉強に取り組んだ経験はそのまま民間企業の就職活動に生かせるでしょう。
◉公務員試験とSPIの共通点
SPIの分野 |
公務員試験における同様の分野 |
言語分野 |
文章理解 国語試験(警察) |
非言語分野 |
数的推理+判断推理 =『数的処理』 |
言語分野に関しては、公務員試験でいうところの「文章理解」や警察試験での「国語試験」に、また非言語分野に関しては、「数的推理」や「判断推理」にかなり近いものとなっております。
公務員と民間どちらも受験する場合は、以下のポイントを重視してください。
公務員試験と民間企業試験を比較して、数的処理や文章理解など共通する科目はありますがやはり難易度として難しいのは公務員試験です。併用受験を検討するなら、公務員試験対策を中心に行うのが良いでしょう。その方が、学習した知識を民間試験対策に応用できて効率的です。公務員試験の学習を真剣にやればやるほど、SPI試験も楽に感じられるはずです。
「数学が苦手」という方は、先にSPI試験の非言語分野の問題に取り組み、少しずつ理解度を上げた後、公務員の教養試験に取り組むという順番でもよいかもしれません。特徴を踏まえたうえで、自分に合った学習方法を見つけてください。
≪学習のPOINT≫
▪️公務員試験・民間企業どちらも受験したい → 公務員試験の対策を優先する
▪️公務員試験とSPI等(民間企業の試験)の重なりを意識して対策する。
公務員試験も民間企業の採用試験も、一般教養や基本的な学力を問う部分が大きく、試験勉強の同時進行もしやすいでしょう。比較的難易度の高い公務員試験の勉強を先に取り組めば、その後のSPI試験対策も取りやすくなります。シェアできるところはうまくシェアして、いずれの試験もよい結果を残せるようにがんばってください。