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公務員と民間企業の違い? 就職や転職を目指す上で知っておきたいこと

「公務員」と「民間」の違い (その1:仕事内容)

就職を考える時、まず多くの人は「公務員」になろうか?それとも「民間企業」で働こうかで悩む人は多いかもしれません。また、民間企業で働いている人の中でも「やはり公務員=安定しているから」と転職を考える人もいるでしょう。

まずは「公務員」・「民間企業」それぞれの特色を見ていきましょう。


| 「公務員」の特色

公務員は、国で働く「国家公務員」、都道府県・市町村(これらを総称して“地方公共団体”という)で働く「地方公務員」のことを指します。

職場は、各省庁や県庁、市役所といった公的機関以外に公共施設などで働きます。時々民間企業や他の公的機関への出向するケースもありますが、ほとんどが公的施設で働きます。

公務員の特徴としては、社会のためにより平等・公平性を持って良い社会・暮らしを追求し、行政サービスを提供することを目的として活動する非営利的組織です。私たちが支払う税金が活動資金(公務員の給与も含む)となっています。


| 「民間」の特色

民間は、民間企業のことを指しその大半が「株式会社」「個人事業」であり、そこで働く人々のことを指します。職場は、自分の所属する企業ですが、公務員同様稀に公的機関への出向や他の企業で働くケースもあります。

民間の特徴としては、モノ・サービスを提供することで自社・個人の利益を追求することを目的として活動する営利的組織です。自社が得た利益や金融機関などからの借り入れ金等を活動資金の原資としています。

民間企業から公務員に転職する際の社会人経験採用試験の論文・面接試験では、現場を知る者だからこその視点や判断力、解決方法の提示などが求められます。単に長く経験すればよいものではなく、そこから何を学び、何を得たか自分の言葉で論理的に語れるようにしなければなりません。

公務員

民間

・国、地方公共団体の公的機関で働く。

・行政サービスを提供。

・全国民のためにより良い暮らしを追求する非営利的組織。

・「株式会社」などの企業で働く。

・モノ・サービスを提供。

・会社や個人の利益を追求する営利的組織。

「公務員」と「民間」の違い (その2:採用方法)

公務員と民間企業では、採用方法がかなり異なります。ここでは2つの採用方法の違いを取り上げます。

公務員として働くには、公務員試験に合格することが前提となります。

公務員試験は、一次試験が「筆記試験」で、二次試験以降に「人物試験」として面接やグループディスカッションが課されます。また、警察官や消防士、海上保安など公安系公務員に関しては体力試験を課す場合もあります。

公務員試験は、応募者数が多い一方で、毎年採用人数が決まっているため、いわゆる「落とすための面接」となります。そのため一次試験である程度人数を絞り、面接では減点方式で行われることが多いと言われています。

さらに、ここで注意したいことは、必ずしも「公務員試験合格=採用」につながるわけではないということです。

公務員試験に合格すると、あくまで「採用候補者名簿」に登載されるだけで公務員になれるわけではありません。「採用候補者名簿」順に内定決定の通知連絡が来てはじめて公務員として正式内定となります。

試験合格後、大半は無事内定となりますが、私がこれまで見てきた受験生には、試験に合格しても、連絡が来ることがなく、あえなく1年待っても結局採用されず、また試験を受けるという悔しい思いをした受験生もいました。

一方、民間企業で働くには、まず書類選考に通過しなくてはなりません。また、応募者数の多い大手企業などでは足きりがあったり、最近主流となったインターンシップへ参加した学生には選考試験を数回免除したりなど企業によって選考方法は様々です。

一般的には、書類選考通過後、筆記試験(SPI3やWEBテスト)と面接を受け、内定が決定します。最近では、公務員同様グループディスカッションやプレゼンテーションを取り入れる企業も増えてきています。

また、民間の選考は、より自社にマッチした人材・即戦力となる人材・将来活躍が見込める人材などを見つけるための選考です。そのため面接では、会社によって質問内容が異なってきますし、評価基準も異なります。

公務員

民間

特色

・公務員試験のほとんどは形式が同じ

・企業によって選考方法は異なる

試験内容

一次試験:

筆記試験

二次試験以降:

面接

グループディスカッション

など

※警察や消防士に関しては体力試験もあり

一次試験:

書類選考

二次試験以降:

筆記試験

面接

グループディスカッション

個人面談

など

採用方法

試験合格後、「採用候補者名簿」に登載される

  ↓

内定決定の通知連絡後、内定が決定。

最終選考合格後、内定が決定。


「公務員」と「民間」の違い (その3:待遇)

公務員は安定して給料が多いとのイメージがありますが、果たしてそうなのでしょうか。ここでは、公務員と民間の待遇の違いを見ていきましょう。

公務員の給与は「俸給表(国家公務員)・給料表(地方公務員)」であらかじめ職務・職務経験によって決定しているため、給与が上がりにくいのが特徴です。そのため、民間企業から転職した人にとっては、年収が100万円ほど下がったというケースもあります。

しかし何より公務員のメリットは、手当や福利厚生の充実性倒産・リストラによる解雇の可能性が極めて低く、長期的に考えると安定して働き続けられる職場環境といえます。残業代の支給は制限されているため、いくら長時間残業をしても一定額しかもらえません。

民間については、企業規模により異なります。実際に公務員より給与が高い企業もあれば、低い企業もあります。

民間企業は、業績が上がると、社員に還元され給与や賞与が上がりますが、業績が伸び悩むと、その分給与が下がる・賞与がなくなるといった場合もあります。最悪の場合、リストラや早期退職を促される可能性もあります。

民間企業のメリットは、何より頑張ったら頑張った分だけその成果や業績を上げることで、一気に昇給することも可能なため、目に見えるカタチで自分の頑張りが感じられることが一番の魅力ではないでしょうか。

公務員

民間

メリット

・安定した生活の保証

(失業・リストラが基本的にない)

・手当や福利厚生が充実

・成果が昇給につながる

(つながりやすい)

・待遇は企業により異なる

デメリット

・給与が上がりにくい

・大企業に比べ給与は低い

・業績悪化だと、減給や失業、

リストラの恐れあり

公務員と民間では、採用方法から仕事内容、待遇まで様々です。どちらもメリット・デメリットがありますので、どちらがいいのかは一概には言えません。自分の働き方の理想や、現実と照らしながら検討してみてください。

どちらに勤めたとしても、しっかり仕事をやっていかないといけないことには変わりありません。