公務員の残業代は月いくら?計算方法は?残業時間の実態も解説

地方公務員(一般行政職)の残業代の平均額は、都道府県職員で3万8,000円程度、政令指定都市職員で4万2,400円程度です。

年間平均残業時間は、地方公務員で160時間弱、国家公務員で220時間程度です。この記事では公務員の残業について解説します。

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公務員の残業代は月いくら?計算方法は?残業時間の実態も解説


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地方公務員の残業代・計算方法・残業時間

地方公務員の残業代とは、正確には「時間外勤務手当」のことです。時間外勤務とは、職員が正規の勤務時間以外の時間に勤務することで、その勤務に対して支給される手当が、時間外勤務手当となります。

地方公務員の基本的な勤務時間は、平日8時30分〜17時15分である場合が多いですが、自治体や勤務先によって異なります。


残業代の金額

「令和4年地方公務員給与実態調査」によると、地方公務員(一般職員のうち一般行政職)の残業代(時間外勤務手当)の平均額はこのとおりです。


▼地方公務員の残業代の平均額

都道府県 3万7,885円
政令指定都市 4万2,409円
市区町村 2万4,119円


なお以下は、地方公務員(一般職員のうち一般行政職)の残業代が多い自治体のランキングです。


▼支給された残業代が多い【都道府県】

順位 自治体名 金額
1 宮城県 6万4,610円
2 徳島県 6万2,514円
3 香川県 5万4,992円


▼支給された残業代が多い【政令指定都市】

順位 自治体名 金額
1 仙台市 6万2,346円
2 熊本市 5万8,935円
3 さいたま市 5万5,139円


▼支給された残業代が多い市区町村

順位 自治体名 金額
1 福島県相馬市 9万4,107円
2 京都府京丹波町 7万2,705円
3 北海道音更町 7万2,160円


【参考】政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和4年地方公務員給与実態調査」>「令和4年地方公共団体別給与等の比較」>(3)職員1人当たり諸手当月額の内訳(特殊勤務手当を含む)の各ファイル



残業代の計算方法

地方公務員の残業代の計算方法として三重県を例に解説します。残業代は下記の計算式で算出されます。


勤務1時間当たりの給与額 × 支給割合 × 時間外の勤務時間


勤務1時間当たりの給与額を求める計算式は、下記の計算式で求められます。


(給料・各種手当(※)の月額× 12カ月) ÷ {(一週間の勤務時間38時間45分 × 52週) - (7時間45分 × 土日を除く休日等の実日数)}

※:「各種手当」は地域手当、初任給調整手当、特殊勤務手当、特地勤務手当など。


なお、支給割合は下記のとおりです。

正規の勤務時間が割り振られた日(休日勤務手当が支給される日以外) 左記以外の日
終業時〜午後10時

午前5時〜始業時

125/100 135/100
午後10時〜午前5時 150/100 160/100

【参考】三重県「時間外勤務手当」



残業時間・上限

総務省が公開した「地方公務員の時間外勤務に関する実態調査結果」によると、平成27年度(2015年度)の地方公務員全体の年間平均残業時間は158.4時間でした。民間事業所の年間平均残業時間は154時間だったため、それを上回る結果となっています。また県庁などの本庁勤務者に絞ると、年間平均残業時間は219.6時間とさらに増加します。


残業時間の上限は自治体によって異なりますが、原則として民間と同様に月45時間・年360時間とする場合がほとんどです。忙しい部署などでは、月100時間未満・年720時間と定める場合もあります。


ただ、昨今は災害や新型コロナウイルスの感染拡大などに応じて、公務員の残業時間がこうした上限を超えるケースも発生しています。労使協定や条例などで残業時間の上限が定められていても、労働基準監督署が「必要がある」と認めた場合は、上限を超えて職員を働かせることが可能となっているからです。


【参考】総務省「地方公務員の時間外勤務に関する実態調査結果の公表」



国家公務員の残業代・計算方法・残業時間

国家公務員の残業代とは、正確には「超過勤務手当」のことです。ここで言う超過勤務とは、必要に応じて各省庁の長が、職員に対して正規の勤務時間以外にも勤務するよう命じて行われる勤務のことです。

国家公務員の基本的な勤務時間は、平日8時30分頃〜17時頃の場合が多いですが、所属する省庁や勤務先によって異なります。


国家公務員の残業代・計算方法

国家公務員の残業代の計算方法は、下記のとおりです。

勤務1時間当たりの給与額 × 支給割合 × 勤務時間数


勤務1時間当たりの給与額は、下記の計算式で求められます。

俸給の月額(手当等も含む)×12カ月 ÷ (1週間当たりの勤務時間 × 52週間)


例えば、月額の給与が手当も含めて30万円で、1週間当たりの勤務時間が38時間45分の場合、

30万円 × 12カ月 ÷ (38時間45分 × 52週間)

= 360万円 ÷ 2,015時間

= 勤務1時間当たりの給与額は約1,786円

となります。


支給割合は以下のとおりです。

正規の勤務時間が割り振られた日(休日勤務手当が支給される日以外) 左記以外の日
125/100 135/100


例えば正規の勤務時間が割り振られた日のみに超過勤務をし、月の超過勤務時間数が10時間だった場合、

1,786円 × 125/100 × 10時間

= 超過勤務手当は約22,325円

となります。


【参考】人事院「国家公務員の諸手当の概要」


残業時間

人事院が公開した「令和5年人事院勧告」の「参考資料 国家公務員給与関係」によると、令和5年における国家公務員の平均年間超過勤務時間数は220時間でした。前述の地方公務員と比べても、大幅に多い時間数となっています。


国家公務員の残業時間の上限は、「人事院規則」によって、地方公務員と同様に原則として月45時間・年360時間と定められています。ただ忙しい部署などでは、月100時間未満・年720時間と定める場合もあります。


【参考】人事院「令和5年人事院勧告」>「参考資料 国家公務員給与関係」



【Q&A】公務員の働き方に関するよくある質問

最後に、公務員の働き方に関するよくある質問について解説します。


サービス残業はある?

公務員の場合、サービス残業がないとは言い切れません。業務が多く忙しいこと、上司や同僚に残業代をあまり申請しない慣習があることなどから、実際にサービス残業をしてきた経験がある公務員の方も多くいるようです。

ただし近年は、働き方改革の動きが出てきています。例えば神奈川県川崎市では、2018年から「川崎市働き方・仕事の進め方改革推進プログラム」の作成・運用を始めたところ、職員の残業時間短縮に成功しています。


【参考】自治体通信Online「公務員にこそ働き方改革は必要かつ可能!推進の現状や取組事例を解説【自治体事例の教科書】」


公務員は副業や投資ができる?

公務員の副業は、小規模農業など内容によっては認められるものもありますが、原則禁止されています。

なぜ禁止かというと、公務員は国家・国民・市民のために働く「奉仕者」としての使命があり、職務に対する責任があるからです。

よって、「国会公務員法」「地方公務員法」で営利目的で私企業に勤めて報酬を得ることを禁止されています。

公務員の副業禁止については、こちらの記事で解説しています。


【あわせて読みたい】公務員でもできる副業とは?副業解禁の具体例も紹介


このように収入を増やすための副業はできませんが、投資での資産形成は可能です。公務員の投資についてはこちらの記事で解説しています。


【あわせて読みたい】公務員は投資で資産形成してOK!投資方法7選



まとめ

今回は、公務員の残業について解説しました。


  • 地方公務員(一般行政職)の平均残業代は都道府県で3万7,885円、政令指定都市で4万2,409円、市区町村で2万4,119円。
  • 地方公務員の平均残業時間は年158.4時間
  • 国家公務員の平均残業時間は年220時間
  • 働き方改革によりサービス残業を是正する動きが出てきている


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