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公務員の専門学校とは?学費・メリット・デメリットを解説

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公務員を目指す専門学校とは

公務員を目指す場合、試験合格に特化した専門学校へ進むという方法があります。

公務員試験対策には予備校や資格スクールもありますが、これらはいわゆる「塾」という位置付けです。一方で、専門学校は学校教育法に定められている学校の一種で、授業時間数、教員数、施設などの一定の基準を満たした場合に、都道府県知事の認可を受けて設置されます。

さまざまな分野のスペシャリストを育成する教育機関で、公務員の専門学校は文字通り公務員試験を突破するために必要なことを学びます。2年制のコースで一定の条件を満たして修了すると専門士の学位を得られます。

専門学校の学費は?

専門学校は1年のコースもありますが、ここでは2年制のコースに通った場合を考えます。東京や大阪など大都市にある公務員の専門学校について、学費を調べてみました(2023年11月現在)。

▼公務員の専門学校の学費(一例)

専門学校 入学金 授業料 その他 合計

(2年間)

A校 20万円 136万円 80万円 236万円
B校 20万円 136万円 64万円 220万円
C校 14万円 96万円 32万円 142万円

※スタディング編集部調べ

2年間にかかる費用は、入学金、2年分の授業料、その他に教材費や施設維持費、演習費などの合計額です。上記の表では公務員の専門学校の学費は140〜240万円程度となっていますが、独自の学費サポート制度を持つ学校が多く、また専門学校は国の「高等教育の修学支援新制度」の対象なので、授業料の減免や奨学金の給付を受けられる場合もあります。

専門学校で目指せる試験種・区分は?

専門学校で目指せる試験種・区分は学校によって異なります。国家公務員・地方公務員の高卒程度の試験で行われる教養試験が対象のカリキュラムが多いですが、学校によっては大卒程度の試験で行われる専門試験に対応している場合もあります。

▼高卒程度の試験区分がある職種例

国家公務員 国家公務員一般職、裁判所職員、衆議院・参議院事務局一般職、税務職員など
地方公務員 都道府県職員、市区町村職員、学校事務、警察事務など

【あわせて読みたい】公務員試験の種類一覧|日程・試験内容・併願について解説

「専門学校卒」の学歴は公務員試験にどう影響する? 

専門学校卒という学歴は、公務員試験にどう影響するでしょうか。

試験区分に「大卒程度」とあると、「大卒が受験の条件?」「専門卒では受けられないの?」と迷う人もいるかもしれませんね。しかし公務員試験の受験に際し、学歴の要件は基本的にありません。「大卒程度」とは試験の難易度を表すものであり、大卒以外の人も受験可能です。つまり専門学校卒という学歴は、受験する上では有利にも不利にもなりません。

ただ、気をつけなければならないのが、公務員試験は区分によって年齢制限がある点です。高卒程度の試験はおおむね18〜21歳という制限があるので、受験する際は要件をクリアしている必要があります。

専門学校では1、2年のコースで高卒程度の試験を目指すコースが多いですが、学校によっては2年で大卒程度区分に挑戦するコースを設けている場合があります。専門学校卒で大卒程度の試験に合格できれば、大学生より2年早く公務員になることができます。

専門学校の時間割・年間スケジュールは?

専門学校の時間割年間スケジュールについて、2年コースの場合を見ていきましょう。

授業は、1時限が50分だったり90分だったりと学校ごとに異なります。公務員試験の範囲は広いので、まず1年目は各科目の基礎を固めることから始まります。後半からは基礎だけでなく演習問題にも取り組みます。

2年目は演習問題を繰り返し、筆記試験に向けて過去問演習や直前の特別講義なども行われます。あわせて、筆記試験後に行われる人物試験(面接)対策も行われます。

試験が終わった後は、社会で必要になるビジネスマナーなどの授業があります。また、授業のみではなく、学校祭やスポーツ大会などさまざまな行事も行われます。

「大学併修制度」とは?

専門学校の中には大学併修制度が設けられている場合があります。大学併修制度とは、専門学校に通いながら、提携している大学(通信教育課程)でも学べる制度です。

1年次から併修を始めるパターンや、2年間のコース修了後に大学の3年次に編入するパターンなどがあります。

メリットは、専門学校で専門的な知識を修得しながら、大学で幅広い教養知識を身につけることができること、専門学校卒と大学卒業の資格をどちらも得られることなどです。専門学校だけに通うよりは学費は高くなりますが、私立大学に通う場合と比較すると学費が安くなることが多いようです。また、大学進学のための学力試験を受けなくてOKなことも利点の一つです。

公務員の専門学校のメリット・デメリット

公務員になるための進学先として大学と比較した場合、専門学校を選ぶメリットとデメリットをみてみましょう。

公務員専門学校の最大の特徴は、公務員試験合格を目指し、試験対策に特化したコースであることです。公務員試験だけに集中できますが、それ以外のことに対応できないという面も持っています。

一方で大学に通いながら公務員を目指す場合は、さまざまな授業をこなしながら、合間に学習時間を確保することになります。

専門学校のメリット

▼公務員試験に特化したカリキュラムを受講できる

専門学校では、筆記試験から面接まで、公務員試験に特化したカリキュラムが用意されているので、効率よく試験対策を行うことができます。一方、大学での学びには公務員試験と重なる内容も含まれますが、直接的に試験対策が行われるわけではないので、予備校の利用、テキストでの独学などの対策が別途必要です。

▼学費が安く済む

専門学校は1〜2年のコースで公務員合格を目指します。大学は4年間分の学費に加え、予備校費、テキスト代などがかかります。

▼試験の情報が充実している

専門学校では、採用試験の最新情報や、それを加味した試験対策方法など、役立つ情報が自然と手に入りやすいと言えます。大学に通いながら公務員を目指す場合、公務員試験に関する情報はみずから調べなければ得にくいでしょう。

▼同じ目標を持つ仲間がいる

専門学校は、公務員試験合格という、同じ目標を持つ仲間とともに学ぶ環境がモチベーションの維持に役立ちます。大学は卒業後の進路が多様なので、周りに公務員を目指す人がいるとは限りません。

専門学校のデメリット

▼進路変更が難しい 

専門学校のカリキュラムは、公務員になるため、公務員試験合格のために特化しています。もし入学後に「やっぱり公務員を目指すのはやめよう」と心変わりした場合、進路変更の柔軟性は大学よりも低いと言えるでしょう。

▼学歴は「専門学校卒」

公務員試験に合格できなかった場合、それ以外の就職を目指すことになりますが、学歴は「専門学校卒業」となります。民間企業の採用試験を受ける場合、大卒者向けの求人には応募できません。公務員試験に落ちた場合を想定すると、専門学校より大学に通いながら公務員を目指した方が選択肢が広がるといえます。

専門学校以外で公務員を目指す方法は? 

専門学校以外で公務員を目指すには、予備校に通学する、通信講座を受講する、テキストで独学するといった方法があります。「勉強、仕事、プライベートと忙しいけれど公務員を目指したい」という人には、学びの自由度が高いオンライン通信講座がおすすめです。

オンライン通信講座なら自由に学べる 

公務員試験の予備校や資格スクールに通学する場合、決まった時間に通う必要があったり、校舎への通学に時間がかかったりします。「そもそも通学可能なエリアに校舎がない」というケースも少なくありません。

独学の場合は、費用を抑えて自分のスケジュールに合わせて学習ができますが、すべて自分で調べて計画を立てなければならないのが難点で、効率が悪いことも多々あります。

一方、オンライン通信講座なら、好きな場所・時間で学べる、合格に向けた効率的なカリキュラムがある、通学に比べ費用が抑えられるといった点で通学と独学の「いいとこ取り」が可能です。

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スマホで学べるスタディング 公務員講座は、動画はわかるまで何度も繰り返し視聴可能。復習問題、トレーニング問題など、学習はすべてスマホで進められるので、忙しい人もスキマ時間を活用して勉強できます。

また、公務員試験は、出題範囲の広い筆記試験と人物試験(面接)両方の対策に取り組まなければいけないのが大きな負担ですが、スタディングでは人物試験にも対応

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【Q&A】公務員試験のよくある質問

ここからは、公務員試験全体に関する、よくある質問を2つご紹介します。

公務員を目指すと決めたら、まず何をすればいい?

公務員を目指すと決めたら、まず取り組むのは以下の4点です。

  • 受験先を(ざっくりでも)決める:公務員といっても多種多様。第1志望や併願先など
  • どんな対策が必要か、試験案内を確認する:試験形式や試験科目を把握。年齢制限に注意
  • 勉強時間を確保し、学習計画を立てる:1日の中で勉強に当てられる時間を探し、1週間単位でスケジュールを立てる
  • 学習ツールを選択する:専門学校?予備校?通信講座?合うものを選択

こちらの記事でくわしく解説しています。

【あわせて読みたい】公務員試験の受験を決めたら、まずやるべきことまとめ

公務員試験の勉強時間は?

公務員試験の合格に必要になる勉強時間は1,000時間と言われています。1年前から試験勉強を始めるとして、1カ月あたり83時間、1日平均2時間45分です。平日・休日のメリハリをつけると、平日2時間×5日、休日5時間×2日といったスケジュールが目安です。

不合格者は単純に「勉強時間が足りていなかった(勉強不足だった)」ことが多いです。継続的に勉強時間を確保することは合格の絶対条件なのです。「できるだけやろう」は「できないときはやらない」につながるため、1日の勉強時間を決めてコツコツ積み重ねましょう。

こちらの記事でくわしく解説しています。

【あわせて読みたい】公務員試験の勉強時間は1,000時間!合格者と不合格者の違いは?

まとめ

公務員試験合格を目指す選択肢として、専門学校をご紹介しました。

  • 公務員試験には基本的に学歴は関係ないので、専門学校卒という学歴は影響しない
  • 試験勉強が効率的にでき、試験関連の情報も手に入れやすい
  • 公務員試験に特化しているため、進路変更が難しい

大学に比べて学費の総額が抑えられることが多く、試験対策に集中できることが専門学校の魅力です。公務員を目指す道の一つとして、検討してみてはいかがでしょうか。


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