地方公務員試験
【経験者採用】の試験内容とは?

公務員試験には、社会人経験者向けの応募枠があります。社会人枠試験では、人物や人間力、社会人経験者の視点やものの考え方が重視されるのが特徴です。今回は、地方公務員試験における「経験者採用試験」の概要や受験要件、試験内容、一般枠との違いなどについて説明します。

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| 社会人経験が試される「経験者採用試験」

昨今、民間企業出身の人材を採用する自治体が増えています。全都道府県政令市の80%以上の自治体が経験者採用枠を設けて試験を実施しています。

経験者採用試験の特徴は、筆記試験より人物を評価する論文や面接試験やプレゼンテーションなどが重視されます。これまでの職歴はもちろん、民間企業で培ってきた経験やコミュニケーション能力、対人関係のスキルなども採点ポイントです。学歴や知識があれば通りやすいというものではありません。

また、ほとんどの公務員試験では年齢制限を設けていますが、経験者採用枠ではほとんど59歳以下であれば受験は可能となります。裏を返せば、それだけ人物や教養、経験値が求められるということです。

ちなみに、社会人・フリーターは必ずしも経験者採用試験を受けなければ公務員になれないわけではありません。30歳未満であれば、高卒・大卒程度の一般試験も受験できます。経験者採用試験は総じて採用枠が限られるうえに倍率が高いため、受験先は慎重に検討してください。


| 受験要件

経験者採用試験の受験要件でみるべきポイントは、「年齢」と「職務経験」です。具体的な年齢上限や経験年数は各自治体により異なります。

例えば、札幌市の過去の募集要項を見ると、受験資格は「試験の実施される年の4月1日現在で満30歳以上59歳未満の者」。そのうえ、職務経験が直近で7年中5年以上という条件を満たさなければなりません。

また、東京都23区(特別区)の受験要件は以下のとおりです。

試験

年齢条件

受験要件

特別区1級職


59歳以下

職務経験が10年中4年以上

特別区2級職1

職務経験が14年中8年以上

特別区2級職2

職務経験が18年中12年以上


ただ社会人経験があればよい、というものではなく、経験年数も問われる点に注意が必要です。

なお、経験年数をかぞえる基準日や、何をもって職務経験とするかの定義(自営業やアルバイト、公務員経験を含めるかなど)は自治体により異なるため、確認しましょう。


| 試験内容

多くの自治体では、「教養試験」「小論文」「職務経験に関する論文」「面接試験」「プレゼンテーション」を課し、適正の有無を総合的に判断します。

特筆すべきは、通常の小論文に加え、社会人経験から何を学んだかをみる「職務経験に関する論文」が課される点です。たとえば、平成30年度の特別区職員の経験者採用試験では、次のテーマで出題されました。

職務を進める上での課題解決に向けた取り組みについて、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて論じてください。

(解答時間1時間30分・1200~1500字程度)

論文では、現場を知る者だからこその視点や判断力、解決方法の提示などが求められます。単に長く経験すればよいものではなく、そこから何を学び、何を得たか自分の言葉で論理的に語れるようにしなければなりません。


地方公務員大卒一般試験との比較

地方公務員大卒程度の一般試験は、「教養試験」「専門試験」「論文試験」「面接試験」で構成されます。経験者採用試験では「専門試験」がなく、筆記試験の配点率がそれほど高くないのが特徴です。

ここでは、埼玉県職員の採用試験を例に比較してみましょう。

採用枠

1次試験

2次試験

3次試験

一般試験

教養試験・専門試験

論文試験・人物試験(集団討論・個別面接)

経験者採用試験

教養試験・論文試験1

論文試験2

人物試験1

(個別面接)

人物試験2

(個別面接)


両者を比較すれば分かるように、経験者採用試験では論文試験・面接の回数が多く、それだけ人物重視型試験といえます。このような傾向は、埼玉県に限らず多くの自治体でみられます。


| 経験者採用試験の注意ポイント

経験者採用枠に応募する際は、まず自治体の募集要項に目を通し、要件を満たすかどうかの確認が重要です。年齢上限や職務経験の年数はもちろん、職務内容についても細かい取り決めがあればもらさずチェックしましょう。

論文・面接では一般枠とは一味違う質問、テーマの出題があると思ってください。これまであなたが「どんな仕事をし、そこでどんな困難・トラブルを経験したか?」「どのように困難・トラブルを乗り越え、今の自分に生かされてきたか」しっかり答えられるよう対策を練ってください。

もちろん、筆記試験もおろそかにはできません。配点の割合を考慮し、勉強時間の配分を間違えないようにしましょう。


(出典・参考:リンク)

東京23区特別区人事・厚生事務組合(http://www.tokyo23city.or.jp/

東京23区 経験者職務経験論文問題(http://www.tokyo23city.or.jp/saiyo/sikenmondai_30/siken_pdf/kei/syokumu_ronbun.pdf

札幌市 社会人経験者の部(https://www.city.sapporo.jp/jinji-iinkai/saiyo/shiken/minkan/index.html

埼玉県 経験者職員採用試験(民間企業等職務経験者区分)(https://www.pref.saitama.lg.jp/f1903/saiyou/kind-mk.html

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