Uターン、Iターン、Jターンの公務員を目指すには(学生編)

「地元で働きたい」とか「好きな土地で公務員になりたい」という思いから地元や地方で公務員を目指す人もいるでしょう。

地元を離れて大学に通う学生さんの場合、地元の公務員試験の情報が乏しく、地元の役所に就職した先輩に会う経験があまりないことの方が多いでしょう。特に首都圏などの大学に通う学生さんにとって、地方の公務員を目指すことは不利なのでしょうか。

ここでは、Uターン、Iターン、Jターンの公務員を目指す学生の皆さんに知っておいてほしいことをいくつか紹介します。


| Uターン、Iターン、Jターンとは

首都圏の大学に通う学生にとって「Uターン」「Iターン」「Jターン」という言葉はよく耳にするのではないでしょうか。

これらはアルファベットの形から由来しており、地方の公務員をチャレンジする学生にとっては、覚えておいてほしい言葉となります。それぞれの特徴を紹介していきましょう

1.Uターンとは

Uターン」とは、地元から進学のために首都圏(や大都市)へ出てきた学生が卒業後地元に帰って就職することをいいます。

地方出身者の場合

「このまま都市部に残って就職するか、もしくは地元に帰って就職するか」

「地元へ帰ったらやはり一番の安定するのは地元公務員だろう」

と考えることが多いのではないでしょうか。

「Uターン」就職では、地元の県庁や市役所への就職が最も多いパターンとなります。

2.Jターンとは

Jターン」とは、地元から進学のために首都圏(や大都市)へ出てきた学生が地元以外で就職することをいいます。

Jターン」就職を考える学生さんの多くは、地元の公務員だと採用人数が少ないため、採用人数の多い地元近くの都市や中堅都市部の公務員を目指すパターンが挙げられます。

3.Iターンとは

Iターン」とは、首都圏出身かつ首都圏の大学に通う学生が縁もゆかりもない地方で就職することをいいます。

近年地方へのあこがれや地域密着した自然環境や人との温かい関わりを求めるなど理由は様々ですが、地域に貢献したい都市部出身の学生がこれまで全くゆかりのない地元でない場所で就職するケースがあります。

たまたま旅先で知り合った人々との出会いや震災復興支援といったボランティア経験、大学での地域活性化のための研究などきっかけは様々ですが、近年都市部の学生が地域活性化実現に向けて、地方の公務員を目指す人が増えてきています。


| 都市部の学生が
地方公務員を目指すのは不利なのか

首都圏の大学に通う学生さんは、地方の公務員を考えたとき、以下のような状況を考えてしまうのではないでしょうか。

☑︎ 就職活動や試験受験のためのお金がかかってしまう

☑︎ 採用人数が少なく、競争倍率が高くなってしまわないか?

☑︎ 地元の学生に比べ志望動機など熱意が伝わりづらいのではないか?


その1:受験のたびにお金がかかってしまう

真っ先に挙げられる不利な点として挙げられるのが、やはり地方受験の度に交通費や宿泊費、食費といった交通費等が多くかかってしまうことです。

確かに経済的負担はどうしても大きくなってしまいます。もしまだ時間があるのであれば、それまでにアルバイトをして貯金を増やしておきましょう。

また、滞在費を少しでも安くするため深夜バスの活用や交通機関の早割などで出費を抑える工夫が大切です。必要な金額を計算するためにも地方の公務員試験にはどんな種類があるのか、日程がいつなのか、会場はどこなのかといった試験に関する情報収集を事前にしておくことが必要です。

近年、多くの若者不足に悩む地方行政が若者を地元に呼び込むことを目的として、『Uターン・Iターン・Jターンのための若年者就労支援』の一環として「交通費」を補助金として支給する制度もあります。

詳しくは各都道府県のHPや大学のキャリアセンターへ行くと制度の詳細を知ることができます。これらを活用することもできるでしょう。


その2:競争倍率が首都圏に比べて高め

地方で就職する最も人気のある仕事はやはり公務員です。何よりも安定していることが挙げられますが、やはり地元の人なら皆が地元の公務員になりたいわけです。

人気がある一方で首都圏の公務員に比べ採用人数が少なく、(志願者数>採用人数)のため、倍率は高くなることは当然でしょう。それを念頭に置いて、受験する地域をどこにするのか考えることが大切になってきます。

また、首都圏の公務員試験は日程がバラけるため複数併願することが可能となりますが、地方公務員は、日程がほぼ同日実施が多く、併願が難しくなります。

さらに地域によっては年によって採用試験を実施しないケースもあるため、小まめに受験する地域の試験情報を収集し、過去の採用人数や倍率、試験方法など調べ受験先を検討することが必要になってきます。


その3:地元の学生に比べて不利にならないか?

学生さんに「なぜ首都圏ではなく、地元もしくは地方の公務員として働きたいのですか」と尋ねると、決まって「地元が好きだから。生まれ育った地元に貢献したいから。地方をより盛り立てたいから」と口を揃えて言ってきます。

しかし、考えてください。それは地元の大学に通う学生も同じような志望動機ですし、同じ志望動機なら地元の学生さんの方が有利なように感じませんか?

せっかく地元を離れもしくはわざわざ知り合いの少ない地方への移住を決心して地方の公務員になることを決めたのであれば、地元学生と差別化を図ることが、地方公務員の必勝法となります。

間違いなく面接官は「なぜ首都圏ではなく地元に帰ってきましたか」「なぜ地元ではなく○○市で働きたいのですか」と質問してくるはずです。

つまり、首都圏(や大都市)でしか経験できないこと、都心と地元・地方を比較し地元・地方にしかない魅力やそこでしか実現し得ないことをあなたの実体験・エピソードをふまえたあなた自身の意見を伝えることを念頭に置いて志望動機をまとめると良いでしょう。

また、そのためにも早めの地元もしくは地方が夏休みに開催するインターンシップや首都圏の行政が実施する両方のインターンシップへ積極的に参加し、首都圏の良さ・地元・地方の良さを知る機会を増やし、面接カードや面接での回答に役立てることも良いでしょう。

濵﨑あゆみ
執筆 濵﨑 あゆみ

国家資格キャリアコンサルタント、国家検定2級キャリアコンサルティング技能士、産業カウンセラー、EAPメンタルヘルスカウンセラー
大学卒業後、全国でも有数の公務員試験激選区である沖縄の公務員専門学校へ入社。講師として従事し、これまで国家公務員、地方自治体職員(警察・消防含む)、郵政など多くの合格者を輩出することに貢献。その後、公立・私立高校の社会科教員として従事。大学・高校にて就職研修・マナー研修など研修講師として登壇した。
現在は、大学にて公務員志望、民間企業の学生への就活相談やエントリーシート&履歴書添削・面接対策を行う傍ら、海外大学の日本校にて留学生中心としたキャリア授業を担当。また、企業講師として、新入社員研修や中途採用社員研修などを行う。

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