公務員の昇給の仕組みは?上がる仕組みや金額を解説

公務員の昇給の仕組みは?上がる仕組みや金額を解説

公務員の給料は、役職に応じた「級」と職務の経験年数に応じた「号給」の組み合わせで決まります。給料が上がるタイミングは、年1回など定期的に号給が上昇するときです。

また、主任から課長代理になるなど昇進して級が上昇するときにも昇給します。この記事では、公務員の昇給の仕組みや金額について解説します。

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地方公務員の昇給

公務員の「給与」とは、基本的に「給料」 + 「手当」で構成されています。

国家公務員の場合、法律で労働基本権が制約されていて、その給与は人事院による給与勧告に基づいて決まります。

そして地方公務員の場合は、国家公務員の給与の仕組みをベースにして自治体ごとに定められています。

そのため、国家公務員のように一律の給与額ではありません。

所属する自治体によって金額はさまざまで、自治体の予算状況などにも影響されます。

公務員の給料は「俸給表」「給料表」で決まる

国家公務員の給料は、「俸給表」の「級」×「号俸」で支給額が決まります。これと同様の仕組みで、地方公務員の給料は「給料表」の「級」×「号給」で決まります。

級には「職務レベル」が反映されていて、業務内容の複雑さや困難度、責任の度合いなどに応じて設定されています。

号給とは、級を細分化した概念です。

「職務経験年数による職務の習熟度」を給与に反映させるために、存在するものです。

 

【参考】e-Gov法令検索「一般職の職員の給与に関する法律」(別表第一 行政職俸給表(一))

【参考】総務省「地方公務員の給与の体系と給与決定の仕組み」

東京都の行政職の給料表

ここから先は、東京都の給料を例として見ていきましょう。

▼東京都の行政職給料表(一)(抜粋・令和8年4月1日現在)

号給1級2級3級4級5級
1号給196,400円251,600円272,700円408,800円526,200円
29号給242,000円286,100円317,700円462,900円―
33号給247,300円293,500円325,100円465,800円―
41号給255,200円304,100円340,100円471,200円―

【参考】東京都人事委員会「東京都職員給料表」

※「行政職給料表(一)」の主な職種は事務、福祉、技術など。

 

上記は、東京都の「行政職給料表(一)」の一部です。級や号給が上がるほど、給料の金額が上がっていくことがわかります。

例えば東京都Ⅰ類B採用(大卒程度)で入都すると、「1級29号給」からのスタートです。

初任給(給料月額)は24万2,000円で、地域手当(20%)を含むと29万400円です(令和8年4月1日現在)。

号給の上昇は「4号昇給」が年1回が基本

地方公務員における号給の上昇は、ほとんどの自治体で年1回、4号ずつが基本です。

上昇幅が4号より小さくなることは、ほぼないでしょう。

勤務成績がよければ上昇幅が4号より大きくなる場合もありますが、こちらもあまり多く発生するケースではありません。

例えば東京都に「1級29号給」で入都した場合、4号昇給すると「1級33号給」となり、給料は24万7,300円です。初任給の24万2,000円と比べると5,300円上がります。

級の上昇は役職が上がったら

東京都の職員の職務は、その複雑さや難しさ、責任の重さなどに基づいて、下記の表のとおりに分類されています。

▼東京都の「行政職給料表(一)」の等級別基準職務

1級主事
2級主任
3級課長代理
4級課長
5級部長

【参考】東京都人事委員会「職務の級の決定」

 

昇級をして管理職となるには、一定期間の勤務を続けるだけではなく、試験や選考が課せられる場合もあります。

例えば東京都の場合、採用されて一定期間が経過すると、主任級職選考を受けられるようになります。

この選考に合格すると主任級職となり、さらに一定期間が経過すると、課長代理級への昇任選考対象となるのです。

 

給料が下がる・上がらないケースもある

公務員として一定期間勤務していれば、基本的にはこれまで解説してきたとおりに昇給できるでしょう。

しかし、昇給できないケースや給料が下がってしまうケースもまったくないわけではありません。

 

▼勤務成績が悪い

基本的にはきちんと勤務ができていれば、前述のとおり年1回4号ずつの昇給ができるはずです。

しかしあまりにも勤務成績が悪いと、昇給がない場合もあり得ます。

 

▼降格や処分による減給

業務上なんらかの問題を起こした場合、処分のとして減給が課せられる場合があります。

 

▼自治体の財政状況や施策による減給

個人の勤務状況で改善できる問題ではありませんが、自治体の財政状況の悪化や、施策としての給与カットが実施される場合もあります。

スタディング公務員講座では、地方公務員の働き方の実態についてYouTubeチャンネルでも発信しています。

 

 

【Q&A】公務員の収入に関するよくある質問

ここまで公務員の昇給について説明してきました。最後に、公務員の収入に関するよくある質問について解説していきます。

公務員の平均年収は?

人事院の「令和7年国家公務員給与等実態調査の結果」によると、国家公務員の行政職俸給表(一)適用職員(一般行政事務職員など)の平均給与月額は41万4,480円です(平均年齢41.9歳)。

総務省の「令和7年地方公務員給与実態調査」によると、全国(すべての地方公共団体)の地方公務員(一般行政職)の平均給与月額は41万3,968円です(平均年齢42.0歳)。

これに加えて、年間の期末手当・勤勉手当(いわゆるボーナス)が支給されます。

公務員は副業できる?

公務員の副業は「原則禁止」ではなく、許可を受けて行うものです。国家公務員も地方公務員も、法律が定めているのは禁止ではなく承認制・許可制で、2026年(令和8年)4月からは国家公務員が自ら事業を営む「自営兼業」の対象も広がりました。

どういう条件なら何ができるのか、国と自治体それぞれの基準と実例は、こちらの記事で解説しています。

公務員の退職金はいくら?

公務員の退職金の平均額は、下記のとおりです(国家公務員は内閣官房「退職手当の支給状況(令和6年度)」、地方公務員は総務省「令和7年地方公務員給与の実態」による)。

▼国家公務員の全職種

定年退職約2,160万円
すべての退職理由約1,094万円

 

▼地方公務員の全職種

定年退職約2,186万円
すべての退職理由約1,220万円

 

まとめ

今回は、公務員の昇給について解説しました。

  • 国家公務員は俸給表の級×号俸、地方公務員は給料表の級×号給で給与が決まる
  • ほとんどの自治体では年1回、4号ずつの昇給が基本とされている
  • 役職が上がるとそれに伴って級も上昇する
  • 勤務成績や降格、処分などによっては昇給しない場合もある

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