中小企業診断士講座の「合格実績」、どこまで信じられる?数字の見方と講座選びのポイントを解説

資格講座を選ぶとき、多くの人が「合格率」を重要な判断材料にしています。しかし「合格率」は、「合格者実数」と比較して、母体とする対象や数により、大きく変化する数値です。 「合格実績」には、合格率だけでなく、実際に合格された方の人数や合格体験談といった多様な指標が存在します。この記事では、合格率だけでなく合格実績という数字を正しく判断指標とするために、どう見ればよいのかを整理します。 

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合格率という数字が持つ課題 

資格講座の合格率には、業界全体として統一された算出基準がありません。 

合格率 = 合格者数 ÷ 分母(対象者数)× 100 

この計算式自体はシンプルですが、問題は「分母」の定義です。同じ「合格者50人」という事実でも、分母を「受講者全体」とするか「受験者のみ」とするか「アンケート回答者のみ」とするかによって、算出される合格率は大きく変わります。以下の4つのケースを見てください。いずれも「合格者が50人」という同じ事実から算出されています。 

ケース 分母の定義 分母の人数 合格者数 合格率 
受講者全体 1,000人 50人 5% 
受験者のみ 200人 50人 25% 
アンケート回答者 100人 50人 50% 
特定コース受講者 60人 50人 約83% 

合格者数は50人で変わらないにもかかわらず、分母の定め方によって5%から83%まで開きが生じます。算出条件が明示されていない合格率を単純に他社と比較しても、正確な比較にはなりません。 

だからこそ合格者数は、数字で示せる客観的な材料 

このように、「実際に合格者を輩出している」という合格者数の実績は、数字で示せる数少ない客観的な訴求材料であり、講座の信頼性を裏付けるものになります。数字だけでは多いのか少ないのか判断がつきにくいという側面もありますが、合格者数の数だけデータがあるというのも事実です。その意味では、「率」に惑わされずに「実数」をしっかり確認することが重要です。 

とはいえ、合格実績(合格者数)も数字だけで判断するのは注意が必要 

一方で、合格者数についても、表面上の数字だけを見て判断するのは早計です。確認しておきたいポイントを整理します。 

① 集計期間・対象コースの範囲 

「累計」の人数なのか、「直近1年」など特定期間の人数なのかによって、数字の意味合いは変わります。また、特定のコース・オプションのみを対象にした人数である可能性もあります。 

② 延べ人数か実人数か 

科目合格制度がある中小企業診断士試験では、年度をまたいで合格した方や、一部科目のみの合格者が重複してカウントされている場合があります。実人数なのか延べ人数なのかによって、実態の見え方は変わってきます。 

③ 受講者数(母数)が分からなければ、割合的な意味は読み取れない 

合格者数だけを見ても、講座全体に対してどれくらいの割合の方が合格しているのかは分かりません。母数の情報がないまま人数のみが大きく打ち出されている場合は、その規模感を鵜呑みにしないよう注意が必要です。 

④ 算出方法・集計条件が明示されているか 

いつからいつまでの合格者を対象にしているか、どのコース受講者を対象にしているかなど、集計の前提条件が明示されているかどうかも、情報の透明性を判断する材料になります。 

講座を選ぶ際のチェックポイント 

合格実績を参考にする際は、以下の視点も併せて確認することをおすすめします。 

  1. 集計期間・対象コースの範囲が明示されているか 
  2. 延べ人数か実人数かが分かるか 
  3. 算出方法・集計条件が開示されているか 
  4. 合格者数だけでなく、受講者数・継続率・受講満足度など他の指標もあわせて確認する 

【参考】スタディング中小企業診断士講座の合格実績 

対象年度:2023~2025年度(令和5~7年度)
対象コース:1次2次合格コース、2次合格コース
合格者数:累計653名 

※1: 「2次試験合格者数」は、スタディングの各年度試験合格目標の『中小企業診断士 1次2次合格コース』『2次合格コース』受講生の方を対象としたアンケートにおいて、経済産業省が実施する中小企業診断士第2次試験(口述試験含む)への合格を合格証書等により確認できた人数です。 令和5年度:247名(2024年4月1日時点で判明)、令和6年度:230名(2025年5月15日時点で判明)、令和7年度:176名(2026年5月12日時点で判明)
※2:「合格者数No.1」「3年連続」は、2023〜2025年度〈令和5〜7年度〉において同種の資格講座を提供している事業者について、当社が※1の調査時点でHP上に記載されている合格者実績を調査した範囲で比較した結果です。(当社調べ)

まとめ 

スタディングの中小企業診断士講座では、算出条件によって意味合いが変わりやすい「合格率」ではなく、実際に合格された方の人数や声である「合格実績」を中心に発信しています。合格率が広く出回っていない環境だからこそ、合格実績は数字で示せる数少ない客観的な訴求材料になると考えていますが、その数字だけを鵜呑みにせず、集計条件や母数感を含めて確認いただくことで、より実態に近い理解につながります。