中小企業診断士は独学で一発合格できる?無理と言われる理由と対策は?

中小企業診断士は合格率4~7%程度と、難関の国家資格です。

働きながら取得を目指す人が多いものの、独学では試験範囲を網羅するのが難しく、一発合格は無理とも言われています。

もし独学で中小企業診断士に合格するためには、どのような対策を取ればよいのでしょうか。

そこで、今回はスタディングが提唱する中小企業診断士の勉強方法について、合格者の体験談を参考に解説します。

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中小企業診断士試験に一発合格するのは難しいって本当?

まずは中小企業診断士試験に一発合格する難易度について解説します。

中小企業診断士は初心者が少し勉強するだけで簡単に合格できるような試験ではありませんが、どれくらい難しいのでしょうか。

試験の仕組みについてもご紹介しますので、受験を検討している方や一発合格を狙っている方はぜひ参考にしてください。

  • そもそも一発合格とは?知っておきたい試験の仕組み
  • 科目合格制度を利用!最初から2~3年計画で取得する人も多い
  • 中小企業診断士の合格率推移

そもそも一発合格とは?知っておきたい試験の仕組み

中小企業診断士 資格試験の流れ

中小企業診断士試験では3段階の選抜が行われます。

まず1次試験(筆記)があり、全科目に合格すると2次試験(筆記)へと進むことができます。

そして2次試験(筆記)を突破すると、最後に2次試験(口述)があり、これもクリアすると晴れて試験合格です。

中小企業診断士試験の一発合格とは、この3つの試験をいずれも1回でクリアするということです。

科目合格制度を利用!最初から2~3年計画で取得する人も多い

中小企業診断士試験の1次試験における科目合格の合格基準は、以下の通りです。

(1)総点数の60%以上(420点以上)であること

(2)1科目でも満点の40%未満(40点未満)のないこと

ここで「(1)は満たせなかったものの、満点の60%以上(60点以上)とれた科目もある」場合、その科目は「科目合格」となります。

例えば総点数が60%以下でも、科目A〜FのうちC、E、F、Gが「満点の60%以上(60点以上)」だった場合は科目合格です。

翌年度と翌々年度に1次試験を再受験する場合、事前に申請しておけばこれらの科目は免除が受けられます。

中小企業診断士は、働きながら受験をする社会人が多い試験です。

そのためこうした科目合格制度や1次試験免除制度を利用して、一発合格は狙わずに長期での合格を目指す人も少なくありません。

中小企業診断士の合格率推移

中小企業診断士試験では3段階の選抜が行われます。

まず1次試験(筆記)があり、全科目に合格すると2次試験(筆記)へと進むことができます。

2次の筆記試験を突破すると口述試験もありますが、これはほとんどの人が合格する試験です。

中小企業診断士試験の一発合格とは、この1次と2次の試験をいずれも1回で突破できたということです。

なお近年の一発合格率は4.4〜7.8%で推移しています。

▼中小企業診断士試験の合格率

年度1次合格率(A)2次合格率(B)一発合格率(A×B)
令和元(2019)30.2%18.3%5.5%
令和2(2020)42.5%18.4%7.8%
令和3(2021)36.4%18.3%6.6%
令和4(2022)28.9%18.7%5.4%
令和5(2023)29.6%18.9%5.6%
令和6(2024)27.5%18.7%5.1%
令和7(2025)23.7%

 

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独学で中小企業診断士合格できる?働きながら一発合格が無理と言われる理由とは?

前述の通り、中小企業診断士は社会人の受験生が少なくありません。

しかし「働きながら独学での一発合格を目指すのは無理」と言う人もいます。

ここからは、中小企業診断士が働きながら一発合格をするのは無理と言われる4つの理由について解説します。

  • 理由1:勉強時間の確保がとにかく大変
  • 理由2:モチベーションの維持が難しい
  • 理由3:1次試験は出題範囲が非常に広い
  • 理由4:2次試験は記述式対策が必要

理由1:勉強時間の確保がとにかく大変

令和6年度(2024年度)に合格したスタディング中小企業診断士講座受講生(274名)へのアンケートによると、「試験勉強で苦労したこと」の1位は「勉強時間の確保」でした。

▼試験勉強で苦労したことは?(複数回答可)

準備項目票数
1勉強時間の確保156
2モチベーションの維持117
3内容を記憶すること89
4試験問題が解けるようになること82
5内容を理解すること77

中小企業診断士の合格に必要な勉強時間は1,000時間程度が目安です。

仮に1年で一発合格を狙う場合は、1週間あたり20時間の勉強が必要となります。さらに1日あたりの勉強時間を割り出すと以下のようになります。

▼1日あたりの勉強時間

平日(5日)休日(2日)
2時間5時間
2時間30分3時間45分
3時間2時間30分
3時間30分1時間15分

忙しい社会人が、平日に2時間以上の勉強時間を確保するのはかなり難しいと言えるでしょう。

理由2:モチベーションの維持が難しい

先述の合格者アンケートにおいて、「試験勉強で苦労したこと」の第2位は「モチベーションの維持」でした。

中小企業診断士試験に合格するには、1,000時間の勉強が目安です。

ほとんどの人は勉強を始めたばかりのころはやる気にあふれているでしょう。

しかし、その状態が1,000時間も続くとは考えにくいです。

特に独学で身近に勉強している仲間がいない場合、進捗状況や悩みなどを誰かと共有する機会がありません。

たった1人でモチベーションを維持しながら1,000時間を走りぬくのは、至難の業です。

結果として、試験日を迎えることなく挫折してしまう可能性も高くなります。

理由3:1次試験は出題範囲が非常に広い

中小企業診断士試験の1次試験は、出題範囲が非常に広いことが特徴です。

試験科目は7科目で、すべての科目で合格する必要があります。

A.経済学・経済政策

B.財務・会計

C.企業経営理論

D.運営管理

E.経営法務

F.経営情報システム

G.中小企業経営・政策

そのため、バランス良くすべての範囲を網羅する必要があります。

特定の科目やテーマにこだわって掘り下げすぎてしまうと、勉強時間がいくらあっても足りません。

試験は60%の得点があれば合格できるので、試験に出やすいポイントを効率的に勉強できるかどうかが勝敗を分けるのです。

しかし独学では「どこが試験に出やすいのか」を把握するのが難しいので、一発合格の難易度が上がってしまいます。

理由4:2次試験は記述式対策が必要

中小企業診断士2次試験(筆記)は記述式となっていて、中小企業の事例が提示され、問われる内容に対して文章で解答します。

2次試験の難しさは主に、時間が足りない、正解がない、解答作成方法がわからないという点です。

記述式に特有のアウトプット方法を鍛える必要がありますが、独学ではなかなかコツをつかめず苦労しやすいと言えます。

また、1次試験の科目の中には2次試験との関連度が高いものもあり、一発合格するには1次試験の学習中から2次試験を意識しておくことが重要です。

しかし、独学で初めて試験に挑戦する場合は、2次試験まで見通す余裕がないことが多いでしょう。

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【スタディング 中小企業診断士講座】

独学に通信講座という選択肢を!「スタディング」は忙しい人でも独学で一発合格を狙える!

ここまで述べてきたとおり、独学で一発合格(ストレート合格)するにはさまざまな課題があります。

しかし、「資格スクールに通うことなく、自分の好きな場所で好きな時間に勉強したいから独学したい」という方も多いのではないでしょうか。

その場合は学習を圧倒的に効率化できるツールが必要です。

オンライン通信講座の「スタディング 中小企業診断士講座」は、短期合格者の効率的な勉強方法を再現することにこだわった、独学サポート学習ツールです。

これまでに多くの一発合格者を輩出してきました。

勉強時間の確保に有効!スキマ時間を徹底活用できる

「スタディング 中小企業診断士講座」を利用するメリットとして最初に挙げられるのは、勉強時間の確保がしやすくなるという点です。

スタディングでは、講義動画の視聴、Webテキストや問題集を使った勉強が、スマホさえあればどこでも可能です。

机に向かう時間がなかなか確保できない人でも、通勤時間や休憩時間、待ち合わせ中などさまざまなスキマ時間が勉強時間に早変わりします。

また、家事や運動をしながら講義動画の音声を聞く「ながら学習」ができる点も好評です。

上垣 大地さん
2024年度 合格

通勤時間、趣味のドライブ、お風呂の時間など、隙間時間に動画を流し見しながらひたすらインプットをしました。

動画を見るほどの時間はない小さなスキマ時間でも、スマホでスマート問題集を1問でも解くようにしました。

細切れの時間を積み重ねて、毎日2、3時間の勉強時間は確保できていたと思います。


なんざんさん
2024年度 合格

働きながらの受験だったので、まとまった勉強時間はとれませんでした。

代わりに通勤時などのスキマ時間を有効活用して、勉強時間を捻出することを心掛けました。

スタディングでは、一日の勉強時間の記録を確認できます。

スキマ時間の積み重ねだけで毎日1、2時間を捻出できていることがわかると、モチベーションを維持できました。

桂田 祐希さん
2024年度 合格

無茶な学習計画を立てると挫折するので、1日当たりの最低勉強時間(平日1時間、休日3時間)を決めて、毎日それだけは達成するようにしていました。

移動時間や待ち時間などのスキマ時間も、スタディングのアプリを使えば勉強時間にすることができます。

また疲れている平日は、夜に勉強するよりも早く寝て、朝に勉強するようにしていました。

独学だけどひとりじゃない!モチベーションを維持する仕組みがある

モチベーションの維持も、中小企業診断士試験に挑戦する際の大きな課題です。

「スタディング 中小企業診断士講座」では「学習レポート」機能で学習時間や進捗状況をいつでも確認できるので、勉強がつらいときもこれまでの努力の積み重ねを励みにすることができます。

また、スタディング受講生どうしがつながる「勉強仲間機能」(受講生向けSNS)もあり、勉強実績を投稿して勉強仲間から「いいね」やコメントで応援をもらったり、勉強仲間とやりとりができるという点もモチベーション維持に有効です。

じまさん
2024年度 合格

AI実力スコアを毎日チェックし、1週間ごとに目標点数を設定していました。

おかげで自分の成長が実感できましたし、スコアの上昇がモチベーションとなってゲーム感覚で勉強を続けられました。


ASADAさん
2024年度 合格

試験が近づいてくると、AIが提案する「復習問題」を徹底的に活用していました。

AIが自分の弱点や忘れやすいタイミングを分析して最適な復習問題を提示してくれるため、効率よく記憶を定着させられました。

この機能のおかげで、直前期でも焦らず着実に実力を伸ばせたのだと思います。

牛頭さん
2024年度 合格

モチベーションの維持に役立ったのはAI実力スコアだった。

努力が数字に表れるのはうれしい。

そして次に勉強仲間の存在だ。

勉強中にほんの10分、ぼやいたりほかの人のコメントを読んだり、勉強仲間は少し心を軽くしてくれる存在だった。

そんなこんなで1次試験2回目で1次試験を無事合格し、2次試験に進むことができた。

広い試験範囲をわかりやすく!1次試験対策には講義動画の高速インプット

出題範囲が広い1次試験対策には、テキストを読む従来型の学習よりも、動画を使ったインプットのほうが効率的です。

「スタディング 中小企業診断士講座」の講義動画は、重要なポイントをピックアップしてわかりやすく解説しています。

再生速度は8段階(0.5倍〜3倍)に対応しているので、「最初のインプットは通常の速度で着実に。復習は倍速再生で何度も繰り返す」といった効率化が可能です。

まふゆさん
2024年度 合格

まず、通勤時間などのスキマ時間をインプットに充て、スマートフォンで講義動画を倍速再生して効率的に視聴した。
この倍速視聴により短時間で講義内容を把握でき、仕事が忙しくとも学習時間を確保することが可能になった。
講義の直後には間髪を入れずにスマート問題集を解き、理解度を即座に確認するとともに、知識の定着を図った。

すぎさん
2024年度 合格

スタディングは特に1次試験の勉強で役立ちました。

最初は通常速度、2回目は1.5倍速、それ以降は2倍速以上で動画を見ることで知識を定着させるようにしていました。

森本 賢右さん
2024年度 合格

土日に勉強ができなかったため、1次試験は通勤の往復1時間、始業前の30分、昼休憩の30分、出張等の移動時間を勉強時間とすることで合格できました。

移動時間は動画の音声を2倍速で聞き、練習問題や学習マップの暗記などに取り組んでいました。

短時間で楽に解答を作成!2次試験の記述式対策もバッチリ

中小企業診断士の2次試験対策は、正しいフォームで練習すること、つまり合格のポイントをおさえた解答のプロセスを繰り返し練習することが合格へのカギとなるのです。

「スタディング 中小企業診断士講座」では、正しいフォームが自然と身に付く「ロジックマップ」による学習法を取り入れていて、合格に必要な下記のスキルをすべて鍛えることができます。

  • 解答の手順をパターン化し短時間で解答を作成する
  • 複数の採点基準を想定して、安全な解答を作成する
  • 与件文を解答の材料として使う
  • 問題文の指示と制約条件を読み飛ばさない
  • ロジックを明確にして解答に記述する

けんぱ〜さん
2024年度 合格

空いた時間があれば、すかさず1問でも多く問題を解くようにしていました。

特に2次の過去問における模範解答は、予備校などが出版しているどのテキストよりもスタディングがしっくりきました。

タカヨ氏さん
2024年度 合格

2次試験の勉強は、1次試験後に取り組んだ。
初学者であったため、問題のパターンと説き方を身に付けることを念頭に古い過去問から取り組んだ。
事例Ⅰ~Ⅲは通勤片道1事例を目指し、電車の中で実際に問題が書いて解けない状況でも、問題を読みながら、解答を頭の中でまとめ上げる作業をしていた。

くうおじさんさん
2024年度 合格

2次試験対策としては、基礎講座を何度も聞いていました。

まとまった勉強時間がとれるときに、過去問5年分を解く→AI添削で採点してもらう→講義を聞くを繰り返したことで乗り切れたのだと思います。

中小企業診断士を独学で一発合格を目指したい人からのよくある質問

ここからは、中小企業診断士に独学で一発合格したい人からよくある質問について解説します。

独学での一発合格は難しいですが、不可能ではありません。

これから受験を検討している方や、独学での一発合格を目指している人はぜひ参考にしてください。

中小企業診断士の勉強はつらい?それとも楽しい?

中小企業診断士の勉強は「つらい」と感じる人もいれば「楽しい」と感じる人もいます。

その違いは、学習者自身の目標や学びへの姿勢によって大きく変わります。

たとえば、経営戦略やマーケティング、財務分析など、実務に直結する知識に興味がある人にとっては、新しい発見や理解がそのまま楽しさにつながるはずです。

難解なテーマを理解できた瞬間の達成感も、勉強を続ける大きなモチベーションになるでしょう。

一方で、中小企業診断士試験は科目数が多く、学ぶ内容も専門的です。そのため「範囲が広すぎてどこから手をつければいいかわからない」「覚えてもすぐに忘れてしまう」といった壁に直面し、つらさを感じることも少なくありません。

つまり、中小企業診断士の勉強は「つらい」と「楽しい」が表裏一体ともいえます。

長期戦になるからこそ、自分なりにモチベーションを維持する工夫を持つことが、合格までのカギになります。

中小企業診断士に合格するために必要な勉強時間と勉強スケジュールは?

中小企業診断士の合格に必要な勉強時間は、1,000時間程度と言われています。

そのうち1次試験と2次試験の時間配分は、目安として1次が800時間程度、2次が200時間程度です。

独学での一発合格を狙うなら、最低でも試験の1年前からは勉強をスタートできるとよいでしょう。

中小企業診断士のおすすめの勉強法は?

効率的かつ着実に知識を習得するには、土日などにまとめて勉強するよりも、スキマ時間を使ってなるべく毎日勉強することが重要です。毎日勉強する習慣がつけば、「1日目に新しい知識を習得し、2日目に復習」といったサイクルも作りやすくなります。

またインプットとアウトプットを繰り返すと、知識を効率的に定着させられます。動画などで知識を得てすぐに問題を解けば、その論点に関する理解が深まる上に、本番の試験にも通用する実力が身につくでしょう。

試験科目に優先すべき順番はある?

1次試験(7科目)の科目の中では、特に2次試験との関連性が高い科目を優先するのがよいでしょう。

具体的には、企業経営理論、財務・会計、運営管理の優先度が高くなります。

企業経営理論は、1次試験の中で最も重要な科目の1つであり、全体の試験範囲を理解するための基礎となります。

財務・会計は、経営を行う上で欠かせない「アカウンティンデング」と「ファイナンス」に関する基礎的な知識を学ぶ科目です。

運営管理は、企業が日々の業務を効率的に進めるための管理手法を学ぶ科目です。

まとめ

この記事では中小企業診断士試験の一発合格を独学で目指すのが無理と言われる理由や対策について解説しました。

  • 1次・2次試験があり、科目合格制度もあるため一発合格を目指さない人も多い
  • 近年の一発合格率は4.4〜7.8%で推移
  • 一発合格が無理と言われる理由は勉強時間の確保やモチベーションの維持が難しいから
  • スタディングならスキマ時間での勉強や講義動画での高速インプットで対策可能

中小企業診断士は非常に難易度の高い試験ですが、独学で一発合格を目指すことも不可能ではありません。

スタンディングの「中小企業診断士講座」は、忙しい社会人でもスキマ時間にスマホで学べるオンライン講座です。

スタディングなら、充実したカリキュラムで短期間でも効率よく合格レベルの実力を身につけられます。

働きながら一発合格を目指す方は、ぜひ「スタディング 中小企業診断士講座」をチェックしてみてください。

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