中小企業診断士に独学で合格する勉強法は、上記のとおりです。1つずつ解説していきましょう。
中小企業診断士に独学合格する勉強法のうち、もっとも重要なのは過去問の頻出論点に絞って学習することです。
中小企業診断士に合格するには、1次試験7科目、2次試験4科目の合計11科目で合格点を取らなくてはいけません。また、各科目の出題範囲は非常に幅広く、すべてを完璧に覚えようとするといくら時間があっても足りません。
たしかに理論上は、出題範囲のすべてを完璧に覚えれば、すべての科目で8割以上の高得点を取れるでしょう。しかし社会人の方は勉強時間が限られているので、マイナーな論点まですべて押さえるのはほぼ不可能です。
むしろ独学の場合、出題範囲がどこからどこまでかを正確に判断するのが難しいため、無関係の論点を勉強してしまい、結果的に不合格となるリスクがあります。
そもそも中小企業診断士試験は、全体で6割以上の点数を取れれば合格です。そのため、出題される可能性が高い論点のみに絞った勉強法を実践すれば十分合格できるわけです。
出題される可能性が高い論点とは、「過去問での出題回数が多い分野」のことです。何回も出題されているということは、それだけ中小企業診断士の試験では重視されている論点と考えられるからです。
過去問に頻出の論点を集中的に勉強するには、過去問を徹底分析した上で作られたテキストや問題集を使って学習を進めるのがおすすめです。
出題される可能性が高い論点に絞られたテキストや問題集を使えば、独学の方でも予備校通いの受験生と遜色ないレベルで、質の高い学習を行えるでしょう。
中小企業診断士に独学合格する勉強法の2つ目のポイントは、重要科目に勉強時間を費やすことです。1次試験は7科目ですが、難易度や覚える内容の量、2次試験との関連性は科目によって異なります。
たとえば「企業経営理論」「財務・会計」「運営管理」の3科目は、2次試験の出題範囲とも直結する上に、覚える量が多く難易度も低くありません。したがって、この3科目に関しては極力多くの勉強時間を割いて、重点的に勉強する必要があります。
一方で、「中小企業経営・政策」という科目は、2次試験とはほとんど関係ない上に、出題範囲も狭く出題される問題の難易度も低いです。したがって、あまり時間をかけないのが望ましいでしょう。
また、「経営法務」や「経営情報システム」は、テキストや予備校のカリキュラムでは学ばないようなマイナー論点が多く出題され、平均点が大きく下がった年度が何回かありました。
費やした労力が無駄になるリスクが高い上に2次試験とは関連性がないため、あまり深追いし過ぎないようにすべきです。
中小企業診断士に独学合格する勉強法の3つ目のポイントは、「知識の習得」と「問題練習」をバランスよくこなすことです。
知識の習得ばかり行うと、問題を解くコツや感覚が身につかないため、単語の意味を問うような基本的な問題以外では点数を稼ぎにくいです。
一方で問題練習ばかり行うと、問題を解くのに必要な知識がないので、「たくさん勉強したのに、まったく問題を解けない」という事態になりかねません。
このような事態を避けるには、テキストを使った知識の習得と、問題集を使った問題練習をバランスよく行う勉強法が効果的です。
ここで重要なのが、知識の習得と問題練習を1セットで学習することです。具体的には、「1つの論点について同じタイミングでテキストと問題集を使って勉強する」ということを意味します。
知識の習得と問題練習に時間が空くと、ほとんど記憶が抜け落ちてしまっていて勉強の効果が半減してしまいます。
逆に知識を習得してすぐに問題を解くことで、その論点に関する理解度が深まる上に、本番の試験にも通用する実践的な力が身につくでしょう。
中小企業診断士に独学合格する勉強法の4つ目のポイントは、勉強時間の確保です。
独学の場合、合格を妨げる要因の1つに「勉強時間の確保」があります。
予備校を利用している方の場合、決められた時間に、決められたことを勉強すればいいので、勉強時間の確保に悩むことはあまりないでしょう。一方で独学の場合、どうしても日々の仕事に追われてしまい、中小企業診断士の資格学習が疎かになりがちです。
「平日は忙しいから、土日にまとめて勉強すればいいのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかし、エビングハウスという心理学者の研究により、知識を習得してから時間が経つほど、もう一度習得するまでにかかる時間が長くなるという事実が判明しています。
したがって、「土日に学習した内容を次の週に復習する」といった勉強法だと、効率的でない上に知識が定着しにくいため、独学での合格が難しくなってしまいます。
効率的かつ着実に知識を習得するには、なるべく毎日勉強することが重要です。毎日勉強する習慣を作れば、「1日目に新しい知識を習得し、2日目に復習」といったサイクルを作れるので、土日にまとめて勉強するよりも効率的です。
日々の仕事が忙しい方でも、通勤通学や就寝前などのスキマ時間を活用すれば、前日の復習や新しい単語の意味を1〜2つ覚えることくらいはできるはずです。
こうした小さな積み重ねをするかしないかで、中小企業診断士に独学で合格する可能性はグッと高まるでしょう。
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ここまでお伝えした4つの勉強法は非常に効果的なものですが、かならずしも独学者全員に適しているとは限りません。
たとえば簿記1級を持っている独学者の場合、財務会計で合格点を取得するための知識は十分に身についているため、他の科目に注力した方が合格に近づく可能性が高いです。
また、暗記の方法を例にとっても同様であり、ひたすらノートにテキストの内容をまとめるのが一番暗記できるかたもいれば、声に出して読む方が暗記しやすい方もいるでしょう。
大切なのは、独学で中小企業診断士に合格した人を参考にしつつ、アレンジを加えることで自分にとって最適な勉強法を確立することです。
人それぞれ能力や経歴、長所・短所はまったく異なります。独学で合格した人たちの勉強法を鵜呑みにするのではなく、「自分にとって一番効率が良い勉強法はなんだろう?」と考えなくてはいけません。
そもそも独学で中小企業診断士に合格するには、「自分で考え、行動する力」が求められます。その力を養うためにも、今回お伝えした勉強法を基に、ご自身にとってベストな勉強法を考えてみてください。
ただし、初めて中小企業診断士の資格学習を行う方は、自分に合う学習法を思うように確立できない場合も少なくありません。
自分にあった学習法を確立するのが難しいと感じた場合は、スタディング 中小企業診断士講座の無料動画セミナー「合格戦略講座」を参考にしてみてください。
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中小企業診断士に独学で合格する勉強法は、次の4つです。
上記のポイントから、独学での合格には「効率性」と「継続性」が重要であることがわかります。
効率的な勉強を継続できれば、難関と言われる中小企業診断士の試験にも十分合格可能です。
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