
中小企業診断士に独学で合格するには、約1,000時間の勉強が必要だと言われています。
1日10時間勉強すれば、3〜4カ月ほどかかります。
しかし、仕事や家庭と両立しながらの学習となると、1日2〜3時間の勉強で1年以上かかるのが一般的です。
本記事では、中小企業診断士の資格取得に必要な勉強時間、効率的な学習法、過去問の活用法について解説します。
また、「独学で本当に中小企業診断士の資格を取得できるのか?」についても言及するので、中小企業診断士を目指している方はぜひ参考にしてください。
中小企業診断士試験は、独学でも合格可能!必要な勉強時間は1,000時間
中小企業診断士試験の合格は、工夫次第で独学でも可能だといえます。
自身に合った教材を選び、効率的な学習計画を立ててそれを実行できる方なら、通信講座やスクールに頼ることなく合格できる場合もあるでしょう。
しかし、中小企業診断士試験に合格するには、一般的に約1,000時間の勉強が必要だとされています。
試験の出題範囲は幅広く、独学ですべてをカバーするのは容易ではありません。
適切なテキスト・問題集・過去問集を選び、最適なタイミングでインプット・アウトプットを繰り返していく必要があります。
なお、中小企業診断士試験合格までにかかる勉強時間の目安は、独学でも講座を利用した場合でも大きくは変わらず、1,000時間程度を見込んでおくべきでしょう。
ただし、独学にこだわるあまり学習効率が悪くなると、それ以上にかかる可能性もあるため注意しましょう。
令和6年度の中小企業診断士試験に関する統計資料によると、合格率は一次試験が約25%、二次試験が約20%です。
二次試験まで合格する確率は全体の4〜5%程度のため、中小企業診断士試験は狭き門と言えます。

中小企業診断士合格に必要な勉強時間は1,000時間!1次・2…
中小企業診断士の合格に必要な勉強時間は「1,000時間」が目安とされています。つまり、1日に2時間の勉強時間が確保できたとして、1年以上の学習が必要です。1…
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【参考】
JF-CMCA 日本中小企業診断士協会連合会「令和6年度 中小企業診断士第1次試験に関する統計資料」
JF-CMCA 日本中小企業診断士協会連合会「令和6年度 中小企業診断士第2次試験に関する統計資料」
独学で中小企業診断士試験合格を狙える人の特徴
中小企業診断士を目指すなら、独学で費用をかけずに進めたいという方もいるでしょう。
そこで、独学で中小企業診断士試験合格を狙える人の特徴を2つ紹介します。
独学で資格取得を目指す方は、ご自身と照らし合わせながら、取り入れられる要素を活用していきましょう。
▼独学で中小企業診断士試験合格を狙える人の特徴
- 自己管理能力が高い
- 情報収集能力に優れている

中小企業診断士にストレート合格する人の特徴は?
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自己管理能力が高い
自己管理能力が高い人は、独学でも中小企業診断士試験に合格できる可能性があります。
なぜなら、決めたことをやり切る力があり、計画を確実に実行できるからです。
せっかく勉強の予定を立てても、多くの人は妥協してしまい、計画が遅れてしまいます。
中には、中小企業診断士の合格を目指すこと自体をあきらめてしまう人も少なくありません。
どれほど効果的な学習スケジュールを組んでも、実行できなければ意味がありません。
自己管理能力が高い人は、計画通りに学習を進められるため、無駄な時間を省き、効率的に合格に必要な知識を習得できます。
情報収集能力に優れている
情報収集能力が高いことも、独学で合格を狙える人の特徴の一つです。
情報を効率よく整理し、重要なポイントをすぐに把握できるため、無駄な学習を避けることができます。
また、重要な部分とそうでない部分を適切に判断できるため、試験合格に必要な箇所だけを効率よく学習でき、学習時間の大幅な短縮につながります。
さらに、試験の傾向を正確に把握し、出題頻度の高いテーマに集中して学習することで、限られた時間を最大限に活用できます。

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勉強時間の確保以外で中小企業診断士の独学が難しい理由
十分な勉強時間を確保できたとしても、独学で中小企業診断士に合格するのは容易ではありません。
ここでは、勉強時間があっても中小企業診断士の独学が難しい理由を3つ紹介します。
独学で勉強して合格を目指している方はぜひ参考にして、勉強方法を選択してください。
▼勉強時間の確保以外で中小企業診断士の独学が難しい理由3つ
- 1人で分からない点を解決しなければならないから
- 合格まで遠回りになってしまうリスクがあるから
- 合格へのモチベーション維持や勉強の継続が難しいから
1人で分からない点を解決しなければならないから
独学のデメリットの一つは、分からない点を自分で解決しなければならないことです。
独学では、塾や学校の講師、チューターがいないため、プロのサポートを受けることができません。
専門知識を持つ人に聞けばすぐに理解できることでも、自力で解決しなければならず、余計に時間がかかる場合があります。
さらに、自分の理解が正しいかどうかを確認しにくいため、誤った知識をそのまま覚えてしまうリスクもあるので注意が必要です。
合格まで遠回りになってしまうリスクがあるから
独学の場合、合格までの道のりが長くなってしまうリスクがあります。
その理由は、効率的な学習方法を自分で見つけ出さなければならないからです。
予備校や資格スクール、通信講座であれば、効率的なカリキュラムや学習プランがすでに用意されています。
しかし、独学では教材の選定や勉強の順番、重点的に学ぶべき分野まで自分で考える必要があります。
さらに、試験に出やすいポイントや効果的な勉強法が分からず、必要以上に広範囲を学習してしまい、結果的に合格まで遠回りになりがちです。
合格へのモチベーション維持や勉強の継続が難しいから
独学では、合格へのモチベーションを維持し、勉強を継続することが難しくなりがちです。
予備校や資格スクールでは、同じ目標を持つ仲間との交流や、講師からの適切なアドバイスがモチベーション維持につながります。
しかし、独学では学習ペースがすべて自己責任となるため、ダラダラと勉強してしまったり、途中で挫折してしまったりするケースも少なくありません。
また、自分の理解が正しいか確認できず、質問できる相手もいないことで、モチベーションが下がりやすくなる傾向があります。
スタディングでは、学習上のちょっとした疑問や不明点を解消できるサービスも用意しています。
中小企業診断士の勉強方法は独学と講座/通学のどちらが良いか徹底比較
中小企業診断士の勉強法として、独学と講座・通学のどちらが適しているのでしょうか。
ここでは、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
各学習法の特徴を理解し、自分に合った方法を選びましょう。
独学で勉強するメリットとデメリット
独学で中小企業診断士を勉強する際のメリットは、以下の4つが挙げられます。
独学で勉強するメリット
- 自分のペースで学習できる
- 費用が安い
- 教材選びが柔軟
- 学習方法を自由に工夫できる
忙しい人でも好きな時間に勉強したい、自分に合った勉強方法で学習したい方には、独学はおすすめです。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
独学で勉強するデメリット
- 学習計画の管理が難しい
- 分からないことを解決しにくい
- モチベーション維持が難しい
- 間違った解釈を続けてしまう可能性がある
自己管理が苦手な人や継続が苦手でモチベーション維持が得意でない方には、独学はおすすめできません。
通信講座で勉強するメリットとデメリット
通信講座のメリット
- 自宅で学習できる
- 体系的なカリキュラムが用意されている
- 講師やサポートを受けられる
- モチベーションを維持しやすい
計画的に勉強を進めたい人や、通学せずに自宅で充実したサポートを受けたい人には、通信講座がおすすめです。
通信講座のデメリット
- 費用が高額になることがある
- 直接指導が受けられない
- 自己管理が必要
教材や添削指導は受けられますが直接指導はないため、リアルタイムの質問対応や対面サポートを希望する人には不向きと言えます。
カリキュラムは用意されていますが、自分で学習を進める自走力は必要です。
通学で勉強するメリットとデメリット
通学で学ぶメリット
- 講師の直接指導を受けられる
- 集中しやすい学習環境が整っている
- 仲間と切磋琢磨できる
- 体系的なカリキュラムが組まれている
講師から直接サポートを受けたい人や、仲間と共に学びながらモチベーションを維持したい人におすすめです。
通学で学ぶデメリット
- 通学に時間と労力がかかる
- 費用が5万〜50万円と高額
- 自分のペースで学びにくい
- スケジュールが固定される
時間に余裕がなく、柔軟なスケジュール管理が求められる人や、経済的な負担を抑えたい人には適していません。
【事例有り】中小企業診断士の勉強時間を最小限に!独学で効率よく合格するコツ
中小企業診断士の勉強時間を最小限にするには、どのような手段があるのでしょうか。
ここでは勉強時間を最小限にするためのコツを4つ、それぞれ実例とともに紹介します。実例を参考にご自身の勉強にお役立てください。
▼独学で効率よく合格するコツ4つ
- 自分に合った学習方法を身につける
- 過去問やテキストは1週だけではなく何回も回す
- 計画的な学習計画を立てるようにする
- アウトプット(過去問/演習問題)中心の学習をする
自分に合った学習方法を身につける
自分に合った学習方法を身に着けるのは、最短時間で学習するために重要です。
自分に最適な学習方法を理解していることは無駄な時間を減らし、より効率的により良い成果を得ることに繋がります。
例えば、視覚的に情報を覚えやすいタイプの人は、図解やマインドマップを活用した勉強法が効果的です。
一方、耳から情報を取り入れるのが得意な人は、音声教材やYouTubeを使った学習方法が向いています。
また、自分に合わない学習方法では飽きやすく、ストレスにもなりかねません。継続のモチベーション維持も難しくなります。
【実例】なんざんさん 2024年合格
気分転換をしながら勉強することを心掛けました。机に向かって勉強することはもちろん、ランニングマシンを使ってランニングしながら、スタディングで講義動画を視聴したり、タブレット片手に音読しながら問題演習を行うなど、一つの勉強スタイルに固執することなく、様々な勉強方法を駆使しながら、モチベーションの維持を行いました。
【出典】スタディング「一つの勉強スタイルに固執することなく、様々な勉強方法を駆使しながら、モチベーションの維持を行いました。」
過去問やテキストは1周だけではなく何回も回す
過去問やテキストは1周するだけではなく、何度も復習することと効果的です。複数回反復して学習することで、記憶の定着がより強固になります。
復習のたびに重要なポイントも明確になるため、学習効率も向上します。
特に、中小企業診断士試験では、似たような問題が形を変えて出題されるケースがあるため、過去問を解いてパターンを認識しておくことは大切です。
【実例】こうやさん 2024年合格
十分に理解できなくても、どんどん進めて、周回すること。問題演習を繰り返し、復習して、抜けているところを少しづつ埋めていく。隙間時間を徹底的に活用すること。電車の中やご飯中(1人の食事のときのみ)、お風呂の中、ジムでのランニング中などに映像講義を繰り返す。
【出典】スタディング「3倍速で講義を見て、問題演習のサイクルをどんどん回す。」
計画的な学習計画を立てるようにする
計画的な学習計画を立てることで、最短時間で効率的に学習を進められます。学習計画が明確であれば、何をいつまでにどのように進めるか目標が明確になります。
目標がはっきりすれば、効率的に学習を進められるため、迷うことがありません。
また、計画を立てることで「どれだけ進んでいるのか」「どこが苦手なのか」を把握しやすくなり、無駄なく学習を進められます。
【実例】せんさん 2024年合格
講義を1回視聴した後はひたすら演習を繰り返しました。Studyingでは、過去の解答記録を踏まえて苦手な問題を優先して出題されるため、自分で勉強計画を練る手間もなく、出題された問題を順番に解くだけで苦手を克服することが出来ました。
【参考】スタディング「Studyingでは、過去の解答記録を踏まえて苦手な問題を優先して出題されるため、自分で勉強計画を練る手間もなく、出題された問題を順番に解くだけで苦手を克服することが出来ました。」
アウトプット(過去問/演習問題)中心の学習をする
アウトプット中心の学習は、最短時間で学習するために不可欠です。
アウトプットすることで情報が整理されやすくなり、長期的に記憶に残りやすくなります。
また、知識を吸収するだけでは、意味がありません。
インプットした内容をアウトプットすることで「使える知識」に変えられるようになります。
インプットとアウトプットのバランスを取ることで、試験本番での問題解決能力が大きく高まります。
【実例】K・Eさん 2024年合格
・受験勉強で工夫されたこと過去問をなるべく早く着手した。過去問しかやらないようにした。
【出典】スタディング」AI学習での過去問で間違えた問題、見直したい問題をチェックして、繰り返し問題を解いた。」
まとめ:最短で中小企業診断士を独学で合格するために
中小企業診断の試験合格は決して容易ではありません。
約1,000時間という学習時間は短くありませんが、自己管理能力を高め、効率的な学習法を身につけることで、独学でも十分に合格を目指せます。
自分に合った学習スタイルを見つけ、アウトプット中心の学習を心がけましょう。
スキマ時間の学習には、スタディングの中小企業診断士講座がおすすめです。
スタディングの講座は従来の資格講座と異なり、スキマ時間を有効活用できる学習システムを提供しています。
徹底的な過去問分析により、合格に直結する知識だけを厳選したカリキュラムとなっているため、時間のない方でも効率よく学習を進められます。中小企業診断士試験の対策をお考えの方は、まずスタディングの無料体験から始めてみてはいかがでしょうか。
スキマ時間で中小企業診断士になる
スタディング 中小企業診断士講座