中小企業診断士の現実的な年収は?より高い年収を目指すための方法も紹介

中小企業診断士を目指すにあたって、年収相場が気になる方は多いでしょう。目標とする年収に到達できるのかどうかがわかれば、資格取得のモチベーションアップにつながります。また、すでに中小企業診断士として働いている方も、キャリアアップへの意欲が湧いてくるはずです。

本記事では、中小企業診断士の現実的な年収や高い年収を目指す方法について解説します。中小企業診断士としての働き方や年収に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

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中小企業診断士の現実的な年収は?より高い年収を目指すための方法も紹介


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中小企業診断士とは?なぜ年収が高い?

中小企業診断士とは、企業の経営課題を解決するための診断やアドバイスを行う専門家です。

企業の現状を分析したうえで今後の経営方針に関する助言などを行う仕事であり、ときには行政や金融機関と企業をつなぐパイプ役となって課題解決に向けたサポートを行います。


中小企業診断士は中小企業支援法第11条にもとづいて登録される国家資格で、その専門性の高さから年収も高い傾向にあります。

試験に取り組む過程で企業分析や戦略策定のスキルが身につくため、経営コンサルタントとして独立したい方や社内でキャリアアップを目指す方におすすめの資格です。

身についたスキルを活かして企業内外の経営状態の分析や経営課題解決をサポートできるようになれば、活躍の場が広がってさまざまなビジネスシーンで重宝されるでしょう。

中小企業診断士の資格は独立のためだけでなく、企業内のキャリアアップのためにも効果的だといえます。


関連記事:中小企業診断士とは?どんな仕事?試験制度は?


中小企業診断士の現実的な年収は?

ここでは、中小企業診断士の現実的な年収について以下3つのポイントで解説します。

  • 中小企業診断士の平均年収
  • 中小企業診断士の年収分布
  • 1,000万円以上が約30%、3,000万円以上が約5%

順番に見ていきましょう。


中小企業診断士の平均年収

厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」によると、中小企業診断士を含む経営や金融にかかわる専門的職業の平均年収は780.9万円です。

一方、国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査結果」によると、企業などに勤務する給与所得者の平均年収は458万円であることから、中小企業診断士を含む経営の専門家は年収が高い傾向にあるといえるでしょう。

なお年齢別に見ると、もっとも平均年収の高い年代は50~54歳で、約1,086万円という結果でした。

ついで平均年収の高い層は40~44才の約944万円で、中小企業診断士を含む経営・金融などの専門家は将来的に1,000万円程度の高収入を得られる可能性が高い職種だと考えられます。


中小企業診断士の年収分布

中小企業診断士の年収分布についても見ていきましょう。

一般社団法人中小企業診断協会が令和3年に公表した「中小企業診断士活動状況アンケート調査」によると、中小企業診断士の「年間売上または年収」の分布は以下の通りです。

年間売上または年収 回答数 構成比(%)
300万円以内 83 14.3%
301~400万円以内 51 8.8%
401~500万円以内 58 10.0%
501~800万円以内 124 21.4%
801~1,000万円以内 66 11.4%
1,001~1,500万円以内 89 15.4%
1,501~2,000万円以内 39 6.7%
2,001~2,500万円以内 25 4.3%
2,501~3,000万円以内 16 2.8%
3,001万円以上 28 4.8%
合計 579 100.0%


「年間売上または年収」のデータであるため、年間売上の場合は上記金額がそのまま収入になるわけではありません。

しかし、コンサルティング業務には大きな経費がかからないケースが多いため、多くの従業員を抱えていたりしない限りは十分な利益が残っていると想像できます。


1,000万円以上が約30%、3,000万円以上が約5%

前述の年収分布のデータを見てみると、800万円以内の構成比は合計54.5%に上ります。

つまり、中小企業診断士の2分の1は年収800万円以内、もう半分は800万円を超えるというわけです。

1,000万円以上で絞っても全体の約3割以上を占めており、高収入を得る方が多い職業であるとわかります。

さらに、年間売上または年収が3,000万円を超える方の構成比も約5%と小さくありません。

これだけを見ると、「診断士は儲かる資格」と思われるかもしれません。


実際に中小企業診断士として高い収入を得ている方はたくさんいます。

ただ、注意しておきたいのは、このデータは年間のコンサルティング業務が100日以上の方を対象として集計されたものだということです。

そのため、診断士として独立した活動をしている方ばかりでなく、企業内診断士のほか、金融機関やコンサルティング会社に勤めている方なども入っている可能性が高いでしょう。

金融機関の管理職やコンサルティング会社のマネージャークラスともなれば、800万~1,000万円以上の収入の方も多い傾向にあります。

また、診断士資格だけではなく公認会計士や税理士などの資格も持っている「ダブルライセンス」の方や、監査法人に勤務する方、会計事務所の経営者なども考えられます。

一方で、年間売上300万円以下の方も一定の割合を占めています。

さまざまなワークスタイルが考えられますが、「定年後、これまで勉強した知識や経験を活かして公的機関の窓口相談業務を100日程度行っている」「自分のペースで週何日か働いている」というケースが多いのではないかと推測されます。


診断士として独立して活躍している人も皆一様ではありません。

行政機関や商工会議所など公的機関の仕事がメインの方、民間のコンサルティングがメインの方、企業研修を多く行っている方など、さまざまな働き方が存在します。

さらに、コンサルティングのなかにも起業・創業支援や成長支援、事業再生など多彩な業務があります。

業種についても、マーケティングや人事、IT、製造など、その専門分野は多様です。

独占業務のある税理士や社会保険労務士でも、合格後の収入には差があるものです。

さまざまな分野で活動している中小企業診断士の場合、さらなる幅があるのは当然ともいえます。

中小企業診断士の資格を取得しただけで高収入が約束されるものではありませんが、自分次第で高い年収を目指せることからも、取得する意義の大きい資格といえるでしょう。


中小企業診断士がより高い年収を目指すためには?

ここでは、中小企業診断士がより高い年収を目指すためのポイントとして、以下の7点をご紹介します。

  • 待遇のよい企業に転職する
  • コンサルタントとして独立する
  • 起業してスキルを活かす
  • ほかの資格とのダブルライセンスを目指す
  • 副業でスキルを活かす
  • 新たな人脈を作り続ける
  • 将来性のあるジャンルで専門性を高める


待遇のよい企業に転職する

中小企業診断士の専門知識を活かせる職種への転職なら、資格がプラスに評価されて給与が上がる可能性があるでしょう。

転職先としておすすめなのは、やはりコンサルティング会社です。

コンサルティング会社の業務範囲や規模は会社によって異なるため、自身の強みを発揮できそうな会社を探すのがポイントです。

大手企業であれば、プロジェクトによって税理士や公認会計士と連携して対応することになるため、組織のなかで学びながら実務経験を積めるでしょう。

コンサルティング会社だけでなく、一般企業にも中小企業診断士の資格保有者を歓迎する求人はあります。

経営管理や事業企画といった重要なポジションに就ければ、資格を活かしてより高い収入を得られる可能性があります。


関連記事:中小企業診断士は転職に有利?キャリアチェンジ体験談や転職先を紹介


コンサルタントとして独立する

年収アップを目指すなら、コンサルタントとして独立するという選択肢もあります。

前述の一般社団法人中小企業診断協会「中小企業診断士活動状況アンケート調査」によると、中小企業診断士のなかで独立している人の割合は47.8%です。

さらに、現在独立していない方のなかでも23.4%が「2〜10年以内に独立したい」と回答しています。

コンサルタントの仕事は、公的業務や民間業務のほか、講師や記事執筆とさまざまです。

独立と聞くと不安に感じるかもしれませんが、多様な仕事のなかから自身の経験やスキルが活かせるものを選ぶことで、現実的な選択肢の1つになるでしょう。


関連記事:中小企業診断士で独立開業したい!成功の5つのポイント


起業してスキルを活かす

中小企業診断士のスキルを活かして起業するという方法もあります。

中小企業診断士の持つ会社経営の基礎知識は、事業を運営していくうえで役に立つでしょう。

資格取得のために学んだマーケティングや税務に関する知識は、事業を軌道に乗せるための大きな武器といえます。

また、中小企業診断士の資格を持っていれば取引先の信用を得やすいというメリットもあります。

事業のアイデアを持っている方は、将来的な起業を検討するのもよいでしょう。


関連記事:中小企業診断士の資格は起業・独立に役立つのか?


ほかの資格とのダブルライセンスを目指す

資格を組み合わせることで対応業務の幅を広げる「ダブルライセンス」も、年収アップにつながる可能性が高いでしょう。

具体的には、以下のような資格を中小企業診断士と組み合わせるのがおすすめです。


▼IT系資格

IT系資格は企業のIT化やDXの推進に伴ってニーズが高まっています。

ITを活用して企業の経営課題を解決する「ITストラテジスト」などであれば、ITの知識を活かしながら経営方針のアドバイスなどができるはずです。


▼社会保険労務士

社会保険労務士は、社会保険と労務の知識を証明できる国家資格です。

取得すれば社会保険や労務管理のサポートもできるようになり、顧客に提供できる価値が高まります。


▼税理士

税理士は、その名の通り税金のスペシャリストです。

取得すれば、会計・税務の領域でさらに専門的な分析・アドバイスが可能になるでしょう。


関連記事:社労士・税理士・公認会計士など!中小企業診断士のダブルライセンス


副業でスキルを活かす

中小企業診断士のスキルを活かして副業を始めれば、より高い年収を目指せます。

中小企業診断士の副業としては、以下のような業務が挙げられます。

  • 経営コンサルタント
  • 専門家派遣
  • 補助金・助成金申請支援
  • 記事執筆・ブログ運営
  • セミナー講師

副業を通してさまざまな業務や案件に携われば、収入が増えるのはもちろん専門知識も深まります。

副業で得られた知識や経験は、将来的な独立・起業の際にも役立つでしょう。

人と出会う機会が増え、人脈形成につながるのも副業のメリットといえます。


関連記事:中小企業診断士のおすすめ副業5選!会社員の副業実例も紹介


新たな人脈を作り続ける

中小企業診断士の資格を持っていても、仕事の依頼主がいなければ収入は増えません。

安定的に仕事を獲得するためには、将来的に顧客となり得るたくさんの人と会い、人脈を築くことが重要です。

顧客との出会いのきっかけになるのは、講演会などのイベントや公的機関での業務、協会からの紹介などが考えられます。

1つ1つの案件に誠実に対応し、着実に人脈を広げていきましょう。


将来性のあるジャンルで専門性を高める

中小企業診断士として、将来性のあるジャンルで専門性を高めることも収入アップにつながりやすいでしょう。

前述の一般社団法人中小企業診断協会「中小企業診断士活動状況アンケート調査」によると、今後ニーズが高まるジャンルとして以下のようなものが挙がっています。

  • 事業承継・M&A
  • 情報化・IT化
  • 事業再生
  • 医療・福祉・介護

M&AやIT化など、時代の流れに合わせた分野で専門性を高めることで、多くのクライアントから重宝される中小企業診断士になれるでしょう。


まとめ

本記事では、中小企業診断士の現実的な年収や高い年収を目指す方法について解説しました。

ポイントをまとめると、以下の通りです。

  • 中小企業診断士を含む経営や金融の専門家の平均年収は780.9万円
  • 年間売上または年収が1,000万円以上の方は全体の3割以上、3,000万円以上の方は約5%
  • 高い年収を目指すには、転職や独立、起業、ダブルライセンスなどが有効
  • ダブルライセンスにおすすめなのは、IT系資格や社会保険労務士、税理士など
  • 将来性のあるジャンルで専門性を高めることも年収アップにつながりやすい

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