中小企業診断士はやめとけと言われる理由は?難易度や年収を解説

中小企業診断士はやめとけと言われる理由は?難易度や年収を解説

中小企業診断士の資格取得を検討しているものの、「やめとけ」という意見を耳にし、不安を感じていませんか?

中小企業診断士の合格率は、例年4〜7%程度。決して容易ではありません。

一方で、中小企業診断士は企業の経営課題を解決する専門家として、社会的に高い評価を得ているのも事実です。

本記事では、中小企業診断士が「やめとけ」と言われる理由だけでなく、資格取得のメリット、キャリアの選択肢も詳しく解説します。

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中小企業診断士が「やめとけ」と言われる5つの理由

中小企業診断士は、企業の経営課題を分析し、改善策を提案する専門の資格として人気のある資格の1つです。

しかし、下記の理由から「やめとけ」と言われる場合もあります。

▼中小企業診断士が「やめとけ」と言われる5つの理由
理由①|独占業務がなく競合が多い
理由②|資格取得の難易度が高い
理由③|資格を取得しても仕事につながらない
理由④|5年に1回更新しなければならない
理由⑤|年収が上がらない可能性がある

なぜ「やめとけ」という声が上がるのか、その背景にある具体的な事情をひとつずつ見ていきましょう。

理由①|独占業務がなく競合が多い

中小企業診断士は、弁護士や税理士のように法律で定められた独占業務がありません。

そのため、中小企業診断士でないとできない仕事がないため、ほかの職種と業務領域が重なりやすくなります。

中小企業診断士の競合は、主に以下の通りです。

  • 社労士
  • 税理士・会計士
  • 経営コンサルタント(無資格)

特に、経営コンサルタントは資格がなくても、実務経験が豊富であれば信頼性が高まる職業です。

中小企業診断士として差別化を図るには、得意分野を持つことやほかの資格と組み合わせることが重要です。

簿記の資格を取得して、より財務分析の理解を深めたり、社労士を取得して人事労務も担当したりすることも視野に入れましょう。

理由②|資格取得の難易度が高い

中小企業診断士の合格率は4〜7%(1次試験合格率×2次試験合格率)と非常に難易度が高い資格です。

資格取得の難易度が高いと、合格が難しく、多くの時間や費用がかかるため「やめとけ」と言われる可能性があります。

合格には、平均1,000時間以上の学習時間が必要です。

一般的に取得の難易度が高いと言われている資格と比較しても、中小企業診断士はハードルが高いと言えます。

資格合格率
中小企業診断士4~7%
行政書士4~15%
宅建士13~18%
税理士18~21%

中小企業診断士試験は1次試験(筆記)と2次試験(記述・口述)の2段階に分かれています。

1次試験と2次試験の科目数は、以下の通りです。

1次試験の科目数2次試験の科目数
経済学・経済政策財務・会計企業経営理論運営管理経営法務経営情報システム中小企業経営・中小企業政策組織(人事を含む)マーケティング、流通生産、技術財務、会計口述試験

このように、幅広い経営知識が求められるため、全科目をバランスよく学習する必要があります。

理由③|資格を取得しても仕事につながらない

中小企業診断士の資格を持っているだけでは、経営コンサルタントとしてすぐに活躍できるとは限りません。

資格取得の労力に対して、仕事獲得までの道のりが長く険しいと感じられるため「やめとけ」と言われる場合があります。

資格はあくまで、信頼のためのツールのひとつに過ぎません。

仮に独立したとしても、実績がなければ仕事を受けられない可能性が高まります。

資格を持っているだけの方と、実務経験が豊富なプロが競争すれば、実績がある方が信頼されやすいです。

そのため、資格を活かして仕事を得るためには、実務経験を積み、人脈を広げる努力が必要になります。

理由④|5年に1回更新しなければならない

中小企業診断士は、5年に1度、更新する必要があります。

この更新手続きの手間や、資格維持のために継続的な学習・活動が求められるため、負荷がかかります。

これが「やめとけ」と言われる理由のひとつです。

一方で、社労士や行政書士は一度資格を取得すれば、原則として更新する必要はありません。

更新期限は、登録の有効期間満了日の約1か月前から満了日までとなり、仮に更新しない場合は資格が失効となります。

更新するには「専門知識補充要件」と「実務要件」の両方を満たすことが条件です。

それぞれの要件は、以下の通りです。

▼専門知識補充要件(以下のいずれかを合計して5回以上の実績を有すること)

  • 理論政策更新(理論政策)研修を修了したこと
  • 論文審査に合格したこと
  • 理論政策更新(理論政策)研修講師を務め指導したこと

▼実務要件(以下のいずれかを合計して30日以上行ったこと)

  • 診断助言業務等に従事したこと。
  • 実務補習を受講したこと。
  • 実習、実務補習を指導したこと。

【参考】中小企業庁

このように、中小企業診断士の資格を継続するには、実務経験に加えて、定期的な研修が必要になります。

理由⑤|年収が上がらない可能性がある

「経営コンサルタントの国家資格」と聞くと、高収入を期待するかもしれません。

しかし、中小企業診断士の資格を取得しても、必ずしも年収が大幅に上がるわけではありません。

企業に勤めている場合、資格手当が付かなかったり、昇給や昇進の直接的な評価対象に含まれていなかったりするケースがあります。

せっかく難関資格を取得しても、給与面に反映されなければ「労力に見合わない」と感じる方もいます。

また「コンサル会社への転職で年収アップ」や「独立して高収入」を目指して資格を取得した場合も、資格はあくまでスタートラインです。

特に独立の場合は、実績や営業力がなければ仕事を得られず、収入が不安定になるリスクがあります。

つまり、時間と費用をかけて資格を取得しても、期待していたほどの収入増につながらないと、「それならやめとけ」となるわけです。

具体的な中小企業診断士の年収については、次章で詳しく解説します。

中小企業診断士の年収の中央値は?

中小企業診断協会が実施した「中小企業診断士活動状況アンケート調査」(令和3年5月)によると、中小企業診断士の年収の中央値は、501〜800万円です。

選択肢回答数構成比(%)
300万円以内8314.3
301~400万円518.8
401~500万円5810.0
501~800万円12421.4
801~1,000万円6611.4
1,001~1,500万円8915.4
1,501~2,000万円396.7
2,001~2,500万円254.3
2,501~3.000万円162.8
3,001万円以上284.8
合計579100.0

【参考】中小企業診断士活動状況アンケート調査

1,001万円以上の方の割合は34.0%です。

3割以上の中小企業診断士が1,000万円を超えているため、高収入を得るチャンスが十分にあることが予想されます。

中小企業診断士は仕事がない?業務もきつい?

「中小企業診断士資格をとっても仕事がないの?」「業務はしんどいの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

中小企業診断士の資格を取れば、さまざまな業務に就けるため、仕事がない方は少ないと考えられます。

業務内容は個人差がありますが、副業や兼業など、柔軟な働き方ができる点を考慮すると、過重な労働とは言い難いです。

ただし、中小企業診断士は独占業務ではありません。

資格を取得しただけでは、仕事の獲得や年収のアップにつながらない点には注意しましょう。

中小企業診断士に限った話ではありませんが、継続的に仕事を取るには営業力が必要です。

下記記事で中小企業診断士の実態を解説しているので、気になる方はぜひご覧ください。

中小企業診断士のメリット

ここまで、中小企業診断士の資格取得をやめとけと言われる理由や年収、業務内容について解説してきました。

しかし、中小企業診断士には魅力的な要素もあり、資格を活かして成功している方も多く存在します。

ここでは、主な3つのメリットを紹介します。

社会的評価が高く市場価値が上がる

中小企業診断士の特長は、経営コンサルティング分野で唯一の国家資格のため、専門家として社会的評価が高く、市場価値も上がりやすい点です。

市場価値が上がると、企業経営者や金融機関からの信用度が高まり、仕事の依頼や相談が入りやすくなります。

また、公的機関と連携する機会もあります。

独立した際に、安定した仕事を確保できる可能性もあり、信頼性のある実績も作りやすいです。

そのため、「中小企業診断士の資格を取ったけど、意味がなかった」と感じる可能性は極めて低いと考えられます。

資格を活用して副業や兼業ができる

中小企業診断士の資格を取得すると、以下の職種も兼務できる場合があります。

  • 経営コンサルタント業務
  • 専門家派遣
  • 補助金・助成金申請
  • 記事執筆・ブログ運営
  • 研修・セミナー講師

このように、中小企業診断士は希少価値が高く、さまざまな分野で活躍できる可能性がある資格です。

本業と両立しながら副業や兼業の幅を広げられることが大きな強みと言えます。

ただし、副業や兼業するには、自ら行動して案件に応募しなければなりません。

柔軟な働き方ができることは魅力的ですが、収入源を複数確保するには、それなりの労力がかかる点は念頭におきましょう。

キャリアの選択肢が広がる

中小企業診断士の資格を取得すると、企業内での昇進や転職、独立開業などのさまざまなキャリアの選択肢が広がります。

経営戦略や財務、マーケティングなど幅広い分野の知識のある中小企業診断士は、転職市場での評価が高いからです。

特に、経営企画やコンサルティング部門、事業戦略を担うポジションでは、中小企業診断士の専門知識が強みとなります。

また、コンサルティング会社だけではなく、金融機関や行政機関など、幅広い業界で活躍できる点も魅力の一つです。

中小企業診断士のキャリア・働き方

中小企業診断士の主なキャリアプラン例は、以下の通りです。

  • コンサルティング会社に就職する
  • 個人事業主として独立する
  • 一般企業の経営企画職に就職する
  • 会計事務所、税理士事務所に就職する

このように、中小企業診断士の資格を活かしてさまざまなキャリアを歩めます。

中小企業診断士の魅力は、独立を見据えた働き方ができる点です。

中小企業診断士の具体的なキャリアチェンジの体験談を以下の記事で紹介しているので、気になる方は、あわせてご覧ください。

中小企業診断士に向いている方の3つの特徴

「自分は中小企業診断士に向いてるのかな」と悩まれている方もいるのではないでしょうか。

ここでは、中小企業診断士に向いている方の3つの特徴を紹介していきます。

▼中小企業診断士のキャリア・働き方
特徴1|経営に関する知識をつけたい方
特徴2|コミュニケーション能力が高い方
特徴3|将来的に独立を目指したい方

特徴1|経営に関する知識をつけたい方

中小企業診断士は、経営に興味があり、深く学びたいと考えている方に向いています。

なぜなら、中小企業診断士は経営戦略や財務、マーケティングなど、企業経営に関する知識を体系的に学べる資格だからです。

経営の知識は、企業の経営者だけでなく、多くのビジネスパーソンにとっても欠かせません。

中小企業診断士の学習を通じて、実践的な経営ノウハウを習得できるため、自身のビジネススキルを高められます。

ただし、中小企業診断士の資格は一度取得したら終わりではなく、継続的な学習が制度的に求められています。

継続的に学習しないと、中小企業診断士を維持できず、失効してしまう恐れがある点には注意しましょう。

特徴2|コミュニケーション能力が高い方

コミュニケーション能力が高い方は、中小企業診断士に向いている可能性があります。

中小企業診断士は、企業の経営者や従業員と対話をしながら、経営課題を分析し、最適な改善策を提案する仕事だからです。

クライアントとの信頼関係を築くことができれば、継続的な依頼や紹介を受けられます。

ただし、単に話が上手なだけではなく、相手の立場や課題を深く理解し、適切な提案が求められます。

中小企業診断士には相手の意図を理解する傾聴力や、難しい経営用語をわかりやすく伝える説明力が必要です。

特徴3|将来的に独立を目指したい方

中小企業診断士は将来的に独立を目指す方にとって、向いている資格です。

専門知識を習得できるだけでなく、企業支援を通じて実践的な経営スキルや人脈を築けるからです。

また、コンサルティング業務以外にも、セミナー講師や執筆活動など、多様な働き方ができ、収入源を確保しやすいメリットもあります。

ただし、独立後に安定した収入を得るためには、自ら積極的に営業する必要がある点には注意しましょう。

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まとめ

中小企業診断士は、独占業務がなく、資格取得の難易度も高いため、やめとけと言われることがあります。

一方で、社会的評価の高さや独立のしやすさ、キャリアの選択肢が広がることなどの魅力も多く存在するのも事実です。

そのため、経営に関する知識を深めたい方や将来的に独立を目指したい方には、中小企業診断士が向いている可能性があります。

資格取得の難易度は高いものの、しっかりと勉強すれば合格することも難しくありません。

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中小企業診断士を目指す方は、メリット・デメリットを理解したうえで、適切な学習方法を選び、資格取得を目指しましょう。

※本記事は2025年3月時点の情報を基に執筆しております。

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