中小企業診断士が着用するバッチは、資格のブランディング化を目的として新しいデザインに変更となりました。
2016年11月4日、中小企業診断士制度がスタートした月日に合わせ、各都道府県の中小企業診断士協会から会員に対して新しいバッジが配布されたのです。
金色にまとわれた新バッジは羅針盤をモチーフにデザインされており、シンプルながら重厚感があります。羅針盤は、「中小企業診断士の使命」を表し、中小企業の輝かしい未来を照らすシンボルとしての意味があるそうです。また、直線的な図柄には「ぶれない誠意」という意味が込められています。
旧バッジは赤と青のツートンカラーで、ほかの士業バッジと比べると「地味」という声も少なくありませんでした。それが今回のデザイン変更で大胆なイメージチェンジが図られたことで、進んでバッチを身につける診断士も増えることが期待されます。
バッジといえば、弁護士や司法書士、行政書士が業務の際に身につける徽章が有名です。
いわゆる8士業(弁護士・司法書士・税理士・弁理士・行政書士・社会保険労務士・土地家屋調査士・海事代理士)に付与されたバッジには、それぞれ意味があり、シンボルマークとして愛用されています。
有名なのが、ひまわりをモチーフにした弁護士のバッジ。弁護士の活躍を描いたドラマ・映画などでもおなじみなことから、多くの人が目にしているでしょう。ちなみに、ひまわりには「自由・公正・平等」などの意味があるそうです。
それぞれ意味が異なり、特徴あるデザインをもっている8士業バッジですが、いずれも金色でかつ花をモチーフにデザイン設計されているなど、共通項もあります。弁護士のひまわり以外は、司法書士・土地家屋調査士の桐の花、税理士は桜、弁理士は菊と桐、社会保険労務士と海事代理士は菊、行政書士はコスモスというふうに、どれも花と関係の深いデザイン。ちなみに、社会保険労務士のデザインは中小企業診断士と同じく、一般公募作品から選出されたとのことです。
基本的に、8士業のバッジは着用が義務づけられています。中小企業診断士のバッジは協会のほうで着用を推進するものの、業務中必ずしも着用しなければならないわけではありません。バッチ着用に関する規則は、中小企業診断士のほうがゆるやかといえます。
中小企業診断協会は、バッジのデザイン変更の目的を、「中小企業診断士の役割およびその専門性などを広く社会にアピールするためのブランディング戦略の一環」としています。
経営コンサルタントとしての社会的使命と役割の大きさをすべての診断士が自覚する意味でも、今回の取り組みにおける価値は小さくありません。
中小企業診断士が、徽章を着用するに値する専門家という認識が世間一般に浸透すれば、日本経済にもよい影響を及ぼすことが期待されます。
当協会によると、新バッジは「若々しくシャープなイメージに加え、斬新すぎることがなく、愛着をもって身につけられるデザイン」とのこと。多くの診断士に着用してほしいとの願いも込められていますので、中小企業診断士として活動する際は、ぜひバッジを身につけて業務に励みましょう。
監修 市岡 久典
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