中小企業診断士の2次試験 試験科目と合格基準

中小企業診断士は1次試験と2次試験の2つに分かれています。ここでは2次試験について、問われる科目と合格基準の解説をしていきます。

中小企業診断士試験の2次試験について教えてください
中小企業診断士試験はマークシートによる選択式の1次試験、筆記と口述からなる2次試験に分かれます。
今回は2次試験の筆記試験について見てみましょう。


中小企業診断士2次試験 筆記試験科目の内容は?

2次試験は毎年10月下旬の日曜日に実施されます。試験内容としては、中小企業の診断および助言に関する実務の事例について、4つの事例が出題されます。それぞれの科目、実施時間割は下記の通りとなっています。

試験科目

実施時間

A. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I
組織(人事を含む)を中心とした経営戦略や経営管理に関する事例

9:40~11:10(80分)

B. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅱ
マーケティングや流通を中心とした経営戦略・経営管理に関する事例

11:40~13:00(80分)

C. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲ
マーケティングや流通を中心とした経営戦略・経営管理に関する事例

14:00~15:20(80分)

D. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ
財務や会計を中心とした経営戦略、経営管理に関する事例

16:00~17:20(80分)


それぞれの事例について、与件文として中小企業の状況や課題などが出題されます。与件文は2,000~3,000文字程度です。事例Ⅳは財務諸表なども指示としてでてきますので、与件文は短くなり、1,000文字程度です。そして、各事例で5問程度の問題が出題されます。

それぞれに解答の文字数制限が設けられていることが多く、短ければ20字程度から長ければ200字程度であることが多い傾向です。記載されている情報を分析して、出題者の意図やヒントを分析して解答できるように勉強する必要があるでしょう。なお、事例Ⅳは計算問題が多く出題されます。苦手な人は、過去問を多く解いて答案や参考、解説を読み、答えを導き能力などを磨くことが重要です。それぞれの事例の特徴は以下の通りです。

◆中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I

組織(人事を含む)を中心とした経営戦略や経営管理に関する事例が出題されます。たとえば、企業が成長するうえで、「組織管理上の課題があるのか」「人材の活用にあたってどのような助言をするか」など説明できる知識が必要です。1次試験との関係でいえば、企業経営理論の組織や人材に関する内容と関連が深いといえるでしょう。経営環境や経営戦略について問われる問題も多く、解答の方向性がわかりづらく解答しにくいという特徴があります。

◆中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅱ

マーケティングや流通を中心とした経営戦略・経営管理に関する事例が出題されます。具体的には、事例企業が今後ターゲットとすべき顧客層や、シェア拡大に向けた具体的な施策についての助言などが問われるでしょう。1次試験との関係でいえば、企業経営理論のマーケティング、運営管理の流通やマーチャンダイジングと関連しています。また、近年では問題の中に販売実績や客数などのデータが示される問題が出題される傾向があります。

◆中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅲ

生産や技術を中心とした、経営戦略・経営管理に関する事例が出題されます。たとえば、「生産管理上の課題としてどのようなものがあるか」「それを解決するためにはどのような対策が提案できるか」などが問われるでしょう。1次試験との関係でいえば、運営管理の生産管理の内容と関連性があります。また、事例企業の強みや弱み競争優位性についても出題される傾向があります。

◆中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅳ

財務や会計を中心とした経営戦略、経営管理に関する事例が出題されます。事例Ⅳでは、事例企業の貸借対照表や損益計算書などが提示されるため、与件文の文章量は短い傾向にあります。たとえば、経営指標やキャッシュフローを計算する問題などが出題されやすいです。

事例Ⅰ~Ⅲは、一部得点が可能ですが、解答を文章で記述するため、正誤や点数が分かりにくいです。一方で、事例Ⅳは数値で解答する問題が多いため、正解かどうかは明確ですが、間違ってしまうと部分点が期待できず、大きく失点するという特徴があります。


2次試験の合格基準は?

2次試験の筆記試験の合格基準については、総点数の60%以上かつ全科目40%以上の得点である必要があります。試験結果の発表については、合格した受験生には口述試験の案内が送られてきます。不合格者には、各自の総得点と科目別得点を数段階に区分した結果が通知されます。

この得点の区分は、AからDまであり、A判定が60%以上、B判定は50~60%、C判定は40~50%、D判定は40%未満とされています。1科目でもD判定があると不合格になり、合格には総得点でA判定を得る必要があります。


2次試験の合格率はどれくらい?

2次試験の合格率を最新令和2年度のものから過去5年間分まとめました。

年度

申込者数

受験者数
(A)

口述試験
対象者数

合格者数
(B)

合格率
(B)÷(A)

平成28年度 4,539 4,394 842 842 19.2%
平成29年度 4,453 4,279 830 828 19.4%
平成30年度 4,978 4,812 906 905 18.8%
令和元年度 6,161 5,954 1,091 1,088 18.3%
令和 2年度 7,082 6,388 1,175 1,174 18.4%


合格率は例年18%~19%となっています。一定数の合格者は出していますが、それでも難易度の高い試験であると言えるでしょう。しっかりと対策をして2次試験に臨みましょう。

合格率についてもっと詳しく知りたいという方はこちら
中小企業診断士試験の難易度は?合格率・科目・学習スタイルから分析


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市岡講師宣材写真
監修 市岡 久典

中小企業診断士
ITコンサルタントとして働きながら、中小企業診断士試験に合格。 その後、ベンチャー企業の経営企画部門の責任者を経て独立。現在は独立診断士として、中小企業診断士講座講師、創業支援、事業計画策定、資金調達、 経営管理、事業再生など、幅広い分野で中小企業のコンサルティングを行う。

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