中小企業診断士1次試験の徹底攻略ガイド|合格率や必要な勉強時間、免除制度について解説

中小企業診断士試験は、1次試験と2次試験で構成されています。特に1次試験は試験科目が多く、どのように対策すればよいかわからない方も多いでしょう。

この記事では、中小企業診断士の1次試験の概要、合格率、必要な勉強時間、免除制度などについて解説します。

中小企業診断士1次試験の徹底攻略ガイド|合格率や必要な勉強時間、免除制度について解説

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中小企業診断士1次試験の概要

中小企業診断士の1次試験について、まずは以下4つのポイントで見ていきましょう。

  • 試験日程・内容
  • 合格発表スケジュール
  • 合格率の推移
  • 科目合格制度と免除の有効期間

試験日程・内容

中小企業診断士の試験は、例年、次のような日程で行われています。

試験区分試験日程
1次試験(筆記試験)8月上旬の土・日曜日の2日間
2次試験(筆記試験)10月下旬の日曜日
2次試験(口述試験)翌年1月下旬の日曜日

正式な試験日程は、例年4月頃に公表されます。

【最新】令和7年度(2025年度)の試験日程

令和7年度(2025年度)の中小企業診断士試験は、次の日程で行われます。

試験内容試験日合格発表
1次試験(筆記試験)令和7年8月2日(土)・3日(日)令和6年9月2日(火)
2次試験(筆記試験)令和7年10月26日(日)令和7年1月14日(水)
2次試験(口述試験)令和7年1月25日(日)令和7年2月4日(水)

いずれも合格発表から次の試験までの期間が短いため、前もってしっかりと準備をしておくことが大切です。

試験科目・配点・時間

1次試験では、2日間にわたって計7科目の筆記試験(マークシートによる選択式)に臨むことになります。

具体的な試験内容は、以下の通りです。

 試験科目配点実施時間
1日目A.経済学・経済政策100点09:50~10:50(60分)
B.財務・会計100点11:30~12:30(60分)
C.企業経営理論100点13:30~15:00(90分)
D.運営管理100点15:40~17:10(90分)
2日目E.経営法務100点09:50~10:50(60分)
F.経営情報システム100点11:30~12:30(60分)
G.中小企業経営・政策100点13:30~15:00(90分)

1次試験に合格するには、以下の合格基準の両方を満たす必要があります。

  • 総点数の 60% (420点)以上を取得していること
  • 1科目でも満点の 40%(40点) 未満がないこと

合格発表スケジュール

例年の合格発表スケジュールについても、1次試験・2次試験の目安をそれぞれ見ていきましょう。

試験区分合格発表日(目安)
1次試験(筆記試験)9月上旬
2次試験(筆記試験)翌年1月中旬
2次試験(口述試験)翌年1月下旬

【最新】令和7年度(2025年度)の合格発表日程

令和7年度(2025年度)の合格発表スケジュールは以下の通りです。

試験区分合格発表日
1次試験(筆記試験)令和7年9月2日(火)
2次試験(筆記試験)令和7年1月14日(水)
2次試験(口述試験)令和7年2月4日(水)

合格率の推移

中小企業診断士の合格率の推移を、1次試験・2次試験ともに確認していきましょう。

年度1次試験の合格率2次試験の合格率
令和6(2024)27.5%18.7%
令和5(2023)29.6%18.9%
令和4(2022)28.9%18.7%
令和3(2021)36.4%18.3%
令和2(2020)42.5%18.4%
令和元(2019)30.2%18.3%

1次試験の合格率は30%程度となっています。

令和5年度(2023年度)の1次試験について、科目ごとの合格率も見てみましょう。

ただし、科目ごとの難易度は試験年度によって異なる場合があるため、以下の表はあくまで令和5年度のデータとしてご参照ください。

1次試験の科目
科目受験者数
科目合格者数
合格率
経済学・経済政策18,0722,36913.1%
財務・会計17,3622,48014.3%
企業経営理論16,5943,29119.8%
運営管理16,8541,4708.7%
経営法務15,9274,07425.6%
経営情報システム16,8341,91911.4%
中小企業経営・中小企業政策18,2513,76520.6%

※「科目合格者数」には「試験合格者数」は含みません。また、那覇地区(申込者数:242名)については台風6号の影響により実施が取り止められたため、集計から除外されています。

科目合格制度と免除の有効期間

中小企業診断士試験の1次試験には、「科目合格による免除」と「他資格保有による免除」の制度が設けられています。

それぞれの概要を理解したうえで、うまく活用していきましょう。

種類概要免除期間
科目合格による免除1次試験の全7科目の総合点で合格基準を満たせず不合格になった場合でも、科目別の合格基準を満たしていれば、その科目は個別で合格扱いになる翌年度および翌々年度(2年間)
他資格保有による免除公認会計士や税理士といった他資格を保有していることで、一部科目が免除扱いになる期限なし

いずれの方法も自動的に免除を受けられるわけではなく、受験申込み時に申請が必要になるため注意が必要です。

なお、他資格保有による免除では「経済学・経済政策」「財務・会計」「経営法務」「経営情報システム」の4科目のみが対象であるほか、資格によって免除の対象科目が異なります。

中小企業診断士1次試験の合格に必要な勉強時間

ここでは、中小企業診断士1次試験の合格に必要な勉強時間について、以下2つのポイントで解説します。

  • 資格取得に必要な勉強時間の目安は1,000時間
  • 1次試験の合格には800時間の勉強が必要

資格取得に必要な勉強時間の目安は1,000時間

中小企業診断士の合格に必要な勉強時間の目安は「1,000時間」と言われています。

2~3年での合格を目指すなら週に10時間、1年での合格を目指すなら週に20時間程度の勉強が必要になります。

あくまで目安ではあるものの、日々の生活のなかで試験勉強に割ける時間を洗い出し、合格までのスケジュールを立ててみましょう。

学業や仕事、家事をしながらの勉強となると、スキマ時間を使って効率よく勉強する必要があります。

1次試験の合格には800時間の勉強が必要

中小企業診断士試験の合格には1,000時間の勉強が必要だとお伝えしました。

そのうち、1次試験の合格には800時間の勉強が必要だといわれています。

効率的な対策のコツは、2次試験との関連性が高い科目を把握したうえで勉強する順番を決めることです。

中小企業診断士の1次試験と2次試験の相関

 

上記の表を踏まえ、1次試験各科目の優先度や勉強時間の目安をまとめました。

優先度科目勉強時間目安
★★★企業経営理論150時間
★★★財務・会計180時間
★★★運営管理150時間
★★☆経営情報システム80時間
★★☆経済学・経済政策100時間
★☆☆経営法務80時間
★☆☆中小企業経営・政策60時間

2次試験との関連が深い科目については、2次試験の形式(記述式)も意識したうえで対策することで、効率的に学習が進められるでしょう。

ただし、「経済学・経済政策」については、2次試験との関連性は低いものの、学習に時間を要する科目であることから優先度を高くしています。

初めて勉強する場合、十分な学習時間が取れず40点を下回ってしまうことも想定されるため、ある程度優先度を上げて対策するのがよいでしょう。

中小企業診断士1次試験の科目別対策

ここでは、中小企業診断士1次試験のなかでも優先度の高い3つの科目について、対策方法を見ていきましょう。

  • 企業経営理論
  • 財務・会計
  • 運営管理

企業経営理論

「企業経営理論」の問題は、経営コンサルティングの根幹である「経営戦略論」「組織論」「マーケティング論」の3分野から出題されます。

単純な知識問題は少ないため、理論を理解したうえで応用的な考え方を身につけておく必要があります。

財務・会計

「財務・会計」では、経営を数字で把握・分析するスキルが問われます。

問題は、アカウンティング(会計)とファイナンス(財務)の2分野から出題されます。

出題形式がある程度決まっているため、過去問を解いて計算問題の練習を重ねましょう。

運営管理

「運営管理」は、経営コンサルティングで必須となる「現場のオペレーション管理」に関する科目です。

製品の生産・販売に関する知識が必要となることなどから、勉強範囲が広いという特徴があります。

ある程度の時間を割いてしっかりと対策しましょう。

中小企業診断士1次試験に合格するメリット

中小企業診断士の1次試験に合格すれば、その時点で就職や転職でのアピールなどに使えます。

以前は「1次試験合格者」や「1次試験の科目合格者」であっても、中小企業診断士の資格としては「不合格」であるため、対外的なアピールが難しい状況にありました。

しかし、中小企業庁は令和3年(2021年)4月20日に、1次試験合格者および科目合格者への新名称の適用を発表しました。

対象者新名称
第一次試験全科目合格者◯◯年度中小企業診断修得者
第一次試験一部科目合格者◯◯年度中小企業支援科目合格者(科目名)

これにより、1次試験の一部科目または全科目に合格した段階で、対外的なアピールがしやすくなりました。

最終的な合格が少し先になりそうな場合でも、モチベーションを維持しやすくなったといえます。

中小企業診断士1次試験受験の流れ

最後に、中小企業診断士1次試験の受験の流れを確認しておきましょう。

まずは試験の申し込みが必要です。例年3~4月ごろに受験申し込みに関する発表があるため、見逃さないようにしましょう。

試験案内の冊子を入手する方法は、「指定窓口での受け取り」と「郵送による請求」の2種類があります。

「指定窓口での受け取り」は8地区(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇)が対象となっており、その場で受け取れます。

「郵送による請求」は全国どこからでも可能ですが、窓口よりも配布期間が短く時間もかかるため注意しましょう。

受験申込書への必要事項の記入が終わったら、受付期間内にゆうちょ銀行、または郵便局に提出し、受験手数料を支払います。

申し込み後、受験票が届いたら内容に誤りがないか確認します。

試験当日は受験票や写真票、筆記用具など必要な持ち物を準備したうえで、余裕を持って試験会場に向かいましょう。

2日間とも長時間にわたる試験となるため、事前の準備と体調管理を怠らないことが大切です。

1次試験の翌日または翌々日には、正解と配点が中小企業診断協会のWebサイト上で公表されます。

結果を確認したら、2次試験や翌年度の試験に向けて勉強を再開しましょう。

まとめ

本記事では、中小企業診断士の1次試験について、試験の概要や合格率、必要な勉強時間、免除制度などについてまとめて解説しました。

ポイントをまとめると、以下の通りです。

  • 中小企業診断士の1次試験では、2日間にわたって計7科目を受験する
  • 資格取得に必要な勉強時間は1,000時間といわれている
  • そのうち、1次試験対策に要する勉強時間の目安は800時間
  • 2次試験との関連が深い科目を優先することで、効率的に学習を進められる
  • 1次試験の一部科目または全科目の合格者にも名称があり、就職・転職などでアピールできる

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