合格者直伝!中小企業診断士二次試験の過去問の活用方法

中小企業診断士の二次試験は筆記試験と口述試験の2つがあります。

なかでも受験生泣かせなのは、論述形式で解答を求められる筆記試験です。

知識を増やしても得点につながらず、どのように対策をしたらいいのか頭を悩ませる受験生も多いようです。

そこで、中小企業診断士試験の合格者が伝授する過去問の活用方法や二次試験対策をご紹介します。

二次試験の過去問10年分も掲載するので、ぜひ活用してください。

中小企業診断士二次試験の過去問は無料でダウンロード可能!10年分の過去問はこちらから!

中小企業診断士の二次試験の過去問は公式サイトから無料でダウンロードが可能です。

模範解答の公開はありませんが、中小企業診断士協会が「出題の趣旨」を公表しているので参考にしてください。

▼令和6年度 第2次試験問題

▼令和5年度 第2次試験問題

▼令和4年度 第2次試験問題

▼令和3年度 第2次試験問題

▼令和2年度 第2次試験問題

▼令和元年度 第2次試験問題

▼平成30年度 第2次試験問題

▼平成29年度 第2次試験問題

▼平成28年度 第2次試験問題

▼平成27年度 第2次試験問題

参照:一般社団法人 中小企業診断協会「中小企業診断士試験問題」

一次試験とは違う!二次試験の特徴とは?

ここからは中小企業診断士の二次試験の特徴について解説します。

一次試験と二次試験にはどのような違いがあるのでしょうか。

試験内容や合格基準についてご紹介しますので、受験を検討している方やこれから二次試験対策を始める予定の方はぜひ参考にしてください。

二次試験の試験内容

一次試験の択一式問題とは異なり、二次試験の問題はすべて論述形式です。

試験科目としては、中小企業の診断および助言に関する実務の事例が4科目出題されます。

各科目の配点、試験時間(スケジュール)は下記のとおりです。

試験科目配点実施時間
A. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅰ 組織(人事を含む)を中心とした経営戦略や経営管理に関する事例100点9:40~11:10(80分)
B. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅱ マーケティングや流通を中心とした経営戦略・経営管理に関する事例100点11:40~13:00(80分)
C. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲ 生産・技術を中心とした経営戦略・経営管理に関する事例100点14:00~15:20(80分)
D. 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ 財務や会計を中心とした経営戦略、経営管理に関する事例100点16:00~17:20(80分)

二次試験の合格基準

二次試験の筆記試験の合格基準は「総点数の60%以上かつ1科目も40%未満がない」ことです。

なお合格した受験生には口述試験の案内が送られ、不合格者には各自の総得点と科目別得点を数段階に区分した結果が通知されます。

二次試験対策で陥りがちな落とし穴とは?

ここからは二次試験対策で陥りがちな落とし穴について解説します。

前述の通り中小企業診断士の一次試験と二次試験はまったく違う試験のため、対策でもそれぞれに対応した勉強が必要となります。

  • 一次試験とはまったく違う!対策が間に合わない!
  • 二次試験は時間との勝負!読み書きの量が多い!
  • 過去問に模範解答がない!正解なのかどうかがわからない!

受験を検討している方やこれから試験対策を始める予定の方はぜひ参考にしてください。

一次試験とはまったく違う!対策が間に合わない!

中小企業診断士の一次試験はマークシート方式による択一式試験で、知識を問う問題が出題されます。これに対し二次試験の問題は論述形式で、論理的な解答を作成する能力が求められます。

中小企業診断士の二次試験に合格するには、200時間程度の勉強が必要だといわれることもあります。

なお例年一次試験は8月、二次試験は10月の実施です。

前述の通り一次試験と二次試験の内容は異なるため、一次試験を終えてから二次試験対策を始めても間に合わない可能性が高いでしょう。

二次試験は時間との勝負!読み書きの量が多い!

二次試験はとにかく文章を読み書きしなければならない量が多く、時間との勝負だと言われています。

二次試験では、「与件文」を使って中小企業の状況や課題に関する問題の出題が一般的です。

年度によって異なりますが、与件文はA4用紙で2〜3枚程度にのぼることもあります。

これを正確に読み込んだ上で的確な解答を書き終えようと思ったら、80分という試験時間では短すぎるという人が大半ではないでしょうか。

限られた時間の中で合格レベルの解答を書けるようになるには、解答方法を手順化してスピーディに解く練習が必要となります。

過去問に模範解答がない!正解なのかどうかがわからない!

前述の通り中小企業診断士の二次試験の過去問は無料でダウンロードできますが、模範解答は公開されていません。

また二次試験の問題は記述式となるため、択一式試験のような唯一の正解がありません。

過去問を使って対策をしようと思っても、自分の解答が正しいのか、どこを修正すればよいかを判断するのは難しいでしょう。

そのため完全に独学で二次試験対策をするのは難易度が高く、オンライン講座やスクール、添削がついた問題集などを使って勉強をする必要があります。

中小企業診断士二次試験合格のための戦略については以下の記事で詳しく解説しています。

具体的な戦略を知りたい方はぜひご参照ください。

合格者直伝!中小企業診断士の二次試験対策とは?過去問はどう活用する?

ここからは中小企業診断士の二次試験対策や過去問の活用方法について解説します。

前述の通り二次試験の対策は難易度が高いですが、ポイントを押さえて勉強すれば合格レベルの実力を効率的に身につけられます。

  • 二次試験で重要なのは「解答作成のプロセス」を固めること!
  • 試験形式に慣れるために過去問を活用しよう!
  • 「事例Ⅳ」だけは別の対策を取ろう!
  • 二次試験対策講座の活用も考えよう!

二次試験対策で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

二次試験で重要なのは「解答作成のプロセス」を固めること!

二次試験対策で特に重要なのは、「解答作成のプロセス」を固めることです。

前述の通り、二次試験の試験時間は各科目80分しかありません。

この短い時間で採点者に評価される解答を作成するには、試験対策の段階で解答を作成するためのプロセスを確立しておく必要があります。

与件文から素早く解答の骨子を構築し、整合性のある解答文を書く練習を繰り返し行っておきましょう。

そうすれば試験本番でも、問題を読めば反射的に解答の方向性がイメージできるようになります。

試験形式に慣れるために過去問を活用しよう!

二次試験の過去問は、模範解答がないからといって解かなくてもよいものではありません。

むしろ試験の形式に慣れるためには、過去問の活用が欠かせません。

繰り返しになりますが、二次試験では短い時間で「与件文」を読み、事例企業への診断や助言を解答する独特な問題が出題されます。

この試験形式に慣れるには、本番までに過去問を繰り返し解いて練習するのが一番です。

また二次試験の勉強を始める際も、まず過去問に取り組んでみることで「時間が足りない」「規定の文字数を埋められない」といった自分の弱点や苦手分野を把握しやすくなるでしょう。

「事例Ⅳ」だけは別の対策を取ろう!

二次試験の「事例Ⅳ」はほかの科目と異なり、財務・会計の計算問題が中心となっています。

数値で解答する問題が多いため、計算を間違えてしまうと部分点が期待できず、大きく失点してしまう可能性もあります。

そのため苦手意識を持っている受験生も少なくありませんが、対策としては過去問を繰り返し解いて頻出パターンを把握することが重要です。

その上で正確かつスピーディに計算する練習をしておけば、本番でもあわてずに済むでしょう。

二次試験対策講座の活用も考えよう!

二次試験で出題される論述問題には、択一式問題のような明確な正解がありません。

そのためどのような解答を書けば点数につながるのかがわかりづらく、完全に独学で対策をするのは難しいでしょう。

しかし二次試験対策は、「過去問に始まり、過去問に終わる」と言っても過言ではありません。

過去問を使って得点につながる解答方法を学び、本番でも再現できるようになることが合格への近道です。

予備校やオンライン講座を活用すると前述の「解答作成のプロセス」も確立しやすくなり、効率的な試験対策ができるでしょう。

スタディングの中小企業診断士講座では、15年分の過去問を使った二次試験対策が可能です。

また独自の「ロジックマップ」を使って、与件文と問題文から解答作成までのロジックを習得できます。

独学では難しい二次試験対策も効率よく進められるため、多くの受験者に選ばれています。

まとめ

今回は中小企業診断士の二次試験について解説しました。

  • 二次試験の問題は論述形式で4科目80分ずつ
  • 過去問は公開されているが模範解答は配布されていない
  • 二次試験対策では過去問を使って解答作成のプロセスを固めるのが重要
  • 事例Ⅳは計算問題が中心のため別の対策が必要

中小企業診断士の二次試験は難易度が高く、過去問を使って解答作成のプロセスを確立させることが非常に重要です。

これから中小企業診断士を受験する予定の方には、過去問対策が効率的にできて短期合格を目指せる「スタディング 中小企業診断士講座」がおすすめです。

ご興味のある方は、ぜひ無料のお試し講座をご覧ください。