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中小企業診断士は英語・中国語ができる方が有利?

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中小企業診断士と英語

グローバル化の流れにともない、国内進出を果たす外資系企業や、積極的に海外へ展開する日本企業が増えています。国境を越えた経済活動が活発となる中で、英語スキルの重要性は近年高まりを見せています。中小企業診断士資格に加えて語学力があれば、外資系企業のコンサルタントや海外展開を狙う中小企業の経営顧問として、そのポテンシャルに期待の目が注がれるかもしれません。

英語スキルを持つ中小企業診断士が活躍できる例として、以下のようなケースがあります。
  • 日本で活動する外資系企業の経営コンサルティング
  • M&A、合弁会社設立など、海外での事業活動に向けた経営相談
  • 外国人従業員が多い企業における経営コンサルティング
  • 海外出身の経営者をメインとする専門家派遣事業

英語スキルという武器を持つことで、中小企業診断士としての活躍フィールドは広がることが予想されます。その能力は、外資系企業や海外にまで活動範囲を広げる日本企業との仕事の中で生かされるでしょう。

ただし、それらの企業のすべてが中小企業診断士に英語スキルを求めているかと言えば、そうとも限りません。同じ経営コンサルティング方面で生かせる資格に、「MBA」があります。これは大学院の経営学修士課程の修了者に与えられる学位で、アメリカやヨーロッパで活動する経営コンサルタントが主に持っている資格でもあります。どちらかと言うと外資系コンサルティングの仕事では、中小企業診断士よりMBAが重視される傾向にあるようです。そのため、外資系コンサルティングの仕事を取るために英語力を磨く努力をすべきかどうかは、MBAとの関連性や企業が求めるニーズ、ご自身の語学スキルなどを考慮しながら判断することが大切です。

中小企業診断士と中国語

中国企業の躍進は、多くのビジネスパーソンが認めるところです。日本で活動する中国人実業家も少なくないために、中国語が武器となってコンサルティング活動に生かされる可能性は十分考えられます。

かつてはアメリカ・ヨーロッパ中心だった国内の外資系企業も、近年中国や東南アジアの経済成長を背景に、アジア系企業の占める割合が高くなったとのデータがあります。2016年に実施された「外資系企業動向調査」によると、2015年における国内で活動する外資系企業のうち、アジア系企業は25.7%で、前年度より2%近く上昇。それに比べアメリカ・ヨーロッパ系企業は低下傾向にあるとのことです。

また中国人留学生も増加傾向にあり、日本の自治体や大学も、中国から大学生を積極的に受け入れるよう環境整備を進めています。それと同時に、中国語を重視する大学や中国語学科の増加にともない、中国語を学ぶ日本人も以前に比べ増えつつあります。このような背景を考えると、中国人実業家や、彼らを相手とする日本企業が増えてもおかしくありません。この分野における経営コンサルティングでは、中国語が話せるかどうかで大きな違いが生まれるでしょう。

とは言え、相手が外国人であっても一番重視されるのは、企業経営を円滑に進めるための戦略的アドバイスができるかどうかにあります。中国語は、それを補強するための一要素にすぎないことを心がけておきましょう。

どこまで語学力があるか?

英語にしても中国語にしても、中小企業診断士の業務シーンで生かせるかどうかは、どれくらいの習熟度があるかが大きいと言えます。「少し話せる程度」だと、重要な戦力として認めてもらえないかもしれません。ひとつの言語をマスターするのはかなりの労力が必要であり、一朝一夕にはいかないでしょう。戦略としてこれらの言語スキルを身に付けるかどうかは、熟慮のうえ慎重に判断しましょう。