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中小企業診断士1次試験合格者に新名称!1次試験合格のメリットとは

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中小企業診断士の1次試験合格者に適用される新名称とは?

国家資格のひとつである中小企業診断士になるには、1次試験(筆記)と2次試験(筆記、口述)に合格する必要があります。

さらに「試験合格=資格取得」ではなく、実務補習をまたは実務従事を経て資格の登録を行うことで、ようやく「中小企業診断士」を名乗れるようになります。

このように登録が完了してはじめて正式な肩書きが手に入るという流れだったため、以前は「1次試験に合格した」または「1次試験で科目合格した」という時点の人には、履歴書や名刺などで対外的に示せる肩書き・名称がありませんでした。

 

これに対し中小企業庁は、令和3年(2021年)4月20日に1次試験合格者および科目合格者への新名称の適用を発表しました。

発表された新名称は以下のとおりです。

【1次試験合格者の新名称】
◆第一次試験全科目合格者 :◯◯年度中小企業診断修得者
◆第一次試験一部科目合格者:◯◯年度中小企業支援科目合格者(科目名)

たとえば令和3年度(2021年度)の試験を受験した場合

①1次試験は7科目すべて受かったが、2次試験は残念な結果となってしまった
→ 「令和3年度 中小企業診断修得者」とすることができます。

②1次試験科目合格を狙って、財務・会計のみ合格した
→ 「令和3年度 中小企業支援科目合格者(財務・会計)」とすることができます。

ただし、記載する場合は、当該試験合格の有効期間内のみが適用となりますので、ご注意ください。


なぜ新しい名称が必要なの?

中小企業診断士1次試験の合格者へ新名称を適用する理由は何なのでしょうか。

発表にあたって中小企業庁より、今回の新名称の意図することについても説明がありましたので一部引用します。

これらの科目(一次試験7科目)は、企業経営等に関する基本的分野を網羅しており、受験者に対して経済・経営分野を中心に多岐にわたる分野において知識を有することを求めております。

中小企業庁としましては、上記7つの科目の一部でも科目合格することは、その当該科目の知識を修得していると評価されるべきと考えております。

【出典】中小企業庁「中小企業診断士 第一次試験合格者(科目合格者含む)の皆さまへ」

つまり1次試験の勉強をして、7科目すべてや、そのうちの一部でも合格しているのであれば、特定の分野について知識があると示すことができるようにするというのが今回中小企業庁の意図するところになります。

従来、1次試験合格のみだと、企業経営に関する基本的な分野は知識として持っているのに、特に対外的に示すことはできませんでした。

しかし今回新名称ができたことによって、1次試験の合格者も企業経営の分野について知識をもっていると対外的に示すことができるようになります。

また、科目合格者についても、特定の分野に関して知識を持っているということを示すことができます。

1次試験の概要、科目別の出題傾向・合格率などは、下記記事で解説しています。

【あわせて読みたい】中小企業診断士の科目別攻略法と勉強順はコレ!科目合格・科目免除も解説


1次試験合格を目指すメリットは?

新名称の登場により、中小企業診断士の1次試験合格を目指すことには、次のようなメリットがあるといえます。

  • 転職・就職活動に役立つ
  • 試験のモチベーションになる
  • 科目合格による免除を使える

転職・就職活動に役立つようになる

今回発表された新名称は、履歴書の資格欄に書くことが可能です。つまり転職活動や就職活動の際にアピールポイントとして活用することができます。

中小企業診断士の資格ではないにしても、企業経営などの知識の基礎を学んでいる証となりますので、十分に役立つのではないでしょうか。

また科目合格にしても、特定の知識を深めているというアピールポイントになります。

ただし、記載する場合は、当該試験合格の有効期間内のみが適用となるため注意しましょう。

【あわせて読みたい】中小企業診断士を取るメリットは?

試験のモチベーションになる

従来は1次試験のみ合格していても特に肩書はありませんでしたが、これからは1次試験だけでも合格することで知識を有していると公式に認められることになります。

まず1次試験を突破して中小企業診断修得者を目指してみたり、科目に特化して知識を深め科目合格者を取得することを目指すなど、

さまざまな受験が可能となり、試験勉強のモチベーションにも繋がるのではないでしょうか。

科目合格による免除を使える

こちらは従来と変わらない点ですが、1次試験科目合格の場合は、翌年度翌々年度の1次試験を受験する際、申請により当該科目が免除されます。

たとえば1年目に3科目について科目合格していて、2年目の受験時に3科目の免除を申請していれば、受験すべき科目jは4科目だけになります。

2年目は少ない科目に集中して試験勉強に取り組むことが可能となるので、上手に活用すれば仕事と資格取得の両立がスムーズになるでしょう。

注意点は、申請しないと免除されない(受験対象科目となる)ことと、自分にとって得意で得点源となる科目を免除すると、合格基準をクリアする難易度がかえって上がる場合があることなどです。

科目合格については、下記の記事でくわしく解説しています。

【あわせて読みたい】中小企業診断士の1次試験の科目合格制度について