
「就職や留学などに向けてTOEIC®を受験したい!でも何からはじめたらよいのかわからない……」と悩んでいる大学生はいませんか?
とくに初めて受験するとなると、わからないことばかりで不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
この記事では、TOEIC®の受験を考えている大学生に向けて、効果的な勉強法をお伝えします。
勉強を進めるにあたって知っておくべきこともまとめたので、参考にしてください。
TOEIC®の勉強をはじめる前の3つの準備
TOEIC®の勉強を効率よく進めていくために、事前に次の3つの準備をしましょう。
- 今の英語力・苦手分野を知る
- 参考書・問題集を用意する
- 勉強スケジュールを立てる
順番に解説します。
1. 今の英語力・苦手分野を知る
TOEIC®の勉強をはじめる前に、今の英語力や苦手分野を確認しましょう。
現時点での英語力や苦手分野がわかれば、目標スコアを決定したり、教材を選んだり、勉強スケジュールを立てたりする際の参考にできます。
今の英語力の目安や苦手分野は公式問題集などを使って、本番と同形式の模擬問題を解くことで確認が可能です。
問題を解くときは、実際の試験と同じように時間を計って解くようにしましょう。
わからない問題もたくさん出てくるかもしれませんが、今の英語力を知ることが目的なので、焦らず最後まで取り組みましょう。
ほかにも、インターネット上で公開されている無料のレベルチェックテストなども活用できます。
本番形式の問題を解くよりも短時間で英語力を確認できるので、時間がない場合はこれらを使うのもひとつの手です。

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2. 参考書・問題集を用意する
自分の英語力がわかったら、次は目標スコアを設定し、それに応じた参考書・問題集を用意しましょう。
書店やインターネットで販売されているTOEIC®教材の中には、目標スコア別になっているものもあります。
設定した目標スコアを参考に選ぶとよいでしょう。
最初は不安になって、あれもこれもと多くの教材に手を出したくなるかもしれません。
しかし、たくさん購入しなくても、同じ問題集を何度もやり込むことでスコアアップにつながります。
まずはひとつの教材を厳選して、繰り返し解いていきましょう。
苦手分野が明確な場合は、それに特化した教材の活用が有効です。
なお、教材を選ぶ際は、できるだけ出版年が新しいものを選ぶようにしてください。
古いものは傾向や問題形式が異なる場合があります。
大学や自宅など複数の場所で勉強する場合は、コンパクトで持ち運びに便利なものを選ぶとよいでしょう。
アプリやオンライン教材もおすすめです。

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3. 勉強スケジュールを立てる
教材が準備できたら、試験日を決めて、それに向けた勉強スケジュールを立てましょう。
目安として、TOEIC®ではスコアを100点アップさせるのに200〜300時間の勉強が必要といわれています。
TOEIC®の試験は月に1〜2回実施されているので、上記の勉強時間も参考にして都合のよい日を選んでください。
ただし、受験地によっては実施がない月もあるので注意が必要です。
スケジュールを決める際は、いつ何を勉強するかなどを具体的に決めましょう。
たとえば、休日の時間がある日は長文に、大学の休憩時間や通学時間などのスキマ時間には単語やリスニングに取り組むといったイメージです。
勉強するタイミングや場所・内容を決めることで習慣化につながります。
また、ある程度余裕をもったスケジュールにしておくのも、勉強を継続するポイントです。

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それぞれくわしくみていきましょう。
苦手分野を対策しよう
最初に一度本番と同形式の問題を解いて、自分の苦手分野を把握するのがおすすめです。
苦手分野がわかることで、それに応じた対策が可能になります。
また、大学で英語の講義を受けている場合は、それらもTOEIC®対策として活用できます。
手を抜かずにしっかりと取り組みましょう。
ここからは苦手な分野別に対策方法を紹介します。
全体的にわからない単語が多いなら「単語力」を強化
全体的にわからない単語が多い人は、単語力アップを目指しましょう。
TOEIC®では日常会話やビジネスシーンで使われる単語が頻出しており、大学受験では出てこなかった単語も出題されます。
TOEIC®の頻出単語を中心に覚えるのがスコアアップのコツです。
自分のレベルに合った単語帳を1冊用意し、繰り返し取り組むとよいでしょう。
TOEIC®ではリスニングの問題も出題されるので、発音も一緒に覚えてください。
単語帳を選ぶ際は、音声データをダウンロードできたり、CDが付いていたりするものがおすすめです。
また、単語は単体ではなく、フレーズや例文とあわせて覚えると効果的です。
単語の使い方がわかり、記憶にも定着しやすくなるでしょう。
Part5のスコアが低い・文法を説明できないなら「文法力」を強化
Part5のスコアが低く、文法の理解があいまいな人は、文法力アップを目指しましょう。
文法は英文を正確に理解するうえで欠かせません。
まずは、中学英語の文法を自分の言葉で説明できるくらいのレベルにしましょう。
さらに高校レベルの文法についても、自分の苦手な箇所や不安な箇所を中心に復習するとよいです。
文法に特化した教材も販売されているので、活用してください。
文法力アップには音読も効果的です。
一見関係ないようにも思えますが、音読を繰り返すことで、文法的に正しい文章を見極める力が身に付きます。
時間内にリーディングパートを解ききれないなら「読解力」を強化
単語の意味や文の構造がわかっていても、リーディングパートで時間がたりなくなってしまう人は、読解力アップを目指しましょう。
読解力アップには、英語をたくさん読むことが効果的です。
最初は、子ども向けの絵本や英検3級レベルの長文など、簡単なものからで大丈夫です。
単語や文法の勉強を進めながら、難易度を上げていくとよいでしょう。
現時点で難なく英文を読める人には、英語のニュースサイトもおすすめです。
興味のある内容だと取り組みやすいでしょう。
また、時間内にリーディングパートを解ききるためには、読み解く力を高めるだけでなく、読むスピードを上げる必要もあります。
英文を読む際は、時間を意識して取り組んでください。
音読やシャドーイングを取り入れるのもよいでしょう。
同じ英文を何回も読むことで、英語を日本語に直すことなく、英語のまま処理する力が身に付き、スピードアップにつながります。
読解力アップについては、こちらの記事でもくわしく紹介しています。

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リスニングパートのスコアが低いなら「リスニング力」を強化
リスニングパートのスコアが低い人は、リスニング力アップを目指しましょう。
英語には英語特有の音のリズムがあります。
英語を聞き取るには、たくさん英語を聞いて耳を英語のリズムに慣らしていきましょう。
海外ドラマ・英語ニュース・英語の勉強をしている人向けのPodcastなど、さまざまな媒体で英語の音声を聞くことができます。
自分の興味のあるものでよいですが、できれば英文スクリプト(英文テキスト)と日本語訳があるものを選ぶとよいでしょう。
聞く際はただ聞き流すのではなく、意味を把握しようとしながら聞くことが大切です。
また、オーバーラッピングやシャドーイングを取り入れるのも効果があります。
オーバーラッピングでは、音の強弱やリズム、発音に集中しましょう。
シャドーイングは、英文全体の意味を理解しながら行うのがポイントです。
実際に口に出すことで、英語のリズムが身に付き、次第に聞き取れるようになっていきます。
オーバーラッピングやシャドーイングの具体的な方法については、こちらの記事で紹介しています。

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実践力を鍛えよう
苦手分野の対策がある程度できたら、実践練習にも取り組み、TOEIC®の問題に慣れていきましょう。
実戦練習には公式問題集などの本番形式のテキストが活用できます。
本番と同様に、時間を計りながら解きましょう。
問題は1回解いて終わりではなく、解説を読み、わからないところをクリアにしていくことが大切です。
繰り返し解くことで、TOEIC®の出題形式や出題傾向への認識が深まります。
また、多くの問題集にはTOEIC®の解き方のコツが掲載されています。
TOEIC®ではコツを掴めば大幅にスコアアップできる可能性もあるので、取り入れてみるとよいでしょう。
TOEIC®を初めて受験する大学生がすべきこと3選
TOEIC®を初めて受験する大学生がすべきことを、次の3つに絞って紹介します。
- TOEIC®を受験する目的を明確にしよう
- TOEIC®の目標スコアを決めよう
- 初心者がやりがちな間違ったTOEIC®勉強法を知ろう
ひとつずつみていきます。
TOEIC®を受験する目的を明確にしよう
はじめにTOEIC®を受験する目的を明確にしましょう。
目的によって受験日や勉強の進め方が異なります。
たとえば、就職のためであれば履歴書を提出するまでにスコアが必要です。
提出日に応じて試験日を設定し、勉強を進めていかなければなりません。
また、留学のためであれば、TOEIC®対策のリスニング・リーディングの勉強にくわえて、スピーキングやライティングの勉強も欠かせません。
自分が何のためにTOEIC®を受験するのかを明確にし、勉強を進めていきましょう。
TOEIC®の目標スコアを決めよう
TOEIC®を受験する際は目標スコアを決めましょう。
目標を定めずに漠然と勉強を進めても、なかなか身が入らないものです。
目標スコアを決める際は、今の自分の英語力とTOEIC®を受験する目的を考慮してください。
たとえば、就活で英語力をアピールしたい場合は、平均点である600点を目標にするとよいでしょう。
ただし、希望する就職先によってはTOEIC®スコアが指定されている場合もあるので、事前に確認が必要です。
初心者がやりがちな間違ったTOEIC®勉強法を知ろう
最後に初心者がやりがちな間違ったTOEIC®勉強法を把握しておきましょう。
やみくもに勉強する
「英語の勉強ならなんでもいいだろう」とやみくもに勉強するのはおすすめできません。
TOEIC®の問題形式は決まっていますし、よく出題されるテーマもあります。
TOEIC®に即した勉強をすることで、スコアアップにつながりやすくなります。
音読しない
TOEIC®ではスピーキングのテストはないので、音読は必要ないと思うかもしれません。
しかし、発音できない単語を聞き取るのは難しいものです。
音読も効果的なTOEIC®対策のひとつです。
英語の音声を聞き流す
英語をただ聞き流すだけでは、なかなか聞き取れるようにはなりません。
英文の意味やスクリプトを確認しながら聞きましょう。
まとめ
大学生向けのTOEIC®対策について紹介しました。
本記事のポイントは以下のとおりです。
- TOEIC®の勉強をはじめる前に、今の英語力を把握して、それに応じた教材を準備し、勉強スケジュールを立てよう
- 大学生におすすめのTOEIC®勉強方法は、苦手分野の対策と実践練習を行うこと
- TOEIC®を初めて受験する大学生は、受験の目的、目標スコアを明確にしよう。初心者がやりがちな間違った勉強法も確認しておこう
大学生がTOEIC®で高スコアをとれれば、就職や留学など将来の選択肢が広がります。
本記事を参考に、TOEIC®の受験に挑戦してみましょう。