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TOEICの平均点は何点?社会人・学生の平均点の傾向とは

TOEICの平均点は何点?社会人・学生の平均点の傾向とは

10~990点で採点されるTOEIC。その平均点は約600点です。

TOEICを実施するIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)では、全体の平均点以外にも、受験者から得られるさまざまなデータを公開しています。

この記事では、IIBCが公開しているデータを参考に、TOEICの平均点を深掘りしました。

TOEICについての理解を深めるきっかけになれば幸いです。

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TOEIC公開テストの平均点は約600点

TOEIC公開テストの平均点は約600点です。テストはリスニング・リーディングの2つのパートで構成されています。

それぞれの最高点は495点、TOEICテスト全体の最高点は990点です。最低点は10点であり、全問不正解でも10点は取れます。

これには単純に「正答数×点数」を計算するのではなく、統計処理を行うというTOEIC独自の採点方法が影響しています。

統計処理を行うことで、問題の難易度にあわせてスコアを算出しています。

 

ここで、2020~2022年のTOEIC公開テストの平均点を紹介します。

 2020年
2021年
2022年
全体620点611点608点
リスニングパート337点331点331点
リーディングパート282点279点277点

 

以下にIPテストの平均点も紹介します。

 2020年
2021年
2022年
全体502点498点493点
リスニングパート282点279点277点
リーディングパート221点219点217点

 

表からわかるとおり、IPテストより公開テストのほうが平均点が高めです。

公開テストを受けるのは、就職やキャリアアップのために自発的に受験している、いわば「受験の必要性に迫られた」人と考えられます。

対して、IPテストは団体や学校などで開催されるテストなので、中には「受けたくないが仕方なく受験している」人たちも含まれています。

このような受験者の違いによって、公開テストとIPテストの平均点に差が生じているのでしょう。

【参考】IIBC「2022年度 受験者数と平均スコア」

 

【あわせて読みたい】TOEICスコアを基本から解説!アピールできるのは何点から?

 

【社会人】TOEIC平均点の傾向

2022年度のTOEIC公開テストにおける、社会人の平均点は638点。

パート別に見ると、リスニングは346点、リーディングは292点です。

受験者全体の平均点は608点ですので、社会人の平均点は全体から見ても高いことがわかります。

これには「社内の実務で必要だから」「転職やキャリアアップのために必要だから」といった理由があるのでしょう。

以下では、社会人のTOEIC平均点について深掘りします。

 

職種による違い

2022年度のTOEIC公開テストの平均点が700点を超えている職種は、「海外」と「教育」です。

とくに「海外」の平均点は731点と高くなっています。

このような職種では、プレゼンテーションや商談などに英話のスキルが必要となるため、TOEICで高いスコアを目指して勉強する社会人も多いのでしょう。

いっぽうIPテストの平均点では、「海外」がトップであることは変わらないものの、「教育」は公開テストに比べると低めです。

また、公開テスト・IPテストともに、「製造」「技術」では平均点が低くなっています。英語を使う頻度が低い職種では平均点が低いことが推測されます。

 

役職による違い

2022年度のTOEICの平均点を役職別に見ると、公開テスト・IPテストともに「役員」「部長」「派遣社員」で高いという結果でした。

「役員」「部長」に関しては、企業の海外進出とともに、ビジネス英会話や英語での文書作成などの必要性が高まっていることが理由としてあるのでしょう。

また「派遣社員」に関しては、「すでに一定以上の英語力がある人材を即戦力として活用したい」という企業のニーズを反映しているのではないかと考えられます。

 

業種による違い

TOEICのうちIPテストの平均点については、業種別に詳細なデータが公表されています。

2022年度に行われたTOEIC(IPテスト)で平均点が高かった業種は、「マスメディア」「証券・保険」「学校」「商社」「金融」です。

一方、低かった業種は「建設」「都道府県」「車両」でした。

業種による違いは、海外勤務があったり海外進出が盛んだったりする業種とそうでない業種の違いにあると考えられます。

海外で働く機会が多い企業や、海外企業との取引が多い企業の場合、日常的に英語のスキルを求められるため、社員の英語力が高い傾向にあるのでしょう。

 

社歴による違い

社歴によるTOEIC平均点の違いも、IPテストのデータから知ることが可能です。

平均点がもっとも高いのは「内定者」であり、これに「入社6~10年目」「入社2~5年目」「新入社員」が続きます。

内定者の平均点が高かったのは、就職活動の際にTOEICを受験している人が多く、学習直後の知識が反映されているためではないかと推測できます。

 

【学生】TOEIC平均点の傾向

2022年度のTOEIC公開テストにおける、学生の平均点は581点。

パート別に見ると、リスニングは317点、リーディングは265点です。

受験者全体の平均点は608点ですので、学生の平均点は全体から見ると低いことがわかります。

これには「学校で受験することになっており主体性に欠ける人が一定数いるから」「就職活動を意識していない学年では十分な対策をしないで受験する人もいるから」といった理由がありそうです。

以下では、学生のTOEIC平均点について深掘りします。

 

所属学校による違い

2022年度のTOEIC公開テストの平均点を所属学校別に見ると、「小学校」がもっとも高く、ついで「大学院」「中学校」「大学」となっています。

「小学校」「中学校」の平均点が高い理由としては、英語が得意な児童・生徒が多く受験しているからではないかと考えられます。

「大学院」「大学」については、就職活動を前にTOEICにむけて勉強する学生が増えるためといえるでしょう。

 

大学での専攻による違い

2022年度のTOEIC公開テストの平均点を大学での専攻別に見ると、「社会/法学系(国際・法律・政治・社会学)」「文系(教育・美術・言語・文学・音楽・心理学)」が高いことがわかります。

一方で、「工学/建築」「科学(農業・コンピュータサイエンス・数学・物理学・統計学)」といった分野では、平均点が低いというデータが得られました。

大学での専攻によるTOEICの平均点の違いは、社会人の職種・業種による違いとリンクしているようです。

 

大学の学年による違い

2022年度のTOEIC公開テストの平均点を大学の学年別に見ると、「大学4年」がもっとも高く、学年が下がるにつれ平均点も下がる傾向が見られました。

これは新卒採用時に英語力を求める企業にあわせ、就職活動前にTOEICに熱心に取り組む学生が増えるのが理由だと考えられます。

 

IIBCのWebサイトに掲載されている調査結果によると、「新卒採用時に英語力を考慮するか」の質問に「考慮する」と回答したのが57.4%でした。

さらに、英語力の指標としてTOEICスコアを参考にする企業は87.9%にのぼります。

 

TOEICで平均点以上を取得する勉強のコツ3つ

TOEICを受験する際、ただやみくもに英語の勉強をするというのはおすすめできません。

TOEICで点を取るにはTOEICに即した勉強が必要だからです。

平均点以上を取得するには、以下に挙げる勉強のコツを押さえておきましょう。

  • 基本を徹底的に押さえる
  • 実践練習を繰り返す
  • 勉強を習慣化する

ひとつずつ説明します。

 

基本を徹底的に押さえる

TOEICで平均点以上を取得するには、基本を徹底的に押さえることが重要です。

たとえば以下のようなことが挙げられます。

  • TOEICに頻繁に登場する英単語を覚える
  • 中学・高校レベルの英文法を理解する
  • 英文を正確に読む
  • 英語の音に慣れる

英単語を覚える際は、スペルよりも、「英単語のイメージ」と「意味」、「英単語の構造」と「意味」を関連させて覚えるのがおすすめです。

 

たとえば「run」は「走る」という意味を思い浮かべる人が多いでしょうが、「経営する」「鼻水が出る」といった意味もあります。

「run」のもつ「ある方向にスピーディに進む」というイメージをもっていれば、これらをひとつずつ覚えなくてもイメージできるでしょう。

また、「輸出」という意味の「export」は、「外」を意味する「ex」と「港」を意味する「port」から成り立っています。

「港の外に出す」というイメージから「輸出」という意味になるイメージです。

 

加えて、英語の音に慣れるために、英語を聞きながら文字に書き起こす「ディクテーション」や、英語を聞きながら同じように発音する「シャドーイング」も試してみてください。

 

実践練習を繰り返す

頻出単語をある程度暗記できた、基本的な文法を理解できたと感じたら、実践的な練習に入りましょう。

実践練習には、TOEIC対策問題集やインターネットで公開されている演習問題などがおすすめです。

実践練習をする際は、実際の試験時間を想定し、時間をはかりながら挑戦します。

パートごとの時間配分を意識すると、時間がかかってしまう問題を把握しやすくなります。

時間がかかった問題は繰り返し解き、短い時間で回答できるようにしましょう。

 

勉強を習慣化する

一朝一夕の勉強でTOEICの平均点以上を取ることは難しいものです。

TOEICで平均点以上を取得するには、毎日の積み重ねが欠かせません。勉強を習慣化し、継続することが重要です。

英語を勉強する時間を生活の中に組み入れ、できるだけ毎日英語に触れるように心がけましょう。

勉強を習慣化するには、移動時間やちょっとした待ち時間などのスキマ時間の活用もおすすめです。

アプリ学習などを活用し、スキマ時間も有効に使いましょう。

また、SNSなどでTOEICの勉強していることを発信したり、TOEICを受験する友人と交流したりすることも、勉強を習慣化する手助けになります。

 

【あわせて読みたい】【初心者から】TOEICのおすすめ勉強法、参考書の選び方は?

 

まとめ

今回のポイントをおさらいしておきましょう。

  • TOEIC公開テストの平均点は約600点
  • 社会人のTOEIC公開テストの平均点は全体より高め、学生の平均点は全体より低め
  • 社会人のTOEIC平均点は、職種や役職、業種、社歴などによって異なる傾向が見られる
  • 学生のTOEIC平均点は、所属学校や大学での専攻、大学の学年によって異なる傾向が見られる
  • TOEICで平均点以上を取るには、「基本の習得」「実践練習」「勉強の習慣化」が大切

グローバル化が進み、多くの場面で英語力が求められるようになっています。

就職活動やキャリアアップのためにも、TOEICにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。