就職活動や進学の際に英語力をアピールする際、自己申告では当然ながら証明にはなりません。履歴書には、英語力を証明するための取得資格などを記載するのが一般的です。かつては、英検が人気だった時代もありました。
現在、英語力の証明として最も人気といえるのがTOEICです。TOEIC L&Rを就職や進学のために受験する人が増えています。合否判定ではなくスコアで英語力が測れるため、正確な英語力を確認する指標として活用しやすいのが人気の秘訣です。
TOEIC L&Rは、リスニングとリーディングの能力を測る試験であり、ハイスコアホルダーであれば英語を使う現場で活躍できることの証明になります。多くの企業もこちらの試験のスコアを採用基準にしているようです。とくに、外資系企業などでは一定ラインのスコア取得が必須といえます。
また、TOEIC L&Rほど一般的ではありませんが、TOEIC S&Wの受験者も増えてきています。こちらは、スピーキングとライティングというアウトプットの技能を測る試験です。英語で意思を伝えなければならない場面では、こうした技能が役立ちます。
TOEIC L&R、TOEIC S&Wでどちらも高得点を取得すれば、4技能を総合的に測定できます。各技能のレベルは数値で出るため他者にもわかりやすい形で4技能をアピールできるのがTOEICの魅力です。
TOEICでは何点を目指すべきなのでしょうか? 目標スコアはどういった場でアピールしたいかによります。以下では、ビジネスにおいてアピールできるスコアをシーン別にご紹介しましょう。
・新卒からの就職なら600点
就職活動で英語力を評価してもらいたい場合、600点が目安のボーダーラインだと考えられています。600点に到達すると平均レベル以上なので、一般的な人の英語力よりも高い証明になるでしょう。
・昇進を目指すなら700点
企業によっては一定のTOEICスコア取得を昇進の条件にしていることも少なくありません。細かな条件は企業によって異なりますが、600~700点を基準としている企業が多いようです。高い評価を得て昇進するためには、700点以上を目指すのが賢明です。
・英語で頻繁にコミュニケーションを取るなら840点
英語話者と頻繁にコミュニケーションを取るような現場でアピールするためには、TOEIC840点以上が必要だと考えられています。例として、外国人観光客に観光案内をするような仕事では、840点、もしくはさらに高い英語力が求められます。
訪日外国人に向けた観光案内の資格として、通訳案内士という資格があります。TOEIC840点を取得すると、通訳案内士資格試験のうち、「外国語(英語)」の科目が免除されます。年に1回の通訳案内士試験に対し、TOEICは年10回開催されているため、TOEICでハイスコアを獲得してから通訳案内士に挑戦する人は少なくありません。
近年の企業の間では、TOEICを英語力の指標としてだけではなく、学ぶべき分野への意欲、情報の処理能力を評価する指標としても見る考え方が普及しているようです。そのため、今後は、英語を使う現場に限らず、TOEICのスコアが求められるようになるかもしれません。どの業界に進むとしても、可能限りハイスコアを取得しておいて損はないでしょう。
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TOEICでアピールできるスコアについてお話ししました。評価されるスコアを取るのは簡単ではありませんが、着実に学習すれば目標スコアに到達するはずです。ハイスコアを取得すればその後の恩恵も大きいため、前向きに勉強を続けましょう。
(参考)GOTCHA!
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