
TOEIC®L&RのPart7で思うように得点できないと悩んでいませんか?
Part7を攻略するには、英語を読む力をつけることはもちろん、問題パターンを理解することや時間配分を意識することも重要です。
この記事では、TOEIC®L&RのPart7の問題形式や問題パターンに加え、攻略のポイントや時間不足に対する解決策も紹介します。
Part7の攻略法を知りたい方は参考にしてみてください。
TOEIC®Part7はリーディングセクションの長文読解問題
TOEIC®L&RのリーディングセクションにはPart5からPart7まであり、問題数は全部で100問、試験時間は75分です。
リーディングセクションの最後がPart7で、長文読解問題となっています。
Part7は、1つの文書を読んで解答する問題が29問と、複数の文書を読んで解答する問題が25問、合計54問で構成されています。
本文を正しく理解する力と、選択肢の情報を正確に読み取る力が求められるため、難易度の高いパートといえるでしょう。
TOEIC®Part7の問題形式は3つ
TOEIC®L&RPart7の問題形式は、問題の文書の数によって「シングルパッセージ」「ダブルパッセージ」「トリプルパッセージ」の3つに分けられます。
3つの問題形式についてそれぞれ見ていきましょう。
なお、文書はEメールや手紙、告知、広告、記事、チャットなど幅広いテーマから出題されます。
テーマが多岐にわたるため、いろいろな形式の英文に慣れておくことが大切です。
シングルパッセージ
シングルパッセージは、1つの文書を読んで設問に解答する問題形式で、全部で29問あります。
問題は10セットあり、各セットは1つの文書と、それに関連する2〜4問の設問で構成されています。
ダブルパッセージ
ダブルパッセージは、2つの関連する文書を読んで解答する問題形式です。
全部で2セットあり、各セットが5問ずつ、合計10問です。
1つの文書の情報のみで解答できる問題と、両方の文書の情報を合わせなければ解答できない問題があります。
とくに後者の場合、2つの文書の関連性を理解し、情報を統合する能力が試されます。
トリプルパッセージ
トリプルパッセージは、3つの関連する文書を読んで解答する問題形式です。
全部で3セットあり、各セットが5問ずつ、合計15問です。
2つの文書または3つの文書すべてを読まないと解答できない問題も含まれています。
複数の文書から必要な情報をすばやく見つけ出し、それらを適切に関連づける力が必要です。
TOEIC®Part7の問題パターンは7つ
TOEIC®L&RのPart7の問題パターンは7つあります。
それぞれの特徴や解き方を紹介します。
1.目的・概要問題
目的・概要問題は、文章全体の理解度をはかる問題として、文書の最初の設問で登場することが多いです。
問題の文書を読む前に設問に目を通し、文書から何の情報を探すべきか把握しておくと解答しやすいでしょう。
2.詳細情報問題
詳細情報問題は、文書中の具体的な情報や事実を問う設問です。
文書から必要な情報を見つけ出せるかがポイントになります。
選択肢の表現が、文書での表現から言い換えられていることもあるため注意しましょう。
3.選択肢照合問題
選択肢照合問題は、文書から情報を正確に読み取り、もっとも適切な選択肢を選ぶ設問です。
問題を解くには、話の展開をしっかりと理解する必要があります。
本文のどこにヒントがあるかわかりにくいため、本文と選択肢の両方の意味を把握できていなければ正解することは難しいでしょう。
4.NOT問題
NOT問題は、文書の内容と異なる情報や言及されていない情報を選ぶ設問です。
設問中に大文字で「NOT」と書かれている問題がNOT問題に該当します。
文書に書かれている情報を選択肢から消去し、解答を導き出しましょう。
5.同義語問題
同義語問題は、本文中の特定の語句と同じ意味を持つ表現を選択肢から選ぶ設問であり、文脈にもとづいた語彙力と読解力が問われます。
この問題では、単語だけで判断して選択肢を選んではいけません。
まずはしっかりと本文を読みましょう。
そのうえで、問われている語句と選択肢の語句を入れ換えてみて、意味が通じるかを確認し、解答を選んでください。
6.文挿入問題
文挿入問題は、与えられた1文を本文中の適切な場所に挿入する設問です。
文章の論理的な流れを理解する能力が問われます。
話の全体像をつかめていないと解答できません。
ほかの問題を解く時間を残すために、このパターンの問題は最後に解答するというのもひとつの方法です。
7.意図問題
意図問題は、チャット形式の文章から発言の意図を読み取る設問です。
54問あるPart 7の中で、2問が意図問題です。
この問題では、表面的な単語の意味が尋ねられているのではなく、その単語を発した人の意図が尋ねられています。
会話の流れを正しく理解することが正解のカギとなります。
とくに問われている語句の前の発言に注目し、話の展開を正確に把握しましょう。
TOEIC®Part7の問題パターンと特徴については、こちらの記事でくわしく紹介しています。
リーディングセクションの対策法をパート別に解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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TOEIC®Part7を攻略する5つのポイント
TOEIC®L&RのPart7は、時間管理と読解力の両方が試されるパートです。
ここでは、Part7を攻略するための5つのポイントを解説します。
目標スコアをクリアするために、ポイントをおさえて学習に取り組みましょう。
時間配分を意識する
リーディングセクションのPart5からPart7の試験時間は75分です。
それぞれのパートでは、以下の時間を目安に解答しましょう。
- Part5・Part6:各10分
- Part7:55分
Part7は全部で54問なので、1問あたり約1分で解答する必要があります。
ただし、すべての問題に1分かけるのがベストではありません。
シングルパッセージの問題を1分より短い時間で解き、ダブルパッセージやトリプルパッセージの問題に多くの時間をあてるのが高いスコアを取得するコツです。
Part7は知識を問う問題ではなく、読むというスキルを評価する問題です。
読めれば解けるため、Part5・Part6で時間をかけすぎることのないよう、意識しておきましょう。
テーマを把握する
Part7を攻略するには各文書のテーマをすばやく把握することも大切です。
問題の文書の上には、それぞれインストラクションが書かれています。
それを読むと文書のテーマがわかります。
たとえば、“refer to the following advertisement”なら「広告」、 “refer to the following text message chain”なら「チャット」といった具合です。
ほかにも「article(記事)」「 information(情報)」「e-mail(電子メール)」「online shopping cart(オンライン・ショッピングカート)」など、さまざまなテーマがあります。
テーマを把握すると、書かれている情報がある程度予測できるため、長文が読みやすくなるでしょう。
文章全体を読んで概要を掴む
Part7を攻略するために、文章全体を読んで概要を掴むようにしましょう。
「目的・概要問題」「NOT問題」「文挿入問題」などは、全体の内容を理解していないと解くのが難しいです。
問題の文書は通常、冒頭で目的や概要が示され、その後に詳細な情報へと話が展開されます。
そのため、文書の冒頭の内容をおさえておくと、全体像を把握しやすくなるでしょう。
まずは、文章全体をすばやく読み通して、概要を掴むことを意識してみてください。
問題パターンを見極める
Part7攻略のためには、問題パターンの見極めも欠かせません。
前述の7つの問題パターンのどれに該当するかがわかれば、本文中から探すべき情報や注目すべきポイントが明確になります。
実践問題を解く際には、問題パターンを確認しながら取り組むとよいでしょう。
また、本文の流れと設問の順序はほぼ一致するため、設問1の答えを見つけたら、設問2の答えはそれ以降から探すというコツも知っておくと解答時間が短縮できます。
文書は全部読む
Part7を解く際、記載されている文書はすべて読むようにしましょう。
Part5・Part6に時間がかかりすぎてしまうと、Part7を解く時間が短くなってしまうことがあります。
そのような場合、文書を読み飛ばしてしまうこともあるかもしれません。
しかし、Part7の問題ではすべての文書を読まなければ正解を導き出すことは難しいです。
とくにダブルパッセージとトリプルパッセージの問題では、それぞれの文書の情報が関連づけられていたり、一方の文書の情報が他方の文書の内容を補完していたりすることがあります。
情報が欠けると正解を導き出せない問題もあるため、注意しましょう。
TOEIC®Part7「時間が足りない」を解決する3つの方法
TOEIC®L&RのPart7で多くの受験者が直面する問題は、時間が足りないことではないでしょうか。
この問題を解決するために、3つの効果的な方法を紹介します。
練習問題を解きまくる
公式問題集や市販の問題集などを活用し、練習問題を解きまくりましょう。
TOEIC®Part7の問題形式と設問形式には、ある程度決まったパターンがあります。
練習問題を繰り返し解き、パターンに慣れることで、効率的に解答できるようになります。
また、練習問題を解く際にも実際のテスト環境を意識し、時間制限を設けることも大切です。
時間感覚を養えれば、自信を持って本番に臨めるでしょう。
速読力を身につける
TOEIC®Part7で全問題を解き切るためには、速読力が不可欠です。
速読力を身につけるための段階的なアプローチとして、まずは日本語の長文で読解スピードを上げる練習から始め、英語の長文に移行していくことをおすすめします。
日本語の長文を読むときに意識してほしいのが、文章構成を確認しながら読むことです。
文章の関連性を意識することは、英語の長文を読む際にも役立ちます。
言語にかかわらず長文を読むことにストレスを感じる方は、まず日本語の長文を読むことからはじめてみてはいかがでしょうか。
わからない問題は諦める
TOEIC®でより高いスコアを目指すなら、時にはわからない問題を諦める判断も必要です。
難しい問題に時間を費やしすぎると、ほかの解ける問題に取り組む時間が足りなくなってしまいます。
解答に時間がかかりそうな問題はいったん諦めて、あとで時間が余れば戻ってくるという戦略が有効です。
1問に執着しないことでより多くの問題に取り組む時間を確保できるため、結果的にスコアアップにもつながるでしょう。
TOEIC®Part7対策におすすめ!3つの勉強方法
TOEIC®L&RのPart7対策におすすめの3つの勉強方法を紹介します。
自分に合った勉強方法を選んで、Part7に必要なスキルを効率的に向上させましょう。
TOEIC®公式の参考書・問題集
TOEIC® Programの各テストを開発しているETSが制作・監修する参考書や問題集は、実際のテストを再現したものです。
繰り返し解くことでTOEIC®の問題形式に慣れ、本番でも落ち着いて取り組めるでしょう。
なかには、TOEIC®Part7の対策に特化した問題集もあります。
Part7を確実に解き切るための基礎トレーニングや、文書タイプ別の速読演習などが掲載されているため、Part7を重点的に勉強したい方は活用してみてはいかがでしょうか。
ただしTOEIC®の問題形式は変更されることがあります。
学習の際は、最新の教材を選ぶように心がけましょう。
オンライン講座・アプリ
TOEIC®対策ができるオンライン講座・アプリも多くあります。
TOEIC®公式のものには、「TOEIC®公式eラーニング 基礎編 Listening & Reading」や「TOEIC®公式教材アプリ」があります。
「TOEIC®公式eラーニング 基礎編 Listening & Reading」は、公式のオンライン学習プログラムで、Part7を含むすべてのパートの対策が可能です。
「TOEIC®公式教材アプリ」は、スマートフォンやタブレットで学習できる公式アプリです。
これらを活用すれば、忙しい方でもスキマ時間を利用して学習に取り組めるでしょう。
また、スキマ時間に効率的に勉強したい方には、スタディングの「TOEIC® TEST対策講座」もおすすめです。
TOEIC®満点講師のわかりやすい動画講座と充実した問題演習を通じて、短期間でスコアアップを目指せるオンライン講座です。
Part7に特化した講座ではありませんが、スマートフォンだけで「読む・聞く・話す・書く」の4技能を総合的に学べます。
ぜひご検討ください。
無料の問題集サイト
TOEIC®の問題形式に慣れるには、無料の問題集サイトも活用するとよいでしょう。
無料の問題集サイトは多数あり、「TOEIC® 無料問題」などと検索すると多くのサイトがヒットします。
ただし、実際のTOEIC®テストの難易度や出題傾向と異なる可能性があります。
利用する場合はあらかじめ確認しておくことが大切です。
なお、TOEIC®公式ページには「サンプル問題」が無料で公開されています。
問題数は限られていますが、実際のテストの出題形式やレベルを知るには役立つでしょう。
またTOEIC®公式の無料サービスとして「穴埋めエクササイズ」もあります。
これは毎週1回、メールで英語の穴埋め問題が配信されるサービスです。
TOEIC®Part7に特化したものではありませんが、継続的な学習習慣を身につけるのに有効です。
気になる方は下記のリンクからチェックしてみてください。
【参考】IIBC「テストの形式と構成」
【参考】IIBC「穴埋めエクササイズとは」
まとめ
今回は、TOEIC®Part7の問題形式や対策について解説しました。
- TOEIC®Part7はリーディングセクションの最後のパートで、54問の長文読解問題
- TOEIC®Part7の問題形式は、問題の文書の数によって3つに分けられる
- 問題パターンは、「目的・概要問題」「詳細情報問題」「選択肢照合問題」「NOT問題」「同義語問題」「文挿入問題」「意図問題」の7つ
- TOEIC®Part7攻略のポイントは、「時間配分を意識する」「テーマを把握する」「文章全体を読んで概要を掴む」など
- 解答時間が足りないなら、「練習問題を解きまくる」「速読力を身につける」「わからない問題は諦める」の3つの方法で解決しよう
- TOEIC®Part7対策には、公式の参考書・問題集や、オンライン講座・アプリなどの活用がおすすめ
TOEIC®Part7の攻略には継続的な学習が大切です。
今回紹介した攻略のポイントやおすすめの勉強法などを参考に、スコアアップを目指しましょう。