単語力はすべての基礎
ある程度スコアが上がってくると、多くの方が単語学習をやめてしまいます。ひととおりのTOEIC頻出単語を覚えて満足してしまい、その後は問題演習だけで十分だと考えてしまう方が多いようです。しかし、このように自分の単語力を過信してしまうと、スコアの停滞につながります。
単語力はすべての基礎であることを理解し、少しでも多くの単語を覚えておくことが大切です。目標スコアによって覚えなければならない単語も変わってきます。それぞれのスコア帯に応じた単語帳が出版されていますので、積極的に利用して単語力を補強しましょう。
どれだけ多くの単語を覚えたとしても、知らない単語が出てくる可能性は否定できません。文脈から単語の意味を推測することもできますが、あらかじめ知っておいたほうが安心です。900点を取得した多くの受験者も、引き続き単語の学習に取り組んでいます。
単語の学習は地道で根気がいるため、多くの方が挫折したり、遅らせたりしてしまいます。しかし、スコアアップのためには欠かせない要素です。スコアが停滞しているときほど単語力の向上に努めましょう。
長文を「読んだ気」になるのは危険
スコアアップのために乗り越えなければならない壁のひとつが、長文問題です。Part.7には、丁寧に読み解かなければ正解がわからない長文問題が多数出題されています。ハイスコアを取得するためには、このPartまでに少しでも多くの時間を残しておくことが大切です。
一方で、リーディングパートは急ぐあまり、「読んだ気」になってしまうこともあります。確かにスピードは大切ですが、読解の精度が低下してしまうと本末転倒です。リーディングパートのスコアが停滞している場合は、「読んだ気」になっていないか一度確認してみましょう。
最初は時間がかかったとしても、TOEIC対策ではひとつの長文を知らない単語や文法がなくなるまで丁寧に読む練習をしてください。徐々に慣れていったら、続いてスピードアップを目指します。この練習の積み重ねによって、スピードと正確性を両立しながら長文を読めるようになるはずです。
600点程度であれば、この「読んだ気」のリーディングでも達成できると考えられています。しかし、700、800点を目指すのであれば、スピードと正確性を両立した高度なリーディングスキルが必要です。長文に関してはすべて和訳してみて、「読んだ気」になっていないか確認してください。
目標スコアに相当する文法理解を
スコア停滞の理由のひとつとして、さらにスコアを上げるための文法が備わっていないことがあげられます。単語と同じように、文法力はスコアへはっきりと反映されるため、継続して向上させなければなりません。600点程度であれば、高校英語の基礎レベル文法で対応できますが、700、800点を目指す場合は大学受験レベルや応用的な英文法を網羅している必要があります。
Part.5、6で正解できない問題がある場合は、まだしっかりと理解していない文法があるのかもしれません。また、勉強した文法がしっかりと定着していない可能性もあります。それぞれのレベルに適した文法書がありますので、演習と復習を繰り返して抜け落ちがないようにしてください。
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スコアの停滞のポイントと、打破するためのポイントについてお話ししました。停滞することなく順調にスコアアップできれば理想ですが、勉強を続けていると多くの方が壁を経験します。そんなときこそ停滞させている要素をしっかりと把握し、適切な対策をとってください。