
TOEIC®400点は基礎的な英語力があるレベルです。
英語力の基礎が備わっているかどうかを判断できるスコアであるため、英語に自信がない人や英語にブランクがある人も目標にしやすいスコアと言えます。
本記事では、TOEIC®400点の英語レベルや400点をとるための勉強法、勉強が続かない場合の対策についてお伝えします。
TOEIC®400点の英語レベルと目指す理由
TOEIC®400点の英語レベルと400点を目指す理由を確認していきましょう。
いろいろな観点からTOEIC®400点のレベル感を紹介しますので、イメージしてみてください。
TOEIC®400点は「基礎的な英語力はあるレベル」
TOEIC®400点は「基礎的な英語力はあるレベル」で、CEFR(セファール)によるとA2に相当します。
CEFRとは、英検やTOEIC®などの試験結果を比較できる基準です。A1・A2・B1・B2・C1・C2の6段階にわけられており、A2は下から2番目です。
「基礎段階の言語使用者」に該当するレベルで、身近な話題に関する内容やなじみのある英語表現については十分に理解できます。
また、はっきりとした発音でゆっくりと話してもらえれば聞き取れるため、日常的なコミュニケーションも可能です。
ただし複雑な内容や流暢な会話にはついていけないことも多いでしょう。
TOEIC®400点は「英検準2級に相当するレベル」
CEFRによると、TOEIC®400点は英検(実用英語技能検定)準2級に相当するレベルです。
ただし、TOEIC®と英検は目的や試験方法などが異なっており、一概に比較することは難しいです。
CEFRによる比較はあくまでも目安のひとつとして考えてください。

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TOEIC®で400点とるには4~5割の正解が必要
TOEIC®は990点満点のテストなので、単純に考えると400点とるためには4〜5割の正解が必要です。
ただし、TOEIC®は1問〇点という配点ではないため、「〇問正解できれば400点取れる」と明言することはできません。
TOEIC®のスコアの仕組みについては、こちらの記事でくわしく紹介しています。
TOEIC®を受験する前に押さえておきたい基本的な情報です。ぜひ確認してください。

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英語に自信がない人はまず400点を目指そう
英語に自信がない人や英語にブランクがある人は、TOEIC®400点を目指してみてはいかがでしょうか。
TOEIC®400点は基礎的な英語力があれば取得できるスコアです。中学レベルから勉強をはじめても十分に目指せます。
まずは単語や文法といった基礎的な知識のインプットからはじめましょう。
楽しみながら英語学習を続けることも大切です。
具体的な勉強方法や勉強を継続するコツについてはこの後紹介します。
TOEIC®400点を達成するためにすべき3つのこと
TOEIC®400点を達成するためにすべきことは以下の3つです。
- TOEIC®の問題形式を知る
- 中学レベルの単語を覚える
- 中学レベルの文法を覚える
ひとつずつ見ていきましょう。
TOEIC®の問題形式を知る
TOEIC®の勉強を始める前に、問題形式を把握しておきましょう。
問題形式を知ることで、学習計画を立てたり効率的に勉強を進めたりしやすくなります。
苦手なパートを特定することにも役立つでしょう。
どのような時間配分で問題を解いたらよいのかを確認できるため、本番に向けた戦略設計にも有効です。
問題形式をつかむには公式問題集がおすすめです。
公式問題集に目を通し、問題形式や問題数などの全体像をつかみましょう。
勉強を始める前に公式問題集を確認することは大切ですが、いきなり問題を解くのはおすすめできません。
正しく対策をしないうちから実践的な問題を解こうとすると難しく感じてしまい、挫折するリスクが高まってしまいます。
この段階では、問題形式や問題数などの全体像をつかむために公式問題集を活用し、問題を解くのはある程度勉強を進めた後にしてください。
中学レベルの単語を覚える
TOEIC®400点を達成するには、中学レベルの単語をしっかりと覚えている必要があります。
中学校で学ぶ英単語は約1,600~1,800語、TOEIC®400点に必要な英単語は約3,000語と言われています。
一見すると、中学レベルの単語を覚えるだけでは400点に到達しないように感じるかもしれません。
しかし、中学校で学ぶ単語はTOEIC®400点に必要な単語の基礎となっていることも多いため、まずは中学レベルの単語を完璧に覚えましょう。
単語を覚える際は、単語帳を1冊決め、それを繰り返し確認していきます。
いろいろな教材に手を出すよりも、1冊を徹底的に繰り返すほうが定着しやすいので、まずは1冊購入してみましょう。
覚える際は、声に出しながら発音と一緒に意味を覚えるのがポイントです。
綴りと意味、発音が正しく結びつくと、リスニング問題にも役立ちます。
中学レベルの文法を覚える
TOEIC®400点を達成するには、中学レベルの文法を覚えることも重要です。
TOEIC®では文法そのものを知らないと解けない問題が出題されるため、文法知識は必須です。
また、文法を正しく理解できると、英語をいちいち日本語に訳さなくても理解できるようになります。
解答スピードがアップするため、スコアアップにもつながるでしょう。
まずは中学レベルの文法を学べる教材を1冊用意しましょう。
教材を選ぶ際は、自分が理解できる学年の1つ下の学年のものを選ぶと勉強を進めやすいです。
TOEIC®に必要な文法力についてはこちらの記事でお伝えしています。
TOEIC®満点講師がわかりやすく解説していますので、あわせてご確認ください。

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TOEIC®の勉強が続かない場合の対策3選
TOEIC®の勉強を始めてみたものの、勉強が続かないケースもあることでしょう。
そのような場合は、以下の対策を試してみてください。
- スキマ時間を活用した勉強を習慣化する
- 仲間と一緒に勉強する
- 勉強方法を見直してみる
勉強を習慣化し、楽しく勉強できる仕組みを整えることが大切です。
スキマ時間を活用した勉強を習慣化する
TOEIC®の勉強が続かない場合は、スキマ時間を活用し、勉強を習慣化してみてください。
TOEIC®を受けようと思ったものの、「時間がとれなくて勉強を続けられない……」というケースにはとくに効果的です。
時間の使い方を振り返ってみると、多くのスキマ時間があることがわかると思います。
通勤・通学の時間や人との待ち合わせ時間など、一つひとつはほんの数分かもしれません。
しかし、それらの時間を有効に使えばしっかりと知識をインプットできます。
スキマ時間には、単語を覚えたり英語の音声を聞いたりするのがおすすめです。
スマートフォンで勉強を進められるアプリや動画なども多くあるので、活用してみるとよいでしょう。
「スタディングTOEIC®対策講座」はスマートフォンでTOEIC®対策を完結できる教材です。
スキマ時間を最大限に活用したい方にはぴったりなので、ぜひチェックしてください。
仲間と一緒に勉強する
勉強のモチベーションが続かない場合は、仲間と一緒に勉強してみるのもおすすめです。
仲間と一緒に勉強することで、自分もがんばろうという気持ちが自然に高まります。
仲間の存在がよい刺激となりモチベ-ションアップにもつながるでしょう。
TOEIC®を目指す仲間が身近にいない場合は、コミュニティに参加するのもひとつの方法です。
オンラインのコミュニティなら、地方在住の人や忙しい人でも参加しやすいです。
講師がいるものやメンバー同士がお互いをフォローし合うもの、情報交換が活発なものなど、それぞれ特色があります。
SNSやネット検索などで自分に合うコミュニティを探してみてはいかがでしょうか。
ひとりだとサボってしまう、勉強を始めるまでのハードルが高いという人は試してみてください。
勉強方法を見直してみる
勉強をしているのになかなか成果が出ないと、勉強を続けるのがツラくなってしまいます。
このような場合は、勉強方法が合っていない可能性を考慮し、勉強の方向性をチェックしてみましょう。
勉強方法を見直すポイントは、自分の弱点とTOEIC®の出題傾向を確認することです。
具体的には、単語力が足りないのか、文法の知識が不足しているのか、実践的な演習ができていないのかといった勉強の進め具合のほか、TOEIC®に特化した対策ができているかという点を確認します。
問題点がわからない場合は、TOEIC®で目標点数を取得できた人に話を聞いたり、経験談が書かれたブログを読んだりするのも参考になります。
さきほどお伝えしたようなコミュニティに参加するのもよいかもしれません。
方法を見直すことで勉強を続けやすくなるケースもあります。自分の勉強方法に固執しすぎず柔軟に対応してみてください。
TOEIC®400点は就活に役立つ?
TOEIC®400点は中学卒業程度のレベルであり、大学生が就活をする際のアピールにはつながらないでしょう。
TOEIC®Programを活用している企業を対象とした調査によると、新入社員に求めるTOEIC®のスコアは平均535点であり、400点とは大きな差があります。
また大学生の平均点は596点です。
400点では平均以下の英語レベルしかないことの証明になってしまい、逆に英語力について不安を感じさせてしまいかねません。
ちなみに高校生の就活であっても、TOEIC®400点ではアピールにつながりにくいと考えられます。
高校生の平均点は510点なので、こちらも英語ができることの証明にならないからです。
TOEIC®400点は就活に役に立つスコアではありませんが、今後のがんばり次第では就活に役立つ目安である600点を超えることも可能です。
600点を取得する前のステップとして考え、段階的に学習を進めていきましょう。
【参考】IIBC「英語活用実態調査」
【参考】IIBC「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2024 2023年度受験者数と平均スコア」