TOEIC®の種類を徹底解説!テストごとの特徴や違い、どれを受けるべきかも紹介

TOEIC®Programの公開テストは、全部で5種類です。

テストごとに測定する能力やレベルが異なるため、目的や英語力に合った種類を選びましょう。

また受験方法には2種類あります。

事前に申し込み方法や実施方法などを確認し、準備しておくと安心です。

この記事では、TOEIC®テストの種類や特徴について解説するとともに、どの種類を受けるべきかについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

TOEIC®Programのテストは5種類 

個人で受験できるTOEIC®Programの公開テストは、全部で5種類です。

TOEIC®Programは、TOEIC®とTOEIC Bridge®の2つのテストブランドで構成されています。
さらに、TOEIC®には3種類、TOEIC Bridge® には2種類のテストがあります。

5種類のTOEIC®Programテストには、それぞれどのような特徴があるのかをみていきましょう。

TOEIC®|3種類あるテストの特徴とは

TOEIC®は、日常生活やグローバルビジネスにおける生きた英語力を測る、世界共通のテストです。

聞く・読む力を測る「TOEIC® Listening & Reading Test」と、話す・書く力を測る「TOEIC® Speaking & Writing Tests」、話す力を測る「TOEIC® Speaking Test」の3つに分かれています。

ここでは、3種類あるTOEIC®テストの特徴について、くわしく解説します。

TOEIC® Listening & Reading Test

TOEIC® Listening & Reading Test(以下、TOEIC® L&R)は、リスニングとリーディングの能力を測る、もっとも一般的なテストです。

リスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)に答えることで「聞く」「読む」英語力を測ります。

解答はマークシート形式で、問題用紙とは別の解答用紙に記入します。

出題形式は毎回同じです。

テストは英文のみで構成されており、英文和訳・和訳英文といった設問はありません。

TOEIC® L&Rの結果は合格・不合格ではなく、トータル10~990点の5点刻みの「スコア」として示されます。

TOEIC® L&Rは、身近なシーンからビジネスシーンまで幅広い場面での英語力を身につけたい人におすすめのテストです。

TOEIC® Speaking & Writing Tests

TOEIC® Speaking & Writing Tests(以下、TOEIC® S&W)は、スピーキングとライティングの能力を測るテストです。

スピーキング(11問・約20分)、ライティング(8問・約60分)の問題に答えることで、「話す」「読む」英語力を測ります。

TOEIC® S&Wは、試験会場のパソコンとヘッドセットを使用して受験する形式です。

結果は、各テストとも0〜200点、10点刻みのスコアとして示されます。

スピーキングでは、音読や写真の描写、自分の意見を述べる問題、ライティングではEメールへの返信、自由記述問題などが出題されます。

TOEIC® S&Wは、実際のビジネスシーンを想定した問題が出題されるテストです。

国際的なビジネスコミュニケーション場面において、英語による発信能力を向上させたい人におすすめです。

TOEIC® Speaking Test

TOEIC® Speaking Testとは、スピーキングの能力を測るテストです。

スピーキング(11問・約20分)の問題のみで、「話す」能力を測定します。

TOEIC® S&W同様、テストは試験会場にあるパソコンとヘッドセットを使用して受験する形式です。

結果は0点〜200点、10点刻みの「スコア」で表示されます。

問題構成・内容は、TOEIC® S&Wのスピーキングと同じ内容です。

単独で受験できるのは、Speaking Testのみです。
公開テストにおいて、Writing Testのみの受験はできません。

Writing Testを受験したい場合は、TOEIC® S&Wを申し込むとよいでしょう。

TOEIC® Speaking Testは、英語のスピーキング能力を証明できるなく、スピーキング能力の力試しとしても活用できます。

TOEIC Bridge®|2種類あるテストの特徴とは

TOEIC Bridge®とは、英語初級者から中級者を対象とした世界共通のテストです。

聞く・読む力を測る「TOEIC Bridge® Listening & Reading Tests」と、話す・書く力を測る「TOEIC Bridge® Speaking & Writing Tests」との2種類に分かれています。

TOEIC®が日常生活からビジネスシーンまで幅広い英語力を測定するのに対し、TOEIC Bridge®は日常生活を題材に基礎的な英語力を測定するのが特徴です。

ここでは、2種類あるテストの特徴について紹介します。

TOEIC Bridge® Listening & Reading Tests

TOEIC Bridge® Listening & Reading Tests(以下、TOEIC Bridge® L&R)とは、英語初級・中級者のリスニングとリーディングの能力を測るテストです。

リスニング(約25分間・50問)、リーディング(35分間・50問)に答えることで、日常生活で活用できる「聞く」「読む」英語力を測ります。

テストは、英文のみで構成されています。
和文英訳・英文和訳といった設問はありません。

出題形式は毎回同じで、すべて問題用紙とは別の解答用紙にマークシート形式で記入します。

結果は合格・不合格ではなく、30〜100点の1点刻みの「スコア」として示されます。

TOEIC Bridge® L&Rは、TOEIC® L&Rよりも問題数やテスト時間が半分、リスニングスピードもゆっくりです。

TOEIC Bridge® Speaking & Writing Tests

TOEIC Bridge® Speaking & Writing Tests(以下、TOEIC Bridge® S&W)とは、英語初級・中級者のスピーキングとライティングの能力を測るテストです。

スピーキング(8問・約15分)、ライティング(9問・約37分)で、日常生活で活用できる「話す」「書く」英語力を測ります。

テストは、試験会場にてパソコンとヘッドセットを使用して受験する形式です。

結果は、合格・不合格ではなく、30〜100点の1点刻みの「スコア」として表示されます。

TOEIC Bridge® S&Wは、TOEIC® S&Wよりも問題文が短いです。

問題の指示も具体的で、求められるタスクも易しいのが特徴です。

TOEIC®Programの受験方法は2種類

TOEIC®Programの受験方法には、「公開テスト」と「IPテスト(団体特別受験制度)」の2種類があります。
どちらを受験しても、出題形式やスコアの有効性に違いはないものの、申し込み方法や公式認定証発行の有無などは異なります。

それぞれの受験方法について、みていきましょう。

公開テスト

公開テストとは、個人で申し込むテストのことです。

TOEIC®公式サイトから申し込みを済ませ、TOEIC®運営元である一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(以下、IIBC)の管理のもと、指定した場所・設定された日時にて受験します。

試験は月に1〜2回、午前と午後に実施される場合が多いです。

公開テストでは、最新のデータを元にアップデートされた問題が出題されます。

スコアを証明するものとして、受験者の写真・署名が記載される紙の公式認定証と、デジタル公式認定証の2種類が発行されるのも公開テストの特徴です。

紙の公式認定証は、公開テストの受験者のみに発行されます。

IPテスト(団体特別受験制度)

IPテストとは、企業や団体、学校などがテスト実施期間を任意に設定できる、団体向けプログラムです。

IPテストには、主催団体が指定した場所で行う会場受験とオンライン受験があります。

会場受験の場合は、テストはマークシート形式です。
オンライン受験の場合、パソコンを使用して解答するため、24時間いつでも受験可能です。

TOEIC® L&RのIPテスト(オンライン受験)では、CATと呼ばれるテストシステムが採用されており、公開テストに比べて試験時間は半分ですみます。
テスト結果は、受験後その場ですぐに確認することが可能です。

IPテストでは、過去の公開テストを組み合わせて作成された問題が出題されます。

IPテストは、公開テストよりも手軽に受験ができますが、公式認定証は発行されないことに注意が必要です。

TOEIC®はどの種類を受けるべき?3つの目的ごとに解説

TOEIC®Programには5種類あることを理解できていても、実際にどの種類を受けるべきかを迷う方は多いのではないでしょうか。

TOEIC®テストはそれぞれ特徴が異なるため、目的や現在の英語力に合わせて選択する必要があります。

ここでは、3つの目的ごとにおすすめのテストを紹介します。

就活・転職に生かすならTOEIC® Listening & Reading Test

就活・転職に生かすなら、TOEIC® Listening & Reading Testがおすすめです。

一般的に、TOEIC®テストといえばTOEIC® L&Rを指すことが多いです。

企業のグローバル化も進む中、TOEIC® L&Rは、採用や昇格、海外出張や赴任の基準として活用されています。

実際に、募集要項としてTOEIC®スコアを条件提示している企業や、社内でTOEIC® L&RのIPテストを実施し、獲得したスコアを昇格要件に設定している企業もあります。

新入社員に対してTOEIC® L&Rを実施している企業も多いです。

TOEIC® L&Rを受験し、より高いスコアを取得することは、希望する企業への就職・転職において大きな武器となります。

英語力を底上げするならTOEIC® Speaking & Writing Tests

英語力を底上げするなら、TOEIC® Speaking & Writing Testsがおすすめです。

TOEIC® L&Rが受動的な英語力を測るのに対し、TOEIC® S&Wは能動的な英語力を測ります。

内容が伝わったかどうかをポイントに採点しており、文法の間違いや発音ミスなどは減点対象とはなりません。

相手に伝えたいことを伝えられるかどうか、英語での即応即答能力が試せるテストです。

国際的なコミュニケーションを図るうえで、英語をアウトプットする力は重要です。

アウトプット力を強化するため、海外赴任要件にTOEIC® S&Wを活用している企業もあります。

TOEIC® S&Wは、英語での円滑なコミュニケーションが可能であること、実社会での即戦力になり得る人材であることの証明としても活用できます。

英語に自信がないならTOEIC Bridge® Listening & Reading Test

英語にあまり自信がない人は、TOEIC Bridge® Listening & Reading Testがおすすめです。

英語を基礎から学びたい人や英語学習を頑張る親子など、多くの人が活用できます。

TOEIC Bridge® L&Rは、TOEIC® L&Rの入門編です。

身近な日常生活場面が題材となっており、英語に苦手意識のある人やお子さまでも楽しみながら英語学習に取り組めます。

初級・中級者が自分の弱点や学習に向けてのポイントを把握しやすいよう設計されているため、TOEIC®テストへの架け橋としても有効活用できます。

まとめ

今回は、TOEIC®の種類や特徴、どれを受けるべきかまで紹介しました。

以下、今回のまとめです。

  • TOEIC®Programは、測定する能力・レベル別に5種類ある
  • TOEIC®は、日常生活やビジネスで生きる英語力を測るテストで、3種類ある
  • TOEIC Bridge®は、英語初級者から中級者を対象としたテストで、2種類ある
  • TOEIC®Programの受験方法は、公開テストとIPテストの2種類ある
  • TOEIC®は、自分の目的に合わせてテストの種類を選択するのがおすすめ

TOEIC®の学習を進めるうえで大切なことは、明確な目標を持つことです。

目的に合ったTOEIC®Programを選択し、目標スコアを目指していきましょう。