TOEIC IPテストについて解説!オンライン受験の対策方法も

TOEIC IPテストについて解説!オンライン受験の対策方法も

TOEICには、公開テストとIPテストという異なる受験制度があります。

これらの違いについて理解できているでしょうか。

本記事では、2つの受験制度を比較し、IPテストならではのメリットをお伝えします。

また、IPテストには会場で受験するものとオンラインで受験できるものがあります。

記事後半では、IPテスト(オンライン)ならではの対策方法も紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

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TOEIC IPテストとは?

TOEIC IPテストとは、TOEICの団体受験制度です。大学や企業、英会話スクールなど各団体が試験会場・日時を設定し、TOEICのテストを実施します。

団体に所属していない場合は、IPテストで受験することはできません。

 

IPテストの特徴として、公開テストと試験問題が異なることがあげられます。

公開テストでは毎回新しい問題が出題されますが、IPテストは過去の公開テストの問題が再利用されています。

また、オンライン受験が可能なこともIPテストの大きな特徴です。

 

ほかにも公開テストとIPテストにはいくつか異なる点があります。

次の章で比較していきましょう。

 

TOEIC IPテストと公開テストの違いを比較!

TOEICには、公開テストとIPテストがあります。

さらにIPテストには、会場で受験するものとオンラインで行うものがあります。

それぞれの違いについて、次の表にまとめました。

 公開テスト
IPテスト(会場)
IPテスト(オンライン)
実施方法マークシート方式マークシート方式パソコンでの受験
試験時間約2時間約2時間約1時間
問題数200問200問90問
受験料7,810円(税込)4,230円(税込)4,230円(税込)
試験会場IIBCが指定各団体が指定する試験会場各団体が指定する試験会場または自宅等
試験日IIBCが設定(月1回程度)各団体が指定各団体が指定または自身の都合に合わせて受験可能
申し込み方法TOEIC申し込みサイトから申し込み団体を通じて申し込み団体を通じて申し込み
テスト結果試験日から17日後試験日から5営業日試験後すぐ
公式認定証発行される発行されない発行されない

 

TOEIC IPテストで受験する6つのメリット

ここからはTOEIC IPテストと公開テストの違いを踏まえて、IPテストで受験するメリットについて見ていきましょう。

自身がTOEICを受ける目的とあわせて、確認してみてください。

 

1.受験料を抑えられる

TOEIC IPテストのメリットとして、公開テストと比べ受験料が安いことがあげられます。

公開テストは7,810円ですが、IPテストは4,230円と、約半分の価格で受験が可能です。

一度の受験で目標スコアに到達しない場合や、自身の英語力の成長度合いを確認するために何度も受験したいという場合もあるでしょう。

「TOEICを何度も受けるのは価格が気になる」という人も、IPテストなら気軽に受験できるのではないでしょうか。

なお、公開テストにはリピート割引がありますが、IPテストにはありません。

とはいえ、リピート割引適用後の公開テストの受験料は7,150円なので、IPテストを受けるほうが受験料を抑えられます。

 

2.自分の都合を考慮して受験できる

TOEIC IPテストは、会場や日時に融通がきくこともあるので、受験のスケジュールを立てやすいといったメリットがあります。

会場で受験する場合は、テストの日時、場所は各団体が指定します。

受験者自身で決められるわけではありませんが、通っている大学や会社が試験会場になる可能性もあるので、受験しやすいでしょう。

オンライン受験の場合は、団体が指定する会場または自宅での受験が可能です。

自宅で受験する際は、団体が指定する期間内であれば、好きな時間に受験することもできます。

仕事や学業で忙しい人でも、受験の都合をつけやすいのがIPテストのメリットです。

 

3.テスト結果が早くわかる

TOEIC IPテストは、公開テストに比べてテストの結果が早くわかります。

スコアの確認方法・通知時期はそれぞれ次の通りです。

 

▼公開テストの場合

試験日から約17日後に申し込みサイトにて確認が可能です。

公式認定証は試験日から30日以内に自宅へ郵送されます。

 

▼IPテストの場合

会場で受験する場合、試験日から約5日後に結果が受験団体へ郵送されます。

オンラインだと試験後すぐに確認できます。

IPテストでは試験後すぐ〜5日後にスコアを確認できるので、テスト結果を急いでいる人にはとくにおすすめです。

テスト結果が早くわかる利点として、次の勉強計画を立てやすいことや、履歴書にすぐにスコアを書けることがあげられます。

 

4.申し込みの手続きが楽

TOEIC 公開テストとIPテストとでは申し込み方法が異なります。

公開テストの場合は、自分でTOEIC申し込みサイトに登録し、受験申し込みをすることが必要です。

個人情報の入力のほか、日時や受験地、支払い方法の選択が必要で、申し込み完了までのプロセスが長くなっています。

 

一方、IPテストの申し込み方法は、団体によって異なりますが、申し込み用紙への記入と受験料の支払いのみで申し込みが完了するため、公開テストよりも手続きが楽と感じるでしょう。

また公開テストは、受験票に顔写真を張り付ける必要があります。

IPテストでは顔写真は必要ないので、その点からもIPテストのほうが申し込み手続きが楽だといえます。

 

5.オンラインの場合は短い時間で受けられる

TOEIC IPテスト(オンライン)の試験時間は約1時間と、公開テストの半分の時間で受験できます。

オンライン受験の試験時間が短い理由は、CATが採用されているからです。

CATとはComputer Adaptive Testの略で、受験者の力量に合わせてリアルタイムで出題形式が変わるシステムのことです。

このCTAを採用することで、少ない問題数で受験者の英語力を測ることができています。

試験時間が1時間であれば、別の予定があっても合間に試験を受けられるので、受験のハードルが低くなります。

また、2時間の公開テストと比べて、1時間のIPテスト(オンライン)は集中力が続きやすいと感じる人も多いでしょう。

 

6.履歴書にスコアを書ける

TOEIC IPテストの結果は、公開テストと同様、履歴書に記載できます。

英語力の証明という点では、公開テストと違いはありません。

履歴書に記載する場合は免許・資格の欄に「TOEIC IPテスト 〇〇点取得」と書きましょう。

公開テストと同じく、IPテストにもスコアの期限はありませんが、2年以内の成績を書くのがベターでしょう。

 

TOEIC IPテストを申し込む前に確認するべきこと

メリットも多いTOEIC IPテストですが、注意点もあります。

申し込みの際には、次の2点について確認しておきましょう。

  • 公式認定証は必要ないかどうか
  • オンラインの場合は受験環境が整っているか

それぞれ見ていきます。

 

公式認定証は必要ないかどうか

TOEIC IPテストでは公式認定証が発行されません。

代わりにスコアレポートが発行されます。

公式認定証が発行されないだけで、スコアの証明としては公開テストと変わりありません。

しかし、大学や会社によっては公式認定証の提出が必要な場合があります。

大学や会社にスコアを提出しようとしている人は、受験前に公式認定証が必要かどうか確認しておきましょう。

 

オンラインの場合は受験環境が整っているか

TOEIC IPテスト(オンライン)の場合は、受験環境が整っているか確認が必要です。

オンライン受験の場合はパソコンやタブレット(iPad)で受けられます。スマートフォンでは受験できません。

タブレットを使用する場合は専用のアプリをダウンロードする必要があるので、あらかじめ準備しておきましょう。

パソコンのブラウザは、Windowsの場合はGoogle chromeもしくはMicrosoft Edge、Macの場合はGoogle chromeのみ対応しています。

また、インターネット接続が安定しているか、リスニングの音声が問題なく聞こえるかなども事前に確認しておきましょう。

 

TOEIC IPテスト、オンライン受験ならではの対策法は?

TOEIC IPテスト(オンライン)は、公開テストと問題構成は変わりません。

しかし、試験時間や問題数が異なり、約1時間で90問を解答することになります。

オンライン受験ならではの気を付けておきたいポイントがあるので、確認していきましょう。

 

制限時間を意識して問題を解く

オンライン受験は、以下のように構成されています。

  • リスニング(ユニット1:25問/ユニット2:20問)
  • リーディング(ユニット1:25問/ユニット2:20問)

リスニングは音声に沿って進んでいきますが、リーディングはユニット1、2それぞれに制限時間があります。

ユニット1が早く終わったとしても、余った時間をユニット2に繰り越すことはできません。

また、ユニット2からユニット1に後戻りして解答することもできません。

公開テストのように自由な時間配分で試験を進められないので、問題ごとにかけられる時間を意識して解く練習をしておきましょう。

 

リスニングは先読みをしない練習をする

会場受験の場合、リスニングでは問題の先読みをして解答に挑んでいる人も多いでしょう。

オンライン受験では、リスニングの問題は音声が読み上げられる直前に表示されるため、問題の先読みができません。

紙の試験では、問題の説明が読み上げられている間に、選択肢をあらかじめチェックできます。

しかし、オンライン試験ではその時間がないのです。

問題を先読みせずに、一つひとつの文章に集中して、必要な情報を一度で聞き取る練習をしておきましょう。

 

パソコン・タブレット操作に慣れておく

とくにオンライン受験が初めての人は、当日スムーズに解答を進められるよう、パソコンやタブレットの操作に慣れておきましょう。

解答方法はもちろん、ログインの仕方などもシミュレーションしておくことで、当日あわてることなく受験できます。

また、オンライン教材を活用するのもおすすめです。

スキマ時間を英語学習に活用できるだけでなく、パソコンやタブレットを使用して問題を解く練習にもなります。

事前にオンラインで解答する練習をしておけば、当日戸惑うこともなく、問題に集中できるでしょう。

 

まとめ

この記事ではTOEIC IPテストについて解説しました。

今回のポイントをおさらいしましょう。

  • TOEIC IPテストとは団体専用の受験制度
  • IPテストは会場で受験するマークシート方式のものと、オンラインで受験する方式のものの2種類ある
  • IPテストの結果は、公開テストと同じく履歴書に書けるが、公式認定証は発行されない
  • オンライン受験をする場合、オンラインならではの対策をしておくことが必要

TOEIC IPテストは公開テストに比べ受験料が安く、スコアが早くわかるなどのメリットがたくさんあります。所属する団体で実施される場合は活用してみてください。

またオンライン受験の場合は、会場受験のIPテストとは勝手が異なる部分もあります。この記事を参考にしっかりと対策をしておきましょう。