令和4年(2022年)の予備試験短答式試験は、合格者数は2,829人、合格率は21.8%でした。
2022年6月2日(木)17時に発表された試験結果について、詳しく解説します。
令和4年(2022年)予備試験短答試験 結果概要
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- 出願者数 16,145人(昨年14,317人)
- 欠席者 3,141人(昨年2,600人)
- 受験者数 13,004人(昨年11,717人)
- 受験率 80.6%(昨年81.8%)
- 合格者数 2,829人(昨年2,723人)
- 合格率 21.8%(昨年23.2%)
- 合格点 159点/得点率59%(昨年162点/得点率60%)
- 受験者全体平均点 127.9点/得点率47.4%(昨年132.0点/得点率48.9%)
- 短答合格者平均点 175.0点/得点率64.8%(昨年178.7点/得点率66.2%)
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今年の短答式試験の受験者数は、試験史上過去最高の13,004人となり、昨年比で111.0%と大きく増加しました。
合格者数も2,829人となり、こちらも過去最高の人数となりました。
対受験者数の合格率は21.8%と過去12年間の平均22.4%を下回りました。
なお、予備試験の短答式試験は司法試験の短答式試験のように科目別の最低ライン未満は設定されていません。
したがって、得点が0点の科目があっても、全科目の合計点で合格点を超えることができれば短答式試験は合格となります。
そのため、例えば、今年、一般教養が仮に0点であったとしても、法律科目で210点満点のうち159点を取れば、すなわち法律科目で75.71%以上の得点ができれば、短答は合格できます。
もちろん、短答式試験の解答方法は、選択式マークシート方式(5肢択一)ですから、全ての問題で同じ解答番号をマークし続ければ、確率として、20問中4問すなわち12点程度は得点できそうです。そうすると、法律科目で147点、すなわち70%以上の得点ができれば、一般教養の対策を全くしなかったとしても短答は合格できます。
参考(過去の予備試験短答試験結果一覧)
第1回から第12回の合格者数、合格率の推移
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
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2011年 | 6,477人 | 1,339人 | 20.7% |
2012年 | 7,183人 | 1,711人 | 23.8% |
2013年 | 9,224人 | 2,017人 | 21.9% |
2014年 | 10,347人 | 2,018人 | 19.5% |
2015年 | 10,334人 | 2,294人 | 22.2% |
2016年 | 10,442人 | 2,426人 | 23.2% |
2017年 | 10,743人 | 2,299人 | 21.4% |
2018年 | 11,136人 | 2,661人 | 23.9% |
2019年 | 11,780人 | 2,696人 | 22.9% |
2020年 | 10,608人 | 2,529人 | 23.8% |
2021年 | 11,717人 | 2,723人 | 23.2% |
2022年 | 13,004人 | 2,829人 | 21.8% |
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第1回から第12回の合格点と平均点(全体)の推移
合計得点は270点満点です。
憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法の法律基本科目はいずれも30点満点です。
一般教養科目は60点満点です。
合格点 | 合計 平均点 | 憲法 平均点 | 行政法 平均点 | 民法 平均点 | 商法 平均点 | 民事訴訟法 平均点 | 刑法 平均点 | 刑事訴訟法 平均点 | 一般教養 平均点 | |
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2011年 | 165 | 130.7 | 15.8 | 12.2 | 19.2 | 12.9 | 14.7 | 18.6 | 14.0 | 23.2 |
2012年 | 165 | 134.7 | 15.1 | 12.5 | 16.3 | 14.7 | 16.9 | 16.6 | 15.6 | 27.2 |
2013年 | 170 | 139.5 | 16.5 | 14.2 | 19.7 | 12.1 | 17.0 | 17.0 | 17.9 | 25.2 |
2014年 | 170 | 137.3 | 17.8 | 12.7 | 17.7 | 15.0 | 16.2 | 14.1 | 12.4 | 31.5 |
2015年 | 170 | 138.7 | 17.3 | 15.6 | 16.9 | 13.7 | 14.7 | 16.9 | 15.5 | 28.1 |
2016年 | 165 | 134.6 | 17.6 | 14.8 | 16.3 | 12.0 | 15.6 | 17.5 | 16.5 | 24.3 |
2017年 | 160 | 130.0 | 16.7 | 12.4 | 16.3 | 14.3 | 13.1 | 17.3 | 15.3 | 24.5 |
2018年 | 160 | 131.1 | 16.8 | 12.4 | 14.7 | 12.8 | 14.7 | 15.7 | 16.1 | 27.9 |
2019年 | 162 | 133.8 | 14.7 | 12.1 | 20.3 | 14.2 | 17.8 | 14.5 | 15.6 | 24.7 |
2020年 | 156 | 128.8 | 21.5 | 14.4 | 12.7 | 12.8 | 15.1 | 14.5 | 13.5 | 24.3 |
2021年 | 162 | 132.0 | 16.7 | 10.7 | 17.3 | 14.6 | 16.0 | 17.3 | 14.6 | 24.9 |
2022年 | 159 | 127.9 | 19.8 | 12.8 | 15.2 | 10.9 | 15.1 | 17.1 | 15.9 | 21.2 |
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詳細は、法務省のホームページをご覧ください。