弁護士、検察官、裁判官を目指して進学先を検討している人は、「司法試験に受かる大学(法科大学院)はどこなのか」が気になるのではないでしょうか。
この記事では、司法試験と予備試験の合格率・合格者を大学別ランキングで紹介します。
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【司法試験】令和4年(2022年)法科大学院別合格率・合格者数ランキング
司法試験の受験資格を得る方法には、予備試験ルートと法科大学院ルートの2つがあります。
法科大学院ルートは、法科大学院に進み、修了か修了見込みになった段階で司法試験の受験資格を得る方法です。
令和4年(2022年)司法試験の合格者に関するランキングを見ていきましょう。
司法試験「合格率」で見る法科大学院ランキングTOP5
令和4年(2022年)司法試験の合格率ランキングを見てみると、1位は予備試験合格者、次いで京都大法科大学院、東京大法科大学院となっています。
予備試験合格者は、法科大学院に進学して司法試験の受験資格を得るのではなく、予備試験に合格することで受験資格を得た人たちのことです。
【あわせて読みたい】司法試験予備試験とは?合格率・日程・科目など基本情報を解説!
司法試験「合格者数」で見る法科大学院ランキングTOP5
今度は、令和4年(2022年)司法試験の合格者数のランキングを見てみましょう。
合格率と同じく1位は予備試験合格者、次いで京都大法科大学院、東京大法科大学院となっています。
令和4年(2022年)合格率・合格者数ランキング(全体)
※「合格率」順でランキング
順位 | 法科大学院名 | 受験者 | 合格者数 | 合格率 |
1 | 予備試験合格者 | 405人 | 395人 | 97.5% |
2 | 京都大法科大学院 | 175人 | 119人 | 68.0% |
3 | 東京大法科大学院 | 192人 | 117人 | 60.9% |
4 | 一橋大法科大学院 | 110人 | 66人 | 60.0% |
5 | 慶應義塾大法科大学院 | 181人 | 104人 | 57.5% |
6 | 東北大法科大学院 | 48人 | 27人 | 56.3% |
7 | 愛知大法科大学院 | 4人 | 2人 | 50.0% |
8 | 神戸大法科大学院 | 111人 | 54人 | 48.6% |
9 | 大阪大法科大学院 | 111人 | 51人 | 45.9% |
10 | 早稲田大法科大学院 | 232人 | 104人 | 44.8% |
11 | 創価大法科大学院 | 32人 | 12人 | 37.5% |
12 | 大阪市立大法科大学院 | 41人 | 15人 | 36.6% |
13 | 九州大法科大学院 | 66人 | 22人 | 33.3% |
13 | 南山大法科大学院 | 15人 | 5人 | 33.3% |
15 | 筑波大法科大学院 | 55人 | 18人 | 32.7% |
16 | 日本大法科大学院 | 75人 | 24人 | 32.0% |
17 | 同志社大法科大学院 | 81人 | 25人 | 30.9% |
18 | 岡山大法科大学院 | 26人 | 8人 | 30.8% |
19 | 関西大法科大学院 | 53人 | 15人 | 28.3% |
20 | 北海道大法科大学院 | 54人 | 15人 | 27.8% |
21 | 近畿大法科大学院 | 11人 | 3人 | 27.3% |
22 | 名古屋大法科大学院 | 52人 | 14人 | 26.9% |
23 | 中央大法科大学院 | 191人 | 50人 | 26.2% |
24 | 専修大法科大学院 | 27人 | 7人 | 25.9% |
25 | 立命館大法科大学院 | 75人 | 19人 | 25.3% |
26 | 西南学院大法科大学院 | 16人 | 4人 | 25.0% |
27 | 関西学院大法科大学院 | 29人 | 7人 | 24.1% |
28 | 東京都立大法科大学院 | 72人 | 17人 | 23.6% |
29 | 広島大法科大学院 | 22人 | 5人 | 22.7% |
30 | 熊本大法科大学院 | 9人 | 2人 | 22.2% |
30 | 法政大法科大学院 | 54人 | 12人 | 22.2% |
32 | 千葉大法科大学院 | 48人 | 10人 | 20.8% |
33 | 甲南大法科大学院 | 29人 | 6人 | 20.7% |
34 | 福岡大法科大学院 | 21人 | 4人 | 19.0% |
35 | 明治大法科大学院 | 86人 | 16人 | 18.6% |
36 | 成蹊大法科大学院 | 6人 | 1人 | 16.7% |
37 | 駒澤大法科大学院 | 31人 | 5人 | 16.1% |
38 | 立教大法科大学院 | 21人 | 3人 | 14.3% |
39 | 琉球大法科大学院 | 29人 | 4人 | 13.8% |
40 | 上智大法科大学院 | 45人 | 6人 | 13.3% |
41 | 学習院大法科大学院 | 40人 | 5人 | 12.5% |
42 | 名城大法科大学院 | 9人 | 1人 | 11.1% |
43 | 横浜国立大法科大学院 | 21人 | 2人 | 9.5% |
44 | 青山学院大法科大学院 | 11人 | 1人 | 9.1% |
45 | 金沢大法科大学院 | 12人 | 1人 | 8.3% |
46 | 愛知学院大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 香川大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 鹿児島大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 久留米大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 信州大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 東海大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 獨協大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 新潟大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 白鴎大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 広島修道大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 山梨学院大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 龍谷大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 神奈川大法科大学院 | 2人 | 0人 | 0.0% |
46 | 関東学院大法科大学院 | 2人 | 0人 | 0.0% |
46 | 京都産業大法科大学院 | 1人 | 0人 | 0.0% |
46 | 國學院大法科大学院 | 2人 | 0人 | 0.0% |
46 | 静岡大法科大学院 | 4人 | 0人 | 0.0% |
46 | 島根大法科大学院 | 1人 | 0人 | 0.0% |
46 | 大東文化大法科大学院 | 9人 | 0人 | 0.0% |
46 | 中京大法科大学院 | 3人 | 0人 | 0.0% |
46 | 桐蔭横浜大法科大学院 | 18人 | 0人 | 0.0% |
46 | 東洋大法科大学院 | 1人 | 0人 | 0.0% |
46 | 北海学園大法科大学院 | 5人 | 0人 | 0.0% |
【予備試験】令和3年(2021年)大学別合格率・合格者数ランキング
予備試験ルートは、予備試験に合格することで司法試験の受験資格を得る方法です。
予備試験は難易度が高く、予備試験対策がそのまま司法試験対策にもなります。
そのため予備試験合格者は、司法試験の合格率が高い傾向にあるのです。
予備試験は最終学歴や年齢などに制限がなく、誰でも受験できる試験です。
大学在学中でも挑戦できるため、司法試験合格を目指す大学生からの人気も高まっています。
そこで、ここからは大学別の予備試験の合格率・合格者数のランキングを見てみましょう。
予備試験「合格率」で見る大学ランキング
※合格者数3人以上のみを掲載
ランキング | 大学名 | 合格率 |
1位 | 東京大学 | 12.94% |
2位 | 一橋大学 | 12.57% |
3位 | 京都大学 | 7.05% |
4位 | 名古屋大学 | 6.94% |
5位 | 慶應義塾大学 | 6.39% |
6位 | 大阪大学 | 5.73% |
7位 | 千葉大学 | 4.05% |
8位 | 神戸大学 | 4.03% |
9位 | 早稲田大学 | 3.96% |
10位 | 同志社大学 | 3.85% |
【参考】文部科学省「令和3年司法試験予備試験受験状況(大学別・全体)」
予備試験「合格者数」で見る大学ランキング
ランキング | 大学名 | 合格者数 |
1位 | 東京大学 | 99人 |
2位 | 慶應義塾大学 | 50人 |
3位 | 早稲田大学 | 29人 |
4位 | 中央大学 | 26人 |
5位 | 京都大学 | 22人 |
5位 | 一橋大学 | 22人 |
7位 | 同志社大学 | 9人 |
7位 | 大阪大学 | 9人 |
9位 | 神戸大学 | 5人 |
10位 | 名古屋大学 | 5人 |
【参考】文部科学省「令和3年司法試験予備試験受験状況(大学別・全体)」
大学・法科大学院の講義だけで合格するのは難しい
このようなランキングを見ると「難関の大学・法科大学院に入らなければ司法試験に合格できないのではないか」と感じるかもしれませんが、そのようなことはありません。
大学受験における難関校以外であっても、合格者を輩出しています。
しかし、どこの大学・法科大学院に進学しても共通するのは、講義の受講だけで司法試験に合格するのは難しいということです。
例えば、大学の法学部の法律科目の講義は法律の仕組みや学説・判例の紹介などを中心に行われるのに対し、司法試験は具体的な事案について問題解決を処理させる試験であり、大学での教育と資格試験との間には大きな距離があります。
大学の講義を受けているだけでは、答案用紙の使い方や法律の論証の書き方といった司法試験特有のノウハウがまったく身につきません。
そのまま受験しても、知識を書き並べるだけの不合格答案しか書けないでしょう。司法試験に特化した勉強が別途必要です。
また、合格するには受験に関する情報収集も欠かせません。
司法試験は自己流の勉強方法に陥るほど合格が遠ざかるので、他の受験生の効率的な勉強法はぜひ取り入れるべきです。
答案用紙はどう使えばいいか、法律の論証はどう書けばいいかといったテクニックについて受験生仲間と情報交換していれば、自己流で苦戦する確率が低くなります。
この点において、先ほどのランキングに登場するような難関大学に通っていることは有利に働くと言えます。
なぜなら、司法試験を受験する人が多い環境では受験生仲間を見つけやすいからです。
東京大・京都大・大阪大・一橋大・慶應大・早稲田大・中央大など出身者に司法試験・予備試験の合格者が多いのは、こうした受験生仲間が多く、情報交換が適切に行われているということも理由の1つと考えられます。
▼令和3年(2021年)司法試験予備試験 大学別受験者数ランキング
ランキング | 大学名 | 受験者数 |
1位 | その他 | 1,710人 |
2位 | 中央大学 | 939人 |
3位 | 慶應義塾大学 | 782人 |
4位 | 東京大学 | 765人 |
5位 | 早稲田大学 | 732人 |
【参考】文部科学省「令和3年司法試験予備試験受験状況(大学別・全体)」法科大学院等特別委員会(第105回)配布資料
司法試験受験生専用の研究室・独自対策のある大学も
大学教育と資格試験との距離を縮める努力をしている大学もあります。
ある大学には国家資格受験生専用の研究室があり、大学OB・OGである司法試験合格者が少人数ゼミや個人指導を行う制度があります。
大教室で一方向的に行われる大学の講義とは一線を画した、より実践的な受験指導が大学で行われているという点で非常に魅力的です。
また別の大学は司法試験受験予備校と提携し、独自の答案練習会や法科大学院受験対策なども行われているようです。
「司法試験に合格するための大学選び」をする場合、受験指導制度の有無も重要な判断材料となりうるでしょう。
まとめ
この記事では、司法試験と予備試験の合格率・合格者を大学別・法科大学院別のランキングで紹介しました。
上位を占めるのは難関校ですが、これらの大学・法科大学院に入っても司法試験・予備試験対策は別途必要です。
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