司法試験に合格する大学とは?大学別合格者ランキングで考える

司法試験と予備試験の合格者数、合格率を出身大学別でランキング
2019年1月28日更新

学習効果の高く、沢山の本を所蔵する大学の図書館

クエスチョンマーク 最近ニュースや新聞を見ていると、司法試験の受験には時間とお金がたくさんかかるというようなことが書かれていて、できるだけ早く、お金をかけずに司法試験に合格したいと思うようになりました。
早く司法試験に合格するためには、どこの大学に進むのがよいでしょうか?また、なるべくお金をかけないようにしたいです。
アンサーマーク 大学の講義だけで司法試験に合格することは、ハッキリ言って難しいです。モチベーションを高め、独りよがりの勉強になることを防ぐため、一緒に司法試験を目指す仲間が見つかる大学を選びましょう。また、大学によっては司法試験受験生専用の研究室や、独自の司法試験対策講座を設けているところもあるので、そうした大学も視野に入れるのが良いです。


司法試験受験の「2つのルート」を整理してみよう

まず、司法試験に合格するためには2つのルートがある、ということを最初にご説明します。

「法科大学院ルート」

法科大学院ルートは、大学卒業後、2年ないし3年の間、法科大学院で学び、修了することで司法試験の受験資格を得るルートです。法科大学院の修了は予備試験ほど難関でありませんが、時間的・経済的負担はかかります。

「予備試験ルート」

予備試験ルートは、予備試験に合格することで司法試験の受験資格を得るルートです。予備試験は誰でも受験できますが、合格率が非常に低い難関試験です。
近年では、大学在学中からチャレンジできる予備試験の人気が増加しています。
大学在学中には、ぜひ予備試験にチャレンジされることをおすすめします。


司法試験、予備試験の合格者数・合格率ランキング

では、実際に司法試験合格者を多く出している大学はどこなのでしょうか。データを見て考えてみましょう。

司法試験合格者数・合格率

2018年総合合格発表 法科大学院別結果 合格順でランキング

順位 法科大学院 受験者数 合格者数 合格率
(対受験者数)
1 予備試験合格者 433人 336人 77.60%
2 東北学院大学法科大学院 5人 3人 60.00%
3 一橋大学法科大学院 121人 72人 59.50%
4 京都大学法科大学院 216人 128人 59.26%
5 東京大学法科大学院 252人 121人 48.02%
6 神戸大学法科大学院 129人 51人 39.53%
7 慶應義塾大学法科大学院 301人 118人 39.20%
8 大阪大学法科大学院 133人 50人 37.59%
9 早稲田大学法科大学院 301人 110人 36.54%
10 九州大学法科大学院 87人 29人 33.33%
11 名古屋大学法科大学院 95人 29人 30.53%
12 白鴎大学法科大学院 7人 2人 28.57%
13 東北大学法科大学院 55人 15人 27.27%
14 広島大学法科大学院 48人 12人 25.00%
14 香川大学法科大学院 12人 3人 25.00%
16 中央大学法科大学院 435人 101人 23.22%
17 愛知大学法科大学院 13人 3人 23.08%
18 信州大学法科大学院 22人 5人 22.73%
19 首都大学東京法科大学院 103人 23人 22.33%
20 岡山大学法科大学院 51人 11人 21.57%
21 創価大学法科大学院 61人 13人 21.31%
22 北海道大学法科大学院 108人 23人 21.30%
23 学習院大学法科大学院 76人 16人 21.05%
24 同志社大学法科大学院 118人 24人 20.34%
25 法政大学法科大学院 84人 17人 20.24%
26 西南学院大学法科大学院 30人 6人 20.00%
26 島根大学法科大学院 10人 2人 20.00%
28 京都産業大学法科大学院 21人 4人 19.05%
29 大阪市立大学法科大学院 62人 11人 17.74%
30 甲南大学法科大学院 34人 6人 17.65%
31 福岡大学法科大学院 23人 4人 17.39%
32 鹿児島大学法科大学院 12人 2人 16.67%
33 琉球大学法科大学院 26人 4人 15.38%
33 静岡大学法科大学院 13人 2人 15.38%
35 千葉大学法科大学院 66人 10人 15.15%
36 山梨学院大学法科大学院 27人 4人 14.81%
37 上智大学法科大学院 122人 18人 14.75%
38 青山学院大学法科大学院 41人 6人 14.63%
39 南山大学法科大学院 43人 6人 13.95%
40 明治学院大学法科大学院 22人 3人 13.64%
41 筑波大学法科大学院 76人 10人 13.16%
42 熊本大学法科大学院 23人 3人 13.04%
43 獨協大学法科大学院 16人 2人 12.50%
44 明治大学法科大学院 204人 25人 12.25%
45 名城大学法科大学院 35人 4人 11.43%
46 立命館大学法科大学院 132人 15人 11.36%
47 北海学園大学法科大学院 27人 3人 11.11%
47 関東学院大学法科大学院 18人 2人 11.11%
49 國學院大学法科大学院 28人 3人 10.71%
50 関西学院大学法科大学院 75人 8人 10.67%
51 立教大学法科大学院 86人 9人 10.47%
52 日本大学法科大学院 90人 9人 10.00%
52 駒澤大学法科大学院 30人 3人 10.00%
54 専修大学法科大学院 58人 5人 8.62%
55 愛知学院大学法科大学院 12人 1人 8.33%
56 成蹊大学法科大学院 54人 4人 7.41%
57 龍谷大学法科大学院 30人 2人 6.67%
58 関西大学法科大学院 95人 6人 6.32%
59 大宮法科大学院大学 17人 1人 5.88%
60 東洋大学法科大学院 20人 1人 5.00%
61 近畿大学法科大学院 22人 1人 4.55%
62 金沢大学法科大学院 28人 1人 3.57%
63 横浜国立大学法科大学院 59人 2人 3.39%
64 桐蔭横浜大学法科大学院 35人 1人 2.86%
65 大東文化大学法科大学院 45人 1人 2.22%
66 広島修道大学法科大学院 18人 0人 0.00%
66 新潟大学法科大学院 17人 0人 0.00%
66 駿河台大学法科大学院 14人 0人 0.00%
66 中京大学法科大学院 14人 0人 0.00%
66 東海大学法科大学院 13人 0人 0.00%
66 神奈川大学法科大学院 12人 0人 0.00%
66 久留米大学法科大学院 8人 0人 0.00%
66 大阪学院大学法科大学院 7人 0人 0.00%
66 神戸学院大学法科大学院 2人 0人 0.00%


予備試験合格者数・合格率

2018年合格者ランキング

ランキング 大学名 合格者数
1位 東京大学 52人
2位 慶應義塾大学 44人
3位 中央大学 27人
4位 早稲田大学 20人
5位 京都大学 17人
6位 一橋大学 14人
7位 大阪大学 12人
8位 同志社大学 6人
9位 北海道大学 5人
10位 明治大学 4人


2018年合格ランキング

※合格者数3人以上のみを掲載

ランキング 大学名 合格率
1位 東京大学 8.07%
2位 一橋大学 7.87%
3位 大阪大学 7.69%
4位 京都大学 6.77%
5位 慶應義塾大学 6.75%
6位 北海道大学 4.46%
7位 東北大学 3.33%
8位 中央大学 2.86%
9位 早稲田大学 2.83%
10位 同志社大学 2.76%


大学の授業だけで司法試験に合格するのは難しい?

東大・慶應大といった超難関大学に入らなければ司法試験合格は不可能かといえば、そのようなことはありません。そもそも受験者数が少ないため合格者数も少ないのですが、2人以上合格者を輩出している大学は、九州大学、立教大学、法政大学があります。また、創価大学、名古屋大学、岡山大学、青山学院大学、学習院大学、日本大学、神戸大学、立命館大学、大阪市立大学、広島大学、神奈川大学、成城大学、大東文化大学も1人ですが合格者を輩出しています。

もっとも、どこの大学にせよ、大学の授業だけで司法試験に合格することは難しいといえます。なぜなら、法学部の法律科目の講義は、法律の仕組みや学説・判例の紹介などを中心に行われるのに対し、司法試験は具体的な事案について問題解決を処理させる試験だからです。大学教育と資格試験との間には、大きな距離があるのです。

そのため、大学の講義で得た知識だけで司法試験を受験すると、答案用紙の使い方や法律の論証の書き方などといった、司法試験に特有のノウハウがまったく身につかないまま、知識だけを書き並べるという、不合格答案になってしまいます。

こうした事態を避けるためには、やはり情報収集が欠かせません。司法試験を受験する人が多い大学であれば、一緒に司法試験を目指す仲間が見つかりやすいといえます。答案用紙はどう使えばいいか、法律の論証はどう書けばいいか、などの情報を仲間と交換することで、独りよがりの勉強(合格できない勉強)になることを防ぐことができます。

東京大・京都大・慶應大・早稲田大・中央大など出身者に司法試験、予備試験の合格者数が多いのは、こうした受験仲間が多く、情報交換が適切に行われているということも理由の1つです。

(参考)2018年司法試験予備試験 大学別出願者数ランキング

ランキング 大学名 出願者数
1位 その他 1,552人
2位
中央大学 1,144人
3位
早稲田大学 851人
4位
慶應義塾大学 757人
5位
東京大学 739人

司法試験受験生専用の研究室や、独自の試験対策講座のある大学も

先ほど述べた「大学教育と資格試験との距離」を縮める努力をしている大学もあります。

たとえば、ある大学には国家資格受験生専用の研究室があり、大学OB・OGである司法試験合格者が少人数ゼミや個人指導を行ってくれるという制度があります。大教室で一方向的に行われる大学の講義とは一線を画した、より実践的な受験指導が大学で行われているという点で非常に魅力的です。

また、あるでは司法試験受験予備校と提携し、独自の答案練習会や法科大学院受験対策なども行われているようです。

このように、大学が制度の一環として行う受験指導は、司法試験受験対策という観点からは非常に経済的であり、司法試験に合格するための大学選びという観点からは、こうした制度があるかどうかは重要な判断資料となります。


まとめ

司法試験に合格する大学選びのためには、独りよがりの勉強にならないよう、一緒に司法試験を受験する仲間が見つかる大学を選ぶのが良いと思います。具体的には、司法試験や予備試験を受験する人が多い大学です。

また、「大学の授業だけでは合格は難しい」という前提をしっかり確認したうえで、受験指導などのサポートが充実している大学を選ぶというのも、選択肢の1つです。

こうした観点から、後悔しない大学選びをしてくださいね。


参考
平成30年司法試験法科大学院等別合格者数等(法務省)
平成30年司法試験予備試験受験状況(大学別・全体)(文部科学省・法科大学院等特別委員会(第90回)配付資料1-7)


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