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最近ニュースや新聞を見ていると、司法試験の受験には時間とお金がたくさんかかるというようなことが書かれていて、できるだけ早く、お金をかけずに司法試験に合格したいと思うようになりました。 早く司法試験に合格するためには、どこの大学に進むのがよいでしょうか?また、なるべくお金をかけないようにしたいです。 |
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大学の講義だけで司法試験に合格することは、ハッキリ言って難しいです。モチベーションを高め、独りよがりの勉強になることを防ぐため、一緒に司法試験を目指す仲間が見つかる大学を選びましょう。また、大学によっては司法試験受験生専用の研究室や、独自の司法試験対策講座を設けているところもあるので、そうした大学も視野に入れるのが良いです。 |
まず、司法試験に合格するためには2つのルートがある、ということを最初にご説明します。
法科大学院ルートは、大学卒業後、2年ないし3年の間、法科大学院で学び、修了することで司法試験の受験資格を得るルートです。法科大学院の修了は予備試験ほど難関ではありませんが、時間的・経済的負担はかかります。
なお、2023年試験からは、法科大学院在学中も、一定の要件(所定科目単位の修得、司法試験日の属する年の4月1日から1年以内に当該法科大学院の課程を修了する見込みがあること)を満たすことで受験可能になりました。在学中に受験資格を得られるようになり、このデメリットがやや緩和されたことになります。
予備試験ルートは、予備試験に合格することで司法試験の受験資格を得るルートです。
予備試験は最終学歴や年齢に関係なく誰でも受験ができる試験です。また、法科大学院に2年ないし3年も通う必要がなく、単位取得のための時間や学費といったコストがかからない点で、予備試験ルートは法科大学院ルートより負担が軽いといえます。
近年では、大学在学中からチャレンジできる予備試験の人気が増加しています。大学在学中には、ぜひ予備試験にチャレンジされることをおすすめします。
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では、実際に司法試験合格者を多く出している大学はどこなのでしょうか。データを見て考えてみましょう。
順位 | 法科大学院名 | 受験者 | 合格者数 | 合格率 |
1 | 予備試験合格者 | 405人 | 395人 | 97.5% |
2 | 京都大法科大学院 | 175人 | 119人 | 68.0% |
3 | 東京大法科大学院 | 192人 | 117人 | 60.9% |
4 | 一橋大法科大学院 | 110人 | 66人 | 60.0% |
5 | 慶應義塾大法科大学院 | 181人 | 104人 | 57.5% |
6 | 東北大法科大学院 | 48人 | 27人 | 56.3% |
7 | 愛知大法科大学院 | 4人 | 2人 | 50.0% |
8 | 神戸大法科大学院 | 111人 | 54人 | 48.6% |
9 | 大阪大法科大学院 | 111人 | 51人 | 45.9% |
10 | 早稲田大法科大学院 | 232人 | 104人 | 44.8% |
11 | 創価大法科大学院 | 32人 | 12人 | 37.5% |
12 | 大阪市立大法科大学院 | 41人 | 15人 | 36.6% |
13 | 九州大法科大学院 | 66人 | 22人 | 33.3% |
13 | 南山大法科大学院 | 15人 | 5人 | 33.3% |
15 | 筑波大法科大学院 | 55人 | 18人 | 32.7% |
16 | 日本大法科大学院 | 75人 | 24人 | 32.0% |
17 | 同志社大法科大学院 | 81人 | 25人 | 30.9% |
18 | 岡山大法科大学院 | 26人 | 8人 | 30.8% |
19 | 関西大法科大学院 | 53人 | 15人 | 28.3% |
20 | 北海道大法科大学院 | 54人 | 15人 | 27.8% |
21 | 近畿大法科大学院 | 11人 | 3人 | 27.3% |
22 | 名古屋大法科大学院 | 52人 | 14人 | 26.9% |
23 | 中央大法科大学院 | 191人 | 50人 | 26.2% |
24 | 専修大法科大学院 | 27人 | 7人 | 25.9% |
25 | 立命館大法科大学院 | 75人 | 19人 | 25.3% |
26 | 西南学院大法科大学院 | 16人 | 4人 | 25.0% |
27 | 関西学院大法科大学院 | 29人 | 7人 | 24.1% |
28 | 東京都立大法科大学院 | 72人 | 17人 | 23.6% |
29 | 広島大法科大学院 | 22人 | 5人 | 22.7% |
30 | 熊本大法科大学院 | 9人 | 2人 | 22.2% |
30 | 法政大法科大学院 | 54人 | 12人 | 22.2% |
32 | 千葉大法科大学院 | 48人 | 10人 | 20.8% |
33 | 甲南大法科大学院 | 29人 | 6人 | 20.7% |
34 | 福岡大法科大学院 | 21人 | 4人 | 19.0% |
35 | 明治大法科大学院 | 86人 | 16人 | 18.6% |
36 | 成蹊大法科大学院 | 6人 | 1人 | 16.7% |
37 | 駒澤大法科大学院 | 31人 | 5人 | 16.1% |
38 | 立教大法科大学院 | 21人 | 3人 | 14.3% |
39 | 琉球大法科大学院 | 29人 | 4人 | 13.8% |
40 | 上智大法科大学院 | 45人 | 6人 | 13.3% |
41 | 学習院大法科大学院 | 40人 | 5人 | 12.5% |
42 | 名城大法科大学院 | 9人 | 1人 | 11.1% |
43 | 横浜国立大法科大学院 | 21人 | 2人 | 9.5% |
44 | 青山学院大法科大学院 | 11人 | 1人 | 9.1% |
45 | 金沢大法科大学院 | 12人 | 1人 | 8.3% |
46 | 愛知学院大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 香川大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 鹿児島大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 久留米大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 信州大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 東海大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 獨協大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 新潟大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 白鴎大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 広島修道大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 山梨学院大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 龍谷大法科大学院 | 0人 | 0人 | 0.0% |
46 | 神奈川大法科大学院 | 2人 | 0人 | 0.0% |
46 | 関東学院大法科大学院 | 2人 | 0人 | 0.0% |
46 | 京都産業大法科大学院 | 1人 | 0人 | 0.0% |
46 | 國學院大法科大学院 | 2人 | 0人 | 0.0% |
46 | 静岡大法科大学院 | 4人 | 0人 | 0.0% |
46 | 島根大法科大学院 | 1人 | 0人 | 0.0% |
46 | 大東文化大法科大学院 | 9人 | 0人 | 0.0% |
46 | 中京大法科大学院 | 3人 | 0人 | 0.0% |
46 | 桐蔭横浜大法科大学院 | 18人 | 0人 | 0.0% |
46 | 東洋大法科大学院 | 1人 | 0人 | 0.0% |
46 | 北海学園大法科大学院 | 5人 | 0人 | 0.0% |
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ランキング | 大学名 | 合格者数 |
---|---|---|
1位 | 東京大学 | 99人 |
2位 | 慶應義塾大学 | 50人 |
3位 | 早稲田大学 | 29人 |
4位 | 中央大学 | 26人 |
5位 | 京都大学 | 22人 |
5位 | 一橋大学 | 22人 |
7位 | 大阪大学 | 9人 |
8位 | 同志社大学 | 9人 |
9位 | 神戸大学 | 5人 |
10位 | 名古屋大学 | 5人 |
10位 | 明治大学 | 4人 |
※合格者数3人以上のみを掲載
ランキング | 大学名 | 合格率 |
---|---|---|
1位 | 東京大学 | 12.94% |
2位 | 一橋大学 | 12.57% |
3位 | 京都大学 | 7.05% |
4位 | 名古屋大学 | 6.94% |
5位 | 慶應義塾大学 | 6.39% |
6位 | 大阪大学 | 5.73% |
7位 | 千葉大学 | 4.05% |
8位 | 神戸大学 | 4.03% |
9位 | 早稲田大学 | 3.96% |
10位 | 同志社大学 | 3.85% |
参考:法科大学院等特別委員会(第103回)配布資料(文部科学省HP)
【資料1-7】令和3年司法試験予備試験受験状況(大学別・全体)
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東大・慶應大といった超難関大学に入らなければ司法試験合格は不可能かといえば、そのようなことはありません。いわゆる大学受験ランキングとして有名な大学以外であっても、合格者を輩出しています。
もっとも、どこの大学にせよ、大学の授業だけで司法試験に合格することは難しいといえます。なぜなら、法学部の法律科目の講義は、法律の仕組みや学説・判例の紹介などを中心に行われるのに対し、司法試験は具体的な事案について問題解決を処理させる試験だからです。大学教育と資格試験との間には、大きな距離があるのです。
そのため、大学の講義で得た知識だけで司法試験を受験すると、答案用紙の使い方や法律の論証の書き方などといった、司法試験に特有のノウハウがまったく身につかないまま、知識だけを書き並べるという、不合格答案になってしまいます。
こうした事態を避けるためには、やはり情報収集が欠かせません。司法試験を受験する人が多い大学であれば、一緒に司法試験を目指す仲間が見つかりやすいといえます。答案用紙はどう使えばいいか、法律の論証はどう書けばいいか、などの情報を仲間と交換することで、独りよがりの勉強(合格できない勉強)になることを防ぐことができます。
東京大・京都大・大阪大・一橋大・慶應大・早稲田大・中央大など出身者に司法試験、予備試験の合格者数が多いのは、こうした受験仲間が多く、情報交換が適切に行われているということも理由の1つです。
ランキング | 大学名 | 出願者数 |
---|---|---|
1位 | その他 | 2,228人 |
2位 |
中央大学 | 1,112人 |
3位 |
慶應義塾大学 | 886人 |
4位 |
早稲田大学 | 858人 |
5位 |
東京大学 | 851人 |
参考
【資料1-7】令和3年司法試験予備試験受験状況(大学別・全体)
先ほど述べた「大学教育と資格試験との距離」を縮める努力をしている大学もあります。
たとえば、ある大学には国家資格受験生専用の研究室があり、大学OB・OGである司法試験合格者が少人数ゼミや個人指導を行ってくれるという制度があります。大教室で一方向的に行われる大学の講義とは一線を画した、より実践的な受験指導が大学で行われているという点で非常に魅力的です。
また、あるでは司法試験受験予備校と提携し、独自の答案練習会や法科大学院受験対策なども行われているようです。
このように、大学が制度の一環として行う受験指導は、司法試験受験対策という観点からは非常に経済的であり、司法試験に合格するための大学選びという観点からは、こうした制度があるかどうかは重要な判断資料となります。
司法試験に合格する大学選びのためには、独りよがりの勉強にならないよう、一緒に司法試験を受験する仲間が見つかる大学を選ぶのが良いと思います。具体的には、司法試験や予備試験を受験する人が多い大学です。
また、「大学の授業だけでは合格は難しい」という前提をしっかり確認したうえで、受験指導などのサポートが充実している大学を選ぶというのも、選択肢の1つです。
こうした観点から、後悔しない大学選びをしてくださいね。
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