5分で読める!予備試験の仕組みへの理解を深める


同期は法科大学院に進学することを意識していますが、予備試験の方が総合的に良いという話も聞きます。
予備試験とはどのような仕組みなのでしょうか?
司法試験を受験するためには2つのルートがあります。
 ・法科大学院を修了するルート
 ・予備試験(司法試験予備試験)に合格するルート
こちらの記事では、受験資格がなく、働きながら受験をすることが可能な予備試験制度を説明いたします。


予備試験の仕組みと特徴

予備試験は、短答式試験→論文式試験→口述試験の段階に分かれています。

短答式試験

●受験資格:無し

●試験時間:合計5時間

●試験科目:憲法、行政法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、一般教養科目(人文科学,社会科学,自然科学及び英語の合計40問から20問を自由に選択して解答する)

●解答形式:マークシート  基本5択だが、憲法・行政法は問題ごとに2択から8択の幅でバラエティにあり

●合格点:2021年は全科目合計で162点/270点満点

※年により異なる相対点。科目別の足切り等は無し

●合格率:22%前後

★合格の効果:当年論文式試験の受験資格付与 科目別合格制度や合格者の翌年試験免除等は一切無し

論文式試験

●受験資格:短答合格者

●試験時間:合計12時間20分

●試験科目:憲法、行政法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、法律選択科目※(選択科目は倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際公法・国際私法の8科目の中から1つを出願時に選択)、民事実務基礎、刑事実務基礎
※2022年試験から一般教養科目の廃止に替わって新たに実施されます。

●解答形式:論述式

基本A3両面で88行×28文字程度 最大2500文字程度の答案用紙に対して7割から8割程度の論述を行うのが通常。

※選択科目の答案用紙の形式は未発表(2021年6/4現在)

●合格点:2020年は全科目合計で230点/500点満点

※年により異なる相対点。 科目別の足切り等は無し

●合格率:17.6%前後

★合格の効果:当年口述試験の受験資格付与 科目別合格制度や合格者の翌年試験免除等は一切無し

口述試験

●受験資格:論文合格者

★合格の効果:司法試験の受験資格付与 翌年から数えて5年間資格継続

●出題科目

・民実務基礎・刑事実基礎

●合格点:119点/126点満点

●合格率:93.6%前後

予備試験と司法試験、LS既修試験の科目比較

予備試験の科目と、法科大学院を修了するルート、予備試験(司法試験予備試験)に合格するルートの科目をそれぞれ比較しました。予備試験は、LS既修入試対策にも、司法試験対策にも、なることがわかります。

法律科目

短答

論文

口述

予備

司法

LS既修

予備

司法

予備のみ

公法系

憲法

×

行政法

×

×

民事系

民法

×

商法

×

×

民事訴訟法

×

×

刑事系

刑法

×

刑事訴訟法

×

×

選択科目

労働法・倒産法・知的財産法・経済法・租税法・環境法・国際公法・国際私法
上記8科目から一つを選ぶ

×

×

×

×

実務基礎

民事実務基礎科目+法曹倫理

×

×

×

×

刑事実務基礎科目+法曹倫理

×

×

×

×

一般教養科目

英語・自然科学・社会科学・人文科学

×

×

×

×

×


予備試験ルートで司法試験合格を目指す対策の進め方

まずは予備試験対策から始めよう!

予備試験は最終学歴や年齢に関係なく誰でも受験可能です。予備試験ルートなら、社会人として働きながら、司法試験を目指すことも可能です。

予備試験は司法試験と試験科目・出題形式が大きく重なり合いますので、最終的に法科大学院ルートに変更して司法試験の合格を目指す場合でも、それまでの予備試験対策の学習経験は大いに役立ちます。

予備試験の短答対策は演習の日常化・習慣化

予備試験の短答試験は出題科目が法律科目だけでも7科目と多く、それぞれの科目の出題範囲も広範なため、試験直前期に短期集中で一気に詰め込めるものではありません。また、一度勉強したとしても、しばらく放置した分野の問題は解けなくなるのが通常です。

そのため、筋トレやジョギングのように、毎日演習を行い、常に知識の精度が劣化していないかをチェックし、誤答問題の復習を通じて効率よく弱点を潰していく、このような地道な学習を早い段階から日常的に習慣化して行うことが、結果的に短期合格につながります。

予備試験の論文対策は論証の事前準備とスキル、ノウハウのトレーニングが重要

論文試験で最も難しい点は、問われている内容ではなく、試験時間内に答案を書き切ることです。答案のレベルは、全科目で平均点を超えれば、合計で合格点を超えられます。高度な内容の論文を書くというよりも、受験生の平均レベルの答案を、いずれの科目でも、どのような出題に対しても常に書き切れるという安定力を身に着けることこそが合格する上で重要な力となります。

合格レベルにある多くの受験生は、出題が予想できる重要基本論点については予め論証パターンを作成し覚えておくことで、答案を書くスピードを上げています。

ただし、この論証パターンの事前準備による学習スタイルについては、出題側が好ましく思っておらず、この学習スタイルでは対応できない新しい出題方法を目指して、試験制度が大きく変更された経緯もあります。

しかし、新試験に対応した新しい論証(議論の実益を踏まえて、判例の立場で書き、理由付けは短く、他方であてはめをたっぷり書く)には高い点数が与えられていることは、合格者の再現答案と成績評価から明白になっています。これは新・司法試験に限らず、予備試験の論文式試験も同様です。

時間内に答案を書き切るためには、長文の問題文をいかに早く読んで、論点を的確に抽出できるか、という読解力も重要であり、問題文の読み方や問題文の事案の検討手順、論点の抽出方法等についての実践的な訓練が求められます。

このような一種の高度なスキル、ノウハウはやはり独学では得難く、しかるべき指導者による実演型解説講義を参考としたトレーニングが有効です。

口述試験は予行演習とこれまでの復習

口述試験は、合格率が9割以上であり、落とすための試験ではなく、合格させるための試験と言われております。

その対策は、論文式試験が終わった後も、気を抜かず、実務基礎科目の勉強を定期的に行うことと、試験直前に行われる予備校の口述模試に参加して、口述試験特有の雰囲気に慣れておくことで十分です。

予備試験の一般教養対策は特に不要。過去問検討で十分

そもそも出題範囲が事実上無制限であり内容も多岐に渡るため、有効な対策を行いにくい試験です。 しかも、配点割合も法律科目が77.8%と圧倒的に多く、受験戦略上、一般教養科目に対策のリソースを多く割くことは、そのコストパフォーマンスを考えると妥当ではありません。

予備試験の短答の合格点は、過去8年間において、160点から170点の幅に収まっています。法律科目の合計満点は210点ですから、法律科目で8割を取れれば168点になります。法律で8割は、きちんと対策した受験生であれば取れない点数ではありません。しかも、合格点が最も高い年でも一般教養で20問中1問(3点)を正当すれば171点で合格点はクリアできます。

実際には、一般教養は5肢択一の出題形式のため、目をつぶって機械的に選択した20問のすべての解答欄で同じ解答番号をマークすれば3問から4問すなわち9点から12点は取れる可能性が高いです。

対策すればした分、得点が伸びる法律科目だけに集中して対策を進めましょう。

予備試験の論文式試験で出題される法律選択科目は独学でも可能

法律選択科目は、法律基本7科目の応用となります。法律基本7科目で合格レベルに到達していれば、独学でも対応可能です。

実際、2021年以前では、法律選択科目は予備試験では出題されておらず、予備試験に11月に合格された方のほとんどが、翌年の5月に実施される司法試験の法律選択科目の対策を6カ月足らずで行っておりました。

その内容も、定番の書籍の通読と、試験過去問と再現答案集の検討というものがほとんどです。

予備試験の法律選択科目は司法試験と同じ8科目から1科目を選択しますが、試験時間が司法試験よりも短いことから、司法試験でこれまで出題されてきた問題よりも簡単であるはずです。

そうであれば、予備試験の段階からも法律選択科目はこれまで同様に上記のような独学での対策で十分に可能でしょう。

合否を分けるのは、
勉強の「量」ではなく
「やり方
」の差

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