【講師解説】司法試験・予備試験の苦手科目の勉強法 3つのコツ

司法試験・予備試験の学習で、苦手科目の学習に手こずっていませんか?

この記事では、働きながら司法試験に合格したスタディング講師が、司法試験・予備試験の苦手科目との向き合い方・勉強法について解説します。

監修者

弁護士
漆原照大

漆原法律事務所 代表弁護士/スタディング司法試験・予備試験講座 講師

埼玉県庁で働きながら弁護士を目指し、2020年に司法試験に合格。自身の受験経験から、忙しい社会人が合格するには「完璧な答案」よりも「現実的な合格答案」を書く必要性に気づき、受験生に知識とテクニックを伝えるため講座開発に参画。「スタディング 司法試験・予備試験講座」2025年版より「論文対策講座・予備試験実践編」の一部を担当。

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司法試験の苦手科目との向き合い方・勉強法(1)後回しにしない

苦手科目を勉強する場合は、その日の一番始めに取り組むことをおすすめします。

苦手科目の勉強はストレスになりますし、疲労も他の科目に比べ蓄積しやすいです。

そのため、苦手科目を一日の終わりに行おうとするとどうしてもそれまでの疲労も相俟ってなかなか頭に入らないということがあります。

その日の一番始めに苦手科目に取り組むことによって、脳や身体が元気な状態で進めることができますし、

その後に得意な科目や好きな科目をもってくることにより苦手科目の勉強のモチベーションをあげることができます。

ついつい後回しになってしまいがちな苦手科目は、一日の始めに消化することによって意識的に触れる回数を増やし、克服に繋げましょう。

司法試験の苦手科目との向き合い方・勉強法(2)具体例を常にイメージする

苦手科目ができる原因

苦手科目ができる原因の多くに「身近に感じられない」ということがあげられます。

例えば、刑法を苦手とする受験生はあまり多くない印象ですし、むしろ得意な受験生が多い印象です。

おそらくこれは、刑法というものは、ニュースやドラマなどで日常的に触れることが多く、イメージがしやすいことから、得意とする受験生が多い傾向にあるのだと思います。

私自身、受験生時代は公務員でしたので、行政法に触れる機会が多く、司法試験でも得意科目ではありました。

一方で、商法は苦手でした。民間企業に勤めた経験もないので、株主総会や取締役会などに対するイメージが全く持てなかったのが原因だと思います。

苦手科目の克服方法

視覚的に理解する

書籍やインターネットを使って、問題となっている場面が具体的にどのようなものなのかということを視覚的に理解しましょう。

近年ではYoutubeでも模擬裁判や株主総会の様子を見ることが可能です。

判例を読む

また、判例もとても重要なツールです。判例百選などには事案の概要が掲載されています。

法律論だけではイメージできなかったものも、事案の概要を読み込むことで、実際の当事者の紛争の様子がイメージできます。

常に具体例をイメージしながら勉強を進め、より身近に感じられるようにすることで少しでも克服に繋げましょう。

司法試験の苦手科目との向き合い方・勉強法(3)苦手のままでもいい

苦手科目を得意科目にする必要はありません。

司法試験は科目ごとに足きり自体はありますが、総合点で合否が決まります。

苦手科目で点数が取れなかったとしても、得意科目でカバーできれば全く問題ありません。

そのため、極論をいえば、苦手科目自体、絶対に克服しなければならないというものではありません。

たしかに、苦手科目を克服し、得意科目にすることができるのが理想ですが、苦手のままで終わってしまうという方も多いというのも現実です。

苦手科目に時間をかけるのは大切ですが、かけすぎるのはかえって他の科目の勉強時間を圧迫しコストパフォーマンス的にも非効率となってしまいます。

大切なのは、「苦手を克服する」ことではなく、「せめてこの問題だけはとれるようにする」という意識です。

基本的な問題で着実に得点していれば、そこまで落ち込むということはありません。

このように、「苦手のままでもいい」という意識をし、精神的な余裕を持たせることもまた、苦手科目と向き合う上で大切な思考だと思います。

【Q&A】司法試験・予備試験に関するよくある質問

最後に、司法試験・予備試験を目指す人からよくある質問に回答します。

司法試験・予備試験の選択科目はどう選べばいい?

科目選択の成功のポイントは、次の2つです。

興味が持てる内容で選ぶ

長期間にわたって勉強することになるため、意欲的に取り組めるかどうかは重要なポイントです。

総学習時間の目安・試験対策のしやすさで選ぶ

選択科目だけに多くの時間や労力を費やすわけにはいきません。効率よく対策できるかという観点も重要です。

一方で、「実務に役立つか」という観点は、科目選択においてはあまり重要ではありません。まずは試験に合格することを最優先に考えましょう。

選択科目の選び方の詳細や具体的な科目名については、こちらの記事で解説しています。

社会人が働きながら司法試験・予備試験に合格するには?

これから予備試験・司法試験に挑戦する社会人にとって最も気になるのは時間に関することではないでしょうか。

仕事や生活と両立しながら勉強すると合格まで何年かかるのか、毎日時間がない中で少しでもタイパ(タイムパフォーマンス)の高い勉強方法を取り入れられないか、といったことです。

これまでに多くの社会人受験生をサポートしてきた「スタディング 司法試験・予備試験講座」では、社会人受験の成功について次の2点を確信しています。

  • 社会人が合格するまでにかかる時間は個人差が大きいが、スキマ時間を活用できる人ほど多くの勉強時間を確保でき、合格に近づきやすい。
  • 短期合格者は「問題を解く学習」に早く移行することで勉強の効率を最大限まで高めている。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

まとめ

この記事では、司法試験・予備試験の苦手科目の勉強法について、スタディング 司法試験・予備試験講座の講師が解説しました。ポイントは次の3つです。

  • 後回しにしない
  • 具体例を常にイメージする
  • 苦手のままでもいい

司法試験・予備試験は難易度の高い試験ですが、しっかり対策をしておけば合格も夢ではありません。

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