司法試験の論文式試験では、筆記用具として黒インクのボールペンか万年筆が指定されています。
理由は法務省の司法試験Q&Aで説明されています。
指定の筆記具(黒インクのボールペン又は万年筆(ただし、インクがプラスチック製消しゴム等で消せないものに限る。))以外で記載された答案は、機械で正確に読み取れないおそれがあり、零点となる場合があります。
【引用】法務省「令和6年司法試験に関するQ&A」
機械の読み取りができなかった場合、せっかくの答案が0点となる可能性があります。
万年筆は慣れないと扱いが難しいので、手に入りやすくインク交換も簡単なボールペンがおすすめです。
現在は文を書くとき、パソコンやスマートフォンを使う機会が増えたため、ただ手書きというだけで疲れてしまう人もいるかもしれません。
しかし論文式試験では大量の文章を書き上げる必要があります。普段から試験と同じボールペンを使って論文を書く練習をし、本番に備えましょう。
司法試験の論文式試験では、1問につき解答用紙(A4サイズ23行)が8枚配布され、2時間(選択科目は3時間)以内に解答を書き上げる必要があります。
1日目は合計7時間、2日目は6時間、3日目は4時間と長時間書き続けることになります。
限られた時間の中で答案を完成させるためにも、自分に合ったボールペンを選びましょう。
なんといってもまず書きやすく、疲れにくいものであることが重要です。
論文式試験では大量の文字を書き続けることになります。書きにくかったり、持っているだけで疲れるようでは、書くスピードが落ちてしまいます。
ボールペンを選ぶ際は上記の点に注目してみましょう。
ボールペン選びはインクの速乾性も欠かせません。
乾くのが遅いと、その部分をこすって解答用紙を汚してしまい、書き直しが必要になる可能性も。
時間のロスになる上、用紙の追加配布はありません。書き損じた分だけ解答できる内容も減ってしまいます。
インクが乾くまで待つと解答スピードも落ちます。すぐ乾くインクを選びましょう。
論文試験の答案用紙は、縮小コピーして試験委員の採点を受けるとされています。
その想定の元、縮小されても読みやすいように、字は大きめに書きましょう。
細い字は細くなりすぎて読めない可能性がありますし、反対に太い字も潰れてしまうおそれがあります。
ボールペンは0.5mm〜0.7mmくらいがバランスの取れた太さです。
受験勉強中は、とにかく何度も何度も論文を書かなければなりません。
当然ボールペンのインクの減りも早いので、入手しやすく手頃な価格の商品だと安心です。
書き心地がよくても、購入しにくい商品はおすすめできません。
試験本番でインク切れや破損などのトラブルに対応できるよう、替え芯や予備は常に手元に用意しておきましょう。
以上のポイントを踏まえ、論文式試験に向けておすすめのボールペンを3つご紹介します(商品情報は2023年8月現在)。
なめらかな書き味を追求したジェットストリームシリーズ。
筆記速度に関係なく低摩擦でスラスラ書けるため、スピード勝負に持ってこいのボールペンです。
インクは濃い色で読みやすく、乾きも速くなっています。
スタンダードタイプは165円(税込・参考価格)。
値段は高くなりますが、持ちやすさを考慮したラバーボディやアルファゲルグリップなど長時間筆記に向いているタイプもあるので、書き比べて手になじむものを選べます。
替え芯は110円(税込・参考価格)です。
さらさら書けるボールペンとして人気のサラサシリーズ。中でもサラサドライは、その名の通り乾きやすさが抜群です。
インクが手につくストレスから解放されるペンで、短時間で大量の文章を書くのに非常に適しています。
書かれた字もくっきり見やすいです。
本体は165円(税込)、替え芯は110円(税込)と、購入しやすい値段になっています。
「スッと書けて、サッと乾く」がコンセプトのエナージェルシリーズ。引っかかりのないなめらかな書き心地と、速乾性を併せ持つペンです。
かすれることなく、はっきりとした字を書くことができます。
すべるように書き進められるので、筆圧が弱い方にとっては特に書きやすいと感じられるペンかもしれません。
本体価格は253円(税込・小売価格)と、他の2つと比べてやや高いです。
ただし替え芯は99円(税込・小売価格)で、長い目で見るとお得といえるでしょう。
最後に、司法試験のボールペンに関するよくある質問に回答します。
論文式試験における答案の書き方・勉強方法には、次のようなポイントがあります。
こちらの記事で詳しく解説しています。
【あわせて読みたい】司法試験・予備試験の答案用紙 ダウンロードと書き方・勉強法
論文式試験の対策は、次のようなステップを踏んで進めていくと効果的です。
【Step1】三段論法を習得する
↓
【Step2】各科目の論文の書き方を習得する
↓
【Step3】過去問を解く
より具体的な方法や科目別のアドバイスは、こちらの記事で詳しく解説しています。
【あわせて読みたい】予備試験論文式試験は「平均的な答案」で合格できる!勉強法を解説
今回は、司法試験の論文式試験におすすめのボールペンをご紹介しました。
実際にいくつかのペンで論文を一本書いてみて、お気に入りを見つけてください。
試験本番でストレスなく書き上げるために、普段から使い続けて手になじませることをおすすめします。
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