司法試験予備試験の仕組み、メリット、合格する勉強法とは?

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クエスチョンマーク 予備試験とはどういった試験なのでしょうか。そもそも社会人でも受験可能な仕組みになっているのでしょうか。また、合格するために、どのような勉強方法が望ましいのでしょうか。
アンサーマーク 司法試験予備試験とは、司法試験を受験しようとする者に対して、法科大学院修了者と同等の学識や応用能力、法律実務の素養を有するかを判定するための国家試験です。合格すると司法試験の受験資格が与えられます(ただし合格した翌年から5年間のみ)。そのため、法科大学院に通わなくても、司法試験の受験資格を得ることができるため、社会人でも挑戦しやすい試験といわれています。予備試験には受験資格や受験期限は無く、誰でも受験でき、高校生も受験しています。試験は短答式及び論文式による筆記並びに口述の方法により行われます。「ヤマ当て」のような勉強では、通用しないため、試験の特色を分析して、適切な学習をしていかなければなりません。それでは、予備試験の特色と望ましい勉強方法を見ていきましょう。


予備試験制度の概要

司法試験の受験には、法科大学院を修了すること、または司法試験予備試験に最終合格することのいずれかが必須になります。

予備試験ルートは、毎年5月から10月にかけて行われる「司法試験予備試験」を受験し、最終合格することで司法試験の受験資格を得るルートです。

試験日程

予備試験は①短答式試験、②論文式試験、③口述式試験の3つのステップで構成されています。それぞれの段階で不合格となった場合、翌年度以降①から全て受け直しとなります。

短答式試験は5月中、論文式試験は7月中、口述式試験は10月中にそれぞれ行われます。日程としては土曜・日曜を中心に行われるので、社会人でも十分受験は可能です。

2019年司法試験予備試験日程
1.短答式試験 5月19日(日)
2.論文式試験 7月14日(日),15日(月・祝)
3.口述試験 10月26日(土),27日(日)
参照:法務省サイト・司法試験予備試験の実施についてhttp://www.moj.go.jp/jinji/shihoushiken/jinji07_00234.html

試験会場

以下は2019年司法試験予備試験の試験場です。
1.短答式試験:北海道、仙台、東京、名古屋、兵庫、広島、福岡の7都市
2.論文式試験:北海道、東京、大阪、福岡の4都市
3.述式試験:例年、千葉県にある、法務省浦安総合センターで実施。
※試験会場は毎年変更される可能性がありますので、ご注意下さい。


試験科目

1.短答式試験

短答式試験では、憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、行政法という基本7法に加え、一般教養科目(人文科学、社会科学、自然科学、英語)の知識が問われます。

司法試験が憲民刑3科目なのに対し、科目数が非常に多いのが特徴です。

基本7法が各30点×7=210点、一般教養科目が60点で合計270点のうち、おおむね6割強を取れば合格するといわれています。2017度ど2018年度の合格点はいずれも160点でした。

2.論文式試験

論文式試験では、憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、行政法という基本7法に加え、一般教養科目(人文科学、社会科学、自然科学)、法律実務基礎科目(民事実務、刑事実務、法曹倫理)の知識が問われます。

基本7法及び一般教養科目が各科目50点満点、法律実務基礎科目が民事及び刑事それぞれ50点とし合計100点満点、全て合わせて500点のうち、おおむね5割強を取れば合格するといわれています。2017年度の合格点は245点、2018年度では240点でした。

3.口述式試験

口述式試験では、法律実務基礎科目のうち、民事実務及び刑事実務の知識が問われます。

口述式試験の配点・採点形式は少々複雑ですが、民事実務及び刑事実務に60点を基準点として配点し、合計119点以上で合格となります。

合格した後は

予備試験合格者には法科大学院修了者と同等の司法試験受験資格が付与され、予備試験に合格した次の年から5年を経過するまでの期間に、司法試験を受験できます。

司法試験に最終的に合格した者は司法修習生として採用され、11月から1年間の司法修習を受けることになります(裁判所法66条・67条)。


予備試験ルートのメリット・デメリット

メリット:時間的・金銭的負担が少ない

予備試験は最終学歴や年齢に関係なく誰でも受験可能です。また、法科大学院に2年ないし3年も通う必要がなく、単位取得のための時間や学費といったコストがかからない点で、法科大学院ルートよりは負担が軽いといえます。社会人として働きながら、司法試験を目指すことも可能です。

また、後述しますが、予備試験に合格すると、その後に受験する司法試験で圧倒的な優位に立つことができ、高い合格率を誇ります。

予備試験ルート出身者は、難関な予備試験を突破して法曹になったという点で、かつての旧司法試験合格者(合格率3%)と同様に、高い評価と期待が寄せられるため、任官や法律事務所への就職においても、法科大学院出身者よりも厚遇を受けるとの声がよく聞かれます。

デメリット:予備試験自体の合格率は低い

予備試験の最終合格率(短答試験の受験から口述試験合格まで)は例年3~4%前後で推移しており、非常に難関の試験とされています。もっとも、予備試験合格者が次の司法試験に合格する可能性は非常に高いといわれており、現に2018年司法試験でも、予備試験合格者の司法試験合格率は77.6%と高い水準であり、法科大学院出身者の司法試験合格率24.75%を圧倒しています。

参考:2018年予備試験の合格率

受験者数 合格者数 合格率
短答 11,136人 2,661人 23.9%
論文 2,551人 459人 18.0%
口述 456人 433人 95%



予備試験に合格するための勉強法

予備試験の短答対策は演習の日常化・習慣化

予備試験の短答試験は出題科目が7科目と多く、それぞれの科目の出題範囲も広範なため、試験直前期に短期集中で一気に詰め込めるものではありません。

また、一度勉強したとしても、しばらく放置した分野の問題は解けなくなるのが通常です。

そのため、筋トレやジョギングのように、毎日演習を行い、常に知識の精度が劣化していないかをチェックし、誤答問題の復習を通じて効率よく弱点を潰していく、このような地道な学習を早い段階から日常的に習慣化して行うことが、結果的に短期合格につながります。

予備試験の論文対策は論証の事前準備とスキル、ノウハウのトレーニングが重要

論文試験で最も難しい点は、問われている内容ではなく、試験時間内に答案を書き切ることです。答案のレベルは、全科目で平均点を超えれば、合計で合格点を超えられるので、中身よりも形、すなわち時間内にそれなりの水準の答案をまとめ上げる力が求められます。

試験ではほとんどの受験生が時間的に余裕がありません。答案を作成する際に、一行一行、どう書こうかと頭を捻りながら悩む時間は全くありません。

そのため、合格レベルにある多くの受験生は、出題が予想できる重要基本論点については予め論証パターンを作成し覚えておくことで、答案を書くスピードを上げています。

ただし、この論証パターンの事前準備による学習スタイルについては、出題側が好ましく思っておらず、この学習スタイルでは対応できない新しい出題方法を目指して、試験制度が大きく変更された経緯もあります。

そのため、旧司法試験時代からの古いタイプの論証パターンを並べた答案には低い点数が与えらると言われています。

しかし、新試験に対応した、新しい論証(判例の立場で書き、理由付けは短く、他方であてはめをたっぷり書く)には高い点数が与えられていることは、合格者の再現答案と成績評価から明白になっています。

これは新・司法試験に限らず、予備試験の論文式試験も同様です。

確かに、予備試験の論文試験の方が司法試験と比べ基本的な問題が出されますが、あてはめが重視される点に変わりは有りません。

そのため、旧司法試験時代に流行った対策方法よりも、新司法試験で合格した方が意識されていた答案の書き方やノウハウが、予備試験の論文対策でも極めて有用であるとされております。

また、時間内に答案を書き切るためには、長文の問題文をいかに早く読んで、論点を的確に抽出できるか、という読解力も重要であり、問題文の読み方や問題文の事案の検討手順、論点の抽出方法等についての実践的な訓練が求められます。

このような一種の高度なスキル、ノウハウはやはり独学では得難く、しかるべき指導者による実演型解説と答案練習会に参加しての実戦形式でのトレーニングが有効です。

さらに、論述については、受験生自身は上手く書けていると思っていても、採点者から見ると解答者の意図が読み取れない悪文であったり、誤解を招く表現であったり、文章力が稚拙なため論旨が分かりにくかったり等、得点が伸び悩む答案表が多々あるため、論述の仕方についても、好例を示した実演型指導と答案練習会に参加しての実戦型トレーニング及び添削指導を受けることが必須とされています。

口述試験は予行演習とこれまでの学習の復習

口述試験は、合格率が9割以上あり、落とすための試験ではなく、合格させるための試験と言われております。

したがって、極度の緊張による発話不能や考査委員とのコミュニケーション不能が生じない限り、これまでの学習内容をしっかり復習しておけば、考査委員の誘導による助けもあり、基本的に落とされない試験です。

対策は論文式試験が終わった後も、気を抜かず、実務基礎科目の勉強を定期的に行うことと、試験直前に行われる予備校の口述模試に参加して、口述試験特有の雰囲気に慣れておくことで十分です。

予備試験の一般教養対策

下記の記事を参考にしてください。

▼予備試験の一般教養科目の対策は不要?
https://studying.jp/shihou/about-more/yobikyouyou....

合否を分けるのは、
勉強の「量」ではなく
「やり方
」の差

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