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予備試験と司法試験の5つの違いを解説!

予備試験と司法試験の5つの違いを解説!

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予備試験と司法試験5つの違い

司法試験と予備試験には、次のような違いがあります。

  • 合格で得られる資格
  • 試験のスケジュール
  • 試験科目・内容
  • 合格率
  • 勉強時間

1つずつ見ていきましょう。

合格で得られる資格の違い

まず、合格をしたときに得られる資格が異なります。

司法試験の受験資格を得る2つのルート

予備試験 司法試験
合格で得られる資格 司法試験を受験できる 法曹三者を目指せる
受験資格 特になし 予備試験合格か法科大学院修了(もしくは修了見込み)


▼【予備試験】合格で得られる資格

予備試験は、司法試験の受験資格を得るための試験です。

予備試験を受験する際、受験資格の制限は特にありません。

最終学歴や年齢などにかかわらず、どのような人でも受験できます。

▼【司法試験】合格で得られる資格

司法試験は、法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)になろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的とする国家試験です(司法試験法第1条)。

そのため法曹三者になるには、必ず司法試験に合格しなければなりません。

司法試験は予備試験とは異なり、受験資格を満たしている人のみが受験できます。

司法試験の受験資格を得るには、予備試験に合格する予備試験ルートのほか、法科大学院を修了する(もしくは修了見込みとなる)法科大学院ルートがあります。

試験のスケジュールの違い

▼【予備試験】試験のスケジュール


予備試験の例年の試験スケジュールは、7月短答式試験(1日間)→9月論文式試験(2日間)→1月口述試験(2日間)となっています。

試験形式 科目
短答式試験 憲法、行政法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、一般教養科目
論文式試験 憲法、行政法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、民事実務、刑事実務、選択科目
口述試験 民事実務、刑事実務


▼【司法試験】試験のスケジュール


司法試験の流れ

司法試験は、例年7月の連続した5日間に実施され、このうち1日は休みのため実質4日間です。

文式試験(3日間)→短答式試験(1日間)の順に実施されます。予備試験とは違い、口述試験はありません。

試験形式 科目
論文式試験 憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法、選択科目
短答式試験 民法、憲法、刑法

最新の試験日程はこちらの記事でご確認ください。

【あわせて読みたい】令和6年(2024年)司法試験・予備試験の実施日程・試験場(試験会場)

試験科目・内容の違い

予備試験にも司法試験にも「短答式試験」「論文式試験」という同じ名称の試験があります。

しかし科目数や問題量などは異なります。

比較してみました。

▼「短答式試験」を比較


項目 予備試験 司法試験
試験科目 憲法

行政法

民法

刑法

商法

民事訴訟法

刑事訴訟法

一般教養科目(人文科学、社会科学、自然科学、英語から20問を選択)

民法

憲法

刑法

問題数 一般教養科目以外は各10問〜15問程度

一般教養科目は20問(選択)

【合計90〜120問程度】

民法は36問程度

憲法・刑法は各20問程度

【合計76〜77問程度】

試験時間 科目により異なる

【合計5時間】

民法は1時間15分

憲法・刑法は各50分

【合計2時間55分】

配点 一般教養科目以外は各30点

一般教養科目は60点

【合計270点】

民法は75点

憲法・刑法は各50点

【合計175点】

例年、両試験の短答式試験には、同一の問題が出題されます。

そのため両試験の短答式試験は、毎年同じ日程で、ほぼ同じ時間帯に実施されます。

司法試験の短答式試験は予備試験より科目数も少ないため、「予備試験の短答対策がそのまま司法試験の短答対策となる」と考えておいてください。

▼「論文式試験」を比較


項目 予備試験 司法試験
試験科目 憲法

行政法

民法

刑法

商法

民事訴訟法

刑事訴訟法

民事実務

刑事実務

選択科目(倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際公法・国際私法から1つ)

憲法

行政法

民法

刑法

商法

民事訴訟法

刑事訴訟法

選択科目(倒産法・租税法・経済法・知的財産法・労働法・環境法・国際公法・国際私法から1つ)

問題数 各科目1問

【合計10問】

選択科目以外は各1問、選択科目は2問【合計9問】
試験時間 科目により異なる

【合計12時間20分】

選択科目以外は各2時間、選択科目は3時間

【合計17時間】

配点 各科目50点

【合計500点】

各科目100点

【合計800点】

【あわせて読みたい】司法試験予備試験とは?合格率・日程・科目など基本情報を解説!

【あわせて読みたい】司法試験とは?難易度・受験資格など基本情報をわかりやすく解説

【あわせて読みたい】司法試験・予備試験の問題(短答・論文)の特徴と対策

合格率の違い

▼予備試験の合格率

予備試験の合格率は、例年3~4%程度で推移しています。

他の資格試験等と比べても、合格率は非常に低く難関の試験であると言えるでしょう。

▼司法試験の合格率

一方で司法試験の合格率は、例年30~40%程度となっています。

なお司法試験の合格率は、予備試験ルートか法科大学院ルートかによって大きく異なります。

この表は、近年の司法試験の合格率を受験資格ごとにまとめたものです。

▼司法試験の合格率(受験資格別)


試験年 全体 予備試験 法科大学院
修了者 在学中
令和5(2023) 45.34% 92.63% 32.61% 59.53%
令和4(2022) 45.52% 97.53% 45.52%
令和3(2021) 41.50% 93.50% 41.50%
令和2(2020) 39.16% 89.36% 39.16%
令和元(2019) 33.63% 81.82% 33.63%

これを見ると、法科大学院出身者の合格率が30〜40%であるのに対し、予備試験合格者の合格率は近年では90%を超えていて、合格率には大きな開きがあります。

また、令和5年(2023年)は学中受験がスタートし、法科大学院出身者の合格率も修了者と在学中の人では差が出る結果となりました。

【あわせて読みたい】最難関と言われる司法試験。難易度は実際どのくらい?

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勉強時間の違い

予備試験・司法試験の合格に必要な勉強時間は、個人差が非常に大きいものです。

また試験勉強を始める前の前提知識がどれくらいあるかも、受験生によって異なります。

そのため、「何時間勉強すれば合格できる」という明確な基準はありません。

その上で目安を立てるとすれば、予備試験が3,000〜8,000時間、司法試験(本試験)が1,500〜2,000時間となります。

予備試験 司法試験(本試験) 合計
一般的な勉強法 6,000〜8,000時間 1,800〜2,000時間 7,800〜1万時間
短期合格者の勉強法 3,000〜5,000時間 1,500時間 4,500〜5,600時間

なお、いずれの試験も、合格までにかかる期間は勉強の進め方により大きな違いが出ます。

実は、短期合格者の勉強の進め方には共通点があります。

一体どんな方法を取り入れているのか、スタディング司法試験・予備試験講座のプロダクトマネージャーがこちらの記事で解説しています。

【あわせて読みたい】司法試験の勉強時間は?短期合格者の勉強法も解説

【Q&A】司法試験・予備試験を目指す方のよくある質問

司法試験と予備試験の違いは前述の通りです。

最後に、司法試験・予備試験の受験を目指している方からよくある質問について解説します。

予備試験と法科大学院、どちらのルートがいい?

予備試験ルートと法科大学院ルートには、それぞれメリットもデメリットもあります。

もし迷っているなら、まずは予備試験対策からがスタートするのがおすすめです。

理由は次のとおりです。

▼司法試験の合格率が高いから

前述のとおり、法科大学院出身者よりも予備試験合格者のほうが圧倒的に司法試験の合格率が高くなっています。

予備試験は難関の試験ですが、試験内容が司法試験と重なる部分も多いため、特別な対策をせずとも司法試験に合格する人もいます。

▼就職後も高い評価を受けやすいから

法曹としてのキャリアをスタートさせたあとも、予備試験合格者のほうが高い評価を受けやすい傾向があります。

難関を突破している点を評価されて厚遇を受けられる可能性があります。

【あわせて読みたい】社会人の予備試験・司法試験合格法!スキマ時間活用とタイパ重視

独学で合格できる?

司法試験・予備試験に独学で合格するのは、次のような理由で難しいと言われています。

  • 教材選びが難しい
  • 「わかる」と「解ける」の間に大きな壁がある
  • 時間内に書く・点数を稼ぐ技術の習得が難しい

ただし、独学には費用を抑えられる・生活スタイルに合わせた勉強ができるといったメリットもあります。

インプットを最小限にして、問題を解く練習を早く開始するといったポイントを抑えれば、独学での合格も不可能ではありません。

【あわせて読みたい】司法試験・予備試験の独学は無理?それでも独学したい人の勉強法

予備試験・司法試験は何回で受かる?合格者の平均年齢は?

以下は、近年の司法試験合格者の受験回数をまとめた表です。

これを見ると、例年「1回目」の受験で合格している人が最も多いことがわかります。

試験実施年 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目
令和5(2023) 88.9% 6.9% 2.0% 1.3% 0.8%
令和4(2022) 74.6% 12.8% 6.3% 3.3% 3.0%
令和3(2021) 72.1% 12.2% 7.1% 5.3% 3.3%
令和2(2020) 66.2% 15.3% 8.7% 5.9% 3.9%
令和元(2019) 58.9% 18.8% 9.3% 7.2% 5.9%
平成30(2018) 56.5% 17.6% 12.3% 8.8% 4.8%

また、司法試験合格者の平均年齢は、28~29歳程度です。

これは、法科大学院を修了して受験資格を得た25〜26歳の受験者が多いことが影響していると考えられます。

【あわせて読みたい】司法試験は受験回数制限あり!何回で受かる?もし5回落ちたら?

【あわせて読みたい】司法試験の最年少合格は何歳?合格者の平均年齢は28歳

社会人が司法試験・予備試験に合格するには?

社会人が平日にまとまった勉強時間を確保するのは、簡単なことではありません。

しかしスキマ時間を使えば、忙しい社会人でも平日に勉強時間を確保できます。

例えば電車通勤をしている人なら、通勤中に勉強ができるでしょう

また昼休みや移動時間、待ち時間などといったスキマ時間も使えば、勉強時間をさらに増やすことができます。


スマートフォン講義動画を見たり問題を解いたりするだけなら、机がない場所や細切れの時間でも勉強を進められます。

このようにスキマ時間を活用すれば、社会人でも司法試験・予備試験に合格できるレベルの知識とスキルが身につけられるでしょう。

【あわせて読みたい】社会人の予備試験・司法試験合格法!スキマ時間活用とタイパ重視

まとめ

今回は予備試験と司法試験の違いについて解説しました。

  • 予備試験は司法試験の受験資格を得るため、司法試験は法曹三者になるための試験
  • 予備試験は7月→9月→1月、司法試験は7月に実施
  • 試験科目は司法試験よりも予備試験のほうが多い
  • 合格率は例年予備試験が3~4%程度、司法試験が30~40%程度

予備試験・司法試験の対策には、オンライン通信講座の「スタディング 司法試験・予備試験講座」がおすすめです。

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