検事職の拝命を受けるには、法科大学院を修了又は予備試験に合格して司法試験を受験・合格し、1年間の司法修習を受ける必要があります。修了試験である司法修習考試(二回試験)に合格後、裁判官、検察官、弁護士の法曹三者になる資格が与えられます。
そしてその後さらに法務省が実施する採用試験に合格することで検事になることができます。なお、検事とは、検察官の職位の一つです。検察官の職位は、副検事、検事、検事長、次長検事、検事総長などがありますが、司法試験合格者が検察官に採用されますと検事からのスタートになります。
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平成29年度~令和4年度における検事採用実績を以下に記します。
任官年度 |
任官者数 |
平均年齢 |
---|---|---|
平成29年度 |
67名(男性:43名 女性:24名) |
26.8歳 |
平成30年度 |
69名(男性:48名 女性:21名) |
27.2歳 |
令和元年度 |
65名(男性:37名 女性:28名) |
27.2歳 |
令和2年度 |
66名(男性:42名 女性:24名) |
26.7歳 |
令和4年度 |
72名(男性:44名 女性:28名) |
26.4歳 |
令和4年度 (12月期) |
71名(男性:36名 女性:35名) | 26.2歳 |
検事になるには、採用側である検察庁から「検事としての資質あり」と認められなければなりません。どのようなタイプが検察官としてふさわしいのでしょうか?一般的にいわれるタイプを以下に記します。
検察官の仕事は、法廷の場で公正な裁きが下せるよう、裁判をリードすることです。そこには、一点の曇りもない高潔さと、不正や悪質な犯罪を許さない正義感が求められるでしょう。資料収集から聞き取り調査、ひとつ一つの物事に対する判断まで、正しい心に基づいて職務を遂行しなければなりません。そのような姿勢があってはじめて、被害者や遺族、その背後にいる国民から信頼を寄せられるのです。
検察捜査は、正確な情報と公平な視点によって進める必要があります。検察は国家権力の一部であり、政治権力にも影響を与えられるほど、その力は絶大です。自分の立場を過信して真実を曲げることがないよう、公平で強い心を持ち続けることが重要となります。
検察官もしくは組織の一存で、白を黒に変えるようなことがあってはいけません。検察もまた法の番人であることを自覚しつつ、まっとうな心で業務処理と判断をする必要があります。
司法試験に合格して司法修習を修了し、検察官として任官したとしても、その後も常に勉学に励む姿勢が求められます。法律は、時代が変われば変化が加わるもので、新しい法案も作成されます。時代に即した検察業務をまっとうするには、知識のアップグレードが必要不可欠。検事として実務経験を積みながらも、向学心を失わない謙虚な姿勢と情熱が、プロフェッショナルな仕事を支えてくれます。
弁護士と違い、検事もしくは裁判官は国民に奉仕する国家公務員という立場です。そのため、検事職は弁護士ほど高収入を望めないかもしれず、がんばればがんばるほど報われる、という類いの仕事でもありません。必要なのは、「高度な識見と豊富な法的知識でもって社会、国民に奉仕する」という気構えといえるでしょう。正義感が強く、真実を曲げない高潔な精神、そしてアグレッシブに活動するバイタリティがある方は、検事に向いているといえるかもしれません。
参考サイト:
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