司法書士は高卒でもなれる?試験合格者の平均年齢や年収を解説

司法書士試験は合格率4〜5%前後の難関試験ですが、受験資格に学歴の指定はありません。

そのため、高卒の方も受験でき、資格を取得できます。

学歴による試験の合格率や就職後の年収の差はあまりないので、自信を持って司法書士を目指しましょう。

司法書士試験に合格するには、計画的に学習することが大切です。

この記事では、高卒で司法書士を目指す方に向けて、受験者の統計データや試験のポイントについて解説します。

司法書士試験は受験資格がないので高卒でも受験可能

司法書士試験は学歴による制約がないため、高卒や中卒の方でも受験が可能です。

士業の資格は学歴や実務経験が問われる試験が多いので、司法書士は珍しい部類といえるでしょう。

たとえば、社会保険労務士(社労士)の試験は、大卒に加えて実務経験などが受験資格として求められます。

そのため、高卒の方でも条件を満たせば受験は可能ですが、司法書士試験のように『誰でも受けられる』というわけではありません。

また、弁護士になるための司法試験は、以下の条件を満たす必要があります。

  • 司法予備試験に合格する
  • 法科大学院で法律に関する知識を3年(法学未修者過程)または2年(法学既修者過程)学び、必要カリキュラムを修了する

試験の難易度は高いものの、学歴に関係なく受験できて資格を取得可能な司法書士は、高卒の方にとって魅力的な資格と言えます。

司法書士合格者の平均年齢

司法書士合格者の平均年齢は、2024年度(令和6年度)では41.50歳です。

なお、合格者の最低年齢は20歳、最高年齢は73歳でした。

各年齢の人数をグラフにすると、以下のとおりです。

合格者の年齢

グラフを見ると、司法書士試験合格者は30代・40代の方が全体の60%以上を占めていることがわかります。

とはいえ、学歴や年齢に関係なく受験できるので、20代〜70代まで幅広い年齢層の受験者がいるのが司法書士試験の特徴です。

ここ数年は、30代から40代の合格者が多くを占めていますが、合格者の年齢はやや高い傾向にあります。

高卒で司法書士試験に合格したときの就職先

司法書士試験は学歴に関係なく受験できるため、高卒でも合格すれば司法書士としてのキャリアを目指すことが可能です。

ただし、実務経験や人脈がない状態での就職活動には不安を感じる方も多いでしょう。

しかし、高卒で司法書士試験に合格した場合も、大卒や大学院卒の合格者と就職先はほとんど変わらないため心配は不要です。

主な就職先としては以下のような選択肢があります。

主な就職先特徴
司法書士事務所不動産・商業登記、供託、裁判所提出書類の作成などを行う司法書士業務の中心的な職場。事務所ごとに得意分野が異なる
合同事務所司法書士のほか、行政書士や税理士などと連携して業務を行う形態。幅広い業務経験を積める点が魅力
法律事務所登記や簡裁代理など、弁護士と連携して司法書士の専門性を発揮できる環境
一般企業の法務部契約書の作成や法的リスク管理を担う部署。司法書士資格を生かした法務人材として活躍することも可能

資格を生かして働くためには、試験合格後の動きが重要になります。

採用されやすいポイントや、就職活動の進め方について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

司法書士の平均年収

司法書士の年収に学歴は関係なく、働き方やスキル、経験などによって変わります。

平均年収を見ると一般的な会社員と大差ありませんが、事務所に勤務する勤務型と、独立開業した方では、年収に大きな開きがあります。

勤務型の場合は300〜600万円程度が大半ですが、独立開業した方に限定すると、1,000万円以上を稼いでいる方も少なくありません。

また、勤務型の場合でも地域や事務所の規模による違いがあるのが実態です。

したがって、同じ司法書士でも働き方によって年収は大きく変わるため、平均年収はあくまで参考程度に捉えたほうがよいでしょう。

以下の記事では司法書士の平均年収だけでなく、年収アップの方法も紹介しているので、あわせてご覧ください。

司法書士試験は高卒には難しすぎる?

難関といわれる司法書士試験は、高卒には難しすぎると考えている方もいるかもしれません。

しかし、司法書士の合格と学歴に相関関係はほとんどないので、努力次第で合格できます。

近年の試験において、高卒で合格した方の割合を示した資料はありませんが、合格者の中には大卒の方もいれば、中卒や高卒の方も多くいるのが実態です。

また、中卒・高卒などの学歴を問わず、多くの受験者が資格系の通学・通信講座を受講し、効率よく学習をすることで合格しています。

おすすめなのがスタディングの司法書士講座です。

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高卒で司法書士合格を目指すコツ

高卒の方が、司法書士試験合格を目指すコツは、以下の3つです。

  • 目標から逆算して学習計画を立てる
  • 何度も繰り返し学習する
  • 資格講座を活用する

各ポイントをおさえて着実に合格を目指しましょう。

目標から逆算して学習計画を立てる

司法書士試験は合格率が例年4〜5%前後の難関試験であるため、合格するためには相当な学習時間が必要です。

一般的に約3,000時間の勉強が必要とされていますが、学習の方法や予備知識の有無によっては、さらに多くの時間を要するでしょう。

仮に試験合格を目指す時期を3年後とすると、1日あたり約3時間程度の学習をしなければいけない計算になります。

高校を卒業して以来あまり勉強していなかった方は、長期間の学習に慣れていない方もいるかもしれません。

司法書士試験に合格するには、まずは具体的な数値を算出して、目標達成のための学習計画を立てることが重要です。

何度も繰り返し学習する

司法書士試験は専門的な知識を問われるため、最初はわからないことが多くて当然です。

しかし、理解することを諦めたり、得意な分野ばかり勉強したりすると、どんなに長期間学習しても合格可能なレベルに達するのは困難です。

重要なのは繰り返し学習し、知識を定着させることなので、最初はストレスを感じるかもしれませんが、地道に努力するようにしましょう。

また、問題を解いてわからない場合は、正解を見て解き方を覚えるのも1つの方法です。

回答を丸暗記するのではなく、解き方を理解することを意識するようにしてください。

資格講座を活用する

司法書士試験の難易度は高いため、資格講座の活用を検討しても良いでしょう。

資格講座は合格を目指すために最適化されたカリキュラムが組まれており、初めて学習する方でも取りかかりやすいように構成されています。

また、最近ではスマートフォンやタブレットを使った教材が多く、通勤中や寝る前などのスキマ時間を有効活用できる点が魅力です。

本格的な学習をした経験のない方は、市販のテキストを使って学習すると、どのような学習計画を組めば良いかわからず、挫折してしまう恐れがあります。

一方、通信講座のサポートを生かせば、初学者でも学習計画が立てやすいので、学習経験が少ない方に特におすすめです。

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高卒で司法書士試験に合格することは十分に可能です。

ただし、難関試験であるため、効率的かつ継続的に学習を進める必要があります。

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移動時間やスキマ時間を活用して勉強を進められるため、忙しい方でも継続しやすい仕組みです。

また、ウエイトの高い民法や不動産登記法、会社法・商法、商業登記法の主要科目はじっくりと、それ以外の科目は要点をコンパクトに学ぶことができるように設計されています。

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司法書士の学歴についてよくある質問

最後に司法書士の学歴に関して、よくある質問をまとめます。

学歴が中卒・高卒だと就職に影響する?

司法書士の求人は学歴不問のものが多いので、中卒や高卒の方でも就職に大きな影響はありません。

大切なのは司法書士の資格を取得しているか、または合格見込みであるかという点です。

「資格取得済み」や「合格見込み」であれば、多くの求人の応募要件を満たしています。

また、司法書士の実務経験がある場合は、より採用される可能性が高いでしょう。

司法書士のうち高卒の割合は?

厚生労働省のデータによると、司法書士として実際に働いている方が多いと感じる学歴は以下のとおりです。

大卒83.7%
高卒12.2%
短大卒4.1%
修士課程卒2.0%

この結果では、高卒の方は司法書士全体の約1割強となっています。

学歴による制限がない司法書士試験では、高卒で合格して実務で活躍している方も多く、キャリア形成の大きな可能性を示しています。

【参考】厚生労働省|職業情報提供サイトjob tag

高卒から独学で合格できる?

司法書士試験に、独学で合格している方もいます。

高卒の方が司法書士試験に独学で合格することも可能ですが、学歴に関係なく独学での合格は難易度が高いと言わざるを得ません。

試験では専門的な知識が要求されるため、十分な時間と努力が必要です。

資格講座などを活用して、サポートを受けながら効率的に学習することをおすすめします。

まとめ

最後に高卒の方が司法書士を目指す場合のポイントをおさらいしておきましょう。

  • 司法書士試験は学歴による制約がないので、中卒や高卒でも受験できる
  • 学歴による合格率の差は明確なデータがないものの、差はほとんどないと考えられる
  • 司法書士の年収にも学歴による差はほとんどない
  • 学歴に関係なく独学での合格は非常に難しいため、しっかりと対策を取る必要がある

司法書士は難易度の高い試験なので、少しでもスキマ時間を活用して学習することが大切です。

スキマ時間を徹底活用したい方は「スタディング 司法書士講座」をぜひチェックしてみてください。

この記事を監修した人
山田 巨樹 講師(司法書士・スタディング 司法書士講座 主任講師)


司法書士試験合格後、1998年から大手資格学校にて司法書士試験の受験指導を行う。その後、大手法律事務所勤務を経て独立し、東村山司法書士事務所を開設。2014年、「スタディング 司法書士講座」を開発。実務の実例を交えた解説がわかりやすいと好評。