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司法書士試験の受験を考えています。年齢は40歳半ばなのですがこれからの受験は遅いでしょうか? |
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司法書士試験は、学歴、経歴、年齢に関わらず、幅広い年代の方に受験されています。受験者の多くは働き盛りの30・40代で、働きながら勉強している方が多い試験でもあります。 |
法務省資料「令和3年度司法書士試験の最終結果について」によると、令和3年の合格者は613名。合格率は5.14%という結果でした。
令和3年度司法書士試験の最終結果
午前の部の試験(多肢択一式問題)については満点105点中81点に、午後の部の試験のうち、多肢択一式問題については満点105点中66点に、記述式問題については満点70点中34.0点に、それぞれ達しない場合は、それだけで不合格とされました。
司法書士試験の受験条件に年齢制限はありません。高卒・大卒関係なく、幅広い世代が試験に臨んでいます。 令和3年度司法書士試験合格者の平均年齢は41.79歳。30代・40代を中心に合格者が多いのが特徴です。ちなみに、令和3年度における合格者の最低年齢は21歳、最高年齢は77歳です。
令和3年度合格者は、30代・40代が約7割を占めています。
もっとも多いのが40代の212人で、30代が196人とそれに続きます。このデータを見れば分かる通り、高校・大学を卒業してすぐに受験するより、一定の社会人経験を積んだ後、通信講座や資格学校で学びながら試験に挑む人が多い傾向が見えてきます。
司法書士試験の受験に学歴は関係ありません。通信講座や資格取得のためのスクールで専門知識を身につけることも可能で、高卒の合格者も多く生み出しています。
司法書士試験の試験科目は、憲法・民法・商法または刑法に関する知識、及び不動産登記、民事訴訟に関する法的知識など。これらは専門性の高い分野ですが、多くの受験者は資格系の通学・通信講座を受講しながら登記や民法に関する知識を取得しています。
法律系において最難関資格と言われる司法試験を受験するには、司法予備試験に合格するか、法科大学院で法律に関する知識を3年(法学未修者過程)または2年(法学既修者過程)学び、必要カリキュラムを修了することが条件です。
司法書士試験も法律系資格試験の最高峰に位置づけられますが、司法試験より比較的受験しやすい環境にあります。
関連記事:司法書士になるには?受験資格、資格試験以外のルートも?
合格年齢に関するデータを見れば分かる通り、司法書士試験の受験者の多くは30代・40代の働き盛りの世代です。司法書士事務所に勤務して実務を学びながら試験合格を目指す人もいれば、異業種で働きつつ、登記や民法・商法の知識習得に励んでいる人もいます。
限られた時間を使っての受験生活となるため、心身ともにハードなのは確かです。
しかし、司法書士は土地や手続き、種々の法律に関する知識を通して、市民生活をサポートする専門家。社会人生活で得た経験と知識は必ず司法書士の職務にもつながる部分がありますので、夢を叶えるためのステップと考えれば無駄ではありません。
毎年、司法書士試験の合格率は約5%(令和3年は5.1%)にとどまります。このデータを見れば分かる通り、司法書士になる道のりは決してやさしいものではありません。司法書士試験の合格を目指すなら、腰を据えてじっくり取り組む姿勢も大切です。
司法書士の資格を持てば、それだけで独立開業の道が開かれます。定年退職した後、司法書士の資格を取得して事務所を開業した例もあります。1度や2度失敗しても、決してあきらめず、地道にチャレンジを続ける心構えが何よりも大事です。