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司法書士になったらどのくらい稼げるのでしょうか? |
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勤務司法書士と開業司法書士それぞれで異なってきます。それぞれの平均年収をご紹介していくとともに、年収をアップさせるためのポイントをお伝えします。 |
司法書士の年収は働くスタイルによって大きく異なります。司法書士の働き方は主にふたつ。「勤務型」と「開業型」です。
勤務型とは、司法書士事務所に勤務し、そこの一スタッフとして働くスタイルです。勤務型の場合、事務所の規模や勤務先の報酬体系によってさまざまですが、一般的に年収は240万~360万円と言われます。
勤務型は給料をもらって働く以上、基本的にサラリーマンと変わりありません。どんなに多くの案件を引き受け、処理・解決に結びつけたとしても、もらえる給料はその事務所の給与体系の範囲内です。個人によっては不満や不公平を感じやすいものの、安定的に収入が得られるメリットがあります。
「開業型」は、自らの力で新規開拓し、ネットワークを広げ、独自の活動拠点を持つ働き方です。『司法書士白書2015年版』のデータによると、独立開業して活動する司法書士の中で、もっとも多い年収は200万~499万円。(男性31.70%、女性30.30%)単純にデータだけ見れば、年間所得500万円未満がもっとも多いことになります。
「意外と稼げない」「食えない」と思われるかもしれませんが、高額所得者も一定多数います。年間所得1,000万円以上を稼ぐ独立系司法書士は、男性16.60%、女性10.80%。開業型は事務所勤務と異なり、頑張れば頑張った分だけ年収が増える仕組みです。営業努力やマーケティング分析、専門分野の広さ次第では年収1,000万円以上儲かることも夢ではありません。
安定した収入を求めるなら、既存事務所や合同法人に勤務して手堅く稼ぐスタイルが良いかもしれません。しかし、仕事の量や質に見合うだけの報酬を期待するなら、独立の道をおすすめします。
独立開業スタイルの司法書士でも、働き方には個人差が見られます。ひとつの専門分野にこだわる人もいれば、専門領域を広げてより幅広く顧客のニーズをすくい上げる手法で仕事を得る人もいます。どのスタイルが理想かは一概には言えませんが、事務所の立地や地域事情、ニーズ、自分の得意分野を踏まえたうえで、もっとも適切な手法を選択することが好ましいです。いずれにせよ、ニーズのある専門領域を持つことが稼ぐための第一条件と言えるでしょう。
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事務所を立ち上げ、独立司法書士として活動するうえで、『認定司法書士』の資格はあったほうが良いかもしれません。認定司法書士とは、簡易裁判所で解決可能な訴訟額140万円以下の訴訟代理権が持てる特別資格です。この認定司法書士制度がスタートしたことで、司法書士でも少額案件であれば法廷に立ち、訴訟代理を引き受けることが可能となりました。