司法書士試験の厳しさを知らない人は、「まずは独学でチャレンジしてみよう」と思うかもしれません。
しかし、独学で合格を目指す方針には、いくつかリスクがあることを知る必要があります。
独学で勉強を開始するには、テキストの選定から毎日の勉強計画、効率的な勉学方法まで、すべて自分でプロデュースする必要があります。
司法書士試験は、毎年合格率が4〜5%台という、司法試験と並ぶ難関の資格試験です。
ただやみくもに勉強して合格を勝ち取れるほど甘くはありません。
独学で勉強をはじめたのはいいものの、「内容が難解でテキストを何度読んでも理解できない」「モチベーションが続かない」などの理由で挫折する人もたくさんいます。
とくに司法書士試験は専門性が高いため、分からないところや、単独での解決が無理な場面も必ず出てきます。
そんなとき、独学だと教えてくれる人もいなく、分からないまま勉強を続けるか、そこで立ち止まってしまうリスクが出てきます。
つまり、挫折しやすい環境を考慮する必要があるのです。
もちろん、独学で司法書士試験合格を勝ち取った人も中にはいます。
ただし、並大抵の努力では無理であることも覚悟しなければなりません。
かりに独学ではじめる場合でも、最初に期限を切り、1ヶ月試してみて自分に合わないとい思えば、速やかに切り替えるなど、臨機応変に対処してください。
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司法書士試験は、並大抵の努力では合格できません。
司法試験と並ぶ難関試験ですので、それに匹敵する位の勉強量を確保する必要があります。
司法書士試験合格に必要な勉強時間には、バロメーターがあります。
それは一説によると、3,000時間以上。1年間で3,000時間勉強するには、1日あたり約8時間となります。
働きながら8時間の勉強時間を毎日確保するのは現実的にかなり困難ですし、心身の負担もかなりのものです。
しかし、合格者にヒアリングすると最低限これくらいの勉強時間は必要という声が返ってくるようです。
仕事もやめて勉学一筋で頑張る生活であれば、1日8時間の勉強量も無理ではないかもしれません。
しかし、実際には働きながら合格を目指す社会人がほとんどです。
そんな状況で目標を達成するには、以下の2点を押さえて勉強に励むことが大切です。
このふたつは最低限必要となるでしょう。
司法書士は超難関資格のひとつなだけあって、独学で合格を目指すのであれば、かなりの時間が必要となります。
ここでは、司法書士試験を独学で合格を目指す際のメリットとデメリットを見ていきましょう。
司法書士試験に独学で合格を目指す際のメリットは、以下の3つです。
それぞれのポイントを分けて詳しく説明していきます。
▼学習費用を安く抑えられる
司法書士試験合格を独学で目指すと、学習費用を安く抑えられる点がメリットです。
独学は講座の受講費用がかからないため、テキストや問題集などの購入費用しかかかりません。
一方で、資格予備校や専門学校、通信講座を受講すると、数万円〜50万円程度のコストがかかります。
現在はインターネット上でも司法書士試験対策に関するさまざまな情報が得られるため、うまく活用できれば学習費用を安く抑えて司法書士試験合格を目指せるでしょう。
▼自分のペースで学習を進められる
マイペースに学習を進められる点も、司法書士試験合格を独学で目指すメリットのひとつです。
1年間で合格を目指したい場合は1日の学習時間を6時間以上に設定したり、本業と並行してゆっくりと勉強したい場合は1日数時間ずつマイペースに進めたりと、学習ペースは自由自在です。
一方で、予備校や専門学校などに通う場合は、スケジュールやカリキュラムが決められています。
何年もかけて合格を目指そうと考えている方が、1年後の合格を目指す講座を受講しても周囲のやる気と学習ペースが合わなくて、焦りを感じてしまうでしょう。
以上から自分のペースで司法書士試験合格を目指したい方には、独学がおすすめです。
▼仕事と両立しやすい
仕事と資格の勉強を両立しやすい点も、独学するメリットのひとつです。
予備校や専門学校によっては土日や夜間に通えるところもあり、仕事と両立できないわけではありません。
しかし、講義のスケジュールはある程度決まっているため、仕事に支障が出てしまう可能性があります。
一方で独学は、先述のとおり全て自分でスケジュールを決められます。
そのため、仕事のスケジュールを中心とした学習計画を立てることができれば、仕事に支障が出ることはありません。
仕事が忙しくて予備校などに通えないという方であっても独学であれば、自分がやりやすい学習スケジュールを立てて司法書士試験合格を目指せます。
司法書士試験合格を独学で目指すデメリットは、以下の3つです。
独学で合格を目指そうと考えている方は、ぜひチェックしてくださいね。
▼合格するまでモチベーションの維持が難しい
司法書士試験合格には膨大な勉強時間を必要とするため、モチベーションを維持するのが大変です。
司法書士試験は、法律系国家資格の中でも特に難関のひとつに挙げられており、出題範囲・科目数も多く、ちょっと勉強しただけでは合格できません。
予備校や専門学校などであれば、周囲に一緒に勉強する仲間や講師などもいるので、モチベーションを維持しやすいでしょう。
一方で独学は、最初は高いモチベーションを維持することができていても、次第にやる気を失ってしまう方も少なくありません。
▼効率よく勉強するのが難しい
司法書士試験に合格するためのノウハウを知らない状態では、膨大な出題範囲を効率よく学習するのは困難です。
資格講座はプロが合格のための学習カリキュラムを組んでいるため、合格に必要な情報を効率よく学習できます。
一方で、独学する場合は、自分に代わって学習計画を立ててくれる人がいません。
出題範囲が決まっていたとしても、頻出ポイントやほとんど出題されないポイントなどがあります。
独学ではその見極めも難しいため、すべての範囲を網羅することになり、合格するまでにさらに時間がかかる可能性があります。
司法書士試験は出題範囲が非常に広いため、効率的に勉強することが重要です。
短期合格を目指す場合は特に、効率を考えて勉強する必要があります。
独学する場合は勉強方法のノウハウがないため、どうしても勉強の効率が落ちてしまいます。
▼法改正や最新情報への対応が難しい
独学する場合は、司法書士に関係する法改正や最新情報などをすべて自分で情報収集しなければいけません。
司法書士は法律に関する資格のため、出題範囲は当然法律に関するものです。
せっかく勉強して知識を身につけても、法改正が行われて古い情報になっていては意味がありません。
独学用に市販されているテキストの中には、最新情報に対応できていないものもあります。
一方で、資格講座を受講していれば、最新情報は講座内でお知らせしてもらえるケースが多く、自分で情報収集する必要がありません。
このように、法改正や最新情報への対応が難しいという点も独学のデメリットです。
司法書士試験に独学で合格を目指すことには、人によって向き・不向きがあります。
司法書士試験を独学で学習するのが向いている人の特徴は、以下の2つです。
自分が当てはまっているかどうかを確認してみましょう。
司法書士試験に合格するには、しっかりと学習スケジュールを立てて、計画通りにこなす必要があります。
そのため、スケジュール管理が得意な方は独学に向いていると言えます。
自分で立てたスケジュールをこなすというと、一見簡単なように思えるかもしれません。
しかし、司法書士試験の勉強期間は長丁場になるため、モチベーションを維持しながら計画通りに勉強を進めるのは決して簡単ではありません。
これまで仕事や受験などにおいて、スケジュールを自分で管理して目標を達成した経験がある方は、独学での合格を目指しやすいでしょう。
独学で学習する場合、わからないことがあっても質問する相手がいません。
司法書士試験の出題範囲は主に法律で非常に難しいため、ほとんどの方が学習している中でつまずきます。
そのため、わからない部分は正解が見つかるまで自分で調べて理解できる方でなければ、独学で学習を進められません。
特に法律関係初学者の場合は、自力で理解するのが難しいため、資格講座を利用して講師に質問できる環境に身を置いた方が良いでしょう。
司法書士試験の出題範囲は難しいため、合格するには正しい勉強方法で学習を進める必要があります。
司法書士試験に独学で合格するコツは、以下の3つです。
独学で合格を目指そうと考えている方は、3つのコツを確認したうえで学習を進めましょう。
独学する場合は自分で学習計画を立てて、モチベーションを維持しなければいけないため、自分で計画通りに勉強を続けられる環境作りを意識する必要があります。
司法書士試験に合格するために必要な勉強時間は3,000時間と言われており、1年間で合格を目指す場合は1日8時間以上勉強しなければいけません。
2年間で合格を目指す場合でも、1日4時間以上の学習が必要です。
これだけ長い期間のモチベーションを維持するには、具体的な目標を決めたり、司法書士試験合格を目指す仲間を探したりして、モチベーションを保てるように工夫しなければいけません。
司法書士試験の勉強をする際は、ただテキストや動画などを見てインプットするだけでなく、過去問を使ってアウトプットすることも大切です。
インプットした後はアウトプットをして着実に知識を身に付けることが、合格への近道です。
また、過去問を通して本番の試験に慣れておくと、本番当日に問題を見ても焦らなくて済み、実力を発揮しやすくなります。
過去問を解いていると得意分野と苦手分野の傾向も把握できるので、結果を基に勉強量が足りていない部分を把握したいときにも役立ちます。
本番でしっかりと実力を発揮して合格するためにも、過去問を何度も解いて本番の試験になれておきましょう。
法改正は毎年のように行われており、司法書士試験の内容にも影響します。
そのため、常日頃から法改正や最新情報などの情報収集をして、アップデートすることが重要です。
ニュースサイトやSNSなどを活用して、法改正に関するニュースが配信されたときは通知が来るように設定するなどして、情報収集しやすい環境を整える必要があります。
そして、法改正が行われたときは、使用するテキストの該当部分を修正する、または法改正に対応しているテキストに買い換えましょう。
働きながら勉強する方法として、一般的に用いられている手法は通学・通信講座です。
それぞれの特徴を以下に記します。
通学講座は予備校や専門学校などに通学しながら、司法書士試験の対策を行います。
独学よりも効率よく勉強でき、わからない部分は直接講師に質問することができる点がメリットです。
一緒に勉強する仲間もできるので、モチベーションが維持しやすいのも魅力です。
働きながら通学しやすいように、土日や平日の夜間などに通える通学講座も少なくありません。
とはいえ、スケジュールは基本的に決まっていることから、仕事が忙しい方は希望通りの日程に通えない可能性もあります。
さらに、独学と比較すると学習コストがかかるという点もデメリットです。
通信講座は、スマートフォンやパソコン、DVD、テキストなどを活用して自宅で学習できる資格講座です。
通学する必要がなく、受講時間が決められていないため、自分のペースで勉強できる点がメリットです。
仕事が忙しく、資格予備校に通う時間を確保できない方でも無理なく効率的に合格を目指せます。
スマホで学習できるオンライン講座であれば、通勤中や就寝前などのスキマ時間を活用できるのも魅力です。
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完全独学でも司法書士試験合格は目指せます。
しかし、スケジュール管理やモチベーション維持などさまざまな課題がある点に、不安を抱いている方は多いでしょう。
そんな方におすすめしたいのが、スタディングのオンライン講座です。
スタディングのオンライン講座は、スマホやパソコンを使って講義視聴や問題演習を行います。
スマホ1台あれば勉強できるため、通勤中や仕事の休憩中、就寝前などのスキマ時間を活用して勉強できます。
社会人の場合、仕事が忙しくどうしてもまとまった勉強時間を確保できない方も多いでしょう。
仕事が忙しくてもスキマ時間をうまく活用できれば、司法書士試験合格に必要な勉強時間を確保しやすくなります。
講義は1本5分からと短いため、忙しい方でも自然と勉強の習慣化ができる点もスタディングのオンライン講座の魅力です。
スタディングでは、動画やテキストなどを使った講義のあとに実際に問題演習を行う流れで学習を進めていきます。
インプットとアウトプットを繰り返しながら学習できるため、記憶を定着させやすいのが特徴です。
また、問題を実際に解いてみると、自分の得意・不得意な部分を見つけやすくなります。
さらにAI問題復習機能があるため、過去の理解度に応じてAIが復習問題を自動的にピックアップし、記憶の定着を図ります。
司法書士試験に独学で合格を目指す難易度や勉強のポイントなどについてご紹介しました。今回のポイントをおさらいしましょう。
「司法書士試験合格を独学で目指そうと思っていたけど、本当に合格できるか不安」という方は、スタディングの司法書士講座を活用してみてはいかがでしょうか。
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この記事を監修した人 山田 巨樹 講師(司法書士・スタディング 司法書士講座 主任講師) 司法書士試験合格後、1998年から大手資格学校にて司法書士試験の受験指導を行う。その後、大手法律事務所勤務を経て独立し、東村山司法書士事務所を開設。2014年、「スタディング 司法書士講座」を開発。実務の実例を交えた解説がわかりやすいと好評。 |