税理士試験の勉強時間・勉強法は?忙しくても合格する受験プラン

税理士試験の勉強時間・勉強法は?2〜3年で合格する受験プラン

税理士試験は3〜5年程度の年数をかけて科目ごとの合格を積み上げ、最終合格(5科目合格)を目指すのが一般的です。また一部の科目は選択制となっており、自由に受験科目を選べます。

初めて受験する場合、どのようなプランで受験すべきか、どのように受験科目を選ぶべきかで迷う人も多いでしょう。

この記事では、税理士試験の科目別勉強時間や忙しいなか合格を目指す受験プラン例を紹介。また、短期合格を実現できる勉強法と科目選びのコツも解説します。

目次
  1. 税理士試験の科目別勉強時間は?
  2. 税理士試験の合格には何年かかる?
  3. 2〜3年で合格を目指す受験プラン
    1. 1年目は【簿財2科目】が基本
    2. 1年目に【簿財2科目+税法1科目】でもOK
    3. 受験プラン例(1)2年で合格を目指す場合
    4. 受験プラン例(2)2年半で合格を目指す場合
    5. 受験プラン例(3)3年で合格を目指す場合
    6. 少なくとも2年目までのプランを立ててスタートしよう
  4. 働きながら合格した人の勉強時間スケジュール例
    1. 朝に学習、通勤時間と昼休みの10分〜15分を活用
    2. 朝の1時間、直前期はながら勉強を取り入れて1日3〜4時間を確保
    3. 朝に2時間、昼休みに1時間、終業後の2〜3時間で1日5〜6時間を確保
    4. 最初は平均1時間だったが、直前期に平日3〜4時間、休日朝から晩までに切り替え
  5. 科目の選び方の注意点・コツ
    1. 勉強時間だけを見て選択するのがNGな理由
    2. 科目選択のコツ
  6. 年間の学習計画
  7. 税理士試験の勉強法 3つのポイント
    1. 計算・理論のどちらかに偏らないようにする
    2. アウトプットの練習をする
    3. 問題を取捨選択するスキルを磨く
  8. 税理士試験は独学で合格できる?
  9. 仕事と両立しながら短期合格するには?
  10. (1)出題範囲を「狭く濃く」勉強する
  11. (2)視覚・聴覚も使って覚える
  12. (3)徐々にレベルを上げて解答力を高める
  13. (4)スキマ時間の活用で勉強時間を確保する
  14. (5)問題・過去問は「解き方を覚える」ために活用する
  15. (6)試験本番を想定して練習する
  16. (7)最後まで諦めずに勉強を続ける
  17. 【Q&A】税理士試験のよくある質問
    1. 税理士になるには?
    2. 税理士試験の合格率は?
    3. 税理士試験の受験資格は?
    4. 税理士試験の勉強内容(出題範囲)は?
  18. まとめ

税理士試験の科目別勉強時間は?

税理士試験に必要な科目ごとの勉強時間目安は以下の通りです。

 科目合格率

令和6年度

配点(例年)勉強時間(目安)
理論計算
必須簿記論17.4%0%100%450時間
財務諸表論8.0%50%50%450時間
選択必須所得税法12.6%50%50%650時間
法人税法16.4%50%50%650時間
選択相続税法18.7%50%50%450時間
消費税法10.3%50%50%300時間
酒税法12.1%40%60%150時間
国税徴収法13.0%100%0%150時間
住民税18.2%50%50%200時間
事業税13.7%50%50%200時間
固定資産税18.0%50%50%250時間

【引用】令和6年度(第74回)税理士試験結果

税理士試験は科目合格制度を採用しており、一度にすべての科目に合格する必要はなく、数年かけて順に合格を目指すことができます。そのため、働きながらでも無理なくチャレンジできるのが大きな特徴です。
とはいえ、長期間にわたって勉強を継続する必要があるため、国家資格の中でも難易度は非常に高い部類に入ります。

そこで鍵となるのが、スキマ時間の有効活用です。通勤中や休憩中など、わずかな時間も積み重ねていくことで、忙しい社会人の方でも税理士試験の合格を十分に狙うことができます。

税理士試験の合格には何年かかる?

税理士試験は科目合格制です。

所定のルールに沿って科目を選択して受験し(一部科目は必須)、合格した科目数が5科目に到達すると試験合格(官報合格)となります。

合格までの期間は最低2年、多くは3~5年が目安と言われています。

1回の受験で5科目に合格する人はほとんどいません。大半の受験生は数年をかけてチャレンジします。

また、数年といっても1科目の合格に何年も費やすのではなく、1年に1科目ずつでも確実に科目合格を積み上げていくイメージです。

(例:毎年1科目に合格すれば5年目には試験合格)

税理士試験が長丁場となることに「大変そう」というイメージを抱いている人も多いかもしれませんが、悪いことばかりではありません。

税理士試験には以下のようなメリットもあります。

  • 税理士試験は1科目ずつ無理なく受験することができる
  • 自分の得意な科目を選んで受験することができる

勉強スケジュールや専門性を高めたい分野など、受験生側がある程度自由に選択できる試験制度となっているのです。

試験制度については、こちらの記事で詳しく解説しています。

2〜3年で合格を目指す受験プラン

税理士試験への挑戦を決めたら、まず受験プランを考えることが重要です。

  • 何年で合格を目指すのか?
  • 何年目に、どの科目を受験するか?

このような点をあらかじめ決めておくと、効率的に勉強に取り組めるでしょう。

1年目は【簿財2科目】が基本

1年目は、会計科目であり必須の簿財(簿記論+財務諸表論)に取り組むことが一般的です。

この2科目で学習の土台ができたところに税法を上積みしていくからです。

簿財だけでも学習のボリュームが大きい(合わせて900時間)ので、1年は2科目に注力しておくことがおすすめです。

初めて税理士試験に挑戦する人は、このような定番の流れに沿って無理せず進めましょう。

1年目に【簿財2科目+税法1科目】でもOK

ただし、1年目に【簿財2科目+税法1科目】を選択してもOKです。なぜなら、簿財の土台がなくても受験できる税法科目もあるからです。

  • 相続税:理論に関する正確な理解と、財産評価と集計を素早く行うスキルが問われる。
  • 国税徴収法:試験科目の中で唯一、理論のみ出題される。理論の正確な理解と解答力が要求される。

逆に、法人税は簿財の知識がしっかりあった方が学習しやすいと言えます。そのため簿財を学習した翌年に受験を計画するとスムーズです。

受験プラン例(1)2年で合格を目指す場合

  • 1年目:簿記論(450時間)+財務諸表論(450時間)+国税徴収法(150時間)
  • 2年目:法人税法(600時間)+相続税法(450時間)

受験に専念できる方におすすめのプランです。目安として年間1,000時間以上の学習時間が必要となりますが、短期合格できるチャンスがあります。

受験プラン例(2)2年半で合格を目指す場合

  • 1年目:相続税法(450時間)or 国税徴収法(150時間)
  • 2年目:簿記論(450時間)+財務諸表論(450時間)
  • 3年目:法人税法(600時間)+相続税法(450時間)or 国税徴収法(150時間)

学習開始年に多くの学習時間が取れない方におすすめのプランです。1年目は比較的学習量が多くない税法科目から始め、2年目は簿財2科目、3年目 は残りの税法2科目を取得し、2年半での合格を目指します。

受験プラン例(3)3年で合格を目指す場合

  • 1年目:簿記論(450時間)+財務諸表論(450時間)
  • 2年目:法人税法(600時間)
  • 3年目:相続税法(450時間)+国税徴収法(150時間)

毎年安定した学習時間を確保できる方におすすめのプランです。一般的な流れと同様に、必須科目である簿財2科目からスタートし、2年目以降で税法3科目をそろえるプランです。

少なくとも2年目までのプランを立ててスタートしよう

税理士試験に臨む人は、少なくとも2年目までのプランを立ててから勉強をスタートしましょう。

試験合格までの数年間のプランを立てたからといって、必ずしも計画どおりに合格できるわけではありません。合格するはずだった科目が不合格になれば、プランは後ろ倒しに変更せざるを得ません。

まずは2年目までのプランを立てておき、「3年目は残りの科目」と位置付けて1〜2年目の結果を見て調整するようにしていきましょう。もし3年間で5科目合格できれば、非常にいいペースです。

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働きながら合格した人の勉強時間スケジュール例

税理士試験の受験者には、学生の方やフルタイムで働く社会人の方がたくさんおられます。

時間に制約がある中で、どのように勉強時間を確保し、合格までたどり着いているのでしょうか。

実際に働きながら、学校に通いながら学習し、合格された受験者のスケジュール例をいくつかご紹介します。

朝に学習、通勤時間と昼休みの10分〜15分を活用

「朝に1時間ほど講義を視聴し、通勤電車の中で10分〜15分の復習、昼休みにスマホで理論暗記」というスタイルで毎日を積み重ねた方もいます。1日の中でまとまった時間がとれなくても、点のような時間をつなげて線にする工夫が印象的です。

朝の1時間、直前期はながら勉強を取り入れて1日3〜4時間を確保

直前期には、ながら勉強も取り入れたという受験者も。

朝に講義を1時間視聴し、通勤時間中は音声だけで復習、夜は帰宅後に問題演習を1時間程度。全体で1日3〜4時間を確保し、週末にはさらに集中して過去問演習に取り組むスタイルです。

朝に2時間、昼休みに1時間、終業後の2〜3時間で1日5〜6時間を確保

「朝2時間」「昼休みに1時間」「終業後に2〜3時間」と、1日平均5〜6時間をコンスタントに学習に充てた方もいます。

通勤や業務に支障が出ないよう、生活リズムそのものを試験合格仕様に最適化していたのが特徴的です。

最初は平均1時間だったが、直前期に平日3〜4時間、休日朝から晩までに切り替え

学習スタート時は、平日1時間・休日3時間程度のゆるやかスタート。

ただし直前期には「平日3〜4時間」「休日は朝から晩まで集中学習」へと切り替え、最後の追い込みで一気に仕上げたというスタイルもあります。

最初から全力ではなく、無理なく始めて、伸ばせるタイミングで加速する戦略は多くの合格者に共通しています。

どのスケジュールにも共通するのは、「朝の1時間」や「通勤中の15分」など、一見わずかな時間も合格のための時間に変えていることです。

特に忙しい社会人にとっては、「机に向かうこと=勉強」ではなく、移動中・休憩中・待ち時間も学習時間に変える視点が、合格への最短ルートとなるでしょう。

科目の選び方の注意点・コツ

続いて、税理士試験の科目の選び方の注意点やコツについても見ていきましょう。自分に合う科目を見つけることも、合格への大事なプロセスです。

勉強時間だけを見て選択するのがNGな理由

国税徴収法(目安150時間)など勉強時間が少ない科目には、「学習のボリュームが小さいから楽そうだ」と考える受験生が、一定数集まってきます。

しかし、税理士試験は実質的には相対評価による競争試験です。

合格基準は各科目とも「満点の60%」となっていますが、実際は上位10〜15%しか合格できません。

ボリュームが小さいゆえにライバルもしっかり勉強してくるので、得点の取りこぼしが許されない点もリスクとなります。

必要な勉強時間が少ないからといって「狙い目科目」ではないケースも多いのです。

科目選択のコツ

科目選択のコツは、勉強時間(学習のボリューム)だけではなく、税理士になったあとに役立つかも考えることです。

税理士試験の受験で選択した科目(法律)は、税理士になったあとに自分の専門分野となります。

一般的には必須の簿財に加えて、税法は法人税・相続税・消費税の組み合わせを選択する人が多いです。受験時の学習のボリュームと仕事での実用性のバランスがいいことが理由です。

独立志向の人は、選択必須科目(法人税と所得税)で法人税を選択しておくと、合格後の仕事に役立ちます。

なぜなら、法人税を扱う仕事は企業が相手なので、報酬も高額になり、事務所経営を安定させやすいからです。

なお、選択必須科目は2科目とも受験することも可能ですが、いずれも学習のボリュームが非常に大きく受験の難易度がかなり高まります。

どちらか1科目を選択する場合、近年は法人税法を選択する人のほうが多いです。

年間の学習計画

全体の受験プランが決まったら、1年ごとの学習計画を立てましょう。

税理士試験は例年8月なので、1年のスタートは受験前年の8〜9月となります。

1年間の学習計画で大切なことは、インプット期間(新しい知識を学ぶ期間)をあらかじめ把握しておくことです。

8〜9月頃からスタートし、翌年の3~4月頃までには学習範囲を一巡できるようにしておきます。

科目によって学習のボリュームが異なるので、まずはその年に受験するすべての科目のボリュームを洗い出します。

そして、3〜4月から逆算する形で学習の計画を立ててみましょう。

「試験は8月なのに、4月までに完了させなければいけないの?」と思われるかもしれませんが、これには理由があります。

税理士試験でもっとも重要と言われる期間は、5月から試験までの直前期です。この期間は答練(本番と同じ形式の問題練習)で解答力を徹底的に高める必要があります。

なぜなら、税理士試験は「真面目に全問解こうとすると時間が足りない」試験だからです。

試験本番では、解けそうもない問題は後回しにして、簡単な問題から確実に得点を積み上げていくというテクニックが必要になるので、答練で鍛えておくことがとても大切です。

5月以降は答練に集中するために、インプットは4月までに完了させておいてください。

税理士試験の勉強法 3つのポイント

税理士試験に「2〜3年で合格できる人」と「何年もかかってしまう人」では勉強法の違いがあります。

短期合格を実現できる、正しい勉強法のポイントは次の3つです。

  • 計算・理論のどちらかに偏らないようにする
  • アウトプットの練習をする
  • 問題を取捨選択するスキルを磨く

1つずつ解説していきます。

計算・理論のどちらかに偏らないようにする

ポイントの1つめは、学習が「計算問題」と「理論問題」のどちらかに偏らないようにすることです。

計算問題

その名のとおり計算によって答えを導き出す問題で、国税徴収法を除くすべての科目で出題されます。簿記論は計算問題が100%です。

理論問題

理論を問う問題で、受験科目の規則や税法条例を理解・暗記する必要があります。

簿記論を除くすべての科目で出題されます。国税徴収法は理論問題が100%です。

たとえば必須科目の財務諸表論(出題は計算50%、理論50%)の場合、「計算の対策ばかりで理論は後回し」の受験生が多いといえます。

好きな方の学習ばかりに取り組んでどちらか片方が手薄にならないよう、バランスを意識しましょう。

アウトプットの練習をする

ポイントの2つめは、アウトプットの練習をすることです。

理論問題においては、自分の言葉で文章を書かなくてはならない点にハードルの高さを感じる人が多いようです。

内容を理解していてもうまくまとめられなかったり、文字数が足りなかったりするケースが見られます。

理論の問題を確実にクリアするためには書く練習が欠かせません。

また、理論の暗記があいまいだと正確なアウトプットができないので、前提となるインプットも重要です。

計算問題はスピーディーに進めないと、全体の時間配分が崩れてしまうこともあります。

税理士試験は、「試験時間2時間に対して3時間分の問題が出される」と言われるほど、出題のボリュームが多いことが特徴です。

そのため正確さとスピードに加えて問題を取捨選択するスキルも必要になってきます。とくに必須科目である簿記論は計算問題の割合が100%なので要注意です。

問題を取捨選択するスキルを磨く

ポイントの3つめとして、「問題を取捨選択するスキル」について、さらに解説しましょう。

繰り返し述べているとおり、税理士試験は試験時間に対して明らかに出題が多いです。

しっかり勉強した上で初見の問題が出された場合は、「ほとんどの受験生が解けないだろう。捨てていい問題だ」と判断できます。

しかし、自分の勉強不足ゆえに初見である問題を捨てた場合は、点の取りこぼしとなります。

取捨選択の判断を適切に行うには、さまざまなバリエーションの問題を経験しておくことが重要です。

問題演習でいくら数をこなしても、同じような問題ばかり解いていれば対応力が高まりません。

解く問題を自分で選んでいると偏りが出るので、試験対策のプロが選んだ問題を使いましょう。

税理士試験は独学で合格できる?

資格の勉強をするにあたって「独学で合格できるのか」が気になる人は多いでしょう。

税理士試験の場合は、全科目に独学で合格することは極めて厳しいといえます。独学が難しい理由は主に次の2つです。

  • 学習内容の理解と得点力の養成
  • 勉強時間の確保とモチベーションの維持

税理士試験の独学については、こちらの記事で詳しく解説しています。

仕事と両立しながら短期合格するには?

勉強方法の7つのコツを解説します。

(1)出題範囲を「狭く濃く」勉強する
(2)視覚・聴覚も使って覚える
(3)徐々にレベルを上げて解答力を高める
(4)スキマ時間の活用で勉強時間を確保する
(5)問題・過去問は「解き方を覚える」ために活用する
(6)試験本番を想定して練習する
(7)最後まで諦めずに勉強を続ける

これらをすべて実現するには、独学サポートツールとしてオンライン通信講座「スタディング 税理士講座」を活用するのがおすすめです。

では、勉強方法7つのコツスタディングでできることを1つずつみていきましょう。

(1)出題範囲を「狭く濃く」勉強する

税理士試験は試験の出題範囲が非常に広く、必要な知識量も膨大。しかも制限時間内に全問を解ききれないほど出題数が多いことも特徴です。

合格するには、持っている知識の幅広さよりも、限られた時間で正確に計算できること学んだ理論を使い答案で的確に解答できることが求められます。

そのため、広く薄くではなく、本当に使える知識だけを狭く濃く勉強することが重要です。

出題範囲イメージ

スタディングでは、合格に必要なアウトプットから逆算した最小限の範囲短時間で学習できます。

オンライン動画講義は、テキストを読み上げる講義を収録しただけの動画とは異なり、情報番組のような分かりやすい内容です。

1講座あたり30〜60分程度のため、繰り返しの復習がしやすく、効率的に知識を定着させることができます。

動画には倍速再生機能があるため、復習の時間短縮も可能です。

また、インプットをしたあとは、関連する問題演習や理論暗記が最適な順番で提示されるので、最短ルートで学習を進められます。

(2)視覚・聴覚も使って覚える

独学の場合は市販のテキストを利用するのが一般的ですが、テキストを読んでひたすら丸暗記をしようとしても、頭にはほとんど残りません。

短期間で合格する人は、知識を定着させるために、こんな工夫を取り入れています。

エピソード記憶などのイメージ

  • エピソード記憶:内容や仕組みをイメージしたり、出来事やストーリーとして覚えたりする
  • 視覚的感覚:図や動画を見る
  • 聴覚的感覚:音声で解説を聞く
  • 身体的感覚:問題演習を繰り返す

視覚と聴覚を両方刺激してエピソード記憶が促されると、単にテキストを読むだけよりも覚えやすく、忘れにくくなります。

さらに問題演習を繰り返し行うことで、「身体が覚える」感覚が身につくのです。

スタディングの動画講義では、わかりづらい条文や制度を視覚的なイメージに置き換え、音声で聴覚的な説明をしています。

ビデオ教材

動画講義の受講後は、学んだ範囲の問題演習をスマホですぐに行えるので、身体的感覚を使って記憶を定着させることができます。

また、覚えるべき箇所があらかじめ赤枠で塗りつぶされている理論暗記ツールを使えば、クイズ感覚で重要な箇所を効率的かつ集中的に暗記できます。

理論暗記ツール

>>理論暗記ツールを試してみる(サンプル)

(3)徐々にレベルを上げて解答力を高める

税理士試験に合格するには、基本的な知識のインプットは早めに終えて、問題や過去問を解くアウトプットの練習をたくさん行うことが重要です。

ただし、勉強を始めたばかりの人がいきなり本番レベルの問題に挑戦するのは非常に難しく、無理があるでしょう。

まずは基礎的な内容から始めて、レベルを計画的に上げていく必要があります。

着実にレベルアップできる仕組み

スタディングの学習の手順は、各論点の基本的なインプットは動画の視聴で短時間で済ませ、関連する問題にすぐに取り組めるようになっています。アウトプットを重視した学習が可能です。

また、「動画講義」→「スマート問題集」→「トレーニング」→「テーマ別演習」→「実力テスト」とステップアップしていく流れで、解答力が身につくカリキュラム設計となっています。

(4)スキマ時間の活用で勉強時間を確保する

前述のとおり、税理士試験の独学では勉強時間の確保が大きなハードルとなります。

「勉強」については、学生時代の名残で「机に向かって行うもの」という思い込みがある人も多いでしょう。

しかし、理論の理解や暗記、ちょっとした計算の解答や解法の確認などであれば、スキマ時間を使って場所を問わず勉強できます。

学習シーン(移動中)

スタディング税理士講座は、動画講義の視聴と講義内容に対応した問題演習スマホでできるため、いつでもどこでも学べます。

動画講義は1講座30〜60分程度で、内容ごとにチャプターが分かれているため細切れの時間でも受講しやすくなっています。

問題演習もわざわざ机に問題集やノートを開く必要がなく、スマホで親指1本で取り組めます。

こうしてスキマ時間を使って勉強を積み重ねていけば、まとまった時間がなくても合格ラインの実力が身につけられるのです。

(5)問題・過去問は「解き方を覚える」ために活用する

あなたは、資格試験の過去問について次のような考えを持っていませんか?

「解説は読まずに繰り返し解いて、自分の実力で解けるようになるべき」

「レベルが高くて怖いから、試験直前まで取っておこう」

実はこれは、なかなか合格できない人の考え方です。

一方、短期間で合格する人は「問題・過去問は解き方を覚える教材だ」と考えています。

間違えても解説を読んですぐに知識を吸収し、次に似た問題が出たときに解けるようにしておけばいい、というスタンスなので、基本的なインプットをしたらすぐに問題演習に挑戦します。

間違いを恐れず、合格に必要な解答力をつけることを重視しているのです。

スマート問題集

スタディングのスマート問題集は、練習モード、復習モード、本番モードという3つの方法で解くことができます。

練習モード解いた直後に正解と解説を表示。わからない問題に時間をかけずに解き方を覚えられる。
復習モード前回間違った問題や「要復習」に印をつけた問題だけ出題。間違った問題や理解不足の問題をつぶせる。
本番モード試験本番と同様の形式で出題。全問を制限時間内に解く練習ができ、最終チェックや仕上げが可能。

モードの使い分けができるので、解き方を覚えるために解いたり、実力の確認のために解いたりと、問題をフル活用して得点力を高めていけます。

(6)試験本番を想定して練習する

税理士試験では制限時間ギリギリまで問題を解く場合が多く、大半の受験生が解けないであろう難しい問題も含まれています。

そのため、難しい問題は飛ばして基礎的な問題から解答していくという判断が必要です。

本試験レベルの演習を積み重ね、税理士試験の性質をよく理解しておきましょう。

そうすることで、試験本番でもあせらず、合格ラインに到達できるのです。

スタディングでは、税理士試験の対策に役立つ各種の試験ノウハウを、無料のセミナー動画やPDF冊子などで紹介しています。

試験合格までの流れ

また、動画講義やスマート問題集のあとには、トレーニング、テーマ別演習、実力テストと徐々にレベルを上げた問題演習ができるため、本番に向けて充実した練習を行えます。

パーフェクトパックやアドバンスパックの直前対策講座では、答練・過去問演習の講座で、出題される可能性の高い重要テーマに絞った試験対策が可能です。

加えて、定期的にメルマガで、時期に合わせた過ごし方や準備方法もお知らせしています。

試験当日まで、準備や対策の参考になるはずです。

(7)最後まで諦めずに勉強を続ける

試験に合格できない最大の要因は、勉強を途中でやめることです。

勉強さえしていれば必ず合格できるわけではありませんが、最後まで続けた人はそれだけでも合格の確率がかなり高くなります。

また、成績がなかなか上がらず挫折する人も少なくありません。

これに対する解決法は、「小さな一歩を積み重ねる」という方法が有効です。

合格者のピラミッド

スタディングは、スキマ時間にスマホで勉強できるように作られているので、忙しい人も続けやすいことが特徴です。

また、講座を毎日クリアしていくことで小さな成功体験を積み上げやすく、継続のモチベーションを高めやすくなっています。

練習問題では前回からの伸びや全国平均との比較が毎回表示されたり、学習レポートでは毎日の学習時間や講座の完了数が確認できたりするので、これまでの学習の積み重ねも実感しやすいでしょう。

加えて、スタディングには「勉強仲間」機能という登録者専用のSNSがあり、受講生から「モチベーション維持に役立つ」と好評です。

\あなたを合格へ導く!/

【Q&A】税理士試験のよくある質問

最後に、税理士試験に関するよくある質問にお答えします。

税理士になるには?

税理士になる(税理士登録を行う)ための要件は、基本的には「税理士となる資格」+「実務経験」です。このうち「税理士となる資格」を得るにはいくつかのルートがあります。

(1)税理士試験の合格者(5科目合格)
(2)税理士試験の全科目または一部科目が免除となる人
(3)弁護士
(4)公認会計士

割合が多いのは(1)と(2)の人で、20〜30代の若い世代が税理士を目指す場合は(1)のように税理士試験に挑戦するケースが一般的です。

また、2年以上の実務経験も必要で、受験と並行して税理士事務所などに勤務して実務経験を積んでいく人が多いといえます。

税理士試験の合格率は?

税理士試験は科目合格制です。令和6年度(2024年度)の科目ごとの合格率は8.0〜18.7%でした。

科目ごとの合格率は年度により多少のバラツキはありますが、おおむね10〜20%程度で推移しています。

【あわせて読みたい】税理士試験の結果一覧|合格発表方法や試験後の過ごし方も解説

税理士試験の受験資格は?

税理士試験は、令和5年(2023年)4月から受験資格要件が緩和され、より多くの人が試験に挑戦しやすいよう変更されました。

若い世代をはじめ、デジタル化などの社会の変化に対応できる税理士を増やしていくことなどが狙いです。変更点は次の2つです。

  • 会計科目(簿記論、財務諸表論)の受験資格要件が撤廃(誰でも受験可)
  • 税法科目は、学歴による受験資格要件について「法律学・経済学」から「社会科学に属する科目」に拡大

詳しくはこちらの記事で解説しています。

税理士試験の勉強内容(出題範囲)は?

税理士試験の各科目ではどんな内容が出題されやすいのか、こちらの記事で解説しています。

まとめ

今回は、税理士試験の勉強方法やスケジュールの立て方について紹介してきました。

  • 税理士試験の合格には約3~5年かかるのが一般的
  • 税理士試験に挑戦する1年目は簿財2科目が基本
  • 少なくとも2年目まで受験プランを立ててからスタートするのがおすすめ

税理士試験は、1年に1科目ずつでも受験できるので、働きながら自分のペースでチャレンジできます。

仕事と両立して効率的に合格を目指したい人には、短期合格にこだわった「スタディング 税理士講座」がおすすめです。

>>税理士とは?仕事や試験をもっと知る