税理士試験の消費税法とは、国税である消費税に関して、課税の対象、納税義務者、税額の計算方法、申告・納付など各種の事項について定められた法律です。
消費税は、法人税法・相続税法などに比べると学習範囲が限られる一方、実務での必要性は高いこともあり、税法科目の中では最も人気の高い科目です。
この記事では、税理士試験の消費税法について解説します。
消費税法とは
税理士試験の消費税法の特徴
計算では、事例に基づく総合問題が出題されています。各種取引が与えられ、納税義務の判定に加え、課税標準額に対する消費税額、控除対象仕入税額、納付すべき消費税額などを計算させる問題が出題されています。各種取引の区別、仕入税額控除、簡易課税制度などの知識とともに、売上・仕入の集計も求められるため、素早く正確に計算するスキルも必要です。
特に、消費税の課税・不課税・非課税・免税の区別に関する知識は、理論・計算ともに必須です。各種取引について、消費税の課税取引、課税対象外(不課税)取引、非課税取引、免税取引の判定を適切に行えるようにしておく必要があります。
消費税法の標準学習時間
消費税法の合格率と難易度
税理士試験の合格ラインは、建前上「満点の60%以上」とされていますが、税法科目の場合、受験者の上位10~15%が合格するという競争試験です。年によって合格率の上下はありますが、一定範囲の合格率で推移しています。
令和2年(2020年) | 12.5% |
令和元年(2019年)
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11.9%
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平成30年(2018年)
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10.6%
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平成29年(2017年)
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13.3%
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平成28年(2016年)
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12.9%
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平成27年(2015年)
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13.1%
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平成26年(2014年)
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10.3%
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消費税法 短期合格勉強法
◆論点の概要を理解する(完璧にするのではなく、まず全体像をつかむ)
◆簡単な例題を解いてみる
→個別の理論の確認
◆少しまとまった分量の問題(実際の本試験問題でなくても可)を解いて、内容理解を深める →どういう形で出題されるか?を理解する
<次のテーマに進む>
◆しばらくしてからもう一度問題練習をして、定着しているか確認する
→定着していない場合は、復習して繰り返し学習で記憶に定着させていく
◆本試験レベルの問題で実力をチェックする(どこで間違えたか・忘れていることなど)
→復習する
◆本試験レベルの問題を本試験と同様に時間を決めて解く練習をする
→復習する
このように、繰り返し練習をして、理論の正確な理解と計算のスピード・解答力を積み上げていくのが消費税法攻略の近道です。
消費税法については、まず一通り理論・計算の基本論点を学習し、理解を深めるとともに、問題練習を通じて知識を定着させていくのが良いでしょう。 特に、各種取引につき、課税・不課税・非課税・免税を確実に区分できるようにしておく必要があります。消費税法においても、他の税法科目と同様に、理論と計算の学習は連動しています。つまり、理論をしっかりと理解しておけば、計算も解答しやすくなり、また、さまざまな事例の計算問題にあたっておけば、理論も理解しやすくなります。お客様から消費税を預かるお店の事業主になったつもりで学習にあたると、消費税法の理論・計算ともに理解しやすくなり、短期合格の可能性も高まるでしょう。