
女性税理士の年収は約589万円程度となっており、比較的高い水準の報酬が期待できます。
税理士業界では年々女性の割合が増えており、キャリア形成におすすめの人気資格です。
この記事では、女性税理士の年収や働き方、税理士を目指すメリット・デメリットについて解説していきます。
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女性税理士の年収はどのくらい?
令和6年度の厚生労働省「賃金構造統計調査」によると、税理士(※)の年収の全国平均は約856万円となっています。
全職種の平均年収約527万円と比較すると、税理士は高収入を期待できる仕事といえます。
一方で男女別の平均年収を見ると、男性が約1,029万円、女性が約589万円です。
男女間の差が大きく見えますが、これはキャリアの長さや平均年齢の違いによるものが大きいと考えられます。
実際に、同統計における税理士の平均年齢は男性45.8歳・女性39.0歳となっています。
また、男性の方が平均年収は高いものの、女性税理士も全職種の平均を超える高い給与を得ていることは間違いありません。
※統計の分類上は「公認会計士・税理士」
【参考】
e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(職種(特掲)、性、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計))」
e-Stat 政府統計の総合窓口「令和6年賃金構造基本統計調査(職種(小分類)、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計))」
税理士試験における女性合格者の割合は?
近年の税理士試験における女性合格者の割合は、以下の通りです。
年度 | 合格者(全体) | 女性合格者 | 女性合格者の割合 |
---|---|---|---|
令和6年 | 5,762 | 1,761 | 30.6% |
令和5年 | 7,125 | 2,119 | 29.7% |
令和4年 | 5,626 | 1,691 | 30.1% |
令和3年 | 5,139 | 1,490 | 29.0% |
令和2年 | 5,402 | 1,543 | 28.6% |
令和元年 | 5,388 | 1,501 | 27.9% |
平成30年 | 4,716 | 1,255 | 26.6% |
平成29年 | 6,634 | 1,872 | 28.2% |
平成28年 | 5,638 | 1,517 | 26.9% |
平成27年 | 6,902 | 1,903 | 27.6% |
【参考】国税庁「税理士試験」
合格者全体の約3割が女性となっており、徐々にその割合は高まりつつあります。
女性の間でも税理士資格の人気が高まっているといえるのではないでしょうか。

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女性税理士の割合は年々増えている
女性の社会進出が進んでいることもあり、女性税理士の割合は年々増加傾向にあります。
日本税理士会連合会発行の資料「税理士って? 一生の仕事を探すなら」によると、平成26年時点での女性税理士の割合は全体の14.8%でした。
女性税理士の登録者数推移を見ても平成18年に7,961名であったのに対して、平成30年の時点では11,423名にまで増加しています。
この傾向は今後も続くと考えられ、女性税理士はさらに増えていくでしょう。
女性税理士が増え続けている点からも、現代の女性に適した職業であるといえます。
また、女性税理士が今後増加することによって、より女性が働きやすい環境へ変化していく可能性もあります。
女性税理士の働き方
税理士にはさまざまな働き方があり、どのような働き方を選ぶかによってライフスタイルや年収などが大きく左右されます。
これは女性のみでなくすべての税理士にいえることです。
女性税理士の働き方は大きく分けて以下の3種類です。
- 開業税理士
- 社員税理士
- 所属税理士
それでは、それぞれの働き方について詳しくご紹介します。
開業税理士
開業税理士は自分自身で税理士事務所や税理士法人を立ち上げて、顧客への税に関するアドバイスや、税務に関する代行業務などを行います。
専門分野である税金に関する知識に加えて、お金に関する周辺知識を身につけ、ファイナンシャルプランナーや中小企業診断士といった資格を取得することでコンサルタントとして活躍することもできます。
自分で営業をして顧客を獲得しなければならないといった大変な面もありますが、働き方の自由度が高いというメリットがあります。
また、多くの顧客を獲得できればより高い収入を得られる可能性があるという点も魅力です。
社員税理士
税理士として個人で開業するのではなく、税理士が集まって法人として会社のような形態をとって働くという選択肢があります。
この勤務形態を社員税理士と呼びます。
一般的な企業の社員とは違い、所属する税理士それぞれが役員として経営・業務を行います。
税理士法人は2人以上の社員で構成され、そのうち1人が一般企業における社長のような立ち位置である代表社員となります。
そして、その他の社員は前述の通り役員扱いで、さらに所属税理士を雇うというケースも少なくありません。
税理士法人のメリットは組織として顧客の要望に応じることができるため、大企業など規模の大きな組織を顧客にしやすいという点が挙げられます。
また、税理士の常駐が可能であれば支店などの展開も可能であるため、個人事務所と比較して規模を大きくしやすいという点も魅力です。
所属税理士
所属税理士とは、個人開業した税理士事務所や、税理士法人などに雇われて業務を行う税理士のことを指します。
基本的には所属している税理士事務所や法人の指示にしたがって、顧客対応や税務などを行います。
現在では法改正によって所属税理士でも顧客から直接仕事を受注して税理士業務を行えるようになりました。
その都度、勤務先の承諾を得る必要があるという条件付きではありますが、以前よりも所属税理士の働き方の自由度は高くなっています。
キャリアや人脈が少ない税理士の場合、いきなり独立開業することには大きなリスクが伴います。
また、いきなり税理士法人の社員になるのも簡単ではありません。
そこで、まずは所属税理士としてキャリアを積むという選択肢は多くの方に選ばれています。
【あわせて読みたい】税理士とはどんな仕事?資格取得はどうやってやるの?
女性が税理士を目指すメリット
女性が税理士を目指すことには多くのメリットがあります。具体的には以下の5点です。
- 資格を一生活用できる
- 科目合格制度で1科目ずつチャレンジできる
- 場所を選ばず働ける
- ライフスタイルに合わせた働き方を選びやすい
- 女性だからこそ応えられるニーズがある
ここではそれぞれのポイントに分けてメリットを詳しく紹介していきます。
資格を一生活用できる
税理士の資格は生涯にわたって有効です。
資格の有効期限などはありませんので、税理士登録さえすればいつでも税理士として働くことができます。
家庭の事情などで一度仕事を辞めたとしても、税理士の資格そのものは有効なので復職も容易です。
独立開業や所属税理士など働き方も多様で、税のスペシャリストとして一般企業への就職に有利になるというメリットもあります。
税理士の資格を取得することによって、ライフスタイルに合わせた仕事がしやすくなります。
業種を問わずビジネスと税は切っても切れない関係にあるため、需要が高い職業であるという点もメリットです。
科目合格制度で1科目ずつチャレンジできる
税理士試験は国家試験の中でも難関の試験であり、科目数も多く、対策に長い時間がかかります。
税理士試験では科目合格制度が採用されており、一度に全ての科目で合格しなければならないというわけではありません。
科目合格に有効期限などもないため、自分のペースで勉強をすすめながら1科目ずつチャレンジできるという点もメリットです。
1年で全科目の勉強をする必要がありませんので、働きながらでもチャレンジしやすい取得であると言えます。
さらに、税理士試験の科目合格は履歴書にも記載できるため、就職などにおいて強みになる点もメリットのひとつです。
場所を選ばず働ける
資格の種類や職業によっては活躍できる場所、地域が限定されてしまうことがありますが、税理士の顧客は中小企業から個人まで幅広いため、場所を問わず需要があります。
もちろん都市部と地方では需要に差はありますが、ライバルの数にも違いがあるため、安定して就職しやすい、仕事を得やすいという点もメリットです。
たとえ家庭の都合などで引っ越しをしなければならなくなったとしても税理士の資格があれば比較的仕事を見つけやすく、ライフスタイルに合わせて税理士として活躍が可能です。
地域に関係なく転職や開業しやすいという点は働く女性にとって大きなアドバンテージと言えるでしょう。
ライフスタイルに合わせた働き方を選びやすい
理想のライフスタイルは人によって異なります。独立開業するなどしてバリバリ働くこともできれば、逆に仕事をセーブしながら働くことも可能です。
税理士の働き方には独立開業や社員税理士、所属税理士などさまざまな選択肢があります。
また、税に関する知識を活かして一般企業で税務やコンサルティングなどを行うことも可能です。
働き方の選択肢が多い分だけライフスタイルに合わせた働き方を選びやすいという点は、税理士の大きなメリットであると言えます。

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女性だからこそ応えられるニーズがある
女性税理士だからこそ、満たせるニーズもあります。
たとえば、女性の起業家が自社の税務について相談する場合、コミュニケーションの取りやすさなどから同性の税理士にお願いしたいと考えるケースは十分ありえます。
女性税理士が増えているとはいえ、まだ全体的には男性税理士の方が多い状況です。
女性ならではの視点や共感力は、一部の依頼者にとって大きな安心材料となるでしょう。
女性が税理士を目指すデメリット
前述の通り、女性が税理士を目指すことには多くのメリットがありますが、その一方でデメリットもないわけではありません。
女性が税理士を目指すことには、主に以下のようなデメリットが挙げられます。
- 繁忙期がある
- 試験が難しい
- 独立したら自分で顧客を探さなければならない
ここでは、それぞれのデメリットについて詳しくご紹介します。
繁忙期がある
税理士の仕事量は常に一定というわけではなく、時期によって差があります。
働き方によっても異なりますが、確定申告や税金に関する各種手続きが集中する年度末などは繁忙期となり、忙しくなりがちです。
確定申告などの手続きには期限が設けられているので、それまでにすべての処理を終える必要があります。
時には家庭やプライベートよりも仕事を優先しなければならないこともあるでしょう。
ある程度の期間、税理士としてのキャリアを積んでいけばどの時期が繁忙期になるのかもわかるようになり、それに合わせた準備もできるようになります。
とはいえ、繁忙期がある職業であることは頭に入れておきましょう。
試験が難しい
先にも少し触れましたが、税理士試験は国家試験の中でも難関試験として知られています。
科目数が非常に多いこともあって、合格を目指すのであれば入念な準備・対策期間が必要となります。
とはいえ、前述の通り税理士試験には科目合格制度が採用されているため、自分のペースで1科目ずつクリアするという形で資格取得を目指せます。
また、税理士試験は絶対評価でなく相対評価であり、一定の点数を取れたとしても成績上位に入らなければ合格できない仕組みです。
何年もかけて受験し続けているベテランたちとの競争になります。
税理士を目指すためには、数年単位の時間と労力をかけて挑まなければならないことを頭に入れておきましょう。
独立したら自分で顧客を探さなければならない
税理士は独占業務を持つ国家資格であるため、独立開業がしやすいという点も魅力です。
独立開業してうまくいけばより多くの収入を得られる、自由に仕事ができるというメリットがあります。
しかしその一方で、独立すると全ての業務を自分でこなさなければいけません。
特に悩みになってしまいがちなのが顧客の獲得です。
客を得るために自ら営業しなければならず、1件も獲得できなければ収入はゼロになってしまいます。
独立することでより高い報酬が得られる可能性がある一方で、収入が不安定になりやすい点が開業税理士のデメリットといえるでしょう。
税理士試験に合格した女性の声
税理士試験は難関試験ではありますが、入念に準備することによって働きながら合格を目指すことは可能です。
スタディングでは、働きながら効率的に合格を目指せるオンライン講座「スタディング 税理士講座」をご提供しています。
ここでは実際に「スタディング 税理士講座」で税理士試験に合格した女性たちのリアルな声をご紹介します。
これから税理士を目指す女性の方はぜひ参考にしてみてください。

n.eさん
2024年合格
初受験で、簿記論合格できました。
40代のパート主婦です。スタディングとても良かったです。簿記2級は合格状態で、12月から勉強開始しました。暗記が間に合わず、6月頃に財務諸表論はあきらめました。
そこからは簿記論に絞って勉強しました。学習はスタディングと市販の問題集2冊です。模試等は一切受けていません。スタディングのおかげで基本をしっかり押さえられて、スキマ時間も有効に使えました。中だるみしそうなときは皆さんの投稿を見て励まされました。合格できたのは、中村講師の授業だったからこそだと思います。とても分かり易くて、だからこそ続けられました。
ありがとうございました。

Mckさん
2023年合格
私は主婦で通勤時間ではなく、家事や育児の合間に勉強するスタイルでした。お風呂に入りながら、ドライヤーをしながら、料理をしながら等の時間にイヤホンや防水スピーカー等を活用して講義動画を視聴しました。4月末までに基礎を理解し、5月からはひたすらテーマ別演習や直前答練を解く練習をして問題に慣れるようにしました。結果は簿記論は数点足りずで不合格でしたが財務諸表論は無事に合格出来ました。

坂口真由美さん
[専業主婦]
2019年合格
今回は財務諸表論の科目合格となりました。
6歳の息子と2歳の双子の息子の子育て中なので、勉強時間は夜中しか取れませんでした。
そんな中でも、スタディングは自分の時間とペースで勉強出来たので良かったです。
来年も頑張って、官報合格目指していきたいと思います。
スタディングを利用して税理士試験に合格した人の声
【実例】アオパパさん 2024年合格
仕事と育児の中での学習であったため、隙間時間での学習を意識しました。具体的にいうと、通勤時間と昼休憩です。通勤時間中にスタディングの動画を視聴し、昼休憩にアウトプットをするという勉強ルーティンでした。平日は基本このルーティンのみの勉強で、土日は時間が取れればファミレスで勉強というスタイルでした。
スタディングはテキストなしで勉強ができるため、相性が良かったと思います。講師の解説もわかりやすかったです。
出典:スタディング「仕事と育児の中での学習であったため、隙間時間での学習を意識しました。」
【実例】もさパパさん 2023年合格
通勤時間と会社の昼休みを利用して効率的に勉強。スタディングだけをフル活用して、仕事、育児を両立しながら、簿記論・財務諸表論を同時合格することができました。
私は昨年の8月から税理士試験の勉強を始めましたが、同時に子どもが生まれ、土日は育児を中心にしていたので、通勤時間が主な勉強時間でした。
通勤時間が往復3時間超と長かったこともあり、行きは主に動画講義視聴・理論暗記ツール・AI復習問題などに取り組み、帰りは職場でのPC使用で目が疲れていたので、理論暗記ツールを音声のみで聞き、目を休めながら勉強していました。理論ははじめ呪文のように感じましたが、音声を何回も聞いていると不思議と頭に入っていきました。
昼休みは1時間のうち20分ほどで食事を済ませ、残りの40分は問題を解くことにあてました。机に向かう時間を中々とれなかったので、昼休みの40分は貴重な演習時間でした。
※一部抜粋
出典:スタディング「スタディングだけをフル活用して、仕事、育児を両立しながら、簿記論・財務諸表論を同時合格することができました。」
まとめ
税理士は女性にとっても魅力的な職業・資格の一つです。
年々女性の合格者や登録者は増加傾向にあり、それだけ女性が活躍しやすい職業であるともいえます。
それでは最後に、今記事のポイントをおさらいします。
- 女性税理士の割合は年々増加傾向にある
- 令和6年度の政府調査によると、女性税理士の平均年収は約589万円
- 税理士には「独立開業」「社員税理士」「所属税理士」など複数の働き方がある
- 女性が税理士として働くことには多くのメリットがある
これから税理士を目指したいという方には「スタディング 税理士講座」がおすすめです。
オンラインでスキマ時間などを活用して勉強ができるため、仕事しながらでも無理なく合格を目指せます。
興味のある方は、まず無料のお試し講座をご利用ください。
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