稼げない?税理士が食べていけなくなるって本当?

不況の中で日本の資格業はどんどん稼げなくなっていると週刊誌で読みました。実際のところ、税理士もやはり稼げないのでしょうか?
営業活動をせずともクライアントが来るような時代ではない、という意味ではたしかに以前より稼げなくなっているかもしれません。しかし正しいマインドで仕事をすれば、まだまだ税理士の業務領域は広がる余地があります。したがって、決して食べていけないということにはなりません。


目次

  1. 税理士が食べていけないと言われている3つの理由
  2. 稼げる・食べていける税理士になるためには
  3. 開業税理士を目指す場合
  4. 結局は・・・



税理士が食べていけないと言われている3つの理由

たしかに、資格業は稼げないという趣旨の報道がここ数年で増えています。しかし、報道だけを鵜呑みにしていてはいけません。
実際には、どのような理由から稼げない、食べていけないと言われるのでしょうか。


理由1 会計ソフトが税理士の仕事を奪っている?

従来、「弥生会計」などの会計ソフトが企業の経理の効率化に貢献してきました。会計ソフトも税務に関するある程度の専門的知識がないと扱うのが難しいことから、一般の会社員というよりは税理士が、仕事を効率化させるために用いるものという認識が強く存在しました。

ところが、近年企業において導入されつつある「A-SaaS」「freee」といったクラウド会計ソフトは、税務の素人でも十分扱えるほどの利便性と分かりやすさを備えています。それにより税理士に仕事を発注せずとも社内で税金の計算ができてしまい、税理士の仕事が奪われるのではないか、という声も大きくなってきました。しかし、もともと経理の仕事は効率化されることが税理士にとっても望ましいものです。税金計算がソフトで効率化される分、税務相談などのより具体的、個別的な業務に税理士が注力し、人間にしかできない高い専門性のある業務に従事できる時間ができるからです。

先を見据えた税理士の方からは、こうしたクラウド会計ソフトの登場を喜ばしく思う声すら聴かれます。

理由2 税理士には定年がなく、ベテラン税理士がいつまでも業界に居座る?

独立開業の税理士には定年退職はありません。そのため、年配の税理士の方は働く意欲のある限り、ずっと働き続けています。
こうしたベテラン税理士は、長年培ったスキルや信用があるため、ますます新規顧客を獲得しやすい傾向にあります。
また、国税OBで税理士登録をされる方は、税務調査などを行う側の視点を熟知しているということで、中小企業からの顧問の依頼が多いようです。

こうした顧客吸引力の強い税理士が業界に滞留することで、若い税理士に仕事が回ってこないといわれています。

しかし、年配の税理士の中にはインターネットやクラウドサービスなどの技術革新になかなか対応できず、効率性という観点からは若手に一歩譲る方も多いので、年配と若手のいずれを顧問にすべきか、ということは一概に決めることは出来ません。また、一般的には若手の方が熱心な対応を期待できるということもあります。

国税OBにしても、そもそも税務調査に踏み込まれるような経営をしているのであれば、いくら国税OBを顧問にしたところで、いずれ不正が発覚します。その時に国税OBがいても、何もできません。


理由3 隣接異業種に仕事を取られている?

税理士登録をしている方の中には、もともと弁護士や公認会計士の資格を有していて、これらの資格と組み合わせて仕事をしている方も多いです。

たとえば弁護士が税理士と行政書士の業務を兼任すれば、会社の設立から確定申告などの税務、訴訟手続といった法務にいたるまで1人でまかなえることになります。

しかし、会社設立も税務も法務も、それぞれが独立に高度な専門性を有する仕事です。すべてを1人でまかなうということは非常に難しいことも事実です。やはり、税金の計算や納税の手続きといった税務に関する専門業務は税理士にお願いしたいという企業も少なくないです。



稼げる・食べていける税理士になるためには

そうはいっても、税理士が単に独立して仕事を獲得する環境が厳しくなっているというのは事実のようです。それでは、これからの時代税理士が食べていくためにはどうすればよいでしょうか。

税理士の平均年収を引き上げているポジションを狙う

税理士の平均年収を正確に示す統計データはありませんが、厚生労働省が毎年発表する「賃金構造基本統計調査」には公認会計士・税理士の給与額、賞与額の統計があります。

「賃金構造基本統計調査」を参照することで、平均年収をある程度把握することができます。

下記は、平成27年度「賃金構造基本統計調査」*1より抜粋し、図表にしたものです。

企業規模
10人以上

企業規模
1000人以上

平均
年齢

40.7歳

36.3歳

勤続
年数

11年

8.6年

労働
時間

156時間/月

142時間/月

月額
給与

475,800円

559,700円

年間
賞与

1,478,400円

2,069,700円

平均
年収

7,188,000円

8,786,100円

(正確な平均年収を保証するものではありません)

税理士として就職するなら、大手の事務所に入ることで、得られる収入を引き上げることができる傾向にあるようです。


大手事務所に入るために

日本の税理士法人には「BIG4」と呼ばれる4つの最大手事務所があり、それ以外はおおむね中小規模の事務所になります。

これら大手事務所の税理士の仕事は税務申告書の作成やレビューが中心となり、大手企業をクライアントとしている分、高度に専門性のある業務に携わることになるようです。

大手企業をクライアントにする関係上、選択必須科目のうち「法人税」科目の合格はほぼ必須といえるでしょう。

また、税理士事務所での勤務の経験(経験それ自体ではなく、具体的にどのような業務に携わったか)や、高い英語力を有していることは採用にあたり有利に働くことが期待されます。



開業税理士を目指す場合

そうはいっても、税理士として独立を目指す方も多いと思います。平均年収では上記のように大手事務所に軍配が上がるのですが、1人1人の税理士の収入で見た場合に、超高所得~かなり高所得者はやはり開業税理士の方が多いという事実があります。つまり、開業税理士の場合、高所得者と低所得者の両方あるということです。

税理士といえば一般的には独立開業しやすい資格といわれていますが、事務所を開けば自動的に稼げるというものではありません。

これは、今に始まった話ではなく、昔からそうです。

では、独立開業してやっていくにはどうするか?
まずはお客様(顧客)を獲得しなければいけませんね。その手段の一つとして、大手事務所に一旦就職して、税理士としての信用を積み上げていくという方法は、多くの税理士が選択する方法の一つです。

実務経験を積みながら、顧客(候補)を開拓したり、営業そのものを勉強していくというのが王道のようです。


サービス業であることを忘れてはいけない

大手事務所に勤務しようが独立開業しようが、仕事を獲得するということは最終的には人と人との間の信頼関係で成り立ちます。

顧客はあなたの人となりや熱意を見て、仕事を依頼するかを決めます。

そうであれば、自分という人間やスキルの売り込み、つまり営業活動は「必須」です。
また、相手が何を望むのかを把握し、その期待に応え続ける活動が重要となってくるのではないでしょうか。

税務の知識だけでなく、人として社会人としてビジネスマンとして総合的な能力を高めていくことが重要だと思います。




結局は「継続と挑戦」が大事。受験生時代からクセをつけておく

税理士の資格取得を志した当初の気持ちを思い出してみてください。制度上複数回の受験を強いられる税理士試験。金銭面でも時間面でも、取得コストは低いとはいえません。それでも取得を目指したのは、「継続と挑戦」の気持ちがあなたにあったからに他なりません。

地道にコツコツ継続し、多少の失敗にもめげず、改善点を見つけてさらに挑戦していく。これが成功パターンであることにおいて、受験も実務も変わりません。

結局のところ、税理士として食べていけるかは、受験生時代からもっている「継続と挑戦」の姿勢を崩さずに仕事に打ち込めるかで決まってくるのです。


(出典・リンク)

*1平成27年度「賃金構造基本統計調査」(excelファイルがダウンロードされます)

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