
簿記の学習にノートは必須ではありませんが、効果的な活用方法もあります。
効率的に学習を進めるため、どうノートを使えばよいか迷う人もいるでしょう。
本記事では、簿記の試験対策におけるノートの使い道や必要性、おすすめのノートについて解説します。
簿記試験の受験を考えている方、すでに勉強を始めている方はぜひ参考にしてみてください。
簿記の試験対策におけるノートの使い道は?
簿記の試験対策にノートを使う場合、具体的な使い道としては以下のようなものがあります。
- 学習内容を整理する
- ミスを記録する
- 仕訳を覚える
- 本番直前のチェック用にまとめる
順番に見ていきましょう。
学習内容を整理する
ノートを使うことで、学習内容をテーマごとに整理できます。
自分で情報をまとめることにより、うまく理解できていない部分が明確になり、より深い学習が可能となります。
簿記の試験は、知識をただ詰め込むだけでは合格できません。
個々の仕訳と財務諸表がどのようにつながっているかなど全体の流れを理解し、適切に処理する能力が問われます。
ノートを活用して学習内容を整理することで、知識が定着しやすくなるでしょう。
ミスを記録する
ノートは、自分のミスを記録するためのツールとしても有効です。
仕訳のミスや理解不足だったポイントをまとめることで、復習を効率化できます。
試験前にノートを見返し、自分がミスしやすい箇所を重点的に確認すれば、本番の試験で同様のミスを防げるでしょう。
ミスをノートに記録するときは、ミスをした箇所や誤った解釈を具体的に記録するのがポイントです。
何度も間違えてしまうポイントは、色を変えて目立たせたり、ふせんを貼って確認しやすくしたりするなど、自分なりに工夫してみましょう。
仕訳を覚える
簿記の試験に登場する仕訳はある程度パターンが決まっており、よく出題される仕訳問題を覚えておけば合格の可能性が高まります。
ノートに頻出の仕訳問題をまとめることで着実に定着させられれば、効率よく得点につなげられるでしょう。
すべてまとめると時間がかかりすぎるため、ミスした問題やわかりにくかった問題に絞ってまとめるのがおすすめです。

簿記の仕訳とは?基本ルールや代表的な勘定科目一覧、覚え方を紹…
簿記では貸借対照表や損益計算書といった財務諸表を作成しますが、そのすべての作業のもととなるのが「仕訳」です。仕訳の段階で勘定科目を間違えたり、借方・貸方を反…
簿記では貸借対照表や損益計算書といった財務諸表を作成しますが…
本番直前のチェック用にまとめる
試験本番直前のチェック用としても、ノートを活用できます。
これまでの学習内容を簡潔にまとめて見直しやすくしたり、自分が苦手と感じるポイントや確認すべき内容をまとめたりすれば、試験前の限られた時間で効率よく最終チェックができるでしょう。
簿記の勉強にノートはいらない?初心者向けの勉強法は?
簿記の学習にノートを活用することは可能ですが、注意点もあります。
以下3つのポイントを理解したうえで、ノートを使用するかどうか決めましょう。
- 作成に時間がかかる
- 繰り返し問題を解くことが大切
- ネット試験は解答方法への慣れが重要
作成に時間がかかる
ノートに学習内容をまとめることで、学習の実感を得られる人もいるでしょう。
しかし、初心者が簿記の複雑な内容を整理し、自分の力でわかりやすくまとめるにはかなりの時間を要します。
一方、市販のテキストや通信講座・オンライン講座の教材なら、初心者にわかりやすく構成されており、専門家による解説や例題も用意されています。
自分の力で情報をまとめることは知識の定着や理解に役立ちますが、限られた時間のなかでいかに効率的に学習を進めるかという点も考えなければなりません。
時間の制約を考慮するなら、ノートにまとめる時間を使ってテキストに何度も目を通すほうが効率的といえるでしょう。
繰り返し問題を解くことが大切
簿記の勉強においては、知識をただ覚えるだけではなく使える状態にすることが重要です。
ノートに情報をまとめることも大切ですが、それだけで満足してしまっては本末転倒です。
知識を使えるレベルまで定着させるには、繰り返し問題を解く必要があります。
簿記の学習をしていると、「わかったつもりだったのに、実際に問題を解こうとするとつまずいてしまった」という経験をするはずです。
繰り返し問題を解くことで、「本当に使える知識になっているかどうか」が試され、理解を深めるきっかけになります。
時間に余裕がない場合は、ノートにまとめるよりも繰り返し問題を解くことに時間を割くとよいでしょう。
ネット試験は解答方法への慣れが重要
日商簿記2級・3級の試験では、2020年12月にネット試験が導入されました。
ネット試験ではパソコンを使って解答を入力するため、デジタルな環境でスムーズに問題を解ける状態になっておく必要があります。
画面上での操作や入力に慣れていれば、本番でも慌てることなく解答が可能になります。
ノートを使った学習が悪いわけではありませんが、ネット試験での受験を考えているなら、オンライン形式の問題集や模試を使って画面の操作や入力に慣れておくべきだといえるでしょう。

日商簿記のネット試験(CBT方式)とは?統一試験との違いや合…
日商簿記検定では、新型コロナ感染症の拡大をきっかけとして、2級・3級のネット試験が新たに導入されました。従来の筆記による統一試験と異なり、ネット試験はスケジ…
日商簿記検定では、新型コロナ感染症の拡大をきっかけとして、2…
簿記の勉強用にノートを買うなら?ルーズリーフは使える?
前述の通り、簿記の試験対策にノートを使う際には注意が必要ですが、やはりノートを使った学習にこだわりたいという方もいるでしょう。
簿記の勉強用にノートを買うなら、本番の試験に違和感なく取り組めるよう白紙のノートを選ぶのがおすすめです。
白紙のノートなら仕訳や図などを自由に書き込めるほか、本番で使用する計算用紙の代わりとしても使えます。
また、綴じられたノートではなくルーズリーフを使うのもよいでしょう。
必要な枚数を途中で追加したり、取り外して計算用紙として使ったりできます。
まとめ
本記事では、簿記の試験対策におけるノートの使い道や必要性、おすすめのノートについて解説しました。
ポイントをまとめると以下のとおりです。
- 簿記の試験対策において、ノートはミスの記録や試験前のチェックなどに使える
- ただし、きれいなノートを作成して満足していては本末転倒
- 本番で得点する力をつけるには、問題を繰り返し解くことが大切
- ネット試験の場合は、画面上での解答に慣れることを優先すべき
これから日商簿記の勉強を始める方は、オンラインで学べる「スタディング簿記講座」の無料登録をぜひお試しください。
スキマ時間で効率よく日商簿記試験の合格を目指せます。
スタディングには「マイノート機能」があり、自分の苦手な部分や重点的に復習したい部分を簡単にまとめられます。
テキストをコピーすることで簡単に情報を整理できるため、ノート学習のメリットを活かしながら効率よく勉強を進められるでしょう。
スタディングのマイノート機能については以下ページをご覧ください。
参考:マイノートとは