日商簿記の合格証書とは
日商簿記の合格証書とは、商工会議所が実施する「日商簿記検定」に合格したことを証明する、A4サイズの書類です。
就職・転職で簿記のスキルをアピールする際には、合格証書のコピーの提出を求められることもあります。
日商簿記の合格証書には、以下のような情報が記載されています。
- 識別番号
- 受験級
- 受験者の氏名と生年月日
- 検定に合格したことを証する旨の文章
- 試験日
- 主催団体と代表者名
日商簿記3級・2級・1級の合格証書はいつどうやって届く?
日商簿記検定の合格証書は、いつどのように届くのでしょうか。
統一試験とネット試験、それぞれの場合の受け取り方を紹介します。
統一試験の場合は「郵送」または「受け取りに行く」
統一試験の合格者には、A4サイズの紙の合格証書が無料で発行されます。
合格証書の受け取り方は、以下いずれかの方法が一般的です。
- 郵送
- 商工会議所窓口での受け取り
商工会議所によって合格証書の発行時期や受け取り方法は異なるため、事前に確認しましょう。
例えば、大阪商工会議所の場合、3級・2級は試験日の約1ヶ月~1ヶ月半後、1級は約2ヶ月~2ヶ月半後に発送予定となっています。
合格者が郵送を依頼する必要はありません。
発送予定日から一定期間が過ぎても届かない場合のみ、問い合わせ期間内に商工会議所に連絡しましょう。
千葉商工会議所の場合は、「合格証書交付日から3ヶ月以内の窓口引き取り」または「有料での郵送」から選択することになります。
郵送の場合は、合格者による郵送依頼の手続きが必要です。
ネット試験の場合は「自分で読み取って印刷」
ネット試験を受験した場合は、紙の合格証書ではなく「デジタル合格証」が発行されます。
デジタル合格証とは、試験結果に表示された二次元コードから取得できるデータ形式の証明書です。
ネット試験では、終了直後に結果を確認して合格証を入手できるため、統一試験のように発行を待つ必要がありません。
ただし、日商簿記検定1級はネット試験に対応しておらず、統一試験のみの実施です。
ネット試験やデジタル合格証の対象ではないため、ご注意ください。
デジタル合格証は紙の合格証書と同様、商工会議所が検定試験の合格を証明する書類です。
就職や転職の際の証明書類としても問題なく使えるため、安心してネット試験を利用しましょう。
関連記事:日商簿記検定(3級・2級・1級)の概要と筆記試験・ネット試験の違い
日商簿記の合格証書が届かない場合は?
通常、日商簿記検定の合格証書は試験日から1〜2ヶ月半後を目安に発行されます。
届かない場合は、商工会議所に問い合わせて確認してもらいましょう。
例えば大阪商工会議所では、合格後に証書が届かない場合は発送予定から1ヶ月以内に問い合わせることとなっています。
問い合わせ期間が限られているため、忘れずに確認するようにしましょう。
また札幌商工会議所のように、合格証書は窓口での引き換えのみという場合もあります。
交付期間が決まっているため、郵送だと思い込んで受け取りを忘れないよう注意が必要です。
日商簿記の合格証書をなくしたときは?再発行はできる?
ここでは、日商簿記の合格証書を紛失した場合の対応について、統一試験とネット試験に分けて解説します。
統一試験の場合
合格証書を紛失してしまった場合、残念ながら再発行はできません。
しかし、合格証書と同様に日商簿記検定合格の証明となる「合格証明書」の発行が可能です。
合格証明書の発行を希望する場合は、最寄りの商工会議所に問い合わせましょう。
受験した地域から引っ越した場合でも、受験地の商工会議所で合格の確認ができれば、最寄りの商工会議所で合格証明書を発行してもらえます。
合格証明書を申し込む際は、以下情報の提示を求められます。
- 検定名・級
- 受験した年・受験地(商工会議所)
- 受験時の氏名
- 生年月日
また、合格証明書を発行してもらう際は、運転免許証など本人確認書類の提示と発行手数料の支払いが必要です。
結婚などで氏名変更があった場合は、戸籍抄本などが必要になる場合もあります。
発行手数料は各商工会議所で異なるため、訪問前に確認しておくとよいでしょう。
ネット試験の場合
ネット試験の場合、印刷した合格証を紛失してしまったとしても再発行の手続きは不要です。
もともと、スコアレポートに表示された二次元コードを読み取り、自身で印刷するものだからです。
デジタル合格証は、日本商工会議所のデータサーバで管理されており、取得に必要な二次元コードには有効期限がありません。
つまり、いつでもデジタル合格証の確認および印刷が可能となっています。
「CBTソリューションズ」のテストセンターでネット試験を受けた場合は、登録済みのMyページからもデジタル合格証を確認できます。
日商簿記の合格証書に関するよくある質問
日商簿記の合格証書に関するよくある質問として、ここでは以下の5つに回答します。
- 簿記の合格証書を使う場面は?
- 合格証書と合格証明書の違いは?
- 合格証書を受け取り忘れた場合は?
- カード型の合格証書もある?
- 税理士試験で提出するのは簿記の合格証書?合格証明書?
順番に見ていきましょう。
簿記の合格証書を使う場面は?
日商簿記検定の合格証書は、簿記のスキルを証明するための正式な書類です。
具体的には以下のような場面で使えます。
- 就職・転職で簿記のスキルをアピールする
- 大学入試で優遇を受ける
- 大学の単位取得認定を受ける
- 税理士試験の受験資格を得る
- 会社や大学から資格取得の奨励金をもらう
実用性の高い資格だからこそ、活用の場面も幅広いのが特徴です。
合格証書と合格証明書の違いは?
日商簿記の「合格証書」と「合格証明書」は、いずれも検定試験に合格したことを証明する書類です。
「合格証書」が各合格者に1枚だけ発行されるのに対し、「合格証明書」は合格者の申請により何度でも発行が可能です。
「合格証書」は再発行が不可能なため、期間内に必ず受領し、保管しておきましょう。
ただし、合格した事実を証明する書類としては「合格証明書」でも問題ありません。
また、紛失した場合や氏名が変わった場合なども「合格証明書」で対応します。
合格証書を受け取り忘れた場合は?
合格証書の受け取りを忘れてしまった場合は、合格証明書を発行してもらいましょう。
合格証明書を発行するまでの期間は商工会議所によって異なりますが、受け取りまで2~4週間かかる場合もあります。
合格証書の受領漏れや紛失に気づいたら、早めに取り寄せておくのがおすすめです。
合格証書の発行方法について、詳しくは受験した商工会議所のWebサイトで確認してください。
カード型の合格証書もある?
商工会議所が実施する「販売士検定」や「DCプランナー」などの一部の検定試験では、カード型の合格証が発行されます。
しかし、日商簿記検定ではカード型の合格証は発行されておらず、紙の合格証書またはデジタル合格証のみとなっています。
税理士試験で提出するのは簿記の合格証書?合格証明書?
日商簿記検定1級の合格者には、税理士試験の受験資格が与えられます。
提出する書類は合格証書ではなく合格証明書であるため、商工会議所に合格証明書の発行を依頼する必要があります。
また、税理士受験用の合格証明書として、専用用紙を用意している商工会議所もあります。
申請時には必ず税理士受験用であることを伝えましょう。
書類の確認などに時間がかかるため、合格証明書の発行までに数週間かかることもあります。
税理士試験の申し込みに間に合うよう、早めに問い合わせることをおすすめします。
関連記事:日商簿記1級の難易度や必要な勉強時間は?取得するメリットや科目別攻略法も紹介
まとめ
本記事では、日商簿記検定の合格証書について解説しました。
ポイントをまとめると、以下の通りです。
- 日商簿記検定3級・2級・1級の統一試験の合格者には合格証書が発行される
- 日商簿記検定3級・2級で受験可能なネット試験では、デジタル合格証が発行される
- 合格証書とデジタル合格証は、いずれも日商簿記検定に合格したことを証明するもの
- 合格証書を受け取り忘れた場合や紛失した場合は、合格証明書で代用できる
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