簿記1級の過去問は無料でダウンロードできる?
資格試験の勉強といえば、過去問を使った対策を思い浮かべる方は多いでしょう。
日商簿記1級の過去問について、以下3つのポイントで解説します。
- 簿記1級の過去問は公式サイトからPDFでダウンロード可能
- 簿記1級の過去問はいつから公開されている?
- 解答用紙と解説はないため要注意
簿記1級の過去問は公式サイトからPDFでダウンロード可能
日商簿記の過去問は、3級や2級は非公開ですが、1級のみ公式サイトで公開されています。
「商業簿記・会計学」と「工業簿記・原価計算」に分かれており、それぞれPDF形式のファイルを無料でダウンロードできます。
1級の受験を予定している人は、ダウンロードして内容を確認しておくとよいでしょう。
参考:商工会議所の検定試験「1級過去問題(第158回~)」
簿記1級の過去問はいつから公開されている?
日商簿記1級の過去問は、第158回(2021年6月13日施行)分から公式サイトで公開されています。
2022年度実施分までを確認したところ、試験当日に問題の公開が行なわれています。
第162回(2022年11月20日施行)の問題も、2022年11月20日に公開されました。
解答と解説はないため要注意
日商簿記1級の過去問は公式サイトで無料公開されていますが、確認できるのは問題用紙のみです。
解答や解説はついていないため、公式サイトの過去問だけを使って試験対策をするのは難しいでしょう。
また、試験内容の改正などが発生した場合、過去問には対策が不要な問題なども含まれてしまいます。
最新の出題範囲と見比べたうえで、自身で取捨選択する必要があるため、手間がかかります。
そのため、効率よく合格を目指すのであれば、最新の出題範囲に対応した講座テキストなどを利用するのがおすすめです。
模試なども過去問の出題傾向に合わせて作成されているため、効果的な対策が可能です。
過去問仕様の問題集・模試を使った簿記1級対策のポイント
日商簿記1級を受験するなら、過去問仕様の問題集や模試を使って対策しましょう。
対策時のポイントとしては、以下の3点が重要です。
- まずはテキストで基礎を固める
- 時間を測って過去問仕様の模試に挑戦する
- 繰り返し何度も解き、知識を定着させる
まずはテキストで基礎を固める
1級レベルの基礎知識を身につけていない状態で、いきなり過去問仕様の問題に挑戦しても、ほとんど解けずに終わってしまうでしょう。
解説を読んでもうまく理解できず、ムダな時間を過ごしてしまうことになります。
効率よく合格を目指すなら、いきなり本番レベルの問題を解くのではなく、まずは出題科目別のテキストで基礎を固めることが大切です。
基礎知識を一通り学習した状態で実戦問題に取り組むことで、本番で得点する力が身につきます。
関連記事:日商簿記1級の難易度や必要な勉強時間は?取得するメリットや科目別攻略法も紹介
時間を測って過去問仕様の模試に挑戦する
過去問仕様の模試に挑戦する際は、本番同様に制限時間を設けて取り組みましょう。
試験本番では、問題ごとの時間配分が重要になります。
時間を測りながら模試を何度も解くことで、「どの問題をどの程度の時間で解く必要があるか」といった感覚が身につきます。
試験本番でも、残り時間を確認しながら落ち着いて臨めるようになるでしょう。
繰り返し何度も解き、知識を定着させる
簿記の問題集は、一度解いただけではなかなか定着しません。
解説を読んでわかった気になっていても、いざ最初から解こうとすると意外とつまずいてしまうものです。
同じ問題を繰り返し解き、手順や考え方を確実に定着させましょう。
出題内容の本質を理解することで、多少違うパターンの問題にも応用する力が身につきます。
知識を定着させるためには、同じ問題を5回以上繰り返し解くのが理想です。
簿記1級の過去問に関するよくある質問
ここでは、日商簿記1級の過去問に関するよくある質問に回答します。
- 過去問がぜんぜん解けない場合は?
- 過去問は何年分取り組むべき?
- 過去問だけに取り組んで合格することは可能?
過去問がぜんぜん解けない場合は?
過去問に取り組んだもののまったく解けないという場合は、まだ基礎を固める段階なのかもしれません。
日商簿記1級は、公認会計士や税理士といった難関資格の登竜門に位置づけられるほど、専門性・レベルの高い資格です。
1級の合格に必要な勉強時間の目安は、2級レベルの知識を持つ方が講座などを利用する場合で「400〜600時間程度」と考えられます。
独学の場合は効率的な学習が難しいため、さらに長い「500〜700時間程度」の勉強が必要だといわれています。
上記の目安に大きく届いていない場合は、まずは基礎固めに集中しましょう。
関連記事:簿記合格に必要な勉強時間とは|3級・2級・1級それぞれの難易度とあわせて解説
過去問は何年分取り組むべき?
過去問を使って対策するなら、できれば直近10回分は取り組んでおきたいところです。
日商簿記1級の試験は年に2回実施されているため、直近10回分は過去5年分になります。
ただし前述の通り、試験内容の改正や出題範囲の変更などがあった場合、過去問には対策が不要な問題なども含まれます。
最新の出題範囲に含まれない問題まで解いていては、時間をムダにしてしまうでしょう。
効率的に試験対策を進めるためには、最新版のテキストや講座を利用するのがおすすめです。
過去問だけに取り組んで合格することは可能?
日商簿記1級は、経理・会計分野において専門性・レベルのきわめて高い資格です。
基礎知識が定着していない状態で過去問に挑戦しても、ほとんどの問題が解けずに終わってしまい、学習効率が悪くなるでしょう。
すでに実務などを通して簿記1級レベルの知識やスキルがある人なら、過去問だけを使った対策でも効果があるかもしれません。
しかし、初めて本格的に簿記1級レベルの知識を学習する場合は、まずテキストなどを使った基礎学習に集中すべきだといえます。
問題が解けるレベルの基礎知識を身につけたうえで、過去問仕様の模試や問題集に挑戦してみましょう。
まとめ
今回のポイントをおさらいしておきましょう。
- 日商簿記1級の過去問は公式サイトからダウンロードできる
- ただし、解答や解説は確認できないため効率的な学習は難しい
- 最新の出題傾向を反映した講座テキストなどを利用するのがおすすめ
- いきなり過去問仕様の問題に挑戦しても解けないため、まずは基礎固めが重要
- 過去問や模試に挑戦するときは制限時間を設けること、繰り返し解くことが大切
日商簿記1級の資格は、経理・会計のスペシャリストとして多くの企業から重宝されるため、キャリアアップを目指す方におすすめです。
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