日商簿記1級・2級・3級は独学で合格可能?それぞれの目安勉強時間や勉強法も解説

日商簿記にチャレンジしようと考えたとき、「独学でも合格できるのかな?」と気になる方は多いでしょう。

結論を言えば、2級までなら計画的にしっかりと学習を進めることで独学でも合格可能だといえます。ただし、級が上がるにつれて出題範囲が広くなるため、当然ながら難易度も上がります。

本記事では、日商簿記1級・2級・3級の合格を独学で目指す難しさや必要な勉強時間の目安、独学で合格を目指すメリット・デメリット、独学時のポイントを解説します。

日商簿記1級・2級・3級は独学で合格可能?それぞれの目安勉強時間や勉強法も解説


【目次】
・日商簿記1級・2級・3級は独学で合格可能?
・独学以外に簿記を勉強する方法
・独学で簿記に合格するための目安勉強時間
・独学で簿記合格をめざすメリットとデメリット
・◆簿記3級の独学ポイント
・◆簿記2級の独学ポイント
・◆簿記1級の独学ポイント
・自分に合った簿記の勉強法を選ぼう!


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日商簿記1級・2級・3級は独学で合格可能?

日商簿記1級の独学合格は難易度が高いですが、2級・3級ならしっかり対策することで十分可能性があります。しかし、決して簡単というわけではありません。

以下、各級における独学合格の難易度を解説します。


簿記3級は独学でも十分合格可能

簿記3級のレベルは、基本的な商業簿記を理解し、経理関連書類の適切な処理ができるといったものです。基礎レベルにあたるため、簿記初心者でも計画的に学習できれば独学で十分合格を目指せるレベルだといえます。合格率も40~50%前後と低くありません。

しかし、仕訳や勘定科目など簿記特有の用語や仕組みを覚える必要があります。まったく知識がない状態から簡単に合格を狙えるというわけではないので注意しましょう。


独学で簿記3級の合格を狙うのであれば、繰り返しの復習がポイントです。何度も問題にチャレンジすることで、知識を定着させるとともに電卓を使った簿記の処理に慣れておく必要があります。

将来的に2級以上の取得を目指しているのであれば、独学にこだわらず通信講座やオンライン講座の2級・3級がセットになったコースを受講するのもよいでしょう。

関連記事:簿記3級と2級どちらから始めるべき?|はじめての簿記検定


簿記2級も独学合格は不可能ではない

簿記2級のレベルは、商業簿記・工業簿記の基礎を理解したうえで、財務諸表の数字から経営状況を把握できるといったものです。

同じ商業簿記でも、簿記3級では小規模な株式会社、簿記2級では中規模の株式会社での経理業務が想定されているため、処理の複雑さ・難易度が上がります。また、試験範囲に工業簿記が含まれる点も3級との大きな違いです。商業簿記が「商品を仕入れて販売する会社」の帳簿を扱うのに対し、工業簿記では「自社で製造した製品を販売する会社」の帳簿を扱います。

出題範囲が広いぶん合格率も15~30%前後と3級より低いですが、独学での合格が不可能というわけではありません。ただし、商業簿記と工業簿記のバランスのよい学習や間違ったポイントの復習など、独学のハードルは高くなります。得点源にしやすい第1・4・5問で満点をとったとしても60点にしかならないため、難易度の高い第2・3問でも着実に得点できるよう学習を進める必要があります。

独学では出題頻度の高くない場所に時間を割いてしまったり、解説をうまく理解できなかったりと、学習が非効率になる可能性もあるでしょう。


簿記1級の独学合格は難易度が高い

簿記1級では、商業簿記・工業簿記に加え、本格的な原価計算や会計学の習得が求められます。難易度・専門性の高さから、公認会計士や税理士など難関資格への登竜門にもなっています。合格には高度な会計知識を要するため難易度が高く、合格率も2級より大きく下がる10%前後です。

出題範囲が2級・3級と比較して圧倒的に広いため、独学でバランスよくかつ計画的に学習を進めるのは困難だといえるでしょう。簿記1級の合格を目指すのであれば、通信講座・オンライン講座や通学制スクールを利用するのが現実的です。


独学以外に簿記を勉強する方法

独学で勉強をする場合、市販のテキストを購入して取り組むのが一般的です。しかし不安を感じる場合には、その他の選択肢として通信講座やオンライン講座、通学制スクールを利用するのもよいでしょう。

通信講座やオンライン講座なら、通学制スクールと比較して料金も安く、スキマ時間を有効活用できるというメリットがあります。また自分のペースで進められるため、休みの日などを利用して集中的に勉強することも可能です。

通学制のスクールは、通信講座などよりも大きな費用がかかる点や、通学に手間・時間がかかる点はデメリットでしょう。しかし、わからない部分を質問できる点や資格仲間ができやすい点はメリットといえます。

独学が一番お金のかからない方法ではありますが、合格までに余計な時間がかかってしまっては本末転倒です。効率よく合格を目指すため、自分のライフスタイルや目標に合った勉強方法を選択しましょう。


独学で簿記に合格するための目安勉強時間

独学で合格するために必要な勉強時間の目安は、以下のとおりです。2級は3級レベルの知識、1級は2級レベルの知識がある前提での目安となります。

  • 3級(独学):100~150時間
  • 2級(独学):150~250時間
  • 1級(独学):500~700時間

2級は3級と大差がないように感じるかもしれませんが、3級レベルの知識習得を前提としているため、簿記初心者が150~250時間の独学で合格を目指せるというわけではありません。また、1級合格には2級・3級と比べものにならないくらいの勉強時間が必要だとわかります。

関連記事:簿記検定合格までに必要な勉強時間はどれくらい?


通信・オンラインの講座やスクールを利用する場合、学習を効率的に進められるため、より短い勉強時間で合格を目指せるでしょう。具体的な目安は以下のとおりです。

  • 3級(講座利用):50~100時間
  • 2級(講座利用):100~200時間
  • 1級(講座利用):400~600時間

勉強時間を十分確保できる場合には、独学で合格を目指してもよいかもしれません。しかし、学業や仕事と両立しながら効率よく合格を目指すなら、講座の利用を検討する価値はあるでしょう。2級・3級は好きなタイミングで受験できるネット試験もあるため、学習を効率的に進められればそのぶん資格取得も早められます。

関連記事:日商簿記検定 筆記試験とネット試験のちがい


独学で簿記合格をめざすメリットとデメリット

簿記の独学には、費用を安く抑えられたり自分のペースで進められたりといったメリットがあります。一方で、より合格の可能性を上げるという意味ではデメリットになることもあります。

独学のメリット・デメリットを理解したうえで、自分に合った方法を選びましょう。


簿記を独学するメリット

簿記を独学する最大のメリットは、勉強費用を安く済ませられることです。

簿記を勉強するには、独学以外にも通信講座やスクールを利用する方法があります。しかし、特に通学制のスクールを利用する場合は数万円もしくはそれ以上のお金がかかるでしょう。独学で勉強すればテキスト代だけで済むため、大きな節約になります。

また、独学であれば自分のペースで学習を進められます。学業や仕事で忙しいという方でも、スキマ時間や休日を利用することで無理なく勉強を続けられるでしょう。自己管理の難しさはありますが、自分に合った計画を立てられるのは独学のメリットです。


簿記を独学するデメリット

一方で、簿記を独学することのデメリットとして、モチベーション維持の難しさが挙げられます。自分の都合でスケジュールを立てられるからこそ、後回しにしてしまったり、面倒な学習内容を避けてしまったりするものです。

また、効率的に学習を進めるのが難しいというのもデメリットです。講座などを利用すれば、よく出題されるポイントに絞った学習や、最適なタイミングでの復習、講師の工夫による学習順序のアレンジなど、効率よく学ぶための仕組みが整っています。独学だとテキストに記載されている順にまんべんなく学んでしまうため、合格のための勉強という意味では効率がよいとはいえません。

さらに、学習内容の理解が表面的になってしまいがちな面もあります。せっかく簿記を勉強するなら、実務にも活かしたいという方は多いでしょう。しかし、独学でテキストを読むだけでは本質的な理解が難しく、「資格合格のための知識」に留まってしまう可能性があります。通信やオンラインの講座、通学制のスクールを利用すれば、講義をとおしてより体系的・実戦的な知識として簿記を学べるでしょう。


◆簿記3級の独学ポイント

簿記3級の合格率は平均40%。このデータだけ見ると、「頑張れば独学で合格できるかも」と思うかもしれません。

しかし、基礎レベルの簿記3級だからといって甘くみれば、足下をすくわれてしまいますので注意してください。

関連記事:日商簿記検定の合格率・難易度はどれくらい?


テキストを繰り返し読み、問題を繰り返し解く

簿記3級に独学でチャレンジする場合、まずは「量」を意識して取り組んでください。テキストは1回読んで終わりでなく、2回、3回読むことで知識の定着を図りましょう。簿記理論を正しく理解していなければ、問題も解きようがありませんし、試験合格も叶いません。テキストを繰り返し読破し、簿記3級に必要な知識をインプットできれば、問題文の理解も早くなります。

テキストで知識を習得したら、問題演習に取りかかります。アウトプット学習です。ここでも、同じ問題を繰り返し解いて理解の徹底に努めてください。問題演習を繰り返すことで、計算方法や経理・会計の仕組みが頭にたたき込まれ、応用問題も解くことができるようになります。


計算機は必須アイテム

簿記3級は基礎知識の出題が中心で、原価計算など複雑な計算方法も出てこないため、「頭の中での計算で十分」と思われるかもしれません。しかし、簿記検定で「計算機を使う」は常識です。計算機を使わず、頭の計算で済ませる勉強法は、合格からもっとも遠ざかることを押さえておいてください。

計算機を使いこなして仕訳するスキルは、簿記3級にとどまらず、簿記2級や簿記1級、建設業経理など上級レベルの試験にも役立ちます。頭で分かっていてもそれで終わらせず、必ず計算機を使用する習慣を身に付けましょう。


簿記2級の独学ポイント

簿記2級では、商業簿記と工業簿記が出題範囲となり、基礎知識に加え応用力も必要とされます。合格率は簿記3級と同じ程度ですが、ポイントをしっかり押さえて勉強しなければ独学での合格は勝ち取れないでしょう。


簿記3級の勉強からはじめる

簿記2級にチャレンジする際、まずは簿記3級の試験勉強から始めてみてください。簿記3級の知識は、2級試験でも必ず役に立ちます。簿記理論の基礎をマスターできるため、最初の1~2週間程度を簿記3級レベルの勉強時間に当て、その後2級のテキストに進んでください。そのステップを踏むことで、2級テキストの理解も早くなることが期待できます。

知識習得も問題演習も、簿記3級の独学勉強法と同じく、こなす量が大切になってきます。参考書やテキストを繰り返し読み、問題も間違えやすいところや苦手な分野を中心に何度も解いて理解を深めましょう。

★出題論点の攻略法と短期合格勉強法を知りたい方はこちら


過去問にも取り組む

簿記2級検定の傾向として、「類似問題が出題されることが多い」面があります。過去問だけ解くのはもちろんいけませんが、過去問対策をしっかりこなすことで点数獲得につながるのは確かです。

どの年度の類似問題が出題されるかまでは分かりませんので、過去5年分くらいの幅を持って取り組む勉強法がおすすめです。過去問題集を自分でそろえる際は、数年分の問題が解けるタイプをチョイスするとよいでしょう。


簿記1級の独学ポイント

簿記1級まで進むと、問題レベルも格段に向上するため、合格率も一ケタ台になることも。それだけに、独学で挑むか、通信やスクールを利用するか、慎重な判断が求められます。


簿記1級の独学は不利であることをまず理解する

簿記1級の合格基準は2級・3級と比べて厳しく、独学で合格するのは容易ではありません。簿記1級は「商業簿記」「工業簿記」「会計学」「原価計算」の4科目全体で70%以上得点しなければなりません。もっとも基本的な商業簿記の問題も、3級や2級と違い、高度な応用スキルを試されます。ただの暗記レベルで得点するのは困難であり、苦手科目がひとつでもあれば合格は遠のいてしまう点にも注意する必要があります。

勉強途中で分からないことが出てきても、独学では誰にも質問できません。分からない問題を抱えたまま試験に臨めば、合格は遠のくでしょう。

簿記1級の独学勉強には、こうしたリスクをまず踏まえることが重要です。


簿記1級を独学で勝ち取るには?

「どうしても簿記1級を独学で制覇したい!」そんな場合は、上記の注意点を踏まえつつ、次の点を意識して勉強に取り組んでください。

①1級の試験勉強に入る前に、簿記2級の過去問を「90分以内で満点に近い得点を獲得」できるレベルまで仕上げる
②「100%理解できた」と自信を持って言えるまで、復習と問題演習を繰り返す
③苦手科目を作らない

この3つの要素を満たすことで、簿記1級の独学合格に一歩近づけるといえます。


自分に合った簿記の勉強法を選ぼう!

簿記検定の勉強法でもっとも重要なのは、「自分に合ったスタイルを選ぶこと」です。勉強スタイルは独学・通信講座・資格系スクールなどさまざまです。どれもメリット・デメリットがありますので、自分のライフスタイルに合わせて、もっとも効率的に勉強できる方法を選択しましょう。「忙しくてベストの参考書を探す時間もない」というのであれば、簿記3級や2級の試験でも、より学習効果が引き出せる資格講座の受講を検討してみてください。

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