行政書士と司法書士、混同されがちな両資格の違いは?

受験生には意外と混同されがちな、行政書士と司法書士とでは、試験の難易度や業務範囲などそれぞれ異なる側面があります。今回は両者の違いをご紹介します。


行政書士と司法書士、名前が似ていますが、役割やできることにはどのような違いがどのような違いがあるのでしょうか。
受験生には意外と混同されがちな、行政書士と司法書士とでは、試験の難易度や業務範囲などそれぞれ異なる側面があります。今回は両者の違いをご紹介します。


行政書士と司法書士の違いは?

行政書士と司法書士は、どちらも法律を用いた仕事をする業務独占の国家資格である点で共通しています。そのため、どちらも資格取得のための試験も法律科目がメインになります。しかし、取り扱う業務の内容は大きく異なります。

行政書士の取り扱う業務

行政書士は大まかに言うと、官公署に提出する許認可等の書類の作成やその手続の代理、権利義務又は事実証明に関する書類の作成、そして、これらの書類を作成する上での相談業務が挙げられます。

司法書士の取り扱い業務

司法書士は登記または供託に関する手続きの代理、裁判所への訴状や告訴状の作成、簡易裁判所での代理人業務などがあります。

行政書士と司法書士では試験の内容も異なるの?

行政書士と司法書士は、試験の難易度も異なります。

行政書士試験の法律科目は基礎法学・憲法・行政法・民法・商法の4科目であるのに対し、司法書士試験は憲法・民法・刑法・商法のほか、不動産登記法、民事訴訟法、商業登記法、供託法など細かい法律が出題されます。さらに試験形式も、司法書士試験は筆記試験のみならず口述試験もあります。

合格率についても、行政書士試験が近年は6~15%とかなり高い水準の振れ幅を取っているのに対し、司法書士試験はほぼ3~4%と低い水準で固定化されています。


行政書士試験

司法書士試験

試験科目

(法律科目のみ)

憲法、行政法、民法、商法

憲法、民法、刑法、商法

不動産登記法、商業登記法、供託法、
司法X書士法、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法

試験形式

・5肢択一式
・多肢択一式
・記述式

・多肢択一式
・記述式
・口述式

試験日程

11月の筆記試験1日で全て実施

7月の筆記試験の合格者のみ、
10月の口述試験を受験可

合格に必要な得点の目安※

全体の6割程度

全体の7~8割程度

合格率

6~13%

3~4%


行政書士と司法書士の違いをまとめると

司法書士の職務とは?

行政書士法に定めのある行政書士の職務をまとめると、おおむね次のようになります。

書類作成業務

飲食業や建設業など、開業する際には官公署に許認可の申請をして許しを得なければなりません。そのために官公署に提出する、許認可申請書の作成が行政書士の職域です。

また、それ以外にも権利義務又は事実証明に関する書類を作成することも出来ます。

さらに特定の研修を受けることで、許認可等に関する審査請求など、行政への不服申立ての手続について官公署に提出する書類を作成する業務を行うこともできます。

手続代理業務

行政書士は書類の作成とは別に、作成した書類を官公署に提出する手続を依頼者に代理して行うこともできます。その多くは許認可申請書の提出ですが、その際に行われる行政手続きである聴聞、弁明の機会の付与といった手続の代理も行うことができます。

さらに特定の研修を受けることで、許認可等に関する審査請求など行政への不服申立ての手続も代理して行うことが出来ます。

相談業務

会社の設立や許認可の申請、またその他権利義務又は事実証明に関する書類の作成にあたり、依頼者からの相談に応じることができます。 この中には、各種契約書や覚書も含まれるため、争いの無い範囲においては、市民からは手軽に法律の相談ができる相手として、行政書士は注目されています。

行政書士の職務については 『行政書士 資格と業務について|スタディング 行政書士講座』 も合わせてご覧ください。

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司法書士の職務とは?

司法書士法に定めのある司法書士の職務をまとめると、おおむね以下のようになります。

登記関係手続業務

登記とは、不動産が現在誰の所有であるか、誰の抵当権が設定されているかなどを記録・保存することで、それら権利の存在を広く国民に公示する記録をいいます。売買契約や相続などによって不動産の所有者が変更されたりした場合には、この登記を変更する必要があります。司法書士は土地の所有者などの依頼を受けて、そのような登記に関する書類を作成し、手続を代行することができます。

簡裁における訴訟代理人

行政書士と異なり、司法書士は法務大臣の認定を受けることによって、簡易裁判所における訴額140万円以下の訴訟、民事調停、仲裁事件、裁判外和解等を依頼者に代理して行うことができます。

また、対象土地の価格が5,600万円以下の筆界特定手続の代理も行うことができます。

成年後見、財産管理

司法書士は成年後見人、不在者財産管理人、破産管財人などとして、家庭裁判所から選任を受けることがあります。選任を受けた場合、様々な理由から自力では財産を管理することが難しい対象者の財産を守るために、各種書類を作成したり、様々な契約を代理して行うことになります。

相談業務

上記の各業務に関する事柄について、依頼者から相談を受け、適切なアドバイスをすることも、司法書士の重要な業務です。

司法書士の職務について詳しくは 『司法書士 資格と業務について|スタディング 司法書士講座』 をご覧ください。

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どちらの資格を優先して取るべき?

業務範囲が近いようで異なる行政書士と司法書士ですが、両方の資格取得を目指す方も増えています。

どちらの資格を取るべきでしょうか?

試験の難易度が高い分、司法書士の方が取り扱うことの出来る業務の幅は広いです。もっとも、試験の難易度としては司法書士の方が難関ですが、試験科目が重複することからも、行政書士試験の勉強が司法書士試験に活きることも事実です。

両方の資格取得を目指す場合は、まずは行政書士資格を取得し、その後で司法書士資格も取得する、という方法も、学習のモチベーションを保ち、学習効率も良いのでは無いでしょうか。

ただし、最も大切なことは、合格後に何をやりたいかということです。もし、司法書士の仕事がしたいと決めている方は、試験の難易度に関わらず司法書士試験から挑戦したほうが、夢の実現までは近道ですしモチベーションも保ちやすいでしょう。

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